モンゴル訪問、第1回風船ビラ飛ばし報告?東京連続集会報告1(2010/07/09)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2010.07.09)
モンゴル訪問、第1回風船ビラ飛ばし報告?東京連続集会報告1
以下は7月1日に文京区民センターで開催された「東京連続集会54」の報告です。
本日前半部を送ります。後半部(風船)は後日、後送します。
家族会の飯塚繁雄代表、増元照明事務局長が、6月21日から24日まで、モンゴ
ルを訪問しました。その報告と6月10日の大行進と総理面会を踏まえ、拉致問題
に関する最新情勢の報告を行いました。
また家族会・救う会等北朝鮮関係のNGOが集まって、「対北風船ビラ日本実行
委員会」を、6月15日に結成しました。6月23日と25日に、韓国の保守団体が主催
する対北ビラ送付運動に参加しました。その結果報告をしました。
最初に、モンゴルのテレビ局が撮影したビデオを見ながら、増元事務局長から、
モンゴル訪問の報告がなされた。
◆国会議員となった旭鷲山関等と面会
増元 みなさん今晩は。6月26日に埼玉の集会に行った時に、「なぜ家族会がモ
ンゴルに行くのか分からない」という方がおられましたので、まず経緯をお話し
ます。
昨年か一昨年だったと思いますが、日本政府が各国メディアを招聘し、拉致被
害者家族会に取材しました。その中にモンゴルの記者がいて、帰国後、北朝鮮に
よる拉致問題を新聞に掲載したら少なからぬ反応があったそうです。これを受け
て、大阪の名誉モンゴル領事、この方は日本人女性ですが、横田さんに「モンゴ
ルに行って拉致問題を訴えてはどうですか。モンゴルは北朝鮮に近しい国である
ので、拉致問題を提起するのもいいのでは」と勧められたそうです。
横田さんは長時間の移動には耐えられないということもあり、事務局に話が来
て、飯塚代表と相談し、「とにかく行ってみよう」ということになりました。
モンゴルではこのビデオを撮っていただいたモンゴルNTVという4年前にできた
ばかりのテレビ局で、若い社長が付きっ切りでアテンドしてくれました。日本に
留学経験があって、日本語はペラペラで、日本人に近い話し方でした。
空港には常駐のフジテレビの方がいてインタビューを受けました。もう10年近
く勤務しているそうです。韓国経由で、韓国で3時間の待ち時間を入れて計8時間
かかりました。夜10時過ぎに着きました。飯塚さんも大分お疲れのようでした。
これがモンゴルの国会です。モンゴルは全国で270万人の人口で、首都のウラ
ンバートルに100万人強が住んでいるそうです。70人いる国会議員の中で一番最
初に会ったのは、日本でもお馴染みの旭鷲山関でした。我々がモンゴルに行くと
いう話を聞いて、旭鷲山関の方から「是非会いたい」ということでした。バルダ
ン・オチルという同僚議員と一緒にお会いしました。お二人とも北朝鮮には何回
も行っているということです。
旭鷲山関は、「自分も北朝鮮には何回も行っている。日本にいた当時は、北朝
鮮が拉致をやっているとは全く思っていなかった。だから2002年の9.17の時は非
常にびっくりした」と言っておられました。お二人に会った中で、今後モンゴル
の国会議員の中で拉致問題を提起していくということでした。
国会での面会は冒頭だけでなくすべてメディア公開で、なぜか共同通信の支局
長やフジの常駐記者がすぐ側におられました。だから秘密の話も全くなかったの
です。同僚議員が席を立たれた後は、日本語で長く話をさせていただきました。
通訳はモンゴルのNTVの社長です。
次に会ったのが、モンゴル・日本友好議連のダン・ホヤック会長で、ダン・ホ
ヤックさんは与党ですが、野党のバヤル・サイハンさんも同席されました。話は
建前の話ばかりで、「分かりました。日本とモンゴルは非常に友好的な国である。
北朝鮮とも親しい。北朝鮮が心を許せる世界中で唯一の国ではないか」と言って
おられました。こういう国の方が北朝鮮に行って、拉致問題の話をすればショッ
クを受けるのではないか、近しい国の方からこういう問題が提起されるというこ
とですから。
昨年、ジュネーブに行った時、人権問題を告発する会議があったのですが、北
朝鮮を擁護したのが、ベネズエラとミャンマー等国際社会からつまはじきにされ
