救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

米国で拉致問題解決を訴え?家族会・救う会(2005/05/12)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2005.05.12)
 
増元照明・家族会事務局長と島田洋一・救う会副会長が4月末から5月初めに
かけて訪米し、北朝鮮ジェノサイド展でスピーチ等を行ったほか、政府等要人に
面会し、拉致問題の解決を訴えた。米国要人はいずれも、拉致問題解決への関心
が高いことは変わらなかったが、表向きは「交渉による解決」を求める慎重な姿
勢であったとのこと。しかし、実際には北朝鮮との交渉そのものにかなり悲観的
になっているようにも見えたという。皆様のご支援で、改めて米国関係者とのネッ
トワーク強化・拡大ができ、また相互理解を深めることもできたことは大きな成
果でした。この場を借りて厚く御礼申し上げます。増元事務局長、島田副会長に
よる訪米報告と訪米日程は以下の通り。

■米国で拉致問題解決を訴え?家族会・救う会

★ハイド委員長が拉致問題解決国会決議を明言?増元照明・家族会事務局長
 4月26日、ヘンリー・ハイド下院国際関係委員長との面会が実現した。ハイ
ド氏のスタッフであるハルピン氏(今年4月、都内で面会)の配慮により実現し
たものであるが、2年ほど前ハイド氏とは「アメリカ大使館」内であったことが
ある。体がすこぶる大きくその巨体を持て余しているようであった。年齢も高齢
であるため、健康に不安を感じているようであったが、彼の権力は相当のもので
あり、駐米大使もなかなか面会できない人物であるようだ。その議員が家族会・
救う会メンバーに会うこと自体、米国政府関係者が「北朝鮮による拉致問題」に
関心が高く、また解決しなければならない問題という認識が強いことを示してい
る。私の話を聞き、直ぐに「下院議会」での「北朝鮮による日本人拉致」の解決
をせまる議会決議案を上程することを明言された。

 27日午前、デトラニ朝鮮半島問題担当大使と、午後にはジョン・ヒル国防省
日本部長と面会。「日本の単独制裁発動」に対する理解を求めた。積極的な支持
は得ることは出来なかったが、彼らもまた「日本人拉致問題」に関しては熟知し
ており、また重大な問題であるという認識は変わらなかった。国防省では、当初
予定のなかったローレス国防次官補も同席するというほど、日本人拉致に関心が
あるということである。

 29日午後、ヴィクター・チャNSC日本・朝鮮部長と面会。米国のスタンス
を認識することが出来た。

 今回の訪米において面会した政府関係者は、すべからく「日本人拉致問題」に
ついて感心を持ち、尚且つ重大な問題であるという認識を持っていることは事実
であったが、そこで米国として問題解決に向け、具体的な行動をどうするかの感
触は得られなかった。米国は基本的に「六者協議」の再開を強く望んでおり、た
めにするべきことを優先する考えのようであった。「六者協議」とは「北の核」
が大きな議題であり、「日本人拉致問題」を根本的に解決する協議の場ではない
ことを考えると、我々にとっては多少不安になるのであるが、デトラニ大使が言
うように「六者での合意が得られて、北をテロ支援国リストから除去するための
条件として、日本人拉致問題の解決を盛り込む」ということであれば、これから
も米国の拉致問題解決のための圧力は続くということであるから、後は日本がど
ういう圧力をかけていくのかという問題であろう。そして、「六者協議」再開に
向けても、わが国は拉致問題の解決なくして如何なる経済協力もすることは、国
民感情としてありえないことを宣言していく必要があるのではないだろうか?

 一民間人である私が米国政府関係者に面会し、強調するべきことは、今述べた
「わが国は日本人拉致問題が解決しない限り、いわゆる経済協力はしないこと」
であると思い、お会いした政府関係者には、国民感情を強く訴えたつもりである。
即ち「拉致問題解決なくして経済協力は、日本国民が許すことはない。そのよう
なことを日本政府が強行しようとした際には、その政権への批判が強まる。」と
いうことである。

 また、今回の訪米において成果と思われることは、米国の有力紙のジャーナリ
ストであるビル・ガーツ氏(ワシントンタイムズ)やクラウディア・ロゼット女
史(ウォール・ストリートジャーナル)に直接会い話が出来たことではなかろう
か。2人とも著名なジャーナリストであり、米国民への理解を深めていくことに
繋がると考える。スザンヌ女史等、米国の人権活動家の人々の耳目を集め、北朝
鮮や中国に対する圧力が必要であるという認識が、深く浸透していくことを期待
している。

 韓国系米国人の人々にとって、現ノ・ムヒョン政権の対北政策の生ぬるさや親
北のスタンスは、非常に奇異なものであり、容認できないものであることがよく
理解できた。彼らにとっては「金正日政権」下での人権侵害は許すことのできな
いものであり、それを支えるような政権も批判の対象であることが窺えた。どこ
にも、正しい認識と判断をもつ人々がいるということである。ただ、韓国系米国
人の中のマジョリティになりえているのかは、未だ不透明だ。しかし、世界中の
韓国系の人々が「金正日政権の非道・人権抑圧」に対し、自ら声を発し、闘うべ
きなのではないのだろうか。今回お会いした韓国系の方々のように。

 訪米した際、常に感じることであるのだが、日本国政府が同様に「被害者や家
族の気持ち」を理解し、救出のために能動的な政策を施行していって欲しいとい
うことである。わが国は経済大国といわれて久しいのであるが、実質的な「大国」
といえるのであろうか。否、「国」と言い表すことさえ出来ないのではないだろ
うか。国家の三要素「領土・国民・主権」のすべてにおいて凌辱されているので
あるから、国家とはいえないのではないか。残念でならない。


