救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

家族会・救う会 日朝実務者協議に当って政府への要請(2004/07/29)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2004.07.29)


■家族会・救う会 日朝実務者協議に当って政府への要請

 平成16年7月29日、家族会、救う会役員が内閣官房拉致被害者・家族支援室を
訪れ、日朝実務者協議に当って政府に対し6項目の要請を行った(下記)他、懇談を
行った。

 中山恭子・内閣官房参与、小熊博・内閣官房拉致被害者・家族支援室長と斎木昭
隆・外務省アジア大洋州局審議官から曽我ひとみさん家族再会に関わる報告が行われ
た。家族会から、横田滋・早紀江代表夫妻、飯塚繁雄副代表、蓮池透事務局長が、救
う会からは佐藤勝巳会長、西岡力常任副会長、平田隆太郎事務局長が参加した。その
他支援室から5名が参加。

 斎木審議官からは、曽我さん家族迎えの際、平壌空港で宋日昊・北朝鮮外務省副局
長に改めて8人に関する調査を早く提出することを求めたこと、8月10日と報道さ
れている日朝事務レベル協議開催日はまだ日程も場所も決まっていないことなどが報
告された。さらに、ジェンキンスさんと日本政府との信頼関係が生まれ、来日の決断
に大きな影響を与えたと思われると報告された。

 中山参与から、5人とその家族が帰り、新しい出発という感じがある。10人とそ
れ以外の問題に全力で取組みたい。拉致は日本全体の問題という世論が大切、等の話
があった。

 家族会、救う会から、再調査結果が出ない段階での国交正常化交渉再開に反対す
る、もしそれがなされなければいくら日本が国交交渉の場で10人の件を取り上げて
も、今再調査をしていると答えられ、事実上棚上げになりかねないと申入れた。それ
に対して、専門幹事会で整理が必要との話があった。

 その他、金正日政権の現状、北朝鮮の経済・食糧事情、北朝鮮が「調査結果」をど
う出してくるか、それにどう対応するか、等について自由懇談を行った。


「政府への要請」は以下の通り。

平成16年7月29日

内閣総理大臣 小泉純一郎 殿

北朝鮮による拉致被害者家族連絡会代表 横田 滋
北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会会長 佐藤勝巳


日朝実務者協議に当って政府への要請

1.曽我ひとみさん一家の再会を受け、政府は、8月10日、日朝国交正常化交渉を
再開する前提で実務者協議を行う方針とのことです。私たちは少なくとも金正日が小
泉首相に約束した未帰還者に対する「調査結果」が出るまでは、国交正常化交渉再開
に強く反対します。また、再びいい加減な「調査結果」が出た場合は、経済制裁を実
施することを強く要請します。

2.小泉首相は、5月22日の日朝首脳会談で、「日朝平壌宣言が遵守される限り」
と前提条件付きながら「当面経済制裁は行わない」と約束しています。しかし、「平
壌宣言」直後のクアラルンプールでの日朝事務レベル協議では、北朝鮮側は、「平壌
宣言ならびに首脳会談に基づいて行方不明者の調査を積極的に行う」との文書を出し
ているにもかかわらず、これから「再調査」するというのでは、一昨年以来何もして
こなかったということになり、これは「平壌宣言」違反です。また、北朝鮮は「平壌
宣言」の翌月、米国ケリー国務次官補が訪朝した際、濃縮ウランの核開発を行ってい
ることを認めています。これも「平壌宣言」に違反しています。さらに、核開発疑惑
について、金正日は「関連するすべての国際的合意を順守する」と約束しています
が、昨年1月にNTP条約(核拡散防止条約)を脱退すると宣言し、これも「平壌宣
言」に違反しています。米国のパウエル国務長官は、一昨年10月28日、欧州記者
団とのインタビューで、「北朝鮮は、枠組み合意、核拡散防止条約、さらには、ほん
の数週間前に小泉首相と金正日主席がサインしたばかりの平壌宣言にさえ違反しまし
た。日本政府は、この問題が処理されるまでは、国交正常化あるいはもちろん経済支
援など、まったく考えられません」と述べています(原文別紙)。従って、日本政府
は、「北朝鮮は日朝平壌宣言を遵守しておらず、日本政府はいつでも経済制裁を発動
することができる」ことを内外に示すことを強く要請します。

3.政府は北朝鮮に対する食糧支援を月内にも行うと報道されています。曽我ひとみ
さん家族の再会実現は喜ばしいことでしたが、「国家テロに代償を与える」ことは国
際信義に反するばかりでなく、拉致問題の解決にあたっては「北朝鮮側からの代償要
求には一切応じない」という昨年7月31日の国交正常化交渉に関する関係閣僚会
議・専門幹事会決定にも反することとなります。家族会、救う会は、「国家テロに代
償を与える」食糧支援は、北朝鮮人民の人道支援とはならないばかりか、今後日本国
民の人権と国家の主権を危険にさらす行為として、強く反対します。

4.政府認定15人の拉致被害者以外に救う会では、寺越外雄さん、寺越昭二さん、
寺越武志さん、加藤久美子さん、古川了子さん、福留貴美子さん、田中実さん、小住
健蔵さんの8人を拉致被害者と認定してきましたが、この8人について政府も拉致被
害者として認定することを強く要請します。

5.また「生存」と伝えられた被害者と家族の帰国・再会をもって拉致問題の幕引き
をはからないよう強く要請します。

6.さらに、8人以外にも多数の拉致被害者がおり、政府はその情報を持っていま
す。政府は把握している情報を明らかにすることを強く要請します。

別紙

北朝鮮は、枠組み合意、核拡散防止条約、さらには、ほんの数週間前に小泉首相と金
正日主席がサインしたばかりの平壌宣言にさえ違反しました。日本政府は、この問題
が処理されるまでは、国交正常化あるいはもちろん経済支援など、まったく考えられ
ません。

They have violated their agreements under the Agreed Framework, NPT, and
even most recently the Pyongyang statement or declaration entered into by
Prime Minister Koizumi and President Kim Jong-il just a few weeks ago.
And the Japanese Government has made it clear that this matter must be
dealt with before anybody can consider normalization or certainly any
financial support.

原文および国務省サイトの該当文書アドレスは以下の通り。

http://www.state.gov/secretary/rm/2002/14773.htm

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担当:平田隆太郎(事務局長info@sukuukai.jp)
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