救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

悪に対する憤りが救出をもたらす?連続集会47報告3(2009/07/30)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2009.07.30)


西岡 今日は、韓国の著名なジャーナリスト趙甲済先生にわざわざお願いして来
ていただき、コメントをお願いしました。

◆韓国の対北支援が核開発に使われた疑い?李明博大統領

趙甲済 追加できることは何かと思いながら、洪先生の話を聞いていました。7
月7日に、李明博大統領が、ポーランドを訪問した時、大変重要な話をしました。
「金大中、盧武鉉時代に韓国が北朝鮮に送った膨大な資金が核開発に使われた疑
いがある」ということです。このような話は、マスコミでは何回も報道されてお
り、また青瓦台(大統領官邸)の代弁人が話をしたことはありましたが、韓国の
大統領が直接話をしたことに意味があると思っています。

李明博政府が公式に集計したところによれば、金大中、盧武鉉時代に北朝鮮に
送られた現金が約30億ドル、そして食糧など物資が約40億ドル分、合計70億ドル
分が送られたという集計が出ています。非公式の支援金も合わせると約100億ド
ルになると思います。

その大部分が核・ミサイル開発に使われたと判断しても、それは常識的に正し
い判断だと思います。毎年3億ドル程度を使えば、200万トンのとうもろこしを輸
入することができました。そうすれば食糧問題は解決できたのにそれをしなかっ
たのです。大統領がこのような発言をした場合、過去の韓国であれば、政府がそ
れを問題にし、与党が国会で取り上げ、そして責任ある人の責任が追及されると
いうのが普通でした。ところが、10日も過ぎたのにまだそのような動きが出てい
ないのが現在の韓国社会の一断面だと思います。

李明博大統領の対北発言は大変強硬であり、また覚醒されたものがありますが、
それに政府、与党、そして言論がついていっていないという状況です。しかし、
李明博大統領の対北政策は、私は大変成功していると見ています。まず、韓国と
アメリカの同盟関係が過去の水準に復元されています。また韓国と日本の間でも、
過去の歴史問題での葛藤が消えました。同時に、北に対する無条件的な支援が断
たれました。従って、北朝鮮に対する国際的な包囲網が、今、構築されつつある
と見ています。

しかし、包囲網が構築されるためには、中国の協力が必要なのですが、それが
大きな障害になっています。中国が協力するならば、彼らはまずPSIに入って、
北朝鮮の大量破壊兵器拡散を防がなければならないのですが、彼らはまったくそ
のようなそぶりを見せていません。これまでに北朝鮮が海外に武器や麻薬や偽タ
バコ等を輸出した時に、中国の船を使ったという情報があります。最近アメリカ
が提起している問題は、北朝鮮とイランの間で、核技術あるいはミサイル技術の
取引がなされていることで、それは中国上空を飛ぶ飛行機を通じて行われていま
す。中国がそれを防がなければ、効果的に防ぐことができないことをアメリカが
提起しています。防がなければならない人、防ぐことができる人が、それを見て
いても放置しているということは、その罪は不法行為に実質的に加担しているこ
とになります。

◆「●(=登におおざと)小平がパキスタンに渡した核爆弾設計図がリビア経由
で北朝鮮に」

そのような疑いを裏付ける、最近出た面白い本がありますので紹介します。
「ニュークリアー エクスプレス」という本です。著者の一人はトーマス・リー
ドという人で、彼はアメリカが核兵器を開発したロス・アラモス研究所に勤めて
おり、その後空軍長官を務めた人です。もう一人の著者、デニー・スティルマン
は、同じロス・アラモス研究所の情報責任者で、中国を10年間訪問し、中国の核
開発を観察してきた人です。

スティルマンは、10年間中国の核施設を訪問した結論として次のようなことを
書いています。「1982年に、●小平が中国の核技術をイスラム国家と北朝鮮に移
転する決定を下した」と。そして、パキスタン、イラン、リビアの核技術者を中
国に呼び、特にパキスタンに対しては、基礎的な核爆弾を作る設計図を譲り渡し、
その設計図がリビアに渡り、さらに北朝鮮に渡って、北朝鮮が最初の核実験をす
るのに用いられたと書いています。この本が日本で翻訳されているか分かりませ
んが、韓国とアメリカの核専門家の間で大変話題になっている本です。

スティルマンはこのように言っています。「中国は、北朝鮮の核開発を支援し
たのだ。従って、中国が今、北朝鮮の核開発に反対だと言っても信用できない。
彼ら同士会った時には別の話をしている筈だ」と。

この著者たちは、なぜ中国がイスラム国家と北朝鮮に核・ミサイル技術を支援
することを決めたのかについて、次のように説明しています。●小平は、国内に
おいては改革解放をやり、大変実用主義的な政策を取りましたが、国際情勢を見
る視点は大変イデオロギー的であった。従って、イスラム国家と北朝鮮が核を持っ
ても、最終的にはアメリカに不利になるわけで、それは中国にとって有利に働く。
一番過激に考えて、核戦争になっても、毛沢東が言っていたように、「中国は人
口が多いから最後に勝つのは中国だ」という考え方があった、ということです。
これまでの北朝鮮の核開発は、中国にとってプラスだったのか、マイナスだった
のかと考えてみると、中国にとっては、●小平の戦略通り利益だった、●小平の
戦略は的中したのです。