ている所がほとんど北朝鮮を擁護します。ですから、そういう国からも、「拉致
の問題だけはなんとかしろ」という状況になれば、また何かあるのではないかと
思います。
◆モンゴルは北朝鮮に近い国
NTVの社長は40代前半くらいと思いましたが、モンゴルはピラミッド社会で、
非常に若い人が街にあふれています。モンゴルの名誉領事も、「35歳以下の人が
多くを占めていてこの国は非常に若い国です」とおっしゃっていました。ただイ
ンフラがまだ整っていないので、道はデコボコです。空港からウランバートルま
ででも、3、40分、デコボコの道を走りました。
次にお会いしたのが、モンゴル外務貿易省アジア局長のバーサンジャブ・ガン
ボルトさんで、ハンサムな方でした。これもメディアはすべて公開でした。秘密
の話も何もなしでした。同席の部下の方は、大阪大学に留学されたそうです。ア
ジア局長は英語を話すということでした。この画面は、外務貿易省の1階ロビー
の片隅にある場所です。形式的な話が主でしたが、ある程度の誠意を感じました。
今後この方がどう動くかは、日本政府がどう働きかけるかにかかっていると感じ
ます。日本政府は、モンゴルという地政学的に北朝鮮に近く、北朝鮮に近い国を
どう使って、情報を取ったり、交渉をすすめるようなことがもっとあってもいい
かなと思いました。
この方は城所モンゴル大使です。夕食に招いていただきました。きさくで面白
い方でした。
ここは日本センターで、JICA(国際協力事業団)などもはいっている所で、研
修室のような場所です。120-130人くらいはいれる所で3分の2くらいですから100
人弱はいたと思います。このDVDは日本政府が制作した拉致のDVDです。モンゴル
NTVの社長がモンゴル語のナレーションを付けてみなさんに見ていただきました。
また講演会を行いました。
この他にグランダ元法務副大臣とホテルでばったり会い、モンゴルNTVの社長
が話をされ、翌日の日本センターでの講演会に来てくださいました。日本語が非
常に堪能な方でした。また、帰る日に、ガンテブサレン・ビャンバスレン元大蔵
大臣に会いました。今、雑誌か何かにコラムを書いていて、モンゴル国内でコラ
ムを読む人が多く影響力があるということでした。また民間シンクタンクの理事
長もしておられます。この方も北朝鮮には何度も入っているとおっしゃっていま
した。「そんなことがあるのかなあ」という聞きぶりでした。日本が拉致問題解
決のためにどれほどのことをするのかという姿勢を見せることでモンゴルも変わっ
ていくのではないかと思いました。
◆「日本政府の頑張りが見えない」
飯塚繁雄 皆様こんにちは。増元事務局長から概要説明がありました。こういっ
た訪問は前から「どうか」という話がありました。大阪の名誉モンゴル領事の佐
藤のり子さんの橋渡しで、モンゴルNTVの通称ウランさんがすべて手配をしてく
ださいました。通訳を含めて自社テレビ取材、放映、配信はもちろん、各新聞社
へのつなぎ、JICAとの連携、政府・議会との面会、集会の段取りなどすべてお世
話になりました。
我々がモンゴルに行くについては当然目的があります。一つはモンゴルの国民
に日本人拉致問題を理解していただき、何かの形で協力をしていただくことをう
ながすことです。もう一つは、モンゴル政府に日本との連携をもっと取っていた
だいて、北朝鮮からの情報や、日本政府と連携して具体的な取り組みがあればそ
れを是非実行していただくようお願いすることでした。
まず国会議員に働きかけようということでした。旭鷲山関はモンゴルの相撲取
りの中で比較的良識のある人で、朝青龍とは全く違います。当初から我々に会い
たいという話もありました。当時、北朝鮮の拉致というのは信じられなかったと
いうことでした。小泉総理が訪朝して、金正日が拉致を認めたというニュースで
初めて理解できたということでした。話している中で、「日本は北に対してもっ
と強く出るべきだ。解決が長引いているようだが時間をかけるのはよくない」と
はっきり言っていました。さらに言えば、日本はしょっちゅう政権が変わるとい
うことも含めて、「日本政府の頑張りが見えない」ということもはっきり言って
いました。
北朝鮮に行っても、向こうとの接触は幹部の方ばかりでしょうが、「日本人拉
