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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

各党の公約・マニフェストに見る「拉致問題」?参院選(2007/07/11)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆ (2007.07.11)

■各党の公約・マニフェストに見る「拉致問題」?参院選

 明日、7月12日に参議院選挙が告示される。公表された各党の公約・マニフェ
ストの中で「拉致問題」がどのように取り上げられたかを以下に集約した。大部
分の党が、拉致問題につき何らかの言及をし、「解決」をめざす主張を盛り込ん
でいるが、どのようにして解決するかについては、立場に大きな差があり、また
言及がない党もある。安倍政権は、発足3日目に、拉致問題に専門的に取り組む
組織として、首相が本部長で全閣僚が加わる拉致対策本部を作り、第1回目の拉
致対策本部会合で「拉致問題における今後の対応方針」として以下の6項目を決
定した。今回の各党の公約・マニフェストでは、政府が拉致対策本部を作り、ま
た解決策として6項目を示したことにつき必ずしも言及がなされていない。選挙
中に、是非とも解決策について盛んな論争を行ってほしいものである。

(参考)
◆拉致問題における今後の対応方針(政府6項目方針)
1. 北朝鮮側に対し、すべての拉致被害者の安全を確保し、直ちに帰国させる
よう引き続き強く求めていく。また、拉致に関する真相究明、拉致実行犯の引渡
しについても引き続き強く求めていく。

2. 現在、政府としては、北朝鮮に対して、人道支援の凍結措置(平成16年12
月28日発表)、万景峰92号の入港禁止を含む諸措置(平成18年7月5日発表)、
北朝鮮のミサイル等に関連する資金の移転防止等の措置(平成18年9月19日発表)、
すべての北朝鮮籍船の入港禁止やすべての品目の輸入禁止を含む諸措置(平成18
年10月11日発表)等を講じているが、今後の北朝鮮側の対応等を考慮しつつ、更
なる対応措置について検討する。

3. 現行法制度の下での厳格な法執行を引き続き実施していく。

4. 拉致問題対策本部を中心に、拉致問題に関する情報を集約・分析し、問題
解決に向けた措置の検討を迅速に推し進めていくとともに、拉致問題に関する国
民世論の啓発を一層強化する。

5. 「特定失踪者」にかかる事案を含め、北朝鮮による拉致の可能性を排除で
きない事案に関する捜査・調査等を引き続き全力で推進していく。また、捜査・
調査の結果、新たに拉致と認定される事案があれば、北朝鮮側に対して然るべく
取り上げていく。

6. 国連をはじめとする多国間の場、また、関係各国との緊密な連携を通じて、
拉致問題の解決に向けた国際的な協調を更に強化していく。

◆コメント
 なお、各党の公約・マニフェストを個別に見ると、自民党の公約では、「国家
の威信をかけ拉致問題を解決」すると強調し、成立したばかりの改正「北朝鮮人
権法」に追加された、「国際開発金融機関等」への「積極的な働きかけ」を提示
し、北朝鮮がアジア開発銀行などから融資を画策する場合に日本政府が反対する
ことを支持している。

 公明党のマニフェストでは、拉致問題を「国連改革」の中に位置づけ、「国連
での人権決議を進めることにより『拉致問題』への理解を深めるとしたところが
特徴的である。公明党のマニフェストにはないが、印刷物では、【北朝鮮問題に
ついて】が掲載されているので紹介した。概ね、政府の6項目政策と一致する。
なお、連立与党(自民・公明)としての公約もあり、下記に掲載した。

 民主党のマニフェストでは、「拉致問題に関する各国の認識の共有を図りつつ、
主体的な外交を展開」とあり、制裁については、「北朝鮮に対する経済制裁措置
については当面継続すべき」としている。なお、具体的な解決策には言及がない。

 国民新党も、「対話と圧力を強化」とあるが、具体的な解決策には言及がない。

 新党日本はマニフェストに記載がなかった。党本部職員は、「有田芳生副代表
の立候補をもって拉致問題への姿勢を示している」と釈明。

 日本共産党は、「日朝双方が拉致問題の解決に必要な努力をつくし、日本と北
朝鮮の国交正常化への道筋をひらかなければなりません」とし、圧力なしの「平
和的な交渉」のみによる解決を主張する。また、拉致問題と平行して、「『従軍
慰安婦』をめぐる安倍首相の発言が、アメリカをはじめ世界で“二重基準”など
ときびしい批判を受けた」と批判し、「過去の清算」を主張している。現在進行
形の最優先課題である拉致問題と過去の歴史問題を同列に扱うという信じられな
い主張をしている。

 社民党は、「北朝鮮が拉致問題に誠実に対応することを強く求め」る、とする
が、誠実な対応を行わない北朝鮮への対応策がない。北朝鮮人権法は、北朝鮮を
明示した上で、拉致問題解決を国の責務とするとともに、北朝鮮当局による人権
侵害状況が改善されない場合、制裁法を列挙した上で、必要な措置を講ずるとし
ている。その他、脱北者の保護及び支援に関し施策を講ずる等も盛り込まれたが、
社民党は、日本共産党とともに制定に反対し、また改正法にも反対した経過があ
る。(平田隆太郎事務局長、山岸丈良事務局次長)


◆各党の公約・マニフェストの中の「拉致問題」
第21回参議院選挙

★自民党 参議院選挙公約2007
前文の中に下記のとおり記載。
「主張する外交」を展開し、「拉致問題」を解決すること
重点課題7項目の1つ、「主張する外交と拉致問題の解決」の中に下記のとおり
記載。
拉致問題は、国家の威信をかけて解決。全員帰国を実現する
「155の約束」の中に下記のとおり記載。
4.美しい国、日本の指針を世界に示す
<拉致問題解決への決意を示す>
152. 国家の威信をかけ拉致問題を解決
わが国は、拉致・核・ミサイル問題を包括的に解決することを基本としており、
「拉致問題の進展がなければ、北朝鮮への経済支援は行わない」ことを前提に、
外国政府及び国連や国際開発金融機関等の国際機関に対し、積極的な働きかけを
行っていく。
今後とも米国・中国等との連携を強化しつつ、国家の威信をかけて拉致被害者全
員の帰国を実現する。

