日朝合意「再調査」?こんな問題が起きないか緊急国民集会報告7(2014/07/02)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2014.07.02)
【家族の訴え】
西岡 力
先ほど言いましたが、北朝鮮が前回出してきたことを基準に考えなければいけ
ないということで、配布資料(政府のパンフ「すべての拉致被害者の帰国をめざ
して?北朝鮮側主張の問題点」)を見ていただきながらそれぞれの家族から短い
訴えをしていただきます。
政府のパンフの3、4ページには横田めぐみさんについて北朝鮮が出してきた
嘘が色々出ています。これについて(北が)どう返事をするのかを思いながら、
聞いてください。家族の皆さんは前に出てきてください。ではまず横田めぐみさ
んのご家族からお願いします。
北朝鮮は、横田めぐみさんについて、13歳で拉致して自殺したと言っていま
すが、「死亡(入退院)台帳」はでたらめで、夫と言われる人の手紙も偽物でし
た。これについて北朝鮮がどう答えるかが焦点です。また現在の心境をお話し下
さい。
横田滋(横田めぐみさん父、家族会前代表)
先般、ウランバートルで、めぐみの子どものウンギョンさんと面会しました。
めぐみの夫という人は韓国から拉致された人で、この人と結婚して子どもが生ま
れたわけです。2004年に、(夫という人が)ウンギョンさんと一緒に、病院
の共同墓地から持ってきたという骨を持ってきました。しかしそれは、DNA鑑定
の結果別人の物でしたから、あまり信用できる人ではありません。
川崎市では、市長が国連の人権高等弁務官ナバネセム・ピレイさんという人の
ところに来月行っていただきますが、国連の方ですから(北朝鮮は)非常に人道
的でないということを改めて言ってくださっています。我々も親書をお願いする
ことになっています。市議会も全会一致でこのことに賛成してくださいました。
ということは市民全体の意思になるそうです。
日朝間で決めた拉致の解決について、日本では色々なことをやってくださって
いますので、今度こそいい結果が出てくるのではないかと期待しています(拍手)。
横田早紀江(横田めぐみさん母)
皆様こんにちは。いつもご支援ありがとうございます。今日はパネリストの皆
さんが本当にいい話をしてくださって、私たちは非常に危機感を感じながら、前
に(調査結果が)出てきたことを思い出して、また何かが起きるのかなという思
いもあります。
さっき主人が言いましたように、モンゴルのウランバートルで孫のウンギョン
ちゃんに会いにいくことができて本当に夢のようなことでしたが、肉親的な喜び
を別にして、対面には非常な緊張がありました。
彼女にめぐみちゃんのことを聞きたい。なんとか生死だけでも分からないかと
思いながらいたんですが、やはり向こうの人ですからそういうことはなかなか聞
き出せないこともありました。
しかし、言うだけのことは言っておかなければと思って、「私はあなたのお母
さんは絶対に生きていると思っています。信じてます。そして他のもっとたくさ
んの人たちもみんな元気でいると思っています。だからあなたのお母さんとたく
さんの皆さん全部が日本に帰ってくることができた時に、初めて日朝間で本当の
平和が訪れるとおもいますよ」と言いました。不思議そうな顔をして聞いていま
した。
「遺骨」のこともちらっと話したこともありました。そのことには非常に反発
して、泣きながら、「そういうことを言うのは日本の色々な悪い人がそういうこ
とを作り上げて偽だというようなことを言っている」というようなことで緊張し
ていましたので、これは言わない方がいいな、こういう状況になるのはよくない
なと思って、「これはあなたに責任のないことですよ。だけど11年もかかって
こうやって会えたんだから、信じていれば必ず会えるから希望を持ちましょう」
と帰ってきました。
これは国家犯罪なんですね。井上さんがおっしゃったように、国家による犯罪
を日本の国が受けているわけです。そしてたくさんの人たちが向こうで苦しんで、
帰りを待ち望んでいます。このことをどうしたら解決できるかということで、今
回ここまで交渉ができていることは分かるんですが、先ほどの話のように外務省
があのような文言で受けてきたということで、本当にこれは大変なことが起きる
んじゃないかと感じられるのであれば、大変緊迫感のある問題ですから、今すぐ
外務省の担当の方、安倍総理、今日集まって下さった方々が、これはどうなんで
すか、こういうこともあるんですよと具体的に協議をしていただきたいと思って
います(拍手)。
横田哲也(横田めぐみさん弟)
こんにちは。北朝鮮は制裁に耐えかねて折れているようにも見えますが、日本
国民は人がいいので、ついつい浮かれてしまって、私の周りの人に聞いても、
「よかったね」という声をよく聞くんですが、こういう時こそ我々日本人はだま
されやすいので要注意だと思います。
