救う会全国協議会

〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
TEL:03-3946-5780 FAX:03-3946-5784 info@sukuukai.jp

北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

流動化する北朝鮮情勢と救出戦略?12/10国際シンポ全記録4(2010/12/22)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2010.12.22-4)

■流動化する北朝鮮情勢と救出戦略?12/10国際シンポ全記録4

西岡 次に公明党の竹内譲拉致問題対策委員長にお願いします。竹内先生は冒頭
からずっと聞いていただいています。

◆北朝鮮への送金全面禁止・渡航全面禁止を、日米韓の軍事的連携強化を
竹内譲・党拉致問題対策委員長、公明党衆議院議員

本日は、私たちにとっても示唆に富む話をたくさんいただき、大変ありがたかっ
たと思っています。

11月23日に発生した、延坪島への砲撃事件、これこそ断じてゆすることはでき
ない北の暴挙であると糾弾しておきたいと思います。断じて容認できるものでは
ありません。その上で、この事件は北が周到に考えて準備をしたようですが、一
方で致命的なミスを犯したと思います。朝鮮戦争以来、北の直接の軍事攻撃で民
間人に被害が出たのは初めてです。そういう意味で、彼らは大変致命的なミスを
犯したと思います。

この問題はまさに拉致問題に通じるものです。彼らが以下に人権を無視してい
るか。戦争というのは軍事対軍事の戦いだという国際法のルールを越えて、本当
に暴虐非道を、いつでも、直ちに行う国である。そして民間人の命を一顧だにし
ない、そういう体質が如実に現われたわけです。これは改めて、世界中にそうい
う北の体質が明白にさらされたと思います。

その意味では、まさに拉致問題に通じるもので、この事件を契機として韓国や
その他の国々との連携が可能になりますし、逆に北朝鮮にしてみれば国際社会を
敵に廻したことになるわけです。拉致問題を初めとして、核・ミサイルの問題を
前進させる大きなチャンスが到来したと思っています。

まず我々としては、国連安保理において、非難と制裁決議案を求めます。その
上で、わが国としても北朝鮮に対して独自の制裁を課すべきであると思います。
すなわち、北朝鮮への送金の全面禁止、また人の渡航の全面禁止に踏み切ること
を、我々も要求しています。

さらに北朝鮮は、核開発とミサイルについても、今まで国際社会が自制を求め
てきたにもかかわらず着々と進めてきました。さらに今回はウラン濃縮施設を公
開して、改めて核開発を継続する意思を明確に示したところです。一連のこのよ
うな挑発行為は国連安保理決議に違反すると同時に、核兵器の開発を鮮明にする
もので、断じて許すことはできないと思っています。これを機に、国際社会の最
重要課題として拉致問題を初めとし、北朝鮮の完全かつ検証可能な形での核兵器
の放棄、さらにまた弾道ミサイル計画の廃棄を求めていきたいと思っています。

そのためには、先ほどからもお話がありましたが、日本、米国、韓国の緊密な
連携が必要と思います。単に外交のみならず、軍事的な意味での強化も進めてい
かなければならないと考えております。

その上で、北朝鮮に強い影響力を持つ中国政府の動向が鍵を握るわけです。様
々なご意見が先ほどから中国に対してありましたが、公明党としても中国問題が
非常に重要であると考えています。もちろん政府・民主党の外交戦略が肝要であ
ることは当然ですが、公明党としても今月14日から17日にかけ、わが党の山口代
表が中国を訪問することになっています。その際、北朝鮮問題について話し合う
ことになっています。

私どもとしては、今回の砲撃事件を契機とし、拉致問題の解決、即時帰国、さ
らに核・ミサイルの問題を大きく前進させるために、中国に対し強く働きかけを
していきたいと思っています。

