4年ぶりの日朝政府間協議について報告を聞く(2012/11/21)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2012.11.21)
家族会・救う会・特定失踪者問題調査会は、本日、11月24日、内閣府会議
室で、今回の4年ぶりの日朝政府間(局長級)協議について、杉山晋輔アジア・
大洋州局長から報告を聞いた。
参加者は、家族会から飯塚繁雄代表、横田滋・早紀江前代表夫妻、有本明弘副
代表、増元照明事務局長、斉藤文代さん、松木信宏さん、救う会から西岡力会長、
平田隆太郎事務局長、調査会から村尾建兒専務理事。
政府側は、外務省の杉山局長、小野課長の他、拉致問題対策本部の三谷事務局
長代理等が参加した。
■4年ぶりの日朝政府間協議について報告を聞く
日朝政府間協議は11月15日と16日に、モンゴル・ウランバートルにおい
て開催された。北朝鮮からは宋日昊・朝日国交正常化交渉担当大使等が参加。
杉山局長の報告は以下の通り。
8月9日、10日に北京で、終戦前後の日本人の遺骨問題について日朝赤十字
協議がおこなわれた。その後、遺骨問題だけでなく拉致問題も含めて政府間で協
議しようと提案したところ、課長級協議が実現した、課長級協議では、レベルを
上げて、北京で、なるべく早く協議しようと合意した。このことは既に報告した
通りだ。
9月17日には平壌宣言から10年となるので、局長級協議をその頃にはと思っ
て何度も連絡したが、北朝鮮は対応せず、11月になってようやく動き出した。
しかし、北朝鮮側の求めで北京ではなく、ウランバートルになった。
11月15日と16日に杉山局長と宋日昊大使の日朝政府間協議を行った。
その概要は以下の通り。
(1)本年8月に開催された課長級予備協議での議論に基づいて開かれ、2日で
計11時間半近くにわたり、真剣かつ率直に協議を行った。
(2)双方が関心を有する諸懸案について、日朝平壌宣言に則って日朝関係の前
進を図るべく、幅広い意見交換を真剣な雰囲気の下で行った。
(3)日本側は、日本人遺骨、残留日本人、いわゆる日本人配偶者、「よど号」
事件をはじめとする日本人にかかる諸問題を提起し、北朝鮮側はこれらの問題に
つき協力していくこととした。
(4)拉致問題については、突っ込んだ意見交換を行い、これまでの経緯やそれ
ぞれの考え方についての議論を踏まえた上で、さらなる検討のため今後も協議を
していくことで一致した。また、その他の拉致の疑いが排除されない方々の件に
ついても日本側から提起し、議論を行った。
(5)北朝鮮側は、過去に起因する問題について提起し、日本側は日朝平壌宣言
に則って解決を図る意思を表明し、今後双方の間で誠実に協議をできるだけ早期
に次回協議を行っていくことで一致した。
(6)双方は、安全保障にかかる問題について今後議論を深めて行くことで一致
した。
(7)双方は、今回の協議が関係改善に向け有益であったとの認識の下、できる
だけ早期に次回協議を行うことで一致し、そのための実務的な調整は北京の「大
使館」ルートを通じて行うこととした。
杉山局長は、協議が行われた11月15日は横田めぐみさんが拉致された日で
あること、めぐみさんだけでなく認定被害者、特定失踪者やそれ以外の方々につ
いて真相究明とすべての拉致被害者の帰還がなされなければならないと主張した。
宋日昊大使は、「拉致問題は解決済みだから協議を拒否する」とは言わなかった
が、「双方の立場は違う」とし、具体的な回答をしなかった。具体的成果がなかっ
たことは申し訳ない。ただ、4年間できなかった対話の窓がひらけたのかもしれ
ない。ただし、今後彼らがどのように出てくるかは分からない。
協議開催に対して北朝鮮が何か代価を求めてきたら拒否するつもりだったが、
北朝鮮側から制裁緩和や支援などについての要求は一切なかった。
次回協議については、先方がなるべく早くやりたいと言っていた。先方は、報
道には「年内にやりたい」と言ったことが伝えられている。
【家族らとの質疑応答概要】
家族 ご苦労様でした。4年間何もなかったが、1歩あるいは半歩進んだかなと
いうのが実感だ。次回協議は、今選挙の時期だが継続的に取組んでほしい。
家族 残留孤児の話は出たか。
杉山 話をした。
家族 今回ブルーリボンバッジを付けずに行った理由は何か。バッジは被害者救
