救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

新しい運動方針案を決定?家族会・救う会合同会議(2011/10/09)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2011.10.09)

 本日、家族会・救う会は救う会全国幹事会を開催し、運動方針については家族会・救う会合同会議
として、今後の運動方針を協議し、新たな方針を決定した。

 参加者は、家族会から、飯塚繁雄代表、横田滋・早紀江前代表夫妻、有本明弘
・嘉代子副代表夫妻、浜本七郎副代表、増元照明事務局長、飯塚耕一郎事務局次
長の他、市川健一・龍子さん、斉藤文代さん、本間勝氏、松本孟氏、北野政男氏
の9家族会4名が参加した。

 救う会からは西岡力会長、藤野義昭名誉会長、島田洋一副会長、平田隆太郎事
務局長の他、各地幹事が全員(34名、うち10名は委任状参加)参加した。

 運動方針は、昨日、10月8日に野田佳彦内閣総理大臣らと面会したことを踏
まえて協議した。

 以下は、運動方針の全文である。

■新しい運動方針案を決定?家族会・救う会合同会議

◆家族会・救う会今後の運動方針(23.10.09)

1.目的と当面の目標
 認定未認定にかかわらず、すべての拉致被害者の救出が我々の目的である。当
面の目標は、平成14年9月に金正日政権が発表した「拉致したのは13人だけ、8人
は死亡」というウソのシナリオをくつがえさせることだ。

2.救出方法

2つの全被害者救出方法

・交渉による救出
我が国政府が
1)「全被害者が帰らない限り、制裁を強め支援はしない」という姿勢を堅持し、
2)制裁と国際連携の圧力などにより北朝鮮がわが国との交渉に出てこざるを得
なくなる状況を作り、
3)主体的交渉を行うこと。

・北朝鮮混乱時の実力による救出
1)金正日政権崩壊後、後継政権が安定せず、内乱、暴動などによる混乱事態が
発生し被害者に危険が及ぶ危険性がある。
2)それに備えて、法整備、米韓との戦略対話、派遣要員準備などの準備をして
おくこと。

3.家族会・救う会の運動戦略

1)全被害者救出を求める世論を高めつづけること
「生きているのになぜ助けられないのか」という原点に戻り、愚直に内外世論に
訴える。

 いくら時間が経っても全被害者救出を求める国民の怒りと関心は低下しないこ
とを、北朝鮮にみせ、被害者死亡説、一方的制裁解除論、拉致棚上げ論と徹底的
に戦うことだ。

「制裁の圧力なくして全被害者を救うための主体的交渉は成り立たない」という、
これまでの運動経験の中で明白になった事実を世論に広く知らしめるとともに、
北朝鮮と総連の工作とそれに呼応する国内勢力の動きを打ち破らなければならな
い。

2)北朝鮮内部への働きかけと情報収集
 日本国内の拉致関係、北朝鮮関連諸組織はもちろん、韓国の脱北者団体や保守
運動団体などとの連携をより強めて、動揺する北の幹部層と反金正日意識を強め
る一般住民双方に、「拉致被害者を返さない限り支援はなく制裁も解除されない」、
「被害者救出に協力すれば見返りがある」ことを広く伝える。その上で、得られ
た情報を検証し、適宜、関係機関とも協議しつつ救出のために活用する。


具体的には、以下の運動を進めることとする。

1.スローガン
「生きているのになぜ助けられない!」
「制裁と国際連携ですべての拉致被害者を救出しよう!」
とのスローガンを掲げ、

「いまこそテロ国家北朝鮮に全面制裁を!」
「圧力を背景にした主体的交渉で全員救出せよ」
と訴え続けていく。

2.わが国政府および世論への訴え
・家族会全メンバーと面談した席で、野田総理が時間との闘いとの認識で緊迫感
を持ってあらゆる方策をやっていきたいと明言したので、しばらくの間座り込み
を見合わせるが、野田政権に対して実際に被害者救出のための実効的政策を実行
するように厳しく迫り続ける。

