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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

全面制裁で北朝鮮の核開発を阻止せよ(2009/05/29)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2009.05.29)全面制裁で北朝鮮の核開発を
阻止せよ?いまこそ集団的自衛権と非核三原則の見直しを

参考情報

国家基本問題研究所(櫻井よしこ理事長)では、本日、5月29日、「全面制裁
で北朝鮮の核開発を阻止せよ」という緊急提言を行いました。参考情報として送
付します。また、国家基本問題研究所朝鮮半島問題研究会(座長・西岡力、副座
長島田洋一)付属の朝鮮半島問題研究会も北朝鮮分析を発表した。

全文以下の通り。

■全面制裁で北朝鮮の核開発を阻止せよ

国家基本問題研究所緊急提言
平成21年5月29日

全面制裁で北朝鮮の核開発を阻止せよ
いまこそ集団的自衛権と非核三原則の見直しを

北朝鮮の金正日政権が、4月のミサイル発射実験につづいて5月23日に核実験
を行った。今回の核実験は、完全な成功とは言えないが、3年前と比べると顕著
な技術進歩が見られた。

一部専門家はいまだに、米国を二国間交渉の場に引き出すことが目的だ、など
と解説している。また、核保有国としての地位を認めさせた上で核軍縮交渉をし
ようとしているなどの見方もある。いずれも事の本質を理解していない。北朝鮮
の核ミサイル開発は単なる外交カードではない。彼らは、日本はむろん米国本土
に届く核ミサイルを持つことを戦略目標としている。開発を続けるという前提で、
軍事圧力・経済制裁をかわし、逆に支援を得てきたのである。

北朝鮮の目的は韓国を武力併呑する際に米軍の介入を阻止することだ。そのた
めの米国本土に届く核ミサイル開発である。それこそまさに金日成・金正日体制
の根幹をなす戦略であるから、話し合いや見返りの提供で放棄することはない。
この現実を認識しなければならない。

核ミサイル保有を阻止するには開発能力を持たせないことだ。北朝鮮には天然
ウランはある。しかし、核ミサイル開発に必要な、様々な技術、機械、素材、部
品、エネルギー、外貨などの多くを、日本を含む外国から導入している。それら
を徹底的に遮断すること以外に、核ミサイル開発を止める手段はない。

武力併呑の対象である韓国、韓国と軍事同盟を結ぶ米国、韓国の安全が自国の
安全に緊要な日本の三カ国が、北朝鮮の核戦力を正しく認識し、それを阻止する
ことを共通の国家目標として戦略的提携を強めるべきだ。

北朝鮮に対する抑止力を更に構築しなければならない。そのために、集団的自
衛権に関する政府解釈を修正すべきである。さらに、日米韓の核抑止力を高める
ために非核三原則を見直すべきである。

本研究所は発足以来、北朝鮮問題に関して一貫してその本質を指摘し提言を重
ねてきた。また、民間の立場から韓国・米国・台湾の政府関係者、専門家らと戦
略的対話を重ねてきた。政府レベルでのより踏み込んだ対応が求められる。


以上の認識に立ち、我が国と国際社会が取るべき措置を提言する。

1 日米韓三国主導で、全面制裁を実施し、北朝鮮に対するモノ、カネ、ヒトの
流れを完全に断つ。

まず、我が国が全面制裁を早急に実施しなければならない。特に、在日朝鮮人
の北朝鮮渡航を原則禁止とし、輸出と送金の全面禁止も直ちに実行しなければな
らない。その上で、米韓両国に同調を求める。

米国は、我々が一貫して提言してきたように、テロ支援国再指定と金融制裁再
発動を行うべきだ。

韓国に対して、開城工業団地閉鎖、対北貿易・投資・観光の全面中止、民間レ
ベルの支援遮断などを行うとともに、韓国人拉致問題を国政の最優先課題とする
ことを求める。

2 中国は、前回の核実験を非難した国連安保理制裁決議1718号があるにもかか
わらず北朝鮮へのエネルギー・食料支援を続け交易を増やし、北朝鮮の核開発を
支えてきた。また、国連難民条約に違反して脱北者を強制送還し続けている。

日米韓三国は中国に国連決議を守り金正日テロ政権への支援を止めよと、団結
して迫らなければならない。中国が国連決議違反を続けるならば、北朝鮮の資金
を扱う中国の金融機関への制裁を行うべきだ。

3 北朝鮮はイラン、シリアなどに核やミサイル技術を提供し、外貨を得ている。
国連安保理はこの流れを断つために船舶と航空機に対する臨検の実施を決議に明
記すべきだ。それが不十分な表現になった場合でも国際社会はPSI(大量破壊兵
器拡散防止構想)の枠組みで臨検を徹底的に実施すべきだ。我が国は早急に関連
法規を整備して、臨検に積極的に参加する。 

4 北朝鮮に対する抑止力を構築するために、集団的自衛権に関する政府解釈を
修正し、非核三原則を見直す。ミサイル迎撃能力整備と共に、敵基地攻撃能力の
確保に踏み出す。

国家基本問題研究所
櫻井よしこ
田久保忠衛
潮匡人
恵谷治
遠藤浩一
大岩雄次郎
久保田るり子
島田洋一
高池勝彦
冨山泰
西岡力
平田隆太郎



◆朝鮮半島問題研究会分析

国家基本問題研究所朝鮮半島問題研究会(座長・西岡力、副座長島田洋一)

北朝鮮が、日本はむろん米国本土に届く核ミサイルを持つことの目的は、北朝
鮮主導の統一だ。韓国の同盟国米国と、基地を提供して米軍を支える日本に対し
て、北朝鮮主導の統一を妨げるなら、米本土と日本を核攻撃すると脅すことが核
ミサイル開発の目的である。米軍と戦わずして韓国を併呑しようとしている。