先ほどからパネリストの方々がおっしゃっていますが、全員帰国がゴールです
から、ややもすると北朝鮮は私の姉横田めぐみを差し出すことによって「解決だ」
と言って、日本人もそれに騒いで、ワーとなってしまうのが懸念されます。
シンボリックな人間は、それはそれで大事ですが、そこがゴールではないとい
うことは我々家族会全員の一致した考えですから、是非国民の皆様もそれを共有
してほしいです。
また、マスメディアは第三の権力で影響力が非常に大きいわけですが、「産経
新聞」のように正論を書いてくださる新聞社もあれば、左翼メディアもあるのが
事実ですから、日本人として、そしてジャーナリストとして書くべきことを書い
てほしいと思います(拍手)。
西岡 力
ありがとうございました。次の5ページを開いてください。田口八重子さん原
敕晁さんのことが出ています。ここに書いてある通り、田口八重子さん拉致を認
めましたが、大韓機事件を未だに北朝鮮は認めていません。そういう状況の中で、
一方的に死んだと言われています。八重子さんのご家族お願いします。
飯塚耕一郎(田口八重子さん長男、家族会事務局次長)
みなさんこんにちは。前回の「事故報告書」は私の母親の名前が全く書かれて
いないような報告書です。これをどのようにくつがえしてくるのか、あるいはまっ
たく無視した形で通知されるのか分かりませんが、今回の再調査に当たって、パ
ネラーの皆さんと同様に、懸念というか、不安を抱いています。
日本人に関しての問題について包括的に物事をすすめていくという書き方をし
ていますが、例えば遺骨の問題だけ話がすすむのかどうか、被害者の中でも特定
の人物だけ返してくるシチュエーチョンになるのかどうか等あらゆることが懸念
されています。
それに対して日本政府、あるいは外務省の方々はこうおっしゃいました。「だ
から同時併行的に調査を進めていく」と。それでもやはり不安はぬぐえません。
西岡先生はよく、事件に関しての交渉はないんだとおっしゃっていますが、そ
の通りです。事件を解決すること、イコールすべての被害者が帰ってくることを
当然のことと思って、外務省及び日本政府は、これから起きる想定できないよう
な事態、諸問題に対して、速やかにアプローチしていってほしいと考えています。
5人の方が帰ってきたのが2002年です。今は2014年で12年という時
間が経っています。12年経っても一人も取り戻せていない。このことを政府は
真剣に考えていただきたいと思っています(拍手)。
飯塚繁雄(田口八重子さん兄、家族会代表)
田口八重子の件については、それぞれの書き物や情報でご存知かと思いますが、
今までに北が報告してきた「死亡確認書」、「事故報告書」が全くでたらめであ
るということは、はっきりしました。
そして今現在、北が大韓航空機爆破は韓国の捏造だと言って未だにくつがえし
ていないわけです。そういう意味では金賢姫(キム・ヒョンヒ)もいないし、田
口八重子もいないという論理になります。
これはあらゆる情報によって、全くそんなことはなくて、事実として爆破した
犯人は金賢姫で、その教育係が田口八重子ということです。ある情報によります
と、先ほど西岡先生が言いましたが、八重子は肝臓病で入院しているというはっ
きりとした情報もあります。ということは生きているということそのものです。
今回の日朝交渉の中では、包括的に、拉致被害者の問題や遺骨の問題、墓参の
問題など色々ありますが、私たちが言いたいのは、今生きていて日本に帰るのを
待っている人たちの解決が先決だと思います。
当然ながら、遺骨の問題と言うのは日本政府としてもやっていかなければなり
ませんが、(拉致被害者は)今まさに、この時間も待っているんです。病気がち
なら健康が心配されます。いつ倒れるか分からないという状況です。これはうち
の妹だけでなく、特定失踪者の中にも相当大勢います。その中では、精神的、肉
体的に弱っている人がいます。
でも生きて待っているんです。これを認識していただいて、政府の交渉の重点
的な戦略を含めてお願いしたいと思います。
難しい分析は分かりませんが、パネラーの皆さんのご意見を聞くと、さすがに
専門家だなという気持ちがしました。そういった方々の指導、支援も受けながら、
何とか頑張っていきたいと思っています。
是非とも、生きている田口八重子に会いたいというのが今の心境です(拍手)。
本間 勝(田口八重子さん兄)
皆さん今日はありがとうございます。八重子は絶対生きています。私たち兄弟
は、昨年の9月に姉が一人なくなり、つい先月、5月に八重子の2番目の兄が亡
くなりました。7人いる兄弟がもう2人欠けました。本当に一刻を争う状態です。
今回の交渉は期限が切られてない。それが一番危惧されることです。
それと、兄も言ったように、大韓機爆破の条件から言えば、なかなか帰りづら
い八重子です。色々な問題を抱えているということです。
