救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

国・拉致被害者家族協議会が、米国下院が通過させた「北朝鮮人権法案」を支(2004/08/02)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2004.08.02)


■ 韓国・拉致被害者家族協議会が、米国下院が通過させた「北朝鮮人権法案」を支
持する声明発表

 米国議会下院は北朝鮮人権法案を通過させました。同法案には、日本人・韓国人拉
致問題が解決するまで米国政府は人道支援を除き、北朝鮮への経済支援を行うことが
できないという制限が含まれていることは、報道されたとおりです。

 米下院を通ったNorth Korean Human Rights Act of 2004(2004年北朝鮮人権法)
の日本人・韓国人拉致に関する英語原文は以下の通りです。

(c) NONHUMANITARIAN ASSISTANCE TO THE GOVERNMENT OF NORTH KOREA.-
No department, agency, or entity of the United States Government may provide
nohumanitarian assistance to any department, agency, or entity of the
Government of North Korea unless such United States Government department,
agency, or entity certifies in writing to the appropriate congressional
committees that the Government of North Korea has made substantial progress
toward -
……
(3) fully disclosing all information regarding citizens of Japan and the
Republic of Korea abducted by the Government of North Korea



 ところが、韓国ではあらんことか複数の国会議員が、同法案に対して「北朝鮮の自
尊心を傷つけ南北関係をおかしくさせるかもしれない」と露骨に反対の意思表示をし
ています。また、韓国マスコミも同法案に韓国人拉致問題が取り上げられているとい
う事実をほとんど報じていません。
 このような状況に対して韓国・拉致被害者家族協議会が7月30日記者会見を開き、
次のような声明を発表しました。全文を日本語に訳してお伝えします。

 

拉致被害者家族は北朝鮮人権法案を全面的に支持する

 米国下院は北朝鮮人権法を通過させた。この法案は北朝鮮内の人権問題、特に政治
犯収容所に収監された人達の労働搾取と拷問、ひどくは化学実験の対象にされるなど
明らかになった残酷な実態や、飢餓、脱北者の悲惨な生活および非人間的な強制送還
など、北朝鮮住民たちの人権問題を扱っている。これを改善するために国際間で協力
し人道的援助は提供するが透明性と相互主義原則を堅持することにより、拉致被害者
および脱北者問題などに連係させるようにし、究極的には北朝鮮内のすべての人権状
況を改善することを目標としている。

 人権は思想と理念、体制、宗教を超え、人類の普遍的価値であり、人間の享受しな
ければならない最低限の権利だ。考えてみれば、北朝鮮内の人権侵害状況は世界どこ
でも類例をさがせない程度だ。北朝鮮の人権蹂躙は残酷で長期間つづきながらも、徹
底的に統制された北朝鮮内はもちろん外部でもこれを改善するための真剣な努力がな
されなかったところだ。それで私たちは今回の北朝鮮人権法制定は深い暗黒の中にい
る北朝鮮住民と愛する私たちの家族にむけて輝いた小さな光だと考える。特に当事者
であるわたしたち拉致被害者家族は、これをまたとない貴重な機会と感じ、北朝鮮人
権法を心から支持する。

 大韓民国領土内から大韓民国国民に起きた不幸な事件の解決のために、外国の法案
上程に期待をかけるこの現実自体が、私たち家族にとって暗澹たるものだ。それはま
た、これまで私たちが我が国政府に要求し、絶叫し、訴えてきた長い歳月、彼らが私
たちに見せてきた限りない冷たい態度と、ひどい無関心に対するいかに明白な反証で
はないか。

 私たちは数十年間、拉致被害者家族という理由でむしろ弾圧まで受けてきた。過去
冷戦時代はいうことなく、太陽政策を提唱した金大中政権や国民の参与を望むという
盧武鉉政権でも、拉致被害者問題はいつでも後回しにされてきた。必死でつくった政
治的和解ムードにややもすると影響があるかも知れないと、自国民の生死にさえ顔を
そむけて彼らはいつも卑屈な姿勢であり続けるだけだった。

 私たちは政府に対してだけでなく、政治家に対しても失望を禁じることができない。
与党は金大中政権の太陽政策を継承するという名目の下、非転向北朝鮮スパイの送還
など北朝鮮側の要求を積極的に受け入れてきた。しかし、本来自分たちが守り保護し
なければならない拉致被害者は北側を刺激する憂慮があるとして消極的態度で一貫し
てきた。

 金孝錫、鄭鳳株議員などは今回の北朝鮮人権法案の下院通過さえ「北朝鮮の自尊心
を傷つけ南北関係をおかしくさせるかもしれない」と露骨な反対の動きを見せている。
しかし、北朝鮮が私たちの家族に行った拉致は、自尊心程度の問題ではない。夢にも
忘れることができない愛する父母兄弟の身体の自由と生命の侵害であり、家族間の凄
絶な生き別れだ。

 金孝錫、鄭鳳株議員に尋ねたい。議員らは自分が当選した選挙区に拉致された住民
がどのくらいいるのか、知っているのか。拉致被害者送還に対して対策を持たず、自
国民保護を無視した議員は一体どこの国の議員か。家族に対する抑えきれない会いた
さと生死さえも分からない不安のために数十年間苦しんできた国民の涙をぬぐってく
れないどころか、あなたがたの政治的発言が私たちに血の涙を流させているというこ
とを知ってはいるのか。

 私たちは「無力な民衆の権利を代弁している」という進歩政党や多くの市民団体な
どこの地の大部分の進歩勢力に対しても失望を禁じ得ない。あなたたちはなぜ南の中
の北朝鮮人民たちの人権については多大な関心を寄せながら、北朝鮮の中の拉致被害
者や北朝鮮住民の人権については沈黙する二重的な姿勢をとるのか。私たちは私たち
の痛みがあまりに切実だから、非転向北朝鮮スパイやその家族の痛みから目をそむけ
るつもりはまったくない。ただ、私たちの痛みについてはそろって沈黙する姿を、到
底理解することも、許すこともまったくできず、悔しいのみなのだ。

 北朝鮮が国家レベルで非転向北朝鮮スパイの送還を推進していることを聞き、日本
の拉致被害者が韓国よりはるかに小規模であるのに国民的関心事となり国力を傾けて
結果被害者送還が一部実現したことを見て、米国が拉致被害者を含む北朝鮮内の人権
問題解決のため努力するのを見て、私たちは政府と政治家と市民団体と全ての国民に
訴える。いまこの瞬間も北の空の下でどのような苦しみを受けているか分からない家
族に対する、限りない心配と、とても、とても会いたい愛おしさをこめて、次のよう
に要求する。

一つ、拉致被害者の人権を無視した金孝錫、鄭鳳株議員は国民の前に公開謝罪せよ。
一つ、人権弁護士出身の盧武鉉大統領は他人の国の日本人拉致問題にだけ関心を表明
せず、韓国の拉致問題に対する立場を明らかにし、拉致被害者家族との面会に応じよ。
 
一つ、政治家は党利党略を捨て北朝鮮人権法案に積極的に賛成せよ。
一つ、超党派的合意で早急な期間内に、拉致被害者救出方策を見いだし、関連法を制
定せよ。
一つ、国内の非転向北朝鮮スパイの人権問題に先頭に立った人権、宗教、統一団体は
拉致被害者の人権に対する立場を明らかにせよ。
一つ、北朝鮮金正日国防委員長は韓国の拉致問題を認めて謝罪せよ。

2004.7.30

拉致被害者家族協議会


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