救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

「勝負の年の延長戦」今年こそー国民大集会開催(2013/05/01)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2013.05.01)

平成25年4月27日、家族会、救う会、拉致議連、知事の会、地方議連主催
の国民大集会が東京・日比谷公会堂で開催された。国民大集会には、家族会・救
う会関係者の他、安倍総理、古屋拉致担当大臣の他、各党代表、拉致議連メンバー
が多数参加。また、知事の会から28の都道府県知事や代理が、地方議連から3
1都道府県124都道府県会議員が参加した。拉致被害者の曽我ひとみさんも参
加し、母親の救出を訴えた。韓国、タイ、ルーマニア、米国の被害者家族や団体
からのメッセージも報告された。

 なお、本日、家族会の飯塚繁雄代表、増元照明事務局長、救う会の西岡力会長
は米国に向け出発した。これは政府主催のシンポジウムや写真パネル展をワシン
トン、ニューヨークで行うもので、シンポジウムでは古屋圭司拉致問題担当大臣、
キング米北朝鮮人権問題担当特使等が基調講演を行い、家族会・救う会、特定失
踪者家族や荒木和博調査会代表が拉致問題をアピールする。

国民大集会の概要以下の通り。数回に分けてメール発信します。


■「勝負の年の延長戦」今年こそ?国民大集会開催

総合司会(西岡力救う会会長) みなさんこんにちは。ただ今より、「すべての
拉致被害者を救出するぞ!国民大集会」を始めたいと思います(拍手)。本日、
いつも司会をつとめていただく櫻井よしこさんが、所要のためここに来られず、
救う会会長の西岡が総合司会をつとめさせていただきます。少し緊張しておりま
すが、宜しくお願い致します(拍手)。

 安倍総理大臣が入場されました(拍手、被害者家族と握手して着席)。今日の
看板を見てください。「勝負の年の延長戦」と書いてあります。私たちは昨年を
「勝負の年」としました。金正日が拉致を認めて10年でした。

 昨年中にと全力を尽くして運動をしました。しかし、目に見える結果を出すこ
とはできず、今年になりました。昨年の9月、今日もお見えの曽我ひとみさんが
おっしゃっていました。北朝鮮にいる時、毎日日本からの助けを待っていた、と。
あきらめたら終わりだ、と。

 助けを待っている人たちがいるのに、私たちはあきらめられません(拍手)。
ですから「勝負の年の延長戦」です。今年こそという決意で今日の集会を始めた
いと思います。宜しくお願いいたします(拍手)。

 それでは主催者を代表しまして、家族会代表の飯塚繁雄さんにご挨拶をいただ
きます。

◆今年中になんとしても

飯塚繁雄(田口八重子さん兄) 皆様、本日は連休の初日にもかかわらず、この
ように大勢の方々が拉致問題の早期解決に向けて強い意欲、意識をいただいて、
お集まりいただきました。まさにこの雰囲気というのは、国民の姿であろうと思
います。

 今日の国民大集会におきましては主催者は、私たち家族会、そして救う会全国
協議会、拉致議連、全国の知事の会、さらに地方議会全国協議会の5団体で、さ
らにあらゆる組織、団体の方がお集まりいただき、本当に今年こそは何とかしよ
う、させようという意気込みをひしひしと感じ、感動しております。

 長い活動経過がありますが、16年前に署名活動を始めて、実はこの大集会が
始まる直前に、去年運動目標としていた1000万筆が集まりました(拍手)。
ありがとうございます。これはまさに、私たちが街頭でお願いしている署名以外
に、相当多くの全国の組織や自治体を含め、何とかやろうという意気込みがこの
ところ高まったと感じております。

