救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

米国議会議員20人が署名した北朝鮮のテロ支援国指定解除に反対する書簡(2007/04/18)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆ (2007.04.18)米国議会議員20人が署名し
た北朝鮮のテロ支援国指定解除に反対する書簡

■米国議会議員20人が署名した北朝鮮のテロ支援国指定解除に反対する書簡

 米国政府は6者協議の2月13日合意で「北朝鮮のテロ支援国指定を解除する
作業を開始する」と約束した。テロ支援国家指定は米国が北朝鮮に対して実施し
ている経済制裁の根拠となっている。指定が解けない限り、人道支援以外の経済
支援はできないし、世界銀行やアジア開発銀行など米国が出資している国際金融
機関が北朝鮮に支援しようとしても米国政府が反対するので事実上不可能になっ
ている。だから北朝鮮は執拗に解除を迫ってきた。

 家族会・救う会はブッシュ政権に「拉致はテロであり、北朝鮮がめぐみさんた
ちを帰還させない以上、テロは現在進行形でいまも続いている、北朝鮮はテロ支
援国家どころか、テロ国家だ」と訴え続けた。その訴えを受け2003年2月、
当時のアーミテージ国務副長官が下院公聴会で「拉致は憎むべきテロ」と断定し
同年3月訪米した家族会・救う会代表にその認識を再確認し、2004年4月以
降、国務省が毎年出している「国際テロリズム年次報告書2003年版」の北朝
鮮に関する記述に日本人拉致がはっきりと書き込まれつづけている。

 救う会は拉致問題が解決するまでテロ国家指定を解除すべきでないとする米国
議会議員20人連名の書簡を入手しているので、それをここに示しておく。外務
省はこの書簡も活用し、指定解除作業が進むことなく、むしろ4月末に発表され
る米国国務省の「世界テロリズム年次報告書」の北朝鮮に対する記述がより厳し
くなるように努めていただきたい。

 イリノイ州選出の超党派連邦議員団二〇人が連名で、北朝鮮の朴吉淵国連大使
宛に出した二〇〇五年一月二八日付書簡である。

 共和党のデニス・ハスタート下院議長、ヘンリー・ハイド下院国際関係委員長
(肩書はいずれも当時。ハイド議員はその後引退)、民主党 のリチャード・ダー
ビン現・上院院内幹事(院内総務に次ぐナンバー2)、ラーム・エマニュエル下
院議員(現・民主党 選挙対策委員長)、二〇〇八年大統領選出馬で注目を浴び
る黒人のバラク・オバマ上院議員などベテラン、若手の有力者が含まれている。
以下、書簡の内容を紹介しておく。

朴大使殿
 この書簡は、イリノイ州議員団のメンバーたる下記署名者らが覚えているある
心痛について、あなたおよびあなたの政府に伝えようとするものです。その心痛
とは、韓国国民でかつ米国の永住権保持者であるキム・ドンシク師が、二〇〇年
一月、中国 東北部において、あなたの政府の工作員によって拉致され、北朝鮮
に強制連行されたという事実認定を、二〇〇四年一二月一四日に、ソウル地検か
ら、通知を受けたことに起因します。あなたの政府は、遺憾なことに、自ら認め
たとおり、多くの日本人の拉致、またそれ以上に多くの韓国人の拉致に関わって
きました。

 御承知と思いますが、キム・ドンシク師は、イリノイ州シカゴの住民たるキム
・ヨンファ夫人の夫であり、アメリカ 国民である子どもたち(うち一人は、イ
リノイ州スコーキーに現住)の父に当たります。(中略)

 地下ネットワークを通じて第三国に逃れる難民を助けようとした無私の努力に
おいて、キム師はわれわれに、アメリカで高い尊敬を集める二人の偉大な英雄を
思い出させます。

 一人は、ハリエット・タブマン夫人です。彼女は、リンカーン大統領が奴隷解
放宣言を出す以前、拘束されていた人々を奴隷状態から解放するための「地下鉄
道」を作り上げました。二人目は、スウェーデンの外交官ラウル・ウォレンバー
グです。彼は、第二次大戦中、ファシズムに対する世界的闘争の暗い日々におい
て、ハンガリーで動きが取れなくなったユダヤ人難民たちを救出しました。われ
われは、キム・ドンシク師もまた、力のない忘れられた人々の脱出を助けた英雄
であると見ています。

 われわれはそれゆえ、朝鮮民主主義人民共和国の政府に以下のことを伝えたい
と思います。われわれは、とりわけ、五年前北朝鮮に拉致されて以降のキム・ド
ンシク師の運命に関し、完全な説明がキム一家になされない限り、あなたの政府
が国務省のテロ支援国リストからはずされることを支持することはありません
(原文では傍点でなく大文字で強調)。敬具。


 英語原文
January 28, 2005

His Excellency Pak Gil Yon
Ambassador
Permanent Representative of the Democratic People’s Republic of Korea
to the
United Nations
515 East 72nd Street, 38-F
New York, NY 10021
Dear Ambassador Pak:

This letter is to inform you and your government of the distress with
which the undersigned Members of the Illinois Congressional Delegation
received the finding from the Seoul Central District Prosecutor’s
Office on December 14, 2004 that South Korean citizen and U.S. permanent
resident Reverend Kim Dong-Shik had been abducted by agents of your
government in northeast China in January 2000 and taken forcibly into
North Korea. Your government, regrettably, has, by its own admission,
been involved in the abductions of a number of Japanese citizens, as
well as an even greater number of South Korean citizens.

Reverend Kim Dong-Shik, as you may be aware, is the spouse of Mrs. Young
Hwa Kim of Chicago, Illinois, and is the parent of U.S. citizens, one of
whom is currently residing in Skokie, Illinois. Citizens from a
Korean-American church in the Chicago area have also raised this matter
as an issue of grave concern and have requested Congressional assistance
in ascertaining the facts behind the disappearance and current
whereabouts of Reverend Kim. In pursuit of these issues, Mrs. Kim and a
delegation from Illinois will be visiting Capitol Hill in the near
future.

The successful resolution of this case, therefore, is of critical
importance to us, both because of the constituent interests involved as
well as because it is a case involving the most fundamental of human
rights. Reverend Kim, in his selfless efforts to assist refugees
escaping in an underground network to third countries, brings to mind
two great heroes held in high esteem in the United States. The first is
Ms. Harriet Tubman, who established an underground railroad allowing for
the escape from slavery of those held in bondage before President
Lincoln issued the Emancipation Proclamation; the second is the Swedish
diplomat Raoul Wallenberg who, during the dark days of the world
conflict against fascism in the Second World War, rescued Jewish
refugees trapped in Hungary. We view Reverend Kim Dong-Shik as also
being a hero who assisted with the escape of the powerless and forgotten.

We, therefore, wish to inform the Government of the Democratic People’s
Republic of Korea (DPRK) that we will NOT support the removal of your government
from the State Department list of State Sponsors of Terrorism until such
time, among other reasons, as a full accounting is provided to the Kim
family regarding the fate of the Reverend Kim Dong-Shik following his
abduction into North Korea five years ago.
Sincerely,
J. DENNIS HASTERT
HENRY J. HYDE
RICHARD J. DURBIN
BARACK OBAMA
LANE EVANS
JERRY F. COSTELLO
LUIS V. GUTIERREZ
DONALD A. MANZULLO
BOBBY L. RUSH
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