最後になりますが、今後も拉致問題の解決のために全力を尽くしますとともに、
併せて特定失踪者の拉致認定の問題についてもさらなる努力を続けていきます。

西岡 ありがとうございました。実は、この間の拉致議連の役員会の時に、竹内
先生と終わった後話しまして、「公明党は朝鮮学校への公的支援の問題について
どうお考えですか」と聞きましたら、「私は反対です」と言われました。「それ
を外で話してもいいですか」と聞きましたら、「どうぞ話してください」という
ことでした。いまはおっしゃいませんでしたので、付け加えさせていただきまし
た。三人の先生方を初め、各党内で、「拉致被害者全員を取戻す」という勢力が、
国会の中で力を得て、今自衛隊法改正の問題も出ていましたが、今生きている被
害者が、何かの形で、今後命を落としてしまうような、つまり我々が努力すれば
助けられるにも関わらず、準備をしていなかったことによってそういうことが起
きないように、あとで悔やんでも悔やみきれないというようなことにならないよ
うに、先生方に国会の中で知恵を絞っていただいて、この問題は、政争は水際ま
でですから、超党派で全員救出ということで力を合わせていただきたいと思いま
す。
平沼先生初め、今日ここに来ていただいた先生方に、拍手をして励ましたいと
思います。ありがとうございました。

最後に、シンポジウム、議員の先生方の決意表明を受けて、家族会の方々から
訴えをしていただきます。

家族会の皆さんは、実は先ほど控室で仙谷官房長官と15分くらい面談をしまし
た。仙谷官房長官は拉致問題担当大臣としてこの席に来ると、しかしここに来て
挨拶をして帰るというのではあまりにも冷たいじゃないかと多分考えられたのだ
と思います。「控室に先に来さしてほしい」と向こうから要請がありましたので、
「どうぞ来てください」ということで、先ほど少しだけお話をすることができま
した。

そして今日夜、菅直人総理大臣が、「家族に会う」というふうにおっしゃって
います。実は、菅総理が就任直後に我々は日比谷野音に集まって、国民大行進を
やりました。そして代表が官邸に行くということで、飯塚さん、横田さん、増元
さんに官邸に行っていただいたのですが、その時に申し上げたのは、「これは代
表が要請書を持っていくのであって、家族の面会だと思われては困る」と。家族
の面会は、地方から来ている家族の全員と、対策本部長である総理が一度きちん
と会ってほしいとずっと言ってきました。それがここにきてやっと実現したわけ
で、そのことについては喜んでおります。

先ほど、飯塚さんも少しオブラートに包んだような形でおっしゃいましたが、
荒木さんは官房長官と担当大臣の兼任はいいと言いましたが、法務大臣も兼任し
ているんです。自民党時代も、中山さんが補佐官で、官房長官が大臣ということ
はありました。しかし、三つというのはないんです。これは先ほど櫻井さんが言っ
たように、片手間だと言われても仕方がないのではないかと見えると思います。
任命権者である総理と会えるわけですから、家族の率直な気持ちを今日聞いてい
ただくことができるという点でもよかったとは思っています。

それでは横田前代表、有本副代表、アベック拉致の被害者を代表して市川さん
に少し長目に話していただき、他の方は一言ずつということで、今日は地方での
講演で来ていませんが、増元事務局長と調整しました。そして最後に、飯塚代表
にまとめの挨拶をしていただきます。

第3部 家族の訴え

◆北からのボールを待つだけでなく「打ち返して来い」と何回も要求を
横田滋前代表、横田めぐみさん父

皆様こんにちは。今日は専門的なお話を聞かせていただき、拉致問題の解決の
ためにそれぞれの立場でご尽力いただいていることを非常にありがたく思ってい
ます。

官房長官は、「拉致問題は人権問題だ」ということを何回かおっしゃいました。
もちろん人権問題でもありますが、これは主権侵害であって、尖閣列島のところ
で、日本の巡視船と漁船とは思えないような船と接触したり、ロシアの大統領が
国後島を視察をしたことなどと同じような重大な問題です。

前者については、ビデオが他から流れ出たわけですが、それを見せることによっ
て中国に影響を与えることができましたし、ロシアの場合は駐ロ大使を召還して
報告を受ける等の対策を取っていますが、拉致問題では麻生総理以来一度も北朝
鮮と交渉していないわけです。一昨年の8月の日朝協議で、秋までに調査委員会
を作って生存者を見つけ出し、日本に帰国するために調査をすること、対象は政
府認定者だけでなく特定失踪者等も含むすべての被害者であること、分かった情
報は日本側にすぐ報告して日本側がそれを検証して日本に帰国させることを決め
ました。これは拉致の解決とはほど遠いのですが、進展すれば制裁を少しずつ弱
めていくことが決まったわけですが、福田総理が辞任されたのでそれが先送りに
なり、取消しになってしまって、全く交渉が行われないような状態です。