致あるいは世界中からの拉致を非常に隠したがっている」ということのようです。
また、「北朝鮮と交渉する段階になっても、支援をあげるから返してくださいと
いうのは絶対ダメ」と。ああいう国には「もっと強くあたるべき」と言っていま
した。
さらに、「拉致問題、あるいは世界の拉致問題のためには、北朝鮮の大使に会
えるよう問いかけている。しかし難しい面もある」、「今後日本、モンゴル政府
の間で強い連携が必要。モンゴルでもできることがあればやる」とはっきり言っ
ていました。
モンゴルは北朝鮮との関係はいいといっても、貿易などは少ないようです。雰
囲気的に仲良しということでしょう。20年前にモンゴルが共産圏から自由主義国
家に移った頃からそういう関係があるようです。
もう一人の議員も、「このような拉致があるのは残念だ。モンゴル日本議員連
盟を使って、またこの問題で苦しんでいる各国が協力し、さらに家族会とも連携
し力を合わせていく、モンゴルの国会でも話題にしていくつもり」と言っていま
した。
当然ながら初めて会う人ばかりなので、北朝鮮の非道さを我々の訴えで理解さ
れたようです。また議連会長は、意味は分かりませんが、「日本とは昔から戦略
的友好関係にある。北ともよい関係がある。人権問題でも協力体制がある」とい
うことでしたが、具体的には分かりません。
2006年にモンゴルで開かれた日朝作業部会、その内容は詳しく知られていませ
んが、「拉致はあってはならないこと、NGOも使って一般に広げていきたい」と
のことでした。超党派の議連で36名の議員がいて、「そういうことも含めて関連
部署と協力していく」と言っていました。また我々の訪問について、「拉致の事
実は国民にも広まるだろう」と言っていました。
もう一人の議員は、「互いに意見交換して、当り前の姿にするためにあらゆる
方法を探そう」と言っていました。
◆色々なルートが今回見つかったような気がする
外務貿易省のアジア局長は、当然のことながら、「日本人拉致のことは承知し
ている」と。「今後関係部署とも連携し、日本側とも相談していく」と、当然と
言えば当然の発言がありました。しかし、我々が拉致の実態を話しますと相当ショッ
クだったようです。目を赤くして聞いていました。
その他北朝鮮との関係でかなり色々な人がいます。頻繁に交流している人です。
先ほどの元大蔵大臣は交流があり、モンゴルの政府や市民に影響力がある方のよ
うです。こういう方も含めて、色々なルートが今回見つかったような気がします。
しかし誰かが言っていましたが、「大使館ルートではダメだ。単なる話し合い
で終わる。政府が互いに重要課題と理解してやらないと」と。通称日本センター
というのは、JICA日本モンゴル人材開発センターという名前で、所長が森川さん
という人です。講演会の段取りをしていただき、冒頭城所大使が挨拶をしてくだ
さいました。「日本が抱えているこの問題は、ある意味で世界共通の問題だ」、
「拉致問題解決には、もっと日本とモンゴルの協力体制が必要だ」と言われまし
た。
会場は若い人が多く、ウランバートル市民、学生、日本留学経験者などでした。
我々は北朝鮮による拉致の実態をお話し、認識を深め、また広めていただくよう
お願いしました。また解決への協力要請をしました。「そんな問題があるのか」
というのが最初の皆さんの気持ちでしたが、話を聞いて、これが事実だというこ
とを納得して帰られましたが、何らかの形で広まっていくのではと思いました。
NTVが我々や相手側の発言を含めすべて取材していますし、他のテレビもいま
した。新聞各社が大きな記事で報道していました。三大新聞が記事を書き、その
日にまたテレビも放映しましたので、日本人がこんなに苦しんでいることを分かっ
ていただいたのかなと考えます。
私たちは日本の拉致問題の実態と家族の思いをアピールできました。今後の連
携の絆ができたと思います。
今後のことですが、モンゴルと北朝鮮との関係は良好であること、日本とモン
ゴルが友好的な関係にあることから、日本とモンゴルの政府が連携を深めていた
だき、あらゆる情報の収集と解決策を至急検討するよう要望していきたいと思い
ます。
中山恭子参議院議員が親しい方で、フレルバータル前駐北朝鮮モンゴル大使、
