救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

家族会・救う会訪タイ団報告(2005/11/11)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2005.11.11)

 タイを訪問中の増元照明・家族会事務局長、西岡力・救う会常任副会長から下
記の報告が届いた。以下は報告全文である。


■家族会・救う会訪タイ団報告

力を合わせてアノチャさん、めぐみさんを初め、すべての拉致被害者を救い出そ



 私たちは、11月9日から11日までタイを訪れた。曽我ひとみさんとジェン
キンズさんの証言によって、タイ人女性アノチャさんが北朝鮮に拉致されている
ことが判明し、ご家族と会い、またタイ政府を訪れ、協力を協議するためであっ
た。

 実は、私たちは5月に、曽我ひとみさんから聞き取ったアノチャさんに関する
情報を日本政府に提供しており、それは外交ルートでタイ政府に伝えられていた。
ただ、曽我さんたちは、アノチャさんの苗字を聞いておらず、そのためタイ政府
は、チェンマイ出身で、1978年マカオで失踪したアノチャ・パンジョイさん
が、拉致被害者であったことを突き止められなかった。

 10月に、ジェンキンズさんの本が出版され、11月1日にその内容を引用し
た記事がタイの新聞『ネーション』に出たことなどにより、アノチャさんの兄で
あるスカム・パンジョイさんが名乗り出た。それにより、アノチャさん拉致が明
らかになった。

 タイ政府は、チェンマイ出身のアノチャ・パンジョイさんが、曽我さんが北朝
鮮で10年間共に暮らした拉致被害者アノチャさんと同一なのか事実関係を調査
中としている。

 今回私たちは、ジェンキンズさんの本の中に書かれていない二つの重要な証言
を曽我さんから聞き取り、ご家族とタイ政府に伝えた。

 第一は、曽我さんは、北朝鮮でアノチャさんから、「タイに老齢の父と兄がい
るが、母は既に亡くなっている」と家族関係について聞いているが、それはアノ
チャ・パンジョイさんの家族関係と完全に一致する。

 第二は、スカム・パンジョイさんが公開した失踪する前のアノチャさんの写真
を曽我さんが見て、1980年初めて北朝鮮で出合ったアノチャさんとそっくり
で、「なつかしく会いたくなった」と証言していることだ。

 そして、曽我さんは、その二つの証言を含むアノチャさんに関するすべての情
報をお兄さんとタイ政府に提供する準備があると表明している。

 私たちは、アノチャさんに関する情報を英文にして、10月下旬に訪米し、米
国政府、議会、関係NGO幹部らに伝え、救出を訴えた。日本政府も私たちの事
前の要請を受けて、11月3日、4日、北京で開催された日朝協議で、アノチャ
さん拉致を具体的に取上げた。

 ところが、北朝鮮は、タイ政府の問合せに対して、「そのような女性は国内に
いない」等と開き直っている。

 10日に私たちが面会したアノチャさんのお兄さんらは、曽我さんからの情報
を聞いて「妹が北朝鮮に捕われていることを強く確信し、「生きているでしょう
か」、「どんな生活をしているでしょうか」、「どうすれば取り戻せるでしょう
か」等と切実な質問を私たちにしてきた。

 私たちが、1977年、家族会を結成した時に、北朝鮮は、「拉致はでっちあ
げ」と全く存在を認めていなかったが、私たちが内外の世論に事実を示して訴え
た結果、2002年に、限定された形ではあるが、北朝鮮が拉致被害者の存在を
認めたという経緯をアノチャさんのお兄さんに説明した。そして、まず北朝鮮に
アノチャさん拉致を認めさせることが必要で、そのために、曽我さんに直接会っ
て情報を交換し、アノチャさん拉致が間違いないことを内外に示すことが重要だ
と指摘した。その上で、12月22日、東京で拉致被害者救出を求める国民大集
会を開催するので、その機会に是非訪日してほしいと招待した。それに対して、
お兄さんは「行かなければならない」と語って下さった。

 曽我さん、ジェンキンズさんの証言と、メディアの取材などによって、拉致は
日本、韓国だけでなく、広く東南アジア、中東、ヨーロッパで大規模に展開され
ていたことが明らかになった。

 私たちは、日本、韓国、タイなどの家族、支援者、国民、政府が力を合わせ、
また全世界のテロを憎む人々と連帯し、アノチャさん、めぐみさんを初めとする
すべての拉致被害者を救い出すために、全力を尽くすことを誓う。

平成17年11月11日
家族会・救う会訪タイ団
家族会事務局長  増元照明
救う会常任副会長 西岡 力



 ※小泉首相宛、はがき・メールを!(〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内
閣総理大臣 小泉純一郎殿、首相官邸のホームページ=
http://www.kantei.go.jp/の右下の「ご意見募集」欄を利用)


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