それぞれの被害者は、多少の長い短いはありますが、ほとんどの方は32年、33
年経っていますし、いつまでも「ボールは相手方のコートにある」と言い、向こ
うが打ち返してきたら日本も向こうに返す、というように例えますが、しかしボー
ルを何年も、いつまでも打ち返してこない訳です。それは国と国との約束であっ
て、個人的な約束なら人が変わってしまえば終わりになるかもしれませんが、もっ
と積極的に「ボールを打ち返して来い」ということを何回も要求しなければ解決
はしないと思います。

北朝鮮は、哨戒艦に魚雷が当たって二つに割れたとか、今の砲撃があったりで、
南北の休戦ラインがなくなってまた戦争が始まるかもしれないような状態で、日
本と交渉するような余裕がないのかもしれませんが、我々は北朝鮮の政府に対し
ては、「こういうことを止め、子どもたちを返してほしい」と言っているわけで
すが、北で困っている人民をいじめる気はまったくありませんので、最終的には
日本と国交正常化をして、韓国並みに支援金を出すということがなければ、北朝
鮮としては将来立ち直ることはできないと思いますから、小泉総理以来今の政権
に受け継がれていますように、「拉致問題の解決なくして日朝正常化交渉の妥結
はありえない」ということを、もっと相手方に説明をして、拉致問題を解決する
ことが北朝鮮のためでもあるんだということを強調して、一日も早く解決してい
ただきたいと思っています。

◆北の砲撃に対してはアメリカがミサイル2発で対抗を
有本明弘副代表、有本恵子さん父

短い時間で話すのは難しいことですが、皆さんご存知のように、北朝鮮が韓国
の船を魚雷で沈め、つい最近韓国の島を砲撃しました。百数十発と言われており
ますが、分かりやすくいえば、無差別で島に砲弾をぶちこんだようなものです。
これについて日韓米が皆意見が一致したのです。そして韓国とアメリカが軍事演
習をする、また日本とアメリカが軍事演習をする。

しかし、これだけで終わらせたらいかんのです。これから後が、私は一番重要
だと思っています。そういうことに関して、私はアメリカがこの後、核の問題で
もう20年以上も騙されて、騙されて、援助もしたのに、北朝鮮は核開発を行い、
さらに皆さんも衛星写真で青い屋根の建物をテレビで見たと思いますが、それを
アメリカの偉い人に見せ、遠心分離機で核を作らせるということを、日本のメディ
アは国民の皆様にお伝えした。これで終わらせてしまってはいけないのです。

アメリカは主導権を持っているのだから、アメリカに北朝鮮の各施設に対して、
命中度のいいミサイルを2発ぶちこんだら、向こうはアメリカの戦力が分かるの
だから、これで絶対アメリカに対して大きな口をたたかないようになると思って
います。これしかないんですよ。力には力でいくしかないんです。そういうこと
も昼に仙谷さんに話をしかけたのですが、短い時間なので前半しか言えなかった。
そういうことを皆さんに知っていただきたいと思います。

◆95歳の父が生きているうちに弟に会わせたい
市川健一・市川修一さん兄

皆さんこんにちは。いつも変わらぬ支援を賜りありがとうございます。金正日
が拉致を認めて謝罪し、それから8年の歳月が流れていますが、この拉致問題は
何も進展がなく、膠着状態が続いています。

息子の帰国を待ち続けていた母が2年前に亡くなり、私はこれが一番ショック
でした。91歳という高齢の身でありながらも、いたって健康な母が、まさかのく
も膜下出血で倒れてしまい、意識が回復せぬまま帰らぬ人となりました。母はい
つも、「修一に会いたい」、「修一が帰ってくるまでは元気でいなければ」と言っ
ていた言葉が耳から離れません。

