救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

妻の支援で脱北した韓国人拉致被害者崔旭一さん、来週にも帰国へ(2007/01/10)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2007.01.10)

■妻の支援で脱北した韓国人拉致被害者崔旭一さん、来週にも帰国へ

 1975年に北朝鮮に拉致された韓国人男性、崔旭一さん(67)が、昨年1
2月北朝鮮を脱出し、1月5日、中国内で韓国政府関係者の保護下に入り、早け
れば今週にも家族の待つ韓国に帰る。

 北朝鮮を脱北して韓国に帰ることができた拉致被害者は、2000年の李在根
氏をはじめこれまで4人おり、崔さんが5人目となる。但し、5人とも、韓国政
府の支援を受けることなく、家族らとマスコミなど民間の力で救出されている。
韓国人拉致被害者は一般住民と一緒に農場や炭坑などで働かされるケースも多く、
95年の大飢饉以後、北朝鮮一般住民の大規模脱北が続く中、救出が可能となっ
ている。一方、日本人被害者は工作機関などの厳しい管理下におかれ、一般住民
と隔離されている様子で、これまでのところ同じやり方での救出は実現していな
い。

 崔さんは、1975年8月、イカ漁船「チョンワン号」の事務長として日本海
で操業中に北朝鮮に拿捕された。同漁船には33人の乗組員がいたが、その全員
が抑留された。崔さんは、拉致の翌年、1976年7月に咸鏡北道金策市豊年里
の野菜農場に配置され、79年に二人の子どもを連れた北朝鮮女性と結婚し、一
男一女を得た。

 95年以降配給が途絶え、餓死者が続出し、崔さんは「ウサギが食べる草は全
部食べた。一緒に拉致された朴サンウォンさんも98年に餓死した」と証言した。

 そのような苦しい生活の中で、崔さんは98年に韓国の家族に中国経由で手紙
を送り、生きていることを伝えた。手紙を受け取った妻のヤン・ジョンジャさん
(66)は、韓国政府に救出を求めたが支援を得られなかったため、高齢の身な
がらも掃除婦として仕事をして夫救出のためのカネを貯めた。2001年以来、
何回か崔さんに脱北を求める案内人を送ったが、崔さんは決断ができずにいた。
その間、2005年には同じ漁船で拉致された高ミョンソプさんが中国経由で韓
国に帰った。

 そしてついに昨年12月22日、崔さんは脱北を決意し、迎えに来た案内人と
金策市の自宅を出発した。貨物列車に2晩乗り、国境の町会寧に着き、そこで別
の中国人案内人と合流し、豆満江を渡り、ついに31日、隠れ家で妻と31年ぶ
りに再会した。

 1月2日、崔さん夫婦は中国瀋陽の韓国領事館に電話をかけた。ところが、領
事館は自国民である崔さんの保護に動かなかった。電話をたらいまわしされた上
で、やっと担当者の携帯電話につながったところ、「私の電話番号を誰から聞い
たのか」と責められ、結局、保護を受けることができなかった。4日、朝鮮日報
がこの状況を特ダネで大きく報道し、他のマスコミもそれに続いて韓国政府への
批判を高める中、崔さんは5日に韓国政府の保護下に入り、早ければ今週中にも
第三国経由で韓国に帰る見通しという。

 なお、崔さんと2005年に韓国に帰った高さんの証言によると、一緒に拉致
されたイカ漁船「チョンワン号」乗組員33人のうち、少なくとも6人がすでに
死亡しているという。家族らは、「政府は30年以上も韓国国民を放置してきた。
今からでも北朝鮮に残っている乗組員を救うために全力を尽くしてほしい」と語っ
ている。しかし、大統領、統一部長官をはじめとする韓国政府の責任者らはこの
問題に関して一切語らず、被害者を放置し続けている。それどころか、李在禎統
一部長官は8日、北朝鮮へのコメ・肥料支援の再開、首脳会談のための特使派遣
を検討しているなどと発言し、顰蹙を買っている(ソウルから西岡力常任副会長)。


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