1968年11月、金日成は「米国が韓国から手を離さざるを得なくなるように、米
国本土を攻撃できる核ミサイルを自力生産せよ」という秘密教示(註)を出した。
だからこそ1990年代後半に人口の15%を餓死させても開発を続けてきた。

今回の核実験は、完全な成功とは言えないが3年前と比べると顕著な技術進歩
が見られた。4月のミサイル実験でも、前回約40秒で空中爆発したテポドン2の1
段目新大型ミサイルの飛行に成功した。また、2段目に載せたノドンミサイルの
切り離しと飛行にも成功した。

核実験でも、前回に比べて威力が格段と強まったことは確かだ。前回は0.5キ
ロトン程度だったが、今回は2キロトン以上の威力があったと推計されている。
ただし、長崎に落とされたプルトニウム爆弾の威力、20キロトンには及んでいな
い。3年前も今回も、プルトニウム239による核分裂が設計通り成功したのではな
く、プルトニウム240を意図的に混合した未熟爆発という見方がある。

現時点で断定できることは、彼らが金日成教示にある「米国を攻撃できる核ミ
サイルの自力生産」に向けて、着実に新しい技術を確立させていることだ。そこ
にぶれはない。したがって、このまま放置すれば、近い将来、米国本土を攻撃で
きる核ミサイルを保持するという戦力目標を達成する日が来る可能性は十分ある。
その点で時間は彼らの味方である。


日本政府は朝鮮総連系在日朝鮮人が核ミサイル開発に多大な貢献をしてきたこ
とを見逃してはならない。

北朝鮮の弾道ミサイル開発には在日本朝鮮人科学技術協会(科協)所属の在日
朝鮮人技術者が協力している。科協は大学や企業の研究者や医師ら約1200人で組
織され、実体として朝鮮労働党の工作機関「対外連絡部」の直轄下にある。

平成17年10月、警視庁が薬事法違反容疑で科協の副会長らを逮捕した際の家宅
捜索で、陸上自衛隊の地対空ミサイル(SAM)の資料が防衛庁から科協に流出
していたことが判明した。

昨年10月中旬に卞(ビョン)某という京大出身核専門家が北京経由で訪朝した
といわれている。

やはり昨年10月16日から11月13日まで、科協所属のミサイル技術者、徐判道
「金剛原動機合弁会社」副社長が訪朝したことが確認されている。彼は東大出身
で北朝鮮の共和国博士号を持つミサイルエンジン専門家である。平成18年7月ミ
サイル発射時にも訪朝した。

「金剛原動機合弁会社」は、元山に本社と工場を構える北朝鮮との合併会社で、
表向きはモーターの会社である、ミサイルエンジンの開発を手がけている。金正
日は平成14年10月21日に同社を現地指導した。同社社長の徐錫洪は、東大で博士
号を取得したミサイルエンジンの専門家で、科協元副会長でもある。現在、科協
顧問を勤め、これまで頻繁に訪朝してきた。最後の訪朝は平成17年9月である。
翌平成18年11月自宅を家宅捜索された。

今回の核実験に対して我が国は、モノ、カネ、ヒトすべてを止める全面制裁を
発動すべきである。特に、すべての在日朝鮮人の北朝鮮渡航を原則禁止として技
術流出を止めなければならない。

具体的には、北朝鮮を渡航先とする再入国許可を与えず、別の国を渡航先とし
て申請して北朝鮮入国が判明した場合、在留資格取り消しなどの罰則措置を取る
ことが必要だ。

一部政府関係者から、永住許可を持つ総連系在日朝鮮人に再入国許可を出さな
い措置をとることは人権上問題があるかのような話が流れている。しかし、我が
国は1970年代初めまで、総連系在日朝鮮人には一部の例外を除き、再入国許可を
出さなかった。外国人の人権と安全保障のバランスを判断して、在留外国人への
再入国許可を出すか出さないかを決めるのは政府の固有権限である。



註 1968年11月、金日成が「米国本土を攻撃する手段として、核兵器と長距離
ミサイルを自力生産せよ」という次のような教示を出している。その部分を引用
しておく。(出典、金東赫著『金日成の秘密教示』産経新聞社。金東赫氏は1970
年代、北朝鮮の連絡部「指導核心工作員」として金日成秘密教示を学習した)

「南朝鮮から米国の奴らを追い出さなければならないが、このままでは奴らは絶
対に退かない。だからわれわれは、いつか米国の奴らともう一度争うべきだとい
う覚悟を持って戦争準備を促進すべきである。……現時期、戦争準備を整えるう
えで何よりも急ぐべきことは米国本土を攻撃することのできる手段を持つことだ。
これまで世界の戦争歴史には数百、数十の大小の戦争があったが、米国が介入し
なかった戦争はない。しかし、そのすべての戦争が他地域で起こった戦争であっ
たため、米国本土にはこれまで一個の砲弾も落ちたことがない。このような米国
が砲弾の洗礼を受けることになるとどうなるだろうか? そのときには状況が異
なってくると思う。米国国内では反戦運動が起こるだろうし、そのうえ、第三世
界諸国の反米共同運動が加勢することになれば、結局、米国の奴らが南朝鮮から
手を離さざるを得なくなる。だからトンムらは一日でも早く、核兵器と長距離ミ
サイルを自力生産できるように積極的に開発すべきである。」
(1968年11月 科学院咸興分院開発チームとの談話)


以上



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●麻生首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
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葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 麻生太郎殿

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