ジクジット駐日モンゴル大使を紹介されていますが、まだ面会はしていません。
しかし、モンゴルには日本よりは色々なルートがあり、情報もあるということで、
日本・モンゴル、モンゴル・北朝鮮の三角関係をどうやったら拉致問題の解決に
向けて進めていけるかがこれからの宿題です。日本政府がモンゴル政府に、「モ
ンゴルが北朝鮮に対して、日本人拉致被害者を返せと言ってほしい」と言えるか
どうかの心配があります。北朝鮮とは仲がいいわけですから。しかしそれを上回
る日本とモンゴルの関係がありますので、今後につなげたいと考えています。
拉致問題は当然急いですすめなければならない問題ですが、参議院選挙が迫っ
ています。今政党、政府は選挙一触です。候補者を選ぶ時に、拉致問題にはっき
りと言及してくれる候補者に投票していきたいと思っていますが、早く政府を安
定させて、腰を落ち着けてしっかりこの問題に取り組んでいただきたいというの
が私たちの念願です。鳩山総理からの流れを見ますと、この問題以外のことで大
騒ぎをして、拉致問題は全く止まっていましたので、早く安定した形で対応して
いただきたいし、少なくとも半年や一年で交代しないでほしい。政府は責任を持っ
てこの問題を解決していくと言っていますので、その政権である内に、この問題
を前に出して、皆さんとともに北と戦っていくべきだと考えています。
新聞にはこうして大きく出ています(と記事を見せる)。ありがとうございま
した。
以下次号
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■菅首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
http://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken.html
葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 菅 直人殿
■救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
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モンゴル訪問、第1回風船ビラ飛ばし報告?東京連続集会報告1
以下は7月1日に文京区民センターで開催された「東京連続集会54」の報告です。
本日前半部を送ります。後半部(風船)は後日、後送します。
家族会の飯塚繁雄代表、増元照明事務局長が、6月21日から24日まで、モンゴ
ルを訪問しました。その報告と6月10日の大行進と総理面会を踏まえ、拉致問題
に関する最新情勢の報告を行いました。
また家族会・救う会等北朝鮮関係のNGOが集まって、「対北風船ビラ日本実行
委員会」を、6月15日に結成しました。6月23日と25日に、韓国の保守団体が主催
する対北ビラ送付運動に参加しました。その結果報告をしました。
最初に、モンゴルのテレビ局が撮影したビデオを見ながら、増元事務局長から、
モンゴル訪問の報告がなされた。
◆国会議員となった旭鷲山関等と面会
増元 みなさん今晩は。6月26日に埼玉の集会に行った時に、「なぜ家族会がモ
ンゴルに行くのか分からない」という方がおられましたので、まず経緯をお話し
ます。
昨年か一昨年だったと思いますが、日本政府が各国メディアを招聘し、拉致被
害者家族会に取材しました。その中にモンゴルの記者がいて、帰国後、北朝鮮に
よる拉致問題を新聞に掲載したら少なからぬ反応があったそうです。これを受け
て、大阪の名誉モンゴル領事、この方は日本人女性ですが、横田さんに「モンゴ
ルに行って拉致問題を訴えてはどうですか。モンゴルは北朝鮮に近しい国である
ので、拉致問題を提起するのもいいのでは」と勧められたそうです。
横田さんは長時間の移動には耐えられないということもあり、事務局に話が来
て、飯塚代表と相談し、「とにかく行ってみよう」ということになりました。
モンゴルではこのビデオを撮っていただいたモンゴルNTVという4年前にできた
ばかりのテレビ局で、若い社長が付きっ切りでアテンドしてくれました。日本に
留学経験があって、日本語はペラペラで、日本人に近い話し方でした。
