救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

家族会・救う会などが政府主催の夕食会で黄長●氏と懇談(●は火へんに華)(2010/04/06)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2010.04.06)

■ 家族会・救う会などが政府主催の夕食会で黄長●氏と懇談(●は火へんに華)

 4月5日夜、家族会・救う会は朝鮮労働党元書記である黄長●氏と懇談をした。政
府拉致対策本部が主催した夕食会には、家族会の飯塚繁雄代表、横田滋前代表、横
田早紀江さん、有本明弘副代表、増元照明事務局長、増元俊子さん、飯塚耕一郎事
務局次長と救う会西岡会長、平田事務局長、調査会荒木代表、真鍋副代表、北朝鮮
難民救援基金山下知津子監事、米北朝鮮自由連合山本吉国常任委員が出席した。また、
政府からは中井洽大臣をはじめとする対策本部幹部が参加した。

 夕食を交えながらの懇談では、中井大臣の冒頭のあいさつ、飯塚代表の歓迎のあい
さつの後、黄長●氏から「拉致問題について日本の皆様とともに心を痛めており、ま
た責任を感じ、反省している。自分は40年間労働党の指導理論の管理を担当しており、
また労働党の書記であっても担当分や以外のことは知らないし、知ろうともしないの
で、それほど情報はない。拉致問題解決のため協力することは私の義務であり道徳的
任務だ」とのあいさつがあった。その後、参加者からの質問に黄長●氏が答える形で
懇談は進んだ。

 懇談の中で黄長●氏は、
拉致問題について
・拉致被害者を直接目撃したことはない。
・今どこにいるのかも知らない。
・死亡とされた人たちは、重大な仕事をさせられていたり、秘密を知っていたりして、
金正日の正体があばかれるので返されなかったのではないかと推測する。
・(救出のためには)力を合わせて金正日に対して、被害者を返さないと危ないと思
わせることが必要だ。
・日本が拉致を前面に出して戦うことは当然だが、金正日の非人道的正体を暴露する
という大きな枠組みで取り扱うべきだ。
・日本は大国らしく、6者協議の中で、拉致を例にとって金正日の非人道性を暴き、中
国に対してこのような北朝鮮との同盟関係を絶てと求めるべきだ。
・自分は拉致が些細な問題だなどと発言したことはない。
・希望を捨てずに戦い続けよう。その中で取り戻すための方法をさがそう。
などと発言した。

また、金正日政権の動向や今後の見通しなどについて
・北朝鮮の政権の命脈を握るのは中国だが、金正日は中国のいうことを聞かない。
・金正日は側近たちに米国や日本の悪口は言わず、中国の悪口を言っている。なぜなら、
米国は核問題、日本は拉致問題の解決を迫るだけで金正日体制の変更を求めないが、中
国は改革開放を求める。改革開放すれば金正日のいる場所はなくなる。
・中国は、北朝鮮に対して領土的野心ないし、今後再びソ連式の集団的社会主義に戻っ
て自由民主主義の敵になることはない。ただ、政権を維持するためには言論の自由をみ
とめることはできない。
・金正日が死んでも、中国が北朝鮮の政権を支持するという条件があれば混乱や急変事
態は起きない。また、金正日の妹である金慶姫とその夫の張成沢がいる限り、それに対
抗できる勢力はいない。
・パルチザンの息子らを除く大多数の北朝鮮幹部も内心、改革開放をすべきだと考えて
いる。
・改革開放の具体的中身は、首領独裁制の廃止と市場経済の導入だ。
・韓国も北朝鮮も、北朝鮮への自由民主主義導入と統一の準備ができていない。飢え死
にしそうな人にごちそうを与えても消化できなくて死んでしまう。
・だから、中国の支持の下で20年間くらい、改革開放政策を実施した後、完全な統一を
実現することが望ましい。その間にも、自由往来も韓国資本の投資もできる。核問題も
解決する。
・日米間の自由民主主義勢力が同盟と協力関係を強化しなければ、金正日体制が崩れて
北朝鮮が改革開放に向かう前に、金正日主導の統一が実現する可能性もある。
などと発言した。

 今回の懇談の大きな成果は、脱北者のリーダーでありかつ北朝鮮民主化運動の中心人
物である黄長●氏が、家族会・救う会らに対して、「日本が拉致を前面に出して戦うこ
とは当然だ」「希望を捨てずに戦い続けよう。その中で取り戻すための方法をさがそう」
と発言し、今後の協力を約束したことだ。
 また、金正日政権を知り尽くしている黄長●氏が、救出のためには「金正日に被害者
を返さなければ危ないだと思わせることが必要」と明言したことは、家族会・救う会の
これまでの運動方針の正しさを裏打ちするものと言える。

(●は火へんに華)

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