 しかもこの2、3年、署名の集まる速度がものすごく速くなっております。従っ
てこの現象というのは、「早く解決せよ」という意気込みであろうと思います。

 この1000万という数字は相当重い筈です。国民の怒りの声、また政府に対
しても国民のこれだけのバックアップがあると、また頑張れという後押しになる
と思います。

 さらに言えば、諸外国に向けて、特に北朝鮮に向けて、日本国民はあきらめて
いないぞという強いメッセージになると思います。

 私たちは、このような国民の皆様の大きな支えによって、何とか早くこの問題
が解決するようにと、相当な期待を今年は持っています。当然ながら、特定失踪
者の方々も大勢います。この人たちも含めた全面解決を一気にやることに目標を
置いて、今年は結果を見たいと強く思っています。

 今回、安倍総理、安倍政権が誕生して、以前から拉致問題に強く言及しておら
れ、総理になられてからも、拉致問題は自らの責任において必ず解決させるとい
う強い意気込みを伺っております。

 私たちは、安倍総理のもと、あらゆる活動、あらゆる戦略・戦術をもって、単
なる議論ではなく、実際にどうしたらこの問題が先に進むのか、これを一緒に考
えていきたいと思います。

 このところ北朝鮮は非常に難しい状況になっています。そういう状況において
も、この拉致問題は日本の国民が被害を受けているわけですから、絶対に置き去
りにしないで、常にテーブルに置いて論議を進めていっていただきたいと強く念
願しています。

 先日、アメリカのケリー国務長官とお会いしまして、拉致問題について訴えま
した。彼はテーブルを叩いて、私がこの問題を何とか前に進むように頑張るとい
う強い意思の表明をしていただきました。日本との緊密な連携のもとに、明日か
らやるとも言っておられました。

 そういうことも含め、来週はワシントンDCとニューヨークで、政府主催のシン
ポジウムが行われます。そこでもこの問題を訴えて、グローバルな形で、北朝鮮
について圧力をかけ、解決に向けての施策をどんどん進めていってもらいたいと
いうような思いで行ってきます。

 また今年、「延長戦」ですが、「延長戦」とか「勝負の年」という言葉はあま
り長く使えません。ということは、もう今年中になんとしてもという意気込みが
ここに込められているわけです。従って私たち家族も、歳をとってきていますが、
皆さんのご支援をいただきながら、今後ともこの問題に突き進んでいく覚悟です。

 今後とも、色々な面からご支援を宜しくお願いいたします。ありがとうござい
ました(拍手)。

司会 今、飯塚代表からもお話がありましたように、この大集会は5団体が主催
しています。もう一つの主催団体であります拉致議連会長の平沼赳夫先生、お願
いいたします。

◆自衛隊が現地に乗り込める法整備を

平沼 今日は拉致問題に大変ご心配をいただいている方々が、全国からご参集し
ていただき、また5団体主催で何とかこの問題を解決しなければならないと大会
が挙行されました。

 また外国からも、この問題で同じような痛みを感じておられる方々も非常に大
きな関心を持っておられます。

 私が許せないのは、北朝鮮という国は2002年直後に、大きな嘘を2つつい
たことです。1つは、拉致したのは13人しかいないと。今我々の政府認定は1
7人です。13人しかいないという大嘘をつきました。

 そして交渉して、5人返してきましたが、残りの8人は全員死んだと言いまし
た。死んだ証拠として死亡診断書等が出てきましたが、こんなずさんな死亡診断
書等はありません。これも大嘘です。

 そして昨年でちょうど10年経ちました。我々は北朝鮮におられる被害者の皆
さんが1日も早く、この日本に帰っていただきたいと努力をしてきましたが、む
なしく10年が過ぎてしまいました。

 自衛隊の現役の人たちと話をしますと、自分たちが許されれば現地に乗り込ん
で、主権侵害によって拉致された被害者の方々を救出したいと言っていました。
そういう人たちもいるわけです(拍手)。

 しかし、今の日本では法整備ができていません。従って、集団的自衛権も個人
的自衛権も一切行使できない。ですから国会としては何とか立法をして、自衛隊
の人たちが胸を張って救出に行けるように努力をしていかねければならない(拍
手)。