空港には常駐のフジテレビの方がいてインタビューを受けました。もう10年近
く勤務しているそうです。韓国経由で、韓国で3時間の待ち時間を入れて計8時間
かかりました。夜10時過ぎに着きました。飯塚さんも大分お疲れのようでした。
これがモンゴルの国会です。モンゴルは全国で270万人の人口で、首都のウラ
ンバートルに100万人強が住んでいるそうです。70人いる国会議員の中で一番最
初に会ったのは、日本でもお馴染みの旭鷲山関でした。我々がモンゴルに行くと
いう話を聞いて、旭鷲山関の方から「是非会いたい」ということでした。バルダ
ン・オチルという同僚議員と一緒にお会いしました。お二人とも北朝鮮には何回
も行っているということです。
旭鷲山関は、「自分も北朝鮮には何回も行っている。日本にいた当時は、北朝
鮮が拉致をやっているとは全く思っていなかった。だから2002年の9.17の時は非
常にびっくりした」と言っておられました。お二人に会った中で、今後モンゴル
の国会議員の中で拉致問題を提起していくということでした。
国会での面会は冒頭だけでなくすべてメディア公開で、なぜか共同通信の支局
長やフジの常駐記者がすぐ側におられました。だから秘密の話も全くなかったの
です。同僚議員が席を立たれた後は、日本語で長く話をさせていただきました。
通訳はモンゴルのNTVの社長です。
次に会ったのが、モンゴル・日本友好議連のダン・ホヤック会長で、ダン・ホ
ヤックさんは与党ですが、野党のバヤル・サイハンさんも同席されました。話は
建前の話ばかりで、「分かりました。日本とモンゴルは非常に友好的な国である。
北朝鮮とも親しい。北朝鮮が心を許せる世界中で唯一の国ではないか」と言って
おられました。こういう国の方が北朝鮮に行って、拉致問題の話をすればショッ
クを受けるのではないか、近しい国の方からこういう問題が提起されるというこ
とですから。
昨年、ジュネーブに行った時、人権問題を告発する会議があったのですが、北
朝鮮を擁護したのが、ベネズエラとミャンマー等国際社会からつまはじきにされ
ている所がほとんど北朝鮮を擁護します。ですから、そういう国からも、「拉致
の問題だけはなんとかしろ」という状況になれば、また何かあるのではないかと
思います。
◆モンゴルは北朝鮮に近い国
NTVの社長は40代前半くらいと思いましたが、モンゴルはピラミッド社会で、
非常に若い人が街にあふれています。モンゴルの名誉領事も、「35歳以下の人が
多くを占めていてこの国は非常に若い国です」とおっしゃっていました。ただイ
ンフラがまだ整っていないので、道はデコボコです。空港からウランバートルま
ででも、3、40分、デコボコの道を走りました。
次にお会いしたのが、モンゴル外務貿易省アジア局長のバーサンジャブ・ガン
ボルトさんで、ハンサムな方でした。これもメディアはすべて公開でした。秘密
の話も何もなしでした。同席の部下の方は、大阪大学に留学されたそうです。ア
ジア局長は英語を話すということでした。この画面は、外務貿易省の1階ロビー
の片隅にある場所です。形式的な話が主でしたが、ある程度の誠意を感じました。
今後この方がどう動くかは、日本政府がどう働きかけるかにかかっていると感じ
ます。日本政府は、モンゴルという地政学的に北朝鮮に近く、北朝鮮に近い国を
どう使って、情報を取ったり、交渉をすすめるようなことがもっとあってもいい
かなと思いました。
この方は城所モンゴル大使です。夕食に招いていただきました。きさくで面白
い方でした。
ここは日本センターで、JICA(国際協力事業団)などもはいっている所で、研
修室のような場所です。120-130人くらいはいれる所で3分の2くらいですから100
人弱はいたと思います。このDVDは日本政府が制作した拉致のDVDです。モンゴル
NTVの社長がモンゴル語のナレーションを付けてみなさんに見ていただきました。
また講演会を行いました。
この他にグランダ元法務副大臣とホテルでばったり会い、モンゴルNTVの社長
が話をされ、翌日の日本センターでの講演会に来てくださいました。日本語が非
常に堪能な方でした。また、帰る日に、ガンテブサレン・ビャンバスレン元大蔵
大臣に会いました。今、雑誌か何かにコラムを書いていて、モンゴル国内でコラ
ムを読む人が多く影響力があるということでした。また民間シンクタンクの理事
