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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

テロ支援国家指定解除に反対?衆議院拉致特委が決議(2007/12/05)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2007.12.05)

■テロ支援国家指定解除に反対?衆議院拉致特委が決議

 本日、12月5日、衆議院拉致問題特別委員会が開催され、米国の北朝鮮に対
するテロ支援国家指定解除に反対する自公民3党が提出した決議案が採択された。
また、審議では、町村信孝官房長官が、福田内閣は安倍内閣の対北朝鮮政策を引
き継いでいるとの趣旨の答弁を行った。高村外相は、拉致は北朝鮮による国家テ
ロであると明言した。審議の概要と決議文全文は以下の通り。

◆安倍政権の対北朝鮮政策を引継ぐ?町村官房長官

 古屋圭司議員の質問に対する町村信孝官房長官の答弁。

古屋 政府は6者協議で今年2月13日の合意がまとまった際、「拉致問題につ
いて進展がなければ、核問題での進展があっても見返りとしてのエネルギー支援
に日本は参加しない」という方針を定め、協議議事録にもそのことを記録させた
が、福田内閣でもその方針に変化はないか。

町村 変更はない。エネルギー支援は行わない。

古屋 安倍総理は進展の定義について今年3月26日参議院予算委員会答弁で
「拉致問題の進展とは被害者を全員帰国させるという日朝双方の共通認識ができ、
かつ北朝鮮が具体的な行動をとること」と明確にした。この認識にも変化がない
か。

町村 我々は、安倍前総理の3月26日の答弁と全く同じ考えを有している。

古屋 ここでいう「全員」という場合、一体どこまでの範囲を指すのか。安倍答
弁では、「まず北朝鮮が全員返すことを約束したあと、名簿を日本に提出し、こ
ちらがその名簿を納得できなければ、再提出をくり返し求めながら、認めた被害
者の帰国を実現させるというプロセスがはじまって、はじめて『進展』といえる」
とのことであったが、同じ認識か確認したい。

町村 「全員」というのは難しい問題だが、政府認定17以外にも拉致の可能性
が排除できない人がいると思っている。拉致した全員としか言いようがない。北
朝鮮にも「すべての拉致被害者」の帰国を求めていく。

◆拉致は継続中のテロ?高村外務大臣

松原仁議員の質問に対する高村外務大臣、町村信孝官房長官の答弁。

松原 今日の決議を翻訳して議会側で米国に働きかけたい。米国で、反対法案を
出そうとしているのに当事国日本が決議するのは当然と思って今日の決議に至っ
た。拉致議連で訪米した時に、ヒル国務次官補に対し、「私は拉致は現在進行形
のテロと思っているが、私の考えは間違っているか」と聞いた。ヒル氏はそれに
は答えずに、「決めるのは大統領だ」と逃げた。米国のテロ国家指定解除要件の
一つは、「半年間テロをしていない」というものだが、日本政府はこの半年間、
北朝鮮がテロをし続けているとの認識をもつか。

高村 北朝鮮はテロをしている。拉致は国家テロだ。今も解決していない以上、
その状態は続いている。拉致は継続中のテロと言ったのはアーミテージさん(元
米国務副長官)より私が早く言ったと思う。外相の時に米国高官に言った。

町村 同じ考えを共有している。

松原 外相は、拉致は国家テロと言った。国家テロというからには誰が拉致を指
令したと思うか。

高村 今、被害者を取り戻すことが大事。どう言えば被害者が戻るかを考えて言
いたい。誰が命令したかは分からない。

◆決議文全文
米国の「北朝鮮に対するテロ支援国家指定解除」の動きに反対する決議

 北朝鮮は、わが国の国民をはじめとする複数の国から無辜の民を拉致し抑留し
続けている。

 拉致は、国家主権及び国民の生命と安全に係わる重大な問題であり、わが国は、
全ての被害者の安全確保及び即時帰国、真相究明並びに拉致実行犯の引き渡しを
強く要求している。

 一方、北朝鮮は二〇〇二年、長年否定していた日本人の拉致をはじめて認め、
その後五人の被害者が帰国を果たしたが、残る多くの被害者に関しては誠意ある
説明をせず「拉致問題は解決済み」を主張するばかりである。

 米国は、一九八八年に北朝鮮をテロ支援国家として指定し、二〇〇四年にはそ
の指定理由の一つとして新たに国務省国際テロ報告書に外国人拉致問題を書き込
んだ。

 それは、拉致解決を北朝鮮に迫る強い圧力となり、わが国国民を勇気づけ、拉
致問題に毅然たる態度で臨むわが国外交を後押しするものとなっているが、米国
は一部の核施設の「無能力化」などの見返りとして指定解除を行うのではないか
と伝えられている。

 拉致はテロであり、拉致被害者が抑留され続けている以上、テロは今も続いて
いる。本年四月の国務省国際テロ報告書も引き続き拉致問題を明記した。

 抑留されている被害者が帰ってきていないのに指定解除がなされることは、多
くの日本国民を落胆させ、日米同盟に重大な影響を及ぼすことを懸念するもので
ある。

 米国内でも安易なテロ支援国家指定解除への危惧が高まり、下院で拉致被害者
の帰国などを条件とする法案がすでに提出されており、上院でも同様の動きが出
ているところである。

 拉致被害者全員を一刻も早く救出するために、特に、日米関係の重大さに鑑み、
日本政府は米国が「北朝鮮に対するテロ支援国家指定解除」をしないよう、最大
限の外交努力を尽くすべきである。

 また、米国におかれても、かかる観点から「北朝鮮に対するテロ支援国家指定
解除」をしない方針を堅持されるべきである。

右、決議する。


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葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 福田康夫殿

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