 今政権与党の自民党でも、そういう作業を進めていただいて、もう一歩のとこ
ろまで来ているわけです。私たちは、そのことを一生懸命努力させていただくこ
とをお誓いして、今日皆様方のお集まりに心から感謝して、挨拶に代えさせてい
ただきます。本日は誠にありがとうございました(拍手)。

司会 ありがとうございました。安倍総理は首相就任三日後に家族に会ってくだ
さいました。「この問題を解決するのは私の使命だ」と言ってくださいました。
安倍総理、ご挨拶をお願いいたします(拍手)。

◆家族が被害者を抱きしめる日まで、私の使命は終らない

安倍 家族会、救う会、拉致議連、知事の会、地方議連主催の国民大集会の開催
にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。

 本日この会場に、全国から、何とかこの問題を解決したい、子どもたちを返せ、
この思いで足を運んでいただきました。まさに皆さんのこのご努力なくして、こ
の問題を解決することはできないと思います。

 今日の集会に当たりまして、ご協力をいただきました関係者の皆様に心から感
謝を申し上げますとともに、この会場に足を運んでいただいた皆様方に対し、総
理大臣として厚く御礼を申し上げます。

 昨年で、小泉総理とともに北朝鮮を訪問してから10年が経過し、そして今年
は11年目になっています。あの11年前の9月17日、北朝鮮に行った際に、
先方から、8名の被害者は亡くなっていると言われた時のあのショック、今でも
忘れることはできません。

 しかし、先ほど平沼会長がおっしゃったように、その後、死亡理由、日時、で
たらめであったことが明らかになりました。

 政府としては、あくまでも被害者の皆様が生存していることを前提に、交渉に
当たらなければならないのは当然のことと思っています。既にあれから11年が
経っており、今日ご出席の被害者ご家族の皆様のお気持ちを察すると、本当に心
が痛みます。 私はできうる限り、被害者ご家族の皆様に寄り添っていきたいと
考えています。

 北朝鮮は、残念ながら未だに国際社会に対して挑発的な言動を繰り返していま
す。国連決議2094号採択以降も、一連の挑発行動を続けていますが、大切な
ことは、彼らが挑発的な行動を取ることによって、結果としてますます、彼らの
立場が苦しくなっていくということを理解させなければなりません。

 何よりもこの拉致問題を解決しなければ、北朝鮮の将来は決して明るくはなら
ない。つまり、この問題を解決せずに引き延ばしていけば、ますます北朝鮮とい
う国は厳しい状況になっていくということを、金正恩第一書記を初め、北朝鮮に
理解させることが大切です(拍手)。

 そして、今まで言ってきたことが間違っていた。彼らの政策を変更させなけれ
ばならないわけです。そのためには、対話と圧力。しっかりと圧力をかけること
によって対話に持ち込み、そして彼らが政策を変更する。この道以外には、残念
ながら解決の道はないわけです。

 これは私がこの問題に10年以上関わってきた結論です。残念ながらまだ結果
が出ていないわけですが、安倍政権としては、全力でこの問題に取組んでまいり
ます。拉致議連において、ずっと私と共に活動してきた古屋圭司衆議院議員に担
当大臣をお願いをしているところですが、古屋大臣だけではなく、すべての閣僚
がこの認識を持って、それぞれの立場でこの問題に取組んでいくように指示をし
ています。

 私も先般訪米し、オバマ大統領と首脳会談を行った際にも協力をお願いしまし
た。私が今行っている首脳会談においては、必ずこの拉致問題に言及し、日本の
立場に対する理解と支持のお願いをしています。

 北朝鮮と国交を持つ国も多々ありますので、そうした国への働きかけ、また情
報収集に全力を尽くしていく決意です。

 11年前、5名の被害者の方々が日本に帰国されました。今日お越しの曽我ひ
とみさんもそのお一人です。しかし、あの羽田空港で子どもたちを、ご家族を抱
きしめることができなかった皆さんにも、ご家族をしっかりとこの手で抱きしめ
る日がやってくるまで、私の使命は終らない(拍手)。そのように決意したとこ
ろです。