長もしておられます。この方も北朝鮮には何度も入っているとおっしゃっていま
した。「そんなことがあるのかなあ」という聞きぶりでした。日本が拉致問題解
決のためにどれほどのことをするのかという姿勢を見せることでモンゴルも変わっ
ていくのではないかと思いました。
◆「日本政府の頑張りが見えない」
飯塚繁雄 皆様こんにちは。増元事務局長から概要説明がありました。こういっ
た訪問は前から「どうか」という話がありました。大阪の名誉モンゴル領事の佐
藤のり子さんの橋渡しで、モンゴルNTVの通称ウランさんがすべて手配をしてく
ださいました。通訳を含めて自社テレビ取材、放映、配信はもちろん、各新聞社
へのつなぎ、JICAとの連携、政府・議会との面会、集会の段取りなどすべてお世
話になりました。
我々がモンゴルに行くについては当然目的があります。一つはモンゴルの国民
に日本人拉致問題を理解していただき、何かの形で協力をしていただくことをう
ながすことです。もう一つは、モンゴル政府に日本との連携をもっと取っていた
だいて、北朝鮮からの情報や、日本政府と連携して具体的な取り組みがあればそ
れを是非実行していただくようお願いすることでした。
まず国会議員に働きかけようということでした。旭鷲山関はモンゴルの相撲取
りの中で比較的良識のある人で、朝青龍とは全く違います。当初から我々に会い
たいという話もありました。当時、北朝鮮の拉致というのは信じられなかったと
いうことでした。小泉総理が訪朝して、金正日が拉致を認めたというニュースで
初めて理解できたということでした。話している中で、「日本は北に対してもっ
と強く出るべきだ。解決が長引いているようだが時間をかけるのはよくない」と
はっきり言っていました。さらに言えば、日本はしょっちゅう政権が変わるとい
うことも含めて、「日本政府の頑張りが見えない」ということもはっきり言って
いました。
北朝鮮に行っても、向こうとの接触は幹部の方ばかりでしょうが、「日本人拉
致あるいは世界中からの拉致を非常に隠したがっている」ということのようです。
また、「北朝鮮と交渉する段階になっても、支援をあげるから返してくださいと
いうのは絶対ダメ」と。ああいう国には「もっと強くあたるべき」と言っていま
した。
さらに、「拉致問題、あるいは世界の拉致問題のためには、北朝鮮の大使に会
えるよう問いかけている。しかし難しい面もある」、「今後日本、モンゴル政府
の間で強い連携が必要。モンゴルでもできることがあればやる」とはっきり言っ
ていました。
モンゴルは北朝鮮との関係はいいといっても、貿易などは少ないようです。雰
囲気的に仲良しということでしょう。20年前にモンゴルが共産圏から自由主義国
家に移った頃からそういう関係があるようです。
もう一人の議員も、「このような拉致があるのは残念だ。モンゴル日本議員連
盟を使って、またこの問題で苦しんでいる各国が協力し、さらに家族会とも連携
し力を合わせていく、モンゴルの国会でも話題にしていくつもり」と言っていま
した。
当然ながら初めて会う人ばかりなので、北朝鮮の非道さを我々の訴えで理解さ
れたようです。また議連会長は、意味は分かりませんが、「日本とは昔から戦略
的友好関係にある。北ともよい関係がある。人権問題でも協力体制がある」とい
うことでしたが、具体的には分かりません。
2006年にモンゴルで開かれた日朝作業部会、その内容は詳しく知られていませ
んが、「拉致はあってはならないこと、NGOも使って一般に広げていきたい」と
のことでした。超党派の議連で36名の議員がいて、「そういうことも含めて関連
部署と協力していく」と言っていました。また我々の訪問について、「拉致の事
実は国民にも広まるだろう」と言っていました。
もう一人の議員は、「互いに意見交換して、当り前の姿にするためにあらゆる
方法を探そう」と言っていました。
◆色々なルートが今回見つかったような気がする
外務貿易省のアジア局長は、当然のことながら、「日本人拉致のことは承知し
ている」と。「今後関係部署とも連携し、日本側とも相談していく」と、当然と
言えば当然の発言がありました。しかし、我々が拉致の実態を話しますと相当ショッ
クだったようです。目を赤くして聞いていました。
