救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

制裁の具体的な方法につき作業部会設置を決定?拉致議連(2004/10/21)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2004.10.21-2)


■制裁の具体的な方法につき作業部会設置を決定?拉致議連

 北朝鮮に拉致された日本人を早期に救出するために行動する議員連盟は、本日10月
21日、総会を開催し、北朝鮮に対する経済制裁を具体的に検討する作業部会の設置など
いくつかの新たな決定を行い、拉致問題の完全解決をめざすこととした。また、副大臣に
就任したため、政務多忙となった衛藤晟一事務局長か辞任の申し出があり、古屋圭司議員
(自民)の事務局長就任が満場一致で承認された。

 平沼赳夫・議連会長は総会における挨拶で概要以下のことを述べた。

・米国が北朝鮮人権法を成立させたことは心強いことではあるが、日本には同様のものが
 ない。人権法の成立を契機に、議連としても真剣に考えていきたい。
・小泉再訪朝で5人の家族を帰国させるなどの進展があったが、2回にわたる実務者協議
 では、誠意ある回答がなかった。
・これに対し、9月17日の緊急国民集会では、参加者が場外にあふれ、我々は場外でも
 マイクを持って訴え、また経済制裁の発動を求める決議を行った。今後の、実務者協議
 の推移にもよるが、経済制裁を具体的にどうすすめるか検討したい。
・現在の臨時国会開会中に、衆議院でも拉致特別委員会を設置したい。
・10名の未帰還者はもとより、400人にのぼる失踪者問題についても結束して対応し
 ていきたい。

◆特定失踪者問題
 続いて、荒木和博・調査会代表が特定失踪者問題について3つの要請を行った。

・政府に認定されない拉致被害者が多数いる。政府の「認定」は立件可能な事例に限られ
 るが、それではすべての拉致被害者を包括できない。「認定」の概念の見直しが必要。
・今後、寺越武志さんと同じ事例、すなわち拉致されたのに本人が拉致を否定させられる
 事例が出てくることが予想される。本人から話を聞くのは日本に取り戻してからにすべ
 きである。政治的な断固とした決意が必要。
・防衛庁に、現在拉致被害者が北朝鮮のどこにいるか、邦人保護の立場から情報収集する
 体制を作ってほしい。

◆拉致問題対策立法について
 続いて、帰国した蓮池薫さんの兄蓮池透さんから、拉致被害者支援法等について要請が
あった。

・現在の支援法では、5年間にわたり被害者の生活を支援することとなっているが、将来
 の生活設計ができない不安がある。拉致被害者への補償は北朝鮮が行うべきであるが、
 それができない以上、国家犯罪への補償は国家が行うようにしていただきたい。
・米国の北朝鮮人権法と同様のものを作ってほしい。

 拉致被害者支援法については、以下の議論があった。

・国家の犯罪には国家の補償が必要。
・支援法だけでは不十分。国家犯罪の被害者に日本政府が手を差し延べずにいた反省を踏
 まえ、国としての対策が必要。そのためには根拠法が必要。
・拉致被害者は北朝鮮に損害補償請求権を持つが、小泉訪朝で、請求権を放棄した経緯も
 ある。

 本件につき、議連内に小委員会を設置することを決定。

◆経済制裁要求の具体化について

 衛藤晟一事務局長から、どのような制裁が可能か効果と問題点につき議論すべきとの問
題提起があった。

 この問題について議論した結果、作業部会を作ることを決定。また、各党の拉致対策本
部でも検討しており、議連の参加者が関わっているので、各党間の検討結果を作業部会で
調整することとなった。
 また、小委員会、作業部会の構成については会長に一任されることとなった。

◆衆議院に特別委員会を設置することについて

 本件につき、臨時国会開催中に設置されるよう議連として努力することとなった。

◆その他

 石破茂顧問(前議連会長)から、以下の発言があった。

・中国は難民条約を承認していながら国内法がないので、中国では難民はいないことにな
 っている。
・国内法を作るとともに、拉致問題の解決には、中国への働きかけが重要である。

 佐藤勝巳・救う会会長から以下の発言があった。

・人権法では、国連難民高等弁務官が脱北者と接触できることを求めている。日本も独自
 の立場でこの件を中国に要請することが必要。
・万景峰号への抗議集会が万景峰号からの大音量で妨害されている。県の条例で規制でき
 ないのか。

増元照明事務局次長から以下の発言があった。

・今日の産経新聞に大手業者が北朝鮮のインフラ視察に出発し、うち大半は批判を受けて
 中国で止まったが、2社が入国したという。拉致問題も解決していないのに、早くも正
 常化を見越した動きが始まっている。国会でこの問題をただしてほしい。
・日朝実務者協議で、もし日本側から「合同調査委員会」の提案があれば、拉致問題の幕
 引きになる。犯罪者と共に調査することはナンセンスと主張してほしい。

西村眞悟・議連幹事長から以下の発言があった。

・何人拉致されたかを調査するための法律を作るべきだ。
・拉致問題はスパイ防止法がない国家の悲劇だ。
・議連から、国家補償を提起すべき。

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