 拉致問題はまさにオールジャパンで取組んでいかなければならない問題です。
今日このようにたくさんの皆様にお集まりをいただきました。そして家族会の皆
様の長年のご苦労によって、1000万人の署名が集まったわけですが、またこ
の問題はたくさん乗り越えなければならない課題、山もあります。

 私は、内閣総理大臣として、国民の命を守る責任者として、この問題の全面解
決に向けて、全力を尽くすことをお誓いして、総理大臣としてのご挨拶とさせて
いただきたいと思います。どうも本日はお越しいただいて誠にありがとうござい
ました(拍手)。

司会 ありがとうございました。今、総理もご挨拶の中で言及してくださいまし
たし、私たちもそこに1000万署名と書かせていただきましたが、今日現在で、
10,294,203筆の署名が集まりました(拍手)。

 昨日署名を色々調べてみました。16年間集めてきました。100万筆以上集
まったピークが3回あります。1回目は1997年、家族会ができた年、めぐみ
さんの拉致が明らかになった年です。その時1年で100万集まりました。

 その後、2002年9月から2004年にかけて、5人が帰ってきて、偽の遺
骨が出てきた時、2年連続で100万以上集まりました。 その後は少しずつ減っ
てきました。少ない時では年間20万を切る時もありました。

 昨年の2月私たちは、世論の力をもう一度見せようと、世論が膠着している、
落ちているという人たちもいました。1回目と2回目は状況が動いて100万以
上集まったんですが、今回は私たちが動かそうじゃないかと家族会・救う会の運
動方針を決めました。

 あと150万必要でした。前年は50万くらいです。しかし、知事の会にお願
いし、地方議連の会にもお願いして、また特定失踪者の家族の方たちも独自の署
名を集めてくださり、様々な署名が集まりました。ついに私たちは1000万を
越えることができました。

 この署名目録を、一番初めに署名活動を始めた前家族会代表の横田滋さん、そ
して今代表の飯塚繁雄さんから総理にご提出したいと思います(拍手)。

◆1000万の重みを感じて

横田滋 本日、1997年に始まりました署名が1029万4203筆になりま
したので、これを総理大臣にお届けいたします。平素から拉致問題解決のために
ご尽力して下さり、心から感謝申し上げます。

 この署名を始めた頃は救う会はまだできておらず、新潟にだけ救う会があり、
そこの小島さんたちと一緒に、10万筆を集めて総理大臣に提出したいと考えま
した。

 しかしこのことが新聞に報道され、全国から、たくさんの方から、署名用紙を
送ってくださいということがあり、電話が鳴り止まないくらいでした。

 それを通り過ぎますと、「拉致なんて本当にあるんですか」とか、「こんなこ
として危険じゃないですか」と言われることもありました。

 しかし、家族会ができ、その後全国に救う会ができたおかげで大勢の方から署
名を送っていただけるようになりました。しかし、1000万というのは当初の
目標からは100倍になりますので、そんなに簡単に増えるわけではありません
が、特に昨年2月以降は、救う会でこれを1000万にして、北朝鮮に対して日
本人は拉致問題を忘れていないということや、国内の方にも早く解決しなければ
ならないんだということを、訴えました。政府の方にもお届けして、その重みを
感じていただければと思います。

 16年というのはかなり長い期間でしたが、国民の中には、2002年までに
は、「本当に拉致なんかあるのか」という意見もありましたが、今はもう「同胞
を一日も早く救出してほしい」という気持が、形として現われてきたんだと思い
ます。

 是非その重みを感じていただき、一日も早く被害者を帰国させるようにご尽力
下さいますようお願いいたします。どうぞ宜しくお願い致します(署名用紙を手
渡す、拍手)。

(2につづく)







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