ご承知のように、北の核開発をめぐり6者会合を開き、その中で主導的な地位
を占めて、今までもアメリカが中国に、北の核問題をなんとかしてくれと頼むよ
うな情勢を作れたのです。従って、北朝鮮の核開発を阻止する包囲網を韓米日欧
が築いたとしても、中国をそこに加担させることができなければ失敗すると思い
ます。スティルマンは、中国の執権層の世代交代がなされて初めて、北の核開発
をやめさせる方向の動きが出るだろう、と書いています。

◆流動化する東北アジア?拉致・核・ミサイル問題解決に有利

今の東北アジアは非常に流動的に動いている感じがしています。2008年、韓国
では、左から右への政権交代があり、そして同じ2008年、金正日が健康を悪化さ
せ、また日本は次の選挙でどのようになるか予測不可能な状態です。私は、この
ような流動的な状況が、北朝鮮に致命的な打撃を与えるのではないかと思ってい
ます。同時にそれが、拉致・核・ミサイル問題に有利な条件を作るのではないか
と期待しています。

金正日によって拉致され、自分の力で脱出して韓国で暮らし、数年前に亡くなっ
た申相玉監督が生前このように話していました。「金大中の運命は金正日にかかっ
ており、金正日の運命は韓国にかかっている」と。私はこの予言が、今まさに的
中していると見ています。韓国で政権交代が起き、そして対北強硬政策が展開さ
れ、それが一つの契機になったかどうかは分かりませんが、金正日の健康が悪化
しました。金正日が不安定になったので、南の中の左派勢力が大きな打撃を受け、
その結果、金大中の評価が急降下し、彼はショックを受けて健康も悪化していま
す。

韓半島全体の左派勢力の代表者は誰かと言いますと、金大中、盧武鉉、金正日
です。この三つの勢力が、互いに貰ったり渡したりしながら作ったものが核兵器
です。ところが昨年からこの三人の運命が大きく変わりました。盧武鉉は自殺し、
金正日は病気になり、金大中は入院しました。これは韓半島において、左派勢力
が世界史の流れの中に抗することができなくて没落していっていることを象徴し
ていると思います。

中国の北に対する支援がなければ、北の中で急変事態が早い速度で起きると思
います。拉致問題、核問題は同じ問題だと見ています。それは北朝鮮の体制に関
わる問題であり、後は中国の態度をどう変えさせることができるかだと見ていま
す。中国も昨年のチベット問題、そして今年の新疆・ウイグル自治区の問題等、
多くの問題が表面化してきています。オリンピックを主催した国が、脱北者をつ
かまえて、殺されることが分かっている死地に送り返すことができるのでしょう
か。どのようにしたら国連の常任理事国が核技術を売って金儲けができるのでしょ
うか。そのような非人道的な、不法な中国の態度を暴露できるチャンスが来たと
思います。

このような時に、拉致救出運動をしている皆さんが、中国にも拉致被害者がい
るんだということを、中国も拉致被害国なんだということをより表面にもってく
るのも一つの方法だと思います(拍手)。

西岡 当面私たちが考えていることは選挙のことです。そして、選挙が終わって
も、拉致問題が国政の最優先課題の一つであり続けるということです。このこと
を、選挙の中で、国民の側からどのようにアピールできるかです。1997年に家族
会・救う会が運動を始めた時、私たちが目標に掲げたのは、拉致被害者の救出を
国政の最優先課題の一つにするということでした。日比谷公会堂で行った第1回
国民大集会は、「拉致問題を国政の最優先課題の一つにするぞ!国民大集会」で
した。そして今、総理大臣が本部長の拉致問題対策本部ができて3年経ったわけ
です。そして政府は、全員生存を前提に取り戻す、と言っていますが、これが一
歩でも下がると、北朝鮮は日本が金丸時代に戻るかもしれない、拉致被害者を返
さなくても日本からお金が取れるかもしれないと考えるかもしれません。過去の
日本はそうだったのです。

実は、鳩山由紀夫さんも、自社さ訪朝団で訪朝して、拉致問題を出さないで支
援の話をしてきた前歴があります。しかし、その後、民主党の拉致問題対策本部
長になり、国民大集会に何回も来てくださり、「総理になった後も身体を張って
この問題を解決する」と今言っているわけですが、今被害者が北にいるのに助け
ない政治は絶対に認められないということを、今回の選挙の中でどれだけアピー
ルできるのか。家族に対する同情ではなく、悪に対する怒りがないと運動は続か
ない(拍手)と、洪先生から今日重大なご指摘を頂いたと思います。13歳の子ど
もをさらって未だに返さない北朝鮮に怒りを国民がどのくらい共有することがで
きるのか。家族の人たちに頑張ってくださいと言うのではなくて、向こうにいる
人たちを取り戻すために我々は怒りをおさめてはならない。この怒りがこの選挙
の中でどのくらい広がることができるのかということのために、私たちは立候補
者アンケートを全国でやります。第一に、「拉致問題を国政の最優先課題と思い
ますか」。この問いに、大多数からマルが付けば、付けた人たちにはそれを守っ
てもらうよう監視する。

二つ目に、私たちの要求で対策本部ができ、全員生存を前提にする、被害者救
出まで支援をしないという体制ができている。これに賛成かです。三つ目は、被
害者全員を救出するために、ヒト、モノ、カネの流れを全面的に断つ全面制裁を
考えているが賛成か、というものです。この三つについて、なるべく多くの人に
マルを付けてもらい、どの党が与党になっても、この問題にマルを付けた人が多
数派になってほしいと思います。確信的にマルを付けない人たちが与野党にもい
ます。私たちが怒りの声をあげることで、このアンケートにマルを付ける人を増
やしたいと思います。皆さんも自分の選挙区で候補者の事務所に電話してくださ
い(拍手)。

以上




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