救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

もう我慢できない!今年こそ結果を!国民大集会ご報告6(2014/05/09)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2014.05.09)

■もう我慢できない!今年こそ結果を!国民大集会報告

◆夢のような、奇跡的なこと

横田早紀江(横田めぐみさん母)

 みなさまこんにちは。本当に全国の津々浦々から、長い間ご支援いただき、ま
た国会議員の皆様、知事・副知事の皆様、そして神奈川県議会などたくさんの皆
様に今日はいいご挨拶をいただいてありがとうございます。

 あまりにも長引いて、家族会の親の方の健康が段々そこなわれてきまして、そ
してたくさんの人たちが子どもたちを待ち続けながら会えないで天に召されてし
まいます。

 私たちももうだんだん声も出なくなってきまして、体力的に非常に無理になっ
てきていると感じています。一度めぐみちゃんの血の証としてウンギョンちゃん
という子が事実あそこにいるわけで、「おじいちゃん、おばあちゃんに会いたい。
北朝鮮に来てほしい」と前から言っていることも分かっていました。

 しかし、私たちはあの国に入っていけないということをはっきりと認識してい
ますので、「なかなか会えないね。これじゃ会えないかもしれないね。お姉ちゃ
んも全然出てこないし何にも動かないし。人目会ってから倒れるのが最高だね」
という思いが段々煮詰まっていました時に、みなさんのご尽力によってたまたま
ウランバートルでの対面が許されました。

 本当に夢のような、奇跡的なことだと私たちは喜んでそちらにうかがうことが
できました。ちょっときつい旅だと思いましたが、夜11時頃に着いたんですが、
それでも向こうは先に着いていました。

 4階にウンギョンちゃんたちのお部屋があって、私たちは3階、2階が食堂で、
そこで交流をして、お食事をしながら話ができるような環境を作っていただきま
した。

 夜も遅かったんですが、ピンクの花柄のチマ・チョゴリを着て、主人と言われ
る非常にまじめな静かな聡明そうな感じの二人が私たちの部屋に来て、「北朝鮮
のしきたりなので、実のおばあちゃまにきちんとご挨拶をさせてください、よろ
しいですか」と言って、私たちが座っているテーブルの向こうから、「本当に遠
いところを長い時間をかけてここまで来てくださってありがとうございます」と
言って、二人が床に手を付いておじぎをしてくれました。

 何回かするのがしきたりだそうですが、「長いこと会えなくて本当に良かった。
元気であなたたちも来てくれましたね」と抱きしめて、「ありがとう」って言っ
たんです。

◆必ずみんな一緒になって日本に帰ってきなさい

 最初の食事の時に話をしている時に、「なぜ11年間も会いにきてくれなかっ
たの」と向こうが話しました。そして、「私たちは待っていたのに、どうしてこ
んなところまで来なければならなかったのか。自分たちも私たちも。北朝鮮に来
てくれると思っていたのになぜ来てくれなかったんですか」と言われて、これは
やっぱりこれは大事なことを話さなければならないんだなと思いました。

 その時、「私を信じてくれなかったんですか」と言われたんですね。それで、
「そうじゃない」と。「私たちはいつもあなたたちのことを祈っていたし、どん
なふうに生活しているのかも分からない。元気かなあ、元気かなあと思いながら
思って祈っていうたんですよ」と。

 「だけどこれは国と国とのすごく難しい問題があることなので簡単にあなたの
国に行くこともできないし、それは難しい問題なのであなたには関係ありません
よ」と。そして向こうは涙を流していましたね。

 そして骨のこともきちんと言っておかなければと思って、また向こうにも伝え
られるかもしれないと思って、「違ったものが日本に来ている。私の娘は、そし
てたくさんのあなたの国にいる人たちはみんな元気で一生懸命働いていると思う
し、おばあちゃんはそう信じていますよ。必ずみんな一緒になって日本に帰って
きなさいと、日本中の人が、国会議員の方から国民の全部の方や、そして家族が
動いて帰ってくるんだよねと言ってみんなが待っているんですよ」とはっきりと
彼女に話しておきました。

 これは言いたいことだったかもしれないけれど、言えないことだろうし、もち
ろん言ってはいけないでしょうから、なんともいえない表情で涙を流しながら色
んなことを言っていましたけれど、あまりこういう話をしない方が楽しい会話が
できなくなるなと思っておしまいにしました。私たちの気持ちは伝えましたから、
「国民みんなが長い年月待っていることだけを伝えておきますね」と言って、そ
れだけはお話ししました。

 非常に緊張感のある状態だったのですが、その後は楽しく過ごしましょうとい
うことにしました。非常に救われたのは、かわいいひ孫が元気で明るくて、ふく
ふくして、一人で歩行器に乗って走り回って遊んでいるような女の子で、そちら
の方に皆の視線が行って、ひ孫を中心にしてなごやかに話すことができました。

 最後に分かれる時、向こうは寒いのでもういいからと言ったんですが、やはり
チマ・チョゴリに着かえて赤ちゃんと出てきて、主人と言われる人もコートも着
ないで背広のまま車の前まで出てきました。