出のシンボルで、政府が重要な問題と感じるなら付けるべきではないか。バッチ
を付けているからと言って北朝鮮側が席を立つならそれは彼らが真剣に拉致問題
に取り組まないということだ。
家族 スタートとしては成功したと思う。今後は向こうが逃げられないようにし
てほしい。よど号犯をどうするのか迫ってほしい。
家族 誰が行っても、北朝鮮には変わらない体質がある。状況が変わらない中で
指導者が代わった。日本も内閣が代わる。北朝鮮は面子を考えないと、と金賢姫
さんが言っていた。小さなことでも細かいことまで考えて動いたほうがいいと。
とにかく早く解決してほしい。子どもが病気になるのも心配。親も高齢化してい
る。
家族 少しだけでも次につながればという気持ちはある。よど号犯をどうするの
か、うまく交渉してほしい。
家族 積み重ねが大事だ。過程のことについて詳細な報告は求めない。結果を出
してほしい。
救う会 協議の日の朝、横田夫妻訪朝を日朝で話し合っているという報道が出た。
そのようなことを話した政府関係者がいる。また、10月に総連中央本部を競売
しないという話がRCCと総連の間でまとまったという情報がある。北朝鮮はそれ
を待って11月まで局長級協議を引き延ばした疑いがある。
家族 私たちの訪朝の話が報道されたが、家族で話し合い、めぐみを含むすべて
の被害者の問題が優先で、現段階で訪朝しないことにしている。
以上
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■野田首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
[PC]https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken.html
[携帯]http://form1.kmail.kantei.go.jp/cgi-bin/k/iken/im/goiken.cgi
葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 野田佳彦殿
■救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
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家族会・救う会・特定失踪者問題調査会は、本日、11月24日、内閣府会議
室で、今回の4年ぶりの日朝政府間(局長級)協議について、杉山晋輔アジア・
大洋州局長から報告を聞いた。
参加者は、家族会から飯塚繁雄代表、横田滋・早紀江前代表夫妻、有本明弘副
代表、増元照明事務局長、斉藤文代さん、松木信宏さん、救う会から西岡力会長、
平田隆太郎事務局長、調査会から村尾建兒専務理事。
政府側は、外務省の杉山局長、小野課長の他、拉致問題対策本部の三谷事務局
長代理等が参加した。
■4年ぶりの日朝政府間協議について報告を聞く
日朝政府間協議は11月15日と16日に、モンゴル・ウランバートルにおい
て開催された。北朝鮮からは宋日昊・朝日国交正常化交渉担当大使等が参加。
杉山局長の報告は以下の通り。
8月9日、10日に北京で、終戦前後の日本人の遺骨問題について日朝赤十字
協議がおこなわれた。その後、遺骨問題だけでなく拉致問題も含めて政府間で協
議しようと提案したところ、課長級協議が実現した、課長級協議では、レベルを
上げて、北京で、なるべく早く協議しようと合意した。このことは既に報告した
通りだ。
9月17日には平壌宣言から10年となるので、局長級協議をその頃にはと思っ
て何度も連絡したが、北朝鮮は対応せず、11月になってようやく動き出した。
しかし、北朝鮮側の求めで北京ではなく、ウランバートルになった。
11月15日と16日に杉山局長と宋日昊大使の日朝政府間協議を行った。
その概要は以下の通り。
(1)本年8月に開催された課長級予備協議での議論に基づいて開かれ、2日で
計11時間半近くにわたり、真剣かつ率直に協議を行った。
(2)双方が関心を有する諸懸案について、日朝平壌宣言に則って日朝関係の前
進を図るべく、幅広い意見交換を真剣な雰囲気の下で行った。
(3)日本側は、日本人遺骨、残留日本人、いわゆる日本人配偶者、「よど号」
事件をはじめとする日本人にかかる諸問題を提起し、北朝鮮側はこれらの問題に
つき協力していくこととした。