★今後に生きる日米ネットワーク?島田洋一・救う会副会長
 今回のワシントン訪問を通じ、拉致を含む北朝鮮の人権蹂躙を追及するアメリ
カ民間有志や政府、議会の要人との意思疎通、連携を一段と深めることが出来た
と思う。

 日本の単独経済制裁の狙いにつき、かなり突っ込んだ説明を行い、北朝鮮に厳
しい姿勢を取る人たちは、みな強い同意を示してくれた。立場上発言が慎重にな
らざるをえない政府高官についても、たとえば、ローレス国防副次官が、われわ
れの話を聞いた後で、対北強硬派で鳴るビル・ガーツ記者をわざわざ部屋に招き
入れ、インタビューを設定してくれたことなど、われわれへの強い支持を形で示
してくれたものと言えるだろう。

 ビル・ガーツの記事(英語)は、下記のサイトで読める。
http://www.washingtontimes.com/national/20050502-101038-4455r.htm

 特にキリスト教保守派のアメリカの人権活動家ら(スザンヌ・ショルティ等も
そう)は、脱北者を強制送還し、北朝鮮の現体制を支え続ける中国政府を、はっ
きり北と共犯とみなしている。今回、中国大使館前での抗議行動に、増元氏と私
が参加したことで、かれらとの間での連帯感が一層強まったと思う。

 今後、北朝鮮情勢が緊迫化していく中で、今回の訪米を通じて一層拡大強化で
きた日米間のネットワークが、さまざまな重要局面で生きてくるものと確信して
いる。


◆「家族会」「救う会」ワシントンDC訪問事業日程

訪問期間:2005年4月25日?5月2日
参加者 :増元照明「家族会」事務局次長、島田洋一「救う会」副会長
訪問目的:ワシントンで行われる「北朝鮮自由週間(NORTH KOREA FREEDOM WEEK)」
の各種イベントに「家族会」「救う会」を代表して両名が参加すると共に、第二
期ブッシュ政権の北朝鮮問題担当政府高官や議会関係者等と意見交換を行う。

日程
4月25日(日本時間)
11:10 成田発(NH002)
4月25日(以下、ワシントンDC現地時間)
10:40 ワシントンDC(ダレス国際空港)着。岡野参事官ら在米日本大使
館スタッフと空港で合流、市内に向かう車中で打ち合わせ。
昼 山本公使主催昼食会兼打ち合わせ(松田一等書記官同席)
15:00 ホテル発、「ジェノサイド展」会場下見、設営。

4月26日
8:00? 「北朝鮮ジェノサイド展」オープニング・イベント。
フランク・ウルフ下院議員、スザンヌ・ショルティ北朝鮮自由連合代表、グレチェ
ン・バーキー国務省民主・人権・労働部上級コーディネーター、カール・ガーシュ
マン国立民主基金総裁、増元、島田スピーチ。
テープ・カット。主催者、ゲストによる会場巡回。
16:00 ヘンリー・ハイド下院国際問題委員長と面談、デニス・ハルピン上
級スタッフ等同席(下院レイバーン・ビル)。

4月27日
11:00 ジョゼフ・デトラニ朝鮮半島問題担当大使、ジェームズ・フォスター
朝鮮部長と面談(国務省)
16:00 リチャード・ローレス国防副次官、ジョン・ヒル日本部長、スコッ
ト・フィーニー北朝鮮部長と面談。同じ部屋で、ビル・ガーツ『ワシントン・タ
イムズ』記者のインタビューを受ける。(ペンタゴン)

4月28日
9:30 ゴードン・ククリュ氏(元・米陸軍特殊部隊大佐、朝鮮問題専門家、
FOXニュース・コメンテイター)と面談(「ジェノサイド展」会場)
12:00 中国大使館前での脱北者強制送還抗議集会に参加(進行スザンヌ・
ショルティ、増元、島田もマイクを取り抗議声明)。この日、提出されたジョン
・タンクレド下院議員のオリンピック北京開催に反対する決議案の紹介もあり。
13:30 北朝鮮人権法に関する下院国際問題委員会公聴会傍聴(公述人、国
務省のデトラニ氏、バーキー氏他、下院レイバーン・ビル)
14:30 サム・ブラウンバック議員に挨拶。映画『ソウル・トレイン』(中
国における脱北者の窮状を扱ったドキュメンタリー)上映会参加(上院ラッセル
・ビル)。

4月29日
9:30?11:15 日本人・韓国人拉致問題を語るシンポジウム。増元、島
田スピーチ(「ジェノサイド展」会場)
12:00 脱北者による北朝鮮将来プラン発表会にゲスト参加(下院レイバー
ン・ビル)。
16:00 ヴィクター・チャ国家安全保障会議(NSC)日本・朝鮮部長と面
談(大統領府Executive Building)
夜 朝鮮問題専門家チャック・ダウンズ氏、『ウォール・ストリート・ジャーナ
ル』コラムニスト、クローディア・ロゼット氏らと会食。

4月30日
現地ボランティアとアナポリス米海軍兵学校視察等。

5月1日
12:20 ワシントンDC発(NH001)
5月2日(日本時間)
15:00頃 成田着



 ※小泉首相宛、はがき・メールを!(〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内
閣総理大臣 小泉純一郎殿、首相官邸のホームページ=
http://www.kantei.go.jp/の右下の「ご意見募集」欄を利用)


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発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
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