父は95歳です。先月11月、脳梗塞で倒れてしまい現在入院中です。時間の許す
限り父の側にいて、励まし続けている毎日です。父にはどうしても弟修一を会わ
せてやりたい、その一念で戦っておりますけれども何も進展しないこの現状に怒
りを覚えます。

私たち家族には本当に時間がないのです。人様の国に入ってきて、国民をさらっ
ていく。このような行為がまかり通ると思うほうがおかしな話で、日本の主権、
人権は北朝鮮に侵害されているのです。政府は国民の生命、安全を守る義務があ
ります。政府が、国が本気で動いてくれれば、この問題は大きく前進し、解決に
結びつくと思います。

政府が懸念を抱える度、拉致問題は先送りされてきました。これでは何年経っ
ても解決はできません。拉致問題は一国も早く解決しなければならない深刻な人
権問題です。北朝鮮に対話を求めても、誠意ある対応を求めても、あの独裁者金
正日には通じません。対話もしない、誠意ある対応も示さない北朝鮮に対して、
追加制裁を行い、圧力を強めることが大事だと思っています。

私たち家族は、国民に訴えて世論を高めてきました。多くの国民も、一国も早
い救出を願っています。以前、日朝間の実務者協議が行われた時に、外務省の人
が言っておられました。「北朝鮮は日本の世論をすごく気にしているような感じ
を受けた」と話していました。世論の高まりは、北朝鮮に対しても、圧力になり
ます。

7月に、元工作員金賢姫さんは、「北朝鮮が『死亡』としているのは、形式上、
書類上のことであって、皆さん生きていますよ。皆様方は希望を持って生きてく
ださい」と言われました。また、「皆様方は一生懸命戦ってこられました。後は
政府が知恵を絞って、北朝鮮と交渉すべきだ」と言われました。国民のための政
府であるならば、総理に強いリーダーシップをとっていただき、超党派で全員の
救出に真剣に取り組んでほしいと思います。

皆さん、なおいっそう拉致問題に関心を持ち続けていただき、私たち家族に皆
様方の力を貸してください。宜しくお願いいたします。

西岡 ありがとうございました。後の皆さんには一人2分でお願いします。では
横田早紀江さんから順にお願いします。

◆「命を救おう」という気持ちがあればできること
横田早紀江・横田めぐみ母

皆様こんにちは。本当に長い間ご支援いただきありがとうございます。

今日の話をお聞きしましても、国民の意思が多いか少ないかではなく、国家、
国民を救うために国会議員、総理大臣や官房長官が黙っていても、気がついたら
すぐに対処しなければならいことだと思います。柳田さんがお辞めになった時も
すぐにマスコミの方に申し上げましたが、法務大臣はだめだったかも知れません
が、とにかく頑張っているのだったら、「拉致担当大臣だけでいいからしっかり
やりなさい」として置いてくださるのが一番いいと思ったのですが、そういう形
で今も兼任ではなく、誰がみてもこんな大変な役を3つもやるのは難しいですか
ら、民主党の中にも拉致議連の方がたくさんいらっしゃいますし、真剣に取り組
んでくださっている方もありますので、人選がすごく大事だと思います。いなく
なったらすぐにそこを見極めて、「あなたがやりなさい」とすぐに置くくらいの
知恵を持ってやっていただかないと、すべてがうまくいかないと思います。

「行く」というのなら、平沼さんに命令を出していただければ、平沼さんは頑
張ってくださる方だと思いますので、「命を救おう」という気持ちがあればでき
ることだと思いますので、金賢姫さんがおっしゃっていたように、「日本は知恵
を働かせてほしいと、政治家は知恵を働かせてほしい」と。私もその通りだと思
います。本当に今日までありがとうございました。

◆補償問題より未帰還者の帰国が優先
浜本七郎・家族会副代表(帰国者担当)

みなさんこんにちは。お世話になります。唯一帰国した方の担当をしている浜
本です。補償問題等色々な問題がありますが、今現在の心境から言いますと、家
族会の仲間が未帰国で全然前進がないので、そちらを先に優先しないと解決でき
ないということもありまして、帰国者担当としては、全面的に未帰国者を応援し
なければと思っています。