(4)拉致問題については、突っ込んだ意見交換を行い、これまでの経緯やそれ
ぞれの考え方についての議論を踏まえた上で、さらなる検討のため今後も協議を
していくことで一致した。また、その他の拉致の疑いが排除されない方々の件に
ついても日本側から提起し、議論を行った。
(5)北朝鮮側は、過去に起因する問題について提起し、日本側は日朝平壌宣言
に則って解決を図る意思を表明し、今後双方の間で誠実に協議をできるだけ早期
に次回協議を行っていくことで一致した。
(6)双方は、安全保障にかかる問題について今後議論を深めて行くことで一致
した。
(7)双方は、今回の協議が関係改善に向け有益であったとの認識の下、できる
だけ早期に次回協議を行うことで一致し、そのための実務的な調整は北京の「大
使館」ルートを通じて行うこととした。
杉山局長は、協議が行われた11月15日は横田めぐみさんが拉致された日で
あること、めぐみさんだけでなく認定被害者、特定失踪者やそれ以外の方々につ
いて真相究明とすべての拉致被害者の帰還がなされなければならないと主張した。
宋日昊大使は、「拉致問題は解決済みだから協議を拒否する」とは言わなかった
が、「双方の立場は違う」とし、具体的な回答をしなかった。具体的成果がなかっ
たことは申し訳ない。ただ、4年間できなかった対話の窓がひらけたのかもしれ
ない。ただし、今後彼らがどのように出てくるかは分からない。
協議開催に対して北朝鮮が何か代価を求めてきたら拒否するつもりだったが、
北朝鮮側から制裁緩和や支援などについての要求は一切なかった。
次回協議については、先方がなるべく早くやりたいと言っていた。先方は、報
道には「年内にやりたい」と言ったことが伝えられている。
【家族らとの質疑応答概要】
家族 ご苦労様でした。4年間何もなかったが、1歩あるいは半歩進んだかなと
いうのが実感だ。次回協議は、今選挙の時期だが継続的に取組んでほしい。
家族 残留孤児の話は出たか。
杉山 話をした。
家族 今回ブルーリボンバッジを付けずに行った理由は何か。バッジは被害者救
出のシンボルで、政府が重要な問題と感じるなら付けるべきではないか。バッチ
を付けているからと言って北朝鮮側が席を立つならそれは彼らが真剣に拉致問題
に取り組まないということだ。
家族 スタートとしては成功したと思う。今後は向こうが逃げられないようにし
てほしい。よど号犯をどうするのか迫ってほしい。
家族 誰が行っても、北朝鮮には変わらない体質がある。状況が変わらない中で
指導者が代わった。日本も内閣が代わる。北朝鮮は面子を考えないと、と金賢姫
さんが言っていた。小さなことでも細かいことまで考えて動いたほうがいいと。
とにかく早く解決してほしい。子どもが病気になるのも心配。親も高齢化してい
る。
家族 少しだけでも次につながればという気持ちはある。よど号犯をどうするの
か、うまく交渉してほしい。
家族 積み重ねが大事だ。過程のことについて詳細な報告は求めない。結果を出
してほしい。
救う会 協議の日の朝、横田夫妻訪朝を日朝で話し合っているという報道が出た。
そのようなことを話した政府関係者がいる。また、10月に総連中央本部を競売
しないという話がRCCと総連の間でまとまったという情報がある。北朝鮮はそれ
を待って11月まで局長級協議を引き延ばした疑いがある。
家族 私たちの訪朝の話が報道されたが、家族で話し合い、めぐみを含むすべて
の被害者の問題が優先で、現段階で訪朝しないことにしている。
以上
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■救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
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担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
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みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
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