・大集会、小規模集会、学習会、街頭活動、署名活動、デモ、座り込みなどこれ
まで行ってきた政府と世論への働きかけ活動の継続強化。インターネットを積極
的に活用して、家族会・救う会の方針や見解を適時発信することにより、国民世
論と国際世論の喚起に努める。

・根拠なく被害者死亡説を主張する国内の政治家、言論人、学者らを強く批判す
る。有本さんご夫妻が行っている田原氏との裁判を支援する。

・拉致問題を理由とした追加制裁を求める運動強化。北朝鮮からの動きを待つの
ではなく、北朝鮮が調査やり直し約束を覆してから3年以上過ぎたことを理由に
再入国不許可対象拡大、送金全面禁止などの追加制裁発動を求める強い運動を展
開する。

・政府に救出のための戦略、戦術、道筋を具体的に明示するように強く求める。

・ブルーリボン運動を拡大する。

・朝鮮学校に対する国庫補助及び自治体補助に対して、拉致に関する教育内容の
観点などから反対する。政府と各自治体への運動を継続強化する。

・北朝鮮急変事態時の救出プラン作成とそのための法的枠組み作りを求める。

・北朝鮮人権法改正に向けて働きかけると同時に、新たに拉致問題が明記された
人権教育・啓発基本計画等を効果的に活用しながら様々な取り組みを進めていく。

・米国をはじめとする各国政府が北朝鮮により強い圧力をかけるように、日本政
府の一層の外交努力を求める。

・金融制裁を可能にするいわゆる「日本版テロ国家指定制度」の拡充強化を求め
る。

・朝鮮総連の違法行為をより厳しく取り締まることを求める。地方自治体による
総連施設への税減免等の優遇措置への反対運動を継続する。

・よど号グループ関係者への旅券返納命令のほか、日本人拉致に直接的間接的に
関与した者に対する法的措置の早期実現を求めていく。

・救う会としては、菅直人前総理と極左親北団体「市民の党」との不明朗な関係
について究明、糾弾していく。


3.国際連携の強化
・韓国、タイ、ルーマニア、米国等の家族との連携を継続する。各国政府や国連
への訴えを続ける。中国が自国の拉致被害者救出に取り組まざるを得ないように
圧力をかける。

・米国オバマ政権への働きかけを強化する。テロ支援国再指定、金融制裁強化を
求めていく。引き続き、米議会内外の保守派との連携を強めていく。米国オバマ
政権に対し、歴代米国政権が北朝鮮に騙され続けてきたことを踏まえ、融和的で
ない外交を展開するように働きかける。

4.北朝鮮内部への働きかけと情報収集活動
・ラジオ放送と風船ビラを通じた北朝鮮内部への働きかけの強化。自由北朝鮮放
送などの対北ラジオ放送支援を継続。対北風船ビラ運動(「対北風船ビラ日本実
行委員会」)の強化。

・北朝鮮の内部情報収集を強化。「拉致の全貌と解決策」調査プロジェクトを継
続。例年通り、12月に家族会・救う会・拉致議連主催で国際セミナーを開催。

5.政府未認定拉致被害者についての取り組みなど
・寺越事件、福留貴美子さんなど救う会認定拉致被害者に関して政府認定を求め
る運動を強化する。調査会など関連団体との情報交換、連携を強めつつ政府未認
定被害者の救出のための運動に取り組む。特定失踪者をはじめとする政府未認定
被害者について、一刻も早い真相究明とその結果に基づく拉致認定を政府に対し
て求めていく。警察などの捜査が一層強化されるように要請する。

・特定失踪者問題調査会をはじめ拉致問題に取り組む諸組織や、北朝鮮人権問題
に取り組む内外運動体と、お互いの立場の違いを尊重し合いながら、適宜、被害
者救出に向けて協力していく。

以上


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