その他北朝鮮との関係でかなり色々な人がいます。頻繁に交流している人です。
先ほどの元大蔵大臣は交流があり、モンゴルの政府や市民に影響力がある方のよ
うです。こういう方も含めて、色々なルートが今回見つかったような気がします。
しかし誰かが言っていましたが、「大使館ルートではダメだ。単なる話し合い
で終わる。政府が互いに重要課題と理解してやらないと」と。通称日本センター
というのは、JICA日本モンゴル人材開発センターという名前で、所長が森川さん
という人です。講演会の段取りをしていただき、冒頭城所大使が挨拶をしてくだ
さいました。「日本が抱えているこの問題は、ある意味で世界共通の問題だ」、
「拉致問題解決には、もっと日本とモンゴルの協力体制が必要だ」と言われまし
た。
会場は若い人が多く、ウランバートル市民、学生、日本留学経験者などでした。
我々は北朝鮮による拉致の実態をお話し、認識を深め、また広めていただくよう
お願いしました。また解決への協力要請をしました。「そんな問題があるのか」
というのが最初の皆さんの気持ちでしたが、話を聞いて、これが事実だというこ
とを納得して帰られましたが、何らかの形で広まっていくのではと思いました。
NTVが我々や相手側の発言を含めすべて取材していますし、他のテレビもいま
した。新聞各社が大きな記事で報道していました。三大新聞が記事を書き、その
日にまたテレビも放映しましたので、日本人がこんなに苦しんでいることを分かっ
ていただいたのかなと考えます。
私たちは日本の拉致問題の実態と家族の思いをアピールできました。今後の連
携の絆ができたと思います。
今後のことですが、モンゴルと北朝鮮との関係は良好であること、日本とモン
ゴルが友好的な関係にあることから、日本とモンゴルの政府が連携を深めていた
だき、あらゆる情報の収集と解決策を至急検討するよう要望していきたいと思い
ます。
中山恭子参議院議員が親しい方で、フレルバータル前駐北朝鮮モンゴル大使、
ジクジット駐日モンゴル大使を紹介されていますが、まだ面会はしていません。
しかし、モンゴルには日本よりは色々なルートがあり、情報もあるということで、
日本・モンゴル、モンゴル・北朝鮮の三角関係をどうやったら拉致問題の解決に
向けて進めていけるかがこれからの宿題です。日本政府がモンゴル政府に、「モ
ンゴルが北朝鮮に対して、日本人拉致被害者を返せと言ってほしい」と言えるか
どうかの心配があります。北朝鮮とは仲がいいわけですから。しかしそれを上回
る日本とモンゴルの関係がありますので、今後につなげたいと考えています。
拉致問題は当然急いですすめなければならない問題ですが、参議院選挙が迫っ
ています。今政党、政府は選挙一触です。候補者を選ぶ時に、拉致問題にはっき
りと言及してくれる候補者に投票していきたいと思っていますが、早く政府を安
定させて、腰を落ち着けてしっかりこの問題に取り組んでいただきたいというの
が私たちの念願です。鳩山総理からの流れを見ますと、この問題以外のことで大
騒ぎをして、拉致問題は全く止まっていましたので、早く安定した形で対応して
いただきたいし、少なくとも半年や一年で交代しないでほしい。政府は責任を持っ
てこの問題を解決していくと言っていますので、その政権である内に、この問題
を前に出して、皆さんとともに北と戦っていくべきだと考えています。
新聞にはこうして大きく出ています(と記事を見せる)。ありがとうございま
した。
以下次号
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■菅首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
http://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken.html
葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 菅 直人殿
■救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
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