救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

ワシントンでの報告?飯塚繁雄 家族会代表(2013/05/07)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2013.05.07)

 以下は、5月2日に開催されたワシントンでの政府主催シンポジウムで、飯塚
繁雄・家族会代表が報告されたものの全文です。

■ワシントンでの報告?飯塚繁雄家族会代表

シンポジュームでの訴え
飯塚 繁雄

 私は北朝鮮による拉致被害者家族会代表の飯塚繁雄です。

 北朝鮮の金正日が1976年に自国の優位確立のため、日本人拉致を指示しました。
あらゆる工作活動に優秀な日本人が必要だったのです。工作員の現地化教育、兵
器の製造、麻薬の栽培、偽ドル札作り、機械技術、など多くのノウハウを強引に
吸収してきたのです。そのために多くの罪もない日本人が拉致をされ長い間北朝
鮮の厳しい環境の中で工作活動を強いられているのです。

 私の妹の田口八重子は、1978年6月に拉致され今も帰国ができない状況です。
当時その妹は22歳、1歳と2歳の幼子を育てるため懸命に働いていたのですが、勤
め先の飲食店から突然姿を消したのです。子供たちを預けていたベビーホテルで
は、母が迎えに来ないので2人の子は数日間も泣き喚いておりました。

 失踪して1週間経ち、1ヶ月、1年経っても全く音信がなくとても不安な日々が
続きました、残された子供は私たち兄弟が養子にとり、実の子同様に育ててきま
した。その子も36歳、38歳にもなってしまいました。

 そうした経過の中、妹の消息がわかったのは1987年に起きた大韓航空機の爆破
事件です。これはソウルオリンピックの妨害のため、北朝鮮が企てたテロ行為で
ありましたが、爆破犯人の一人であった金賢姫工作員が、自殺を実行したが生き
延びて、1988年すべてを証言したのです。金正日が金賢姫に直接爆破指令を出し、
日本人による犯行とすることを狙ったものです。そのために妹の田口八重子を拉
致し、犯人の日本人化教育の役割をさせられていたのです。

 この金賢姫の証言により日本の警察が失踪者を調査し、この女性は田口八重子
であることを断定したのです。この事実を知らされた時、私達家族は愕然としま
した。と同時に北朝鮮に強い怒りを表しました。なにも罪もないまじめに働き母
子家庭を営んでいた母親を、強引に連れていってしまうことはまさしく人権蹂躙
で普通では考えられないことです。そして妹田口八重子の子供との団欒を奪われ、
人生の一番大事な部分を奪われてしまったのです。

 多くの被害者、そしてその家族は苦しい思いの中、30数年もの永い間再会を待
ちこがれています。私達被害者家族連絡会は1997年3月に立ち上げて、16年もの
間、愛しい家族の帰国にむけて救出活動をつづけてまいりました。

 国民世論に訴え、政府や議会に強く要請もしてまいりました、さらに国際的に
も国連、米国はじめ関係する国々、人権擁護団体などにも幅広く訴え続けていま
す。こうした経過の中2002年北朝鮮に対し米国の強い圧力により日朝首脳会談が
実現され、5人の被害者が帰国できました。しかし、その他多くの被害者達の帰
国のことは言及されず、中途半端な結果となり、北朝鮮当局は、他の被害者はす
でに死亡した、拉致問題は解決済と言い張っています。

 その後、被害者の死亡確認書、事故報告書、遺骨などを出してきましたが、全
て捏造されたもの、偽物であることが判明しております。全く不誠実な態度を続
けております。日本の調査では被害者は皆生存している、との見解で救出への対
策に向け努力しておりますが、まだ具体的な展開にまで至っておりません。

 私達に出来るあらゆる救出活動は今後もつづけてまいります。こうして今も会
場の皆さまにも訴えております、こうした問題が実際にあることを理解され、あ
らゆる面でご支援をお願いいたします。(写真を見せながら)この写真は妹が
「お兄ちゃん早く助けて」と、じっと見つめています。

 4月15日にケリー国務長官にも直接面会し、協力をお願いしておきました。日
米の緊密な連携で具体的措置をとれるよう努力をするとおっしゃっておりました。
御清聴ありがとうございました。

以上


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