先ほど横田滋さんも言われましたが、2年前に実務者協議が行われ、そこから
進展が全くないわけです。麻生さんに代わり、鳩山さん、菅さんとなり、今日お
会いするので一言、言わなければと思っています。

接触すらしていないということは、「やります、やります」と言葉だけ言って
も、親の世代は待っていられない年令になっています。そこで実行に移してもら
う方法ですね、話さなくてもいいから、実行に移して交渉してもらうことが本当
の優先です。それができないと、日本国家として存続すらできないという気持ち
がないと、結局軽視されてしまうのです。日本としても国益を守れないのではな
いか。それくらい重いものだと思っています。

たかが北朝鮮、小さな国なんですけど、とにかく何とか解決してしまう方法を
考えてもらわなければなりません。宜しくお願いいたします。

◆韓国から荒涼とした北朝鮮を見て泣いた日
市川龍子・市川修一さん義姉

皆様こんにちは。いつもありがとうございます。

亡き母が25年前に38度線の前で、「修一、修一」と泣き叫びました。どういう
因縁か、丁度私が母と同じ年に、韓国に行かせていただきました。北朝鮮を見た
時、主人と二人で肩を抱いて泣きました。向こうに見える北朝鮮は荒涼としてい
まして、緑は全然ありませんでした。母がここに来て叫んだのかと思ったのです
が、その母はもういません。

さっき主人が言いましたように、父も脳梗塞で倒れました。私たちには本当に
時間がないのです。父だけには会わせてやりたい。そう思って先ほど仙谷さんに
会いました時、「仙谷さんも人の子の親でしょう。子どもの帰りを待っている父
のことを思ってください。一国も早く連れ戻してください」とお願いしましたが、
あの展望台に総理大臣も、官房長官も全国会議員も連れて行きたいなと私は思い
ました。

そこから見える北朝鮮。北朝鮮に何百人という日本人が拉致されているのに、
展望台に立ったらどういう気持ちになるかなあ。ある人に、「私たちと同じ気持
ちになるかなあ」と聞いたら、「ならない、ならない」と言いました。それくら
い、何というか、頼りないのです。本当にそう思います。日本はどういう国なん
だということを、まざまざと韓国に行って感じてきました。

もう皆さんに頼るしかありません。何としても父が健在な内に、修一に会わせ
てやりたいんです。助けてください。お願いいたします。

◆また来年も戦わなければいけないのか
本間勝・田口八重子さん兄

みなさんこんにちは。今日はどうもありがとうございます。

時間がありませんので、ポイントだけ言わせていただきます。八重子を救出す
るには、北が大韓機爆破事件がテロ事件であることを認めさせることです。それ
がなければ、私の妹・八重子は出てきません。本当に、金正日が生きている内に
罪を認めさせていかなければなりません。

それと今の、朝鮮学校生徒に対する無償化援助、これは最近社民党の名前はい
いませんが、党首の方が、「子どもには罪はない」と言っています。しかし、
「子どもには罪はない」のであれば、横田めぐみさんはどうなのでしょうか。13
歳の中学校1年ですよ。そういう子どもを拉致していった。金正日の指令のもと
にやったわけですが、朝鮮学校の生徒に対しても金正日が指示しているんですよ。
反日と、拉致問題を歪曲化させた中身で生徒を教えています。お金がないと言っ
て仕分けをやっていますが、そこに我々の税金をつぎこむなんて、そんな理不尽
なお金を出していいんでしょうか。

それに対しては右も左もありません。一枚岩にならないとこの問題は解決でき
ませんので、党首に言いたいです。菅さんが仲間に入れようと、連立しないと政
権はもたないという理解のもとに、そういう情勢になろうとしていますので、私
は菅さんにものが言えるかなあ。(会場から頑張ってください、の声)。はい、
頑張ります。また来年も戦わなければいけないのかと、情けない1年が終わろう
としています。これからもご支持をお願いします。

◆最初から拉致と分かっていたと思う
有本嘉代子・有本恵子さん母

皆さんこんにちは。いつも私たちのために大勢の方が来ていただくことをいつ
も感謝しています。

本当に長くかかっていますが、この問題は、私はいつも思うんですが、最初か
ら拉致と分かっていたと思うのです。この国では拉致というものは、重要なこと
だとの認識がなかったんだろうと思います。それが初めからずっと続いているん
です。