★公明党 マニフェスト2007
「マニフェスト2007政策集」の中に下記のとおり記載。
(6)新時代に即した国連へ、国連改革をバックアップ
(第2項)国連総会直属の常設機関としての人権理事会が実効性をもつよう、我
が国が機能強化を先導します。また、国連での人権決議を進めることにより「拉
致問題」への理解を深めます。
「当面の重要政策課題について」(印刷物より)の中に下記のとおり記載。

【北朝鮮問題について】
・拉致問題は、全ての拉致被害者の即時帰国、拉致実行犯の引き渡し、特定失踪
者の捜査など、全面解決と真相の究明が最重要課題です。まず日朝間の作業部会
を前進させ、6カ国協議、国連など、あらゆる外交上の機会を捉え、その解決に
向けて全力を挙げます。

・現在、北朝鮮に対して、入港禁止や輸入禁止などの制裁措置を講じていますが、
北朝鮮側の対応等を考慮しつつ、今後の対応を検討します。

・北朝鮮へのエネルギー供与等の日本の不参加について、米中ロ韓の理解を得ら
れましたが、拉致問題を解決させるために、わが国が拉致問題を含む日朝関係の
進展なくして支援なしとの原則を貫くことを、今後も関係国から理解されるよう
取り組みます。

・北朝鮮による核実験はわが国、北東アジア、ひいては世界に対する重大な脅威
であり、国際平和に対する挑戦です。また、度重なるミサイルの発射は、日朝平
壌宣言に反するものであり、安全保障上、断じて容認できません。「全ての核兵
器及び核計画の検証可能な廃棄」と「ミサイル発射のモラトリアムの維持」の実
現に向けて、粘り強く6カ国協議を進展させます。

★連立与党(自民・公明)
「重点政策」の中に下記のとおり記載。
9.「主張する外交」を進め、拉致問題を解決する
米国・中国など国際社会とのさらなる連携強化を図り、国家の威信をかけて拉致
問題を解決し、拉致被害者全員の帰国を実現する。

★民主党 政権政策マニフェスト
「マニフェスト政策各論」の中に下記のとおり記載
5 安全と安心
3.対北朝鮮外交の主体的展開
2007年2月の6者協議において、北朝鮮の核施設の活動停止等の見返りに、
エネルギー支援などの実施を骨格とする「共同文書」が採択されました。しかし
北朝鮮は、1994年の米朝枠組み合意以来、度重なる国際間の合意に背いて核
開発を進めてきたことから、今回の合意の履行状況を厳しく注視していく必要が
あります。また、日本ほど北朝鮮の核・ミサイルの脅威にさらされている国はな
く、北朝鮮に対する経済制裁措置については当面継続すべきです。
わが国にとっては、拉致問題の解決が不可欠であり、拉致問題に関する各国の認
識の共有を図りつつ、主体的な外交を展開していきます。

★国民新党 第21回参議院議員選挙 わが党の公約
「わが党の公約」の中に下記のとおり記載。
6 世界に誇れる「日本」の創造」の中の「世界における日本の役割の強化
(第2項)拉致問題解決のための対話と圧力を強化し、拉致被害者の早期帰国の
実現を目指す。

★新党日本 
マニフェストに記載なし。
「有田芳生副代表の立候補をもって拉致問題への姿勢を示している」と党本部職
員が釈明。

★日本共産党 2007年参院選の分野別政策
「個別・分野別政策/政治・外交」の中に下記のとおり記載。
26 北東アジアの平和と安定
6カ国協議を支持し、北朝鮮問題の解決に力をつくします
日朝間の諸問題の解決に力をつくします
朝鮮半島の核問題の解決とともに、日朝双方が拉致問題の解決に必要な努力をつ
くし、日本と北朝鮮の国交正常化への道筋をひらかなければなりません。「日朝
平壌宣言」にもとづき、この道をすすんでいくべきです。
拉致問題では、安否不明者の再調査など諸問題で、日本側の納得できる解決がは
かられなければなりません。日本政府は、北朝鮮にこういう問題を解決してこそ
国際社会に仲間入りできることを強くうながし、途絶えている日朝交渉再開へ強
力に働きかけるべきです。
その際、日本政府は、植民地支配という日本の“過去の遺産”が清算されないま
ま残っている唯一の地域が北朝鮮であることを自覚し、歴史的責任を果たす立場
でとりくむことが必要です。「従軍慰安婦」をめぐる安倍首相の発言が、アメリ
カをはじめ世界で“二重基準”などときびしい批判を受けたことが示しているよ
うに、日本が過去の問題に真剣にとりくんでこそ、拉致問題解決への国際的な共
感も広がります。
日本共産党は、拉致問題を含め、日朝間の諸問題を、平和的な交渉によって道理
あるかたちで解決することを一貫してめざし、そのために努力してきた政党とし
て、ひきつづき力をつくします。

★社民党 参議院選挙公約2007
「公約2007」の中に下記のとおり記載。
とことん平和憲法
12.北朝鮮が拉致問題に誠実に対応することを強く求めつつ、日朝平壌宣言に沿っ
て両国間の懸案事項が解決され、早期に国交正常化が図られるよう努力します。



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●安倍首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
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葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 安倍晋三殿

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