 それで、「おばあちゃんたちは、この子と同じようにこんなかわいい時から一
生懸命育ててきた自分の娘がいなくなって、37年間もまだ見ることができない。
待って、待って、37年間待ってきたんです」と言ったら、「37年」と思わず
つぶやいたのを、主人という人が「37年と言ってますよ」と教えてくれました。

◆緊張そして楽しい時間

 本当に言えないことがいっぱいあると思いますので、帰ってからまた大変なこ
とになってはいけないという思いがあるので、初めに私は会話に緊張して過ごし
ました。簡単に、楽しかったというような旅、そういう面もありますが、すごく
緊張して、帰ってきたら2キロくらいやせていました。これ以上やせたら動けな
くなると思ってまた回復しています。

 難しい国と対峙しているんだなあということを今回改めて思わされました。普
通に暮らしていれば皆様方と同じように本当に楽しい時間が過ごせて、ただ人間
と人間の暖かいまごころとして話せるものが、全く普通に持てないというのがこ
の拉致問題です。

 特定失踪者も含めて多くの方が同じ思いでいらっしゃるということを伝えてお
かなきゃと思いました。私は、向こうの上の人がどこまで来ているのかなといつ
も思っていました。(夫が)「動画をとらせてもらっていいですか」と食器棚に、
自分たちが持ってきたカメラを置いて、私たちが話しているところを写しておら
れましたが、きちんと言うべきことだけは言っておかなければと、また上の人に
伝わればいいと思いました。

 「お互いが本当に心を許しあって、(北朝鮮が)たくさんの人たちをみんな家
に返して、日朝関係が本当にこだわりのないいい交渉ができるようになれば、初
めて本当の平和が来るんですよね」と言ったら、涙をためながら聞いておりまし
た。

◆希望ですよ!、希望、希望

 最後に、「こんなに歳をとってもう会えないと思っていたんだけど、祈って待っ
ていたことによってこんな日が来たということが証明されたんだから、必ずまた
会える日が来るから希望を捨てないでおきましょう。希望ですよ!、希望、希望」
と一生懸命言ったら、こうやってうなずいて、車に乗っていくところを送ってく
れました。

 そのような悲喜こもごもの何とも言えない緊張感、めぐみがそこにいない、そ
してその面影をいっぱい残した二人の女性にあるんですよ、めぐみの面影が。

 (彼女は)お食事もいっぱい作ってあげたいと、お野菜があまり食べられない
ところなので自分の国から持ってきて、私の出が京都と知っていたのかどうか、
京都風の淡白な感じのおいしいスープとか卵焼きまで作ってくれて、そして緑の
野菜もおひたしに切って5品くらい置いていてくれて、本当においしくいただき
ました。

 「どんなだしでとったの」と言ったら、「これは普通の缶詰のだしだけだった
のですよ」というから、「私もやってみようかな」と楽しくいただいて、なごや
かな時がたくさんありましたので、私たちの人生にとっては、本当に今まですご
く長い苦労の中で、やっと一つ暖かい、明るいともしびを体験させていただきま
した。

 これをたくさんの方々が一瞬でもいいから、元気な姿、お孫さんの姿だけでも
本当に見せてあげたいなあと思って帰ってきました。こういうことですから、ど
うか皆様のお力が必要です。そして北朝鮮にも制裁も大事ですが、語りかけてい
く作業というのも大事だと思います。

 語りかけて通じる人がいるかもしれない。全部が悪い人じゃないかもしれない。
色々なところを見ながら、普通の人間なにになあと思って帰ってきました。これ
からも宜しくご支援ください。本当にありがとうございました(拍手)。

◆時間がないのは北朝鮮側

西岡 今のお話を聞いていても、この集会の冒頭にも申し上げましたが、被害者
の家族が北朝鮮と直接対峙して、そこで早紀江さんは話をした。それも向こう側
がカメラを回しているのを見て、偉い人たちに聞かせるために、「日本国民全員
が、全員生きていることを信じているので待ってますよ」ということを伝えてく
ださったわけです。

 帰国された早紀江さんからそのことを聞いて、家族の立場で飯塚さんが北朝鮮
の代表に妨害されながら発言されたのとは別の意味ではありますが、勇気のある
大変な戦いをしてこられたんだなと思いました。ご苦労様でした(拍手)。

 続きまして、それ以外の家族会の方々から訴えをいただきます。実は、有本明
弘副代表が来ることになっていましたが、体調が思わしくなく欠席となりました。
ご両親がそろっている家族は有本さんたちと横田さんたちだけになっていまして、
今親の世代でここに並んでいるのは3人になってしまいました。

 市川さんのお父さんは99歳になられ、そして増元さんのお母さん、出てくる
ことができない方だけです。家族会の兄弟の世代、そしてここには息子も並んで
います。

 松原大臣が、そして先ほど古屋大臣も同じことを言われましたが、「時間がな
いということは、この家族が被害者に会うということが我々にとっての解決だ。
それを北朝鮮が実現させないなら」、松原大臣がここでおっしゃいましたが、
「自分は体を張っても国交正常化など防ぐ」と。

 日本から支援をもらいたい。制裁を解除してもらいたいと思っているのであれ
ば、時間がないのはあなたたちだとしっかりと伝えておきたいと思います。

 それでは家族会の皆さん訴えをお願いいたします。

(7につづく)


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葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 安倍晋三殿

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