今、特定失踪者の方がかなりいますが、昭和23年からいます。なぜこのことに
政府が真剣にならなかったのかという思いがずっとあります。早い時点で分かっ
ていたのだから、これは日本の国民が拉致されている重要な問題だとの認識がな
かったのだろうと思います。

当初は少ない人だろうとの思いがあったのかもわかりません。だから何とか避
けて通り、国交正常化の方を前に持ってこようとして政府の方が動いたんじゃな
いかなと思っています。今でも遅くないんです。これは大変な問題だとの認識を
持ったら、どうしたら救い出せるんだろうと知恵を絞っていただいて、私はずっ
と制裁もしないといけないと思っていますが、水面下で話し合わないとこの問題
は解決しないと思っています。

助けようと思ったら、何らかの方法が考えられると思います。一日でも早く助
け出してやらないと、私たちも歳がいきます。向こうにいる子どもたちも歳がい
きます。もし向こうで病気になったらという思いも、ずっとあります。何とか子
どもたちが帰ってくるまでは、元気で生きていたいという思いで今動いています
が、それが本当に不安なんです。

国民の皆様方はいつも協力をしてくださっています。これは一人でできること
ではないと思います。今回来るときに富士山が見えました。この富士山を子ども
たちにも見せてやりたいなという思いがしました。涙が出てきました。富士山を
見て、私は日本に生まれてよかったという思いがしました。日本人がこの国から
連れ去られているんですから、一日でも早い解決を望んでおります。それも皆様
の協力がないと政府が動かないんです。だから皆様、最後まで協力してください
ますよう宜しくお願いいたします。私たちも最後まで頑張ります。ありがとうご
ざいました。

◆あの笑顔で迎えてあげたい
斉藤文代・松木薫さん姉

皆様こんにちは。熊本から参りました。

昨日母の所に行って、「明日東京に言ってきます」と言ってきましたけれど、
本当に何も進展しないまま、母は寝たきりで、ずっとベッドで薫の帰りを待って
います。私は東京に出て、皆様の話を聞いたり、話をしたいと、「行って来ます」
と言ってきました。

昨日夕方家に帰った時に、テレビをつけたらちょうどニュースをやっていまし
て、日ハムの斉藤選手が北海道の球場に入った時の球場の皆様方の笑顔、拍手が
私の目に、ばあーっと焼きつきました。その時私は思ったんです。みんなが日本
に帰ってきた時に、日本の国民がこういう笑顔で迎えてくれるんだから、絶対に
弟も元気でいてもらわないと困ると。元気で帰ってきた時には、皆様方がまた第
2の人生をスタートできるようにと。私は本当にすばらしい笑顔だったとくいい
るように見ていました。あの笑顔で迎えてあげたいと思っています。私たちも頑
張りますので、どうぞこれからもご支援の程宜しくお願いいたします。ありがと
うございます。

◆ごく当り前、ごく普通の妹が拉致された
松本孟・松本京子さん兄

皆さんこんにちは。今日はありがとうございました。

両親に育まれ、すくすくと育ち、成人を迎え、社会に出て、一生懸命に働き両
親に孝行をし、そしておだやかな生活をし、何一つ不足を言わず真面目に暮らし
てきた、ごく当り前、ごく普通の娘。北朝鮮は、日本に土足で上がってきて妹を
連れ去っていきました。

そして33年経ちました。拉致された時が29歳でした。両親も、これから自分の
娘が結婚し、子どもを作り、家庭を築き、幸せに暮らしてくれると、それだけを
望んでいました。それが無残に29歳の時に、地獄に突き落とされました。もうこ
の33年間、過ぎ去った日は帰ってきません。

日本の政府の人に言いたい。背筋を伸ばして、叡智を持って、北朝鮮に立ち向
かえば、必ず道は開ける。それぐらいの気心、気構えで北朝鮮に向かってほしい。
皆様方からも是非ご声援をいただきたい。ありがとうございました。

