救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

寺越事件の真相究明・拉致認定等を訴え?連続集会(2005/04/15)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2005.04.15-1)

 救う会・救う会東京は、昨日4月15日、寺越事件の拉致認定を求める東京集
会7を行った。寺越事件の拉致被害者寺越昭二さんの長男、寺越昭男さん、次男
の北野政男さん、救う会石川の大口英夫事務局長が、寺越事件の真相究明・拉致
認定等を訴え、西岡力常任副会長が、寺越事件を解説し、今後の運動について報
告した。家族会から、飯塚繁雄副代表、増元照明事務局次長、本間勝さん、横田
拓也さんも参加した。概要以下の通り。

■寺越事件の真相究明・拉致認定等を訴え?連続集会

 寺越昭男さん もう42年前のことになるが、昭和38(1963)年5月、
父の寺越昭二(当時36歳)と弟の外雄(同24歳)、甥の武志(同13歳)が
石川県の海岸からわずか200メートルのところで漁をしていた。そこで深夜北
朝鮮の船と遭遇した。北朝鮮は3人を「救出」し、800キロも離れた清津港に
連れていったと言う。これはおかしい。

 18年前、昭和62(1987)年1月、外雄さんから姉の栗原豊子さん宛に
「北朝鮮で暮らしている」との手紙が届いた。しかし、父のことは書いてなかっ
た。2通目の手紙に、父は5年後に病気で死亡したと書いてあった。父は、持病
の心臓病があったので、それで死んだのかと思った。長男の嫁で武志の母親であ
る寺越友枝さんは、運動したいと、その年、嶋崎譲代議士(当時社会党)に同行
し平壌を訪問した。我々は沈黙し、見守るしかなかった。また、母が昭和42年
に手術をして以来、調子が悪くなり経済状況も厳しかった。

 母は、平成14年2月に亡くなったが、その年の9月に小泉訪朝があった。ま
た武志が初めて一時帰国した年でもあった。それで我々も声を挙げようというこ
とになり、なんとか父の遺骨を母と同じ墓に入れてやりたいと思った。また真相
を知りたいと思った。もし殺害されたのであれば無念をはらさねばならないとの
思いもあった。

 武志は39年ぶりに一時帰国したが、拉致された寺越武志としてはなく、名前
はキム・ヨンホで北朝鮮の偉い肩書きがついていた。我々は2、3分しか会わせ
てもらえなかった。墓に何と書いてあるかと聞いたのだが、そんな話をするもの
ではないと友枝さんにさえぎられた。武志が帰って2週間後、武志の妹のまさえ
さんが北朝鮮に行き、墓の写真を撮ってきた。真新しい墓でおかしいと思ったが、
前の墓はみすぼらしかったので武志が作り変えたという説明だった。しかし、石
に刻まれた父の誕生日が1日違っていた。

 明日は父の誕生日のお祝いをすると語り合った翌日、父はベッドから落ちて死
んでいたという。しかし、父が誕生日を間違えるはずがない。作り話と思う。本
当に墓に骨があるのであれば、遺骨を返せば「救助」で落ち着いてしまう筈だ。
我々はそうならないように運動している。国会の拉致特別委員会で証言したい。
また、このままでは武志が抹殺される可能性もある。もし、寺越事件が拉致と認
定されれば彼らの安全保障になる。
 
北野政男 父の記憶の話をしたい。当時私は13歳で、父の記憶と言えば4、5
年前までだ。しかも父は出稼ぎ漁師だったので、家にいるのは数か月、4、5年
遡っても通算で1年分くらいの記憶しかない。例えて言えばピンポンだまくらい
の大きさだ。弟の美津夫は、18歳で養子に行ったこともあり、長い間思い出す
こともなくなっていたため全く記憶がないという。友枝さんの家とは隣同士で武
志は土日に何回か父の船に乗っていたが、事件までの父の記憶といえばパチンコ
玉くらいだろう。しかし、事件後5年間共に暮らしていたのなら記憶量はアドバ
ルーンくらいになるはずだ。しかし、父は事件の時、武志をかばって銃殺されて
いると安明進氏が証言している。

 武志は父に折り紙を教えてもらった等と言っているがこれは北朝鮮の命令によ
るアリバイ工作だ。一時帰国した時、武志からは、父の話に関して全く生活感の
ある話がでてこなかった。拉致を第一の被害とすれば、武志や友枝さんを脅して
本当の話をさせないのは第二の被害だ。彼らも被害者だと思う。速やかに拉致と
認定してほしい。

 大口英夫・救う会石川事務局長 救う会石川では、寺越事件を刑事告発した、
また遺骨があるのなら出せという要請、そして認定を求める活動をしている。寺
越友枝さんは、武志さんの戸籍回復ができてからは、それまで拉致だと言ってい
たのに、救出と言い出した。また平成14年に拉致だと言ったが、すぐに変わり、
「口が裂けても言えない。墓までもっていく」と言っている。彼らも北朝鮮の被
害者だ。


 西岡力常任副会長は、安明進による寺越事件に関する証言を詳細に報告し、た
またま操業中の場所に寺越さんたちが網をかけていたこと、高価な網に向かって
巨大な船が入ってくるので寺越さんらが無謀にも近寄って大声をあげであろうこ
と、そこが北朝鮮工作員の侵入ルートであったと想定されること、寺越昭男さん
が泣きじゃくる武志さんをかばって銃殺されたこと、その後数キロ移動して海に
遺体が捨てられたことなど、寺越事件が救助ではなく拉致であることを説明した。
また、帰国した5人については、監視役と被害者を切断して一時国ではなく、帰
国させることに成功したが、寺越武志さんの一時帰国を管理したのは森元首相で、
武志さんを帰してしまった責任は大きい、と述べた。詳細は、安明進氏近著『新
証言・拉致 横田めぐみを救出せよ!』広済堂出版に詳しい。

 ※小泉首相宛、はがき・メールを!(〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内
閣総理大臣 小泉純一郎殿、首相官邸のホームページ=
http://www.kantei.go.jp/の右下の「ご意見募集」欄を利用)


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