西岡 1963年に起きました寺越事件の犠牲者、寺越昭二さんの長男、寺越昭男さ
んお願いします。

◆特定失踪者も拉致認定を
寺越昭男・寺越昭二さん長男

皆さん今日は長い時間本当にありがとうございます。

この後、菅さんに会った時に何を話そうかと考えていました。2002年に私らが
声を上げてから、私自身にとって、政府が目に見えることをしたなと思えるのは、

多分松本京子さんの拉致認定1件だけだったと思います。

なぜ拉致認定をするのにこれだけ時間がかかるのか。寺越事件だけではなくて、
特定失踪者の方、本当に拉致だと分かっている方が少なくとも100人はいると思
います。拉致認定をするのに何の障害があってできないのか、それが不思議でな
りません。

間違っていてもいい。今の特定失踪者に登録している500人全部を拉致認定し、
北朝鮮に対して、これだけの国民が帰らない限りは国交正常化しないと。それく
らいの交渉をしていかないと、全員取り返すことはできないのではないかと思い
ます。今日は本当にありがとうございました。

◆北朝鮮のいとこも救出対象に
内田美津夫・寺越昭二さん三男

皆さんいつもありがとうございます。石川県から来ました。

皆さんご承知のように、私たちの親戚に、北朝鮮に拉致された武志(従兄弟)
の家族と外雄さん(叔父)の家族がいます。外雄さんが亡くなって、福生さんと
いう奥さんと、明哲、明心という二人の子どもが亀城(クソン)というところに
いるんです。

外雄さんはその母子と長い間手紙のやり取りをし、品物を送っていました。そ
の外雄さん、神戸の叔父さんが、病で今年の春先に、「命のある間に、明哲、明
心を外雄さんの子どもとして、日本人として政府に認めてもらおうと、法務省や
拉致担当大臣にお願いに行きました。

その叔父さんが10月に亡くなりました。涼しくなったら親の墓参りKたがた能
登に出てくるからということで、待っていたのですが、訃報が入りました。

不思議なことに、意識がない中で、亡くなる2日前と当日に、私の携帯に着信
記録が入っていました。ちょうど仕事があり出られなかったのですが、2回目の
着信で電話に出たら、奥さんが出て、「ごめんね。無意識のうちに美津夫さんの
ところに電話したのだわ」という答えでした。

神戸の叔父さんは、亡くなる前まで、明哲、明心のことが心配で、私に相談と
いうか話をしたかったんだなと思って、私は葬式に行った時、亡骸を前にして誓
いました。「文雄さんの代わりに、私が必ず意思を継いで二人の子どもが外雄さ
んの子どもだと認めていただけるように活動します」と、そう約束をしてきまし
た。

北朝鮮に渡ってから生きていることが分かるまで20数年かかり、手紙などのや
り取りで、「結婚しました」とか「子どもができました」とか、そういう内容の
手紙が色々あるんですが、それも皆政府の方に資料に出したけれども、返事は、
「外雄さんと福生さんが結婚した証明がない。子どもが二人生まれたという証明
がない」ということで、日本政府は外雄さんの子どもだとは認めていません。

寺越事件は陸から2、3百メートルのところにいた(出漁中)、7、8百キロ離れ
た北朝鮮にいりということが分かっても、拉致認定してくれないこと、手紙で、
「結婚した、子どもができた」という証明があっても、はっきりとした証明(出
産証明)がなかったら子どもとして認めないという、こういう政府を皆さんどう
思いますか。

私は、文雄さんの意志を継いで、北朝鮮で何かあった時に日本人でなかったら
助けてもらえないのですから、それまでに日本人として認めてもらえるように活
動していきますので、内容を分かっていただいて、応援していただきたいと思っ
ています。ありがとうございました。

◆増元照明さんは皇居の勤労奉仕で皇太子様から直接お言葉を
飯塚繁雄・家族会代表

今、家族の方々がそれぞれの思いを語られましたが、私も全く同じ気持ちです。
妹八重子を早く息子の耕一郎に会わせたい、抱き合う姿を夢見て実現させたいと、
そしてその場でお母さんと呼ばせてあげたいという気持ちはいつも持っています。

今日は国際シンポジウムということで長い時間、一生懸命聞いていただきあり
がとうございます。論議の内容はそれぞれ専門家の方が詳しい話をされましたが、
結局は日本がどうするのか、というところに至ったのではないかと素人ながら思
います。

今日、総理大臣と会うということですが、総理は「できることは何でもやる」
と言っていますが、その「できること」とは何なのかを考えるのが総理大臣です。
逆に言えば、できないことはやらないと言い訳されても困るわけです。

そういう中で、それぞれこの問題に関わる人たちの役割、責任、これを自ら十
分に考えていただいて、本当に何をやらなければいけないのかということをきちっ
と自分の気持ちの中に入れて、具体的な動きをしてほしいなと常々思っています。

今後政府の動きを注視しながら、また意見も申し上げていきたいと思いますが、
これがまたすぐ変わらなければいいんですが。

また、今日はいつも辛口の発言をされる増元照明さんは北九州に言っています。
実は昨日、皇居の勤労奉仕で皇太子様から直接お言葉をいただいたそうです。今
日また(姉の)平野フミ子さんが皇居に行って、多分天皇陛下のお言葉をいただ
けるという話もありましたので、後ほどまたお知らせいたします。

これからも皆様の力強い応援をお願いしたいと思います。今日は皆様ありがと
うございました。

◆まずは自衛隊を使えるようにすること
西岡 今ここに13人いらっしゃいます。そのうち親の世代は4人です。そして兄
弟の世代が7人、子どもの世代が2人。運動が始まって、兄弟の世代が主流になっ
ているわけです。子どもの世代まで救出ができない、などということがあってい
いのでしょうか。

政府は、「何でもする」と言っているわけですが、今日、してほしいことがか
なりのリストになったと思います。政府の人も聞いていましたので、まずは自衛
隊を使えるようにすること、そのために情報を整理するということで、日本政府
が持っている電波情報を出すこと、そして北朝鮮にいる寺越外雄さんの子どもを
早く日本人として認知することです。認知しなければ自衛隊が行っても助けられ
ないじゃないですか。

「できる限りのことをする」と言うためには、まだできることがたくさんあると
いうことです。国会でも取り上げてもらい、そして私たちが色々な所で発信しな
がら、世論を盛り上げて、政府が救出の対象とするようにしていきたいと思いま
す。本当は世論がなくてもするべきですが、経験則から残念ながら日本はそうい
う国ではなかったので、世論を盛り上げて政府が全員救出の体制を作るという、
私が言うところの第1条件は、みなさんの手にかかっているのです。我々にかかっ
ているわけです。家族の仕事ではなく、家族と国民みんなにかかっているのです。
一緒に頑張っていきたいと思っています。

最後に、韓国で体を張ってラジオ放送をしてくれている自由北朝鮮放送のカンパ
箱が受付のところにありますので、志のある方にご協力くださればと思います。
本日は本当にありがとうございました。

以上



★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
■菅首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
[PC]https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken.html
[携帯]https://www.kantei.go.jp/k/iken/im/goiken_ssl.html?guid=ON

葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 菅 直人殿

■救う会全国協議会ニュース

発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
  
■ サイト内検索 ■


■ メールニュース ■
2024/12/23
国際セミナー報告5
2024/12/20
国際セミナー報告4
2024/12/20
国際セミナー報告3
2024/12/18
国際セミナー報告2
2024/12/16
国際セミナー報告1

■過去のメールニュース■

  ■ 2024年
  ■ 2023年
  ■ 2022年
  ■ 2021年
  ■ 2020年
  ■ 2019年
  ■ 2018年
  ■ 2017年
  ■ 2016年
  ■ 2015年
  ■ 2014年
  ■ 2013年
  ■ 2012年
  ■ 2011年
  ■ 2010年
  ■ 2009年
  ■ 2008年
  ■ 2007年
  ■ 2006年
  ■ 2005年
  ■ 2004年
  ■ 2003年
  ■ 2002年
  ■ 2001年
  ■ 2000年
  ■ 1999年
■あなたにも出来る救出運動■
あなたにもできること

 ■ 映画「めぐみ」 ■ 

映画「めぐみ」

■ 書 籍 ■