ただ言えることは、「発見した日本人」については帰国させる、ということで、
これは今までにないことでした。それに期待しますが、ただ、「去就の問題を協
議する」という文言が合意文書の中にあるということが、八重子についてはだま
されて連れていかれたという経緯もありますので、ちょっと心配だなと思います。
本当に早く会いたいです。ありがとうございます(拍手)。
西岡 力
続きまして、5ページの3にある市川修一さんのご家族にお願いします。市川
さんは、泳げないのに海水浴でおぼれたと言われています。
市川健一(市川修一さん兄)
再調査と言うニュースが流れた時は、本当にびっくりしました。期待と同時に
不安も大きくよぎりました。でも、交渉しなければこの拉致問題は前に進みませ
ん。今まで北朝鮮にだまされ、だまされて今まできましたが、何としても取り戻
してほしい。知恵を絞って、毅然とした態度で対応していただきたいと思います。
また、国民の皆様方の後押しがあるということを、交渉する人たちは肝に銘じ
て、感じてしっかりと交渉していただきたい。そう、強く強く願っています。
私の父は99歳で、今まで待ち続けていますが、もう何とも言えない心境です。
皆様方のお力で、どうか一刻も早く会わせていただければありがたいです。宜し
くお願いいたします(拍手)。
市川龍子(市川修一さん義姉)
こんにちは。いつもありがとうございます。古屋大臣や色々な人たちの話を聞
けば、国家としての強い意思力が試される大事な、大事な戦いだ。国家の威信が
かかっている大きな戦いです。
オールジャパンということをいつも言いますが、メディアも含めた日本人全員
の戦いだと思います。それに負けたら、我々は笑われてしまいます。これを肝に
銘じて、まあ交渉というのは私も西岡先生の言葉を聞いて、交渉というのはちょっ
と腑に落ちないんですが、とにかく突破口を開いたということですので、何とし
ても一歩も引かずに強い日本の力を見せつけていただきたいと思っています。あ
りがとうございました(拍手)。
西岡 力
飛行機の時間がありますので、寺越さんたちを先にしたいと思います。寺越昭
二さんのご家族お願いいたします。
寺越昭男(寺越昭二さん長男)
すみません。飛行時の都合で先にお願いしました。私は今の日朝協議の結果が
出ないと、経済制裁の解除はしてほしくないと思っています。やはり結果の第1
が(死亡とされた)8人の方の帰国だと思っています。
その時に一つ経済制裁を解除する。もし万景峰号を入港させることになったと
して、その1便に被害者全員を乗せていただきたいと思っています(拍手)。
北野政男(寺越昭二さん次男)
次男の北野政男です。前回東京に来た時、親父が作ったというこういう写真
(神輿風の飾りがついた見事な美術品)が出てきました。今の協議の中で、振り
分けとか絵踏み(踏絵をする行為)ということがなされないように政府はきちん
と監視をしていただきたい。
寺越事件は「(北による)救助」ということになっています。振り分けのなか
にも入らないように、政府はきちんと監視をしていただきたい。
調査結果の中で骨が出てきたとしても、本人が60年前に作ったものがガラス
のケースの中に入って先々月まで保存されていました。この中にはDNAや指紋等
も含まれているかもしてない。北朝鮮が何を出してこようと、先ほど日本のDNA
の鑑定は優秀であるとおっしゃっていましたが、これで判定できるだろうと思い
ます。
どうもありがとうございました(拍手)。
内田美津夫(寺越昭二さん三男)
寺越昭二の三男です。事件が起きてから25年目の、(北朝鮮の外雄叔父さん
から)突然来た手紙の中に「一日千秋の思いで返事を待っている」と書かれてあ
りました。普段私たち日本人でも使わない言葉をよく覚えていたなと感心しまし
た。
それから35年経ったんですが、その中で色々ないきさつもあり、(「救助さ
れた」と言ったいとこの)武志は進む道が別だから別々に行動しましょうという
ことで、武志の問題とは別れてきましたが、この寺越事件は父親の昭二と叔父の
外雄さん、いとこの武志が無事救出されて初めて解決だと思っています。
今回父親のこと、(死亡したという)外雄さんの奥さんや子どもたちも救助し
たい。もちろん武志も救助したい。本当に皆さん、寺越事件の全面解決のために
ご協力をお願いします。宜しくお願いいたします(拍手)。
(8につづく)
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
■安倍首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
[PC]https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken.html
[携帯]http://form1.kmail.kantei.go.jp/cgi-bin/k/iken/im/goiken.cgi
葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 安倍晋三殿
■救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
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【家族の訴え】
西岡 力
先ほど言いましたが、北朝鮮が前回出してきたことを基準に考えなければいけ
ないということで、配布資料(政府のパンフ「すべての拉致被害者の帰国をめざ
して?北朝鮮側主張の問題点」)を見ていただきながらそれぞれの家族から短い
訴えをしていただきます。
政府のパンフの3、4ページには横田めぐみさんについて北朝鮮が出してきた
嘘が色々出ています。これについて(北が)どう返事をするのかを思いながら、
聞いてください。家族の皆さんは前に出てきてください。ではまず横田めぐみさ
んのご家族からお願いします。
北朝鮮は、横田めぐみさんについて、13歳で拉致して自殺したと言っていま
すが、「死亡(入退院)台帳」はでたらめで、夫と言われる人の手紙も偽物でし
た。これについて北朝鮮がどう答えるかが焦点です。また現在の心境をお話し下
さい。
横田滋(横田めぐみさん父、家族会前代表)
先般、ウランバートルで、めぐみの子どものウンギョンさんと面会しました。
めぐみの夫という人は韓国から拉致された人で、この人と結婚して子どもが生ま
れたわけです。2004年に、(夫という人が)ウンギョンさんと一緒に、病院
の共同墓地から持ってきたという骨を持ってきました。しかしそれは、DNA鑑定
の結果別人の物でしたから、あまり信用できる人ではありません。
川崎市では、市長が国連の人権高等弁務官ナバネセム・ピレイさんという人の
ところに来月行っていただきますが、国連の方ですから(北朝鮮は)非常に人道
的でないということを改めて言ってくださっています。我々も親書をお願いする
ことになっています。市議会も全会一致でこのことに賛成してくださいました。
ということは市民全体の意思になるそうです。
日朝間で決めた拉致の解決について、日本では色々なことをやってくださって
いますので、今度こそいい結果が出てくるのではないかと期待しています(拍手)。
横田早紀江(横田めぐみさん母)
皆様こんにちは。いつもご支援ありがとうございます。今日はパネリストの皆
さんが本当にいい話をしてくださって、私たちは非常に危機感を感じながら、前
に(調査結果が)出てきたことを思い出して、また何かが起きるのかなという思
いもあります。
さっき主人が言いましたように、モンゴルのウランバートルで孫のウンギョン
ちゃんに会いにいくことができて本当に夢のようなことでしたが、肉親的な喜び
を別にして、対面には非常な緊張がありました。
彼女にめぐみちゃんのことを聞きたい。なんとか生死だけでも分からないかと
思いながらいたんですが、やはり向こうの人ですからそういうことはなかなか聞
き出せないこともありました。
しかし、言うだけのことは言っておかなければと思って、「私はあなたのお母
さんは絶対に生きていると思っています。信じてます。そして他のもっとたくさ
んの人たちもみんな元気でいると思っています。だからあなたのお母さんとたく
さんの皆さん全部が日本に帰ってくることができた時に、初めて日朝間で本当の
平和が訪れるとおもいますよ」と言いました。不思議そうな顔をして聞いていま
した。
「遺骨」のこともちらっと話したこともありました。そのことには非常に反発
して、泣きながら、「そういうことを言うのは日本の色々な悪い人がそういうこ
とを作り上げて偽だというようなことを言っている」というようなことで緊張し
ていましたので、これは言わない方がいいな、こういう状況になるのはよくない
なと思って、「これはあなたに責任のないことですよ。だけど11年もかかって
こうやって会えたんだから、信じていれば必ず会えるから希望を持ちましょう」
と帰ってきました。
これは国家犯罪なんですね。井上さんがおっしゃったように、国家による犯罪
を日本の国が受けているわけです。そしてたくさんの人たちが向こうで苦しんで、
帰りを待ち望んでいます。このことをどうしたら解決できるかということで、今
回ここまで交渉ができていることは分かるんですが、先ほどの話のように外務省
があのような文言で受けてきたということで、本当にこれは大変なことが起きる
んじゃないかと感じられるのであれば、大変緊迫感のある問題ですから、今すぐ
外務省の担当の方、安倍総理、今日集まって下さった方々が、これはどうなんで
すか、こういうこともあるんですよと具体的に協議をしていただきたいと思って
います(拍手)。
横田哲也(横田めぐみさん弟)
こんにちは。北朝鮮は制裁に耐えかねて折れているようにも見えますが、日本
国民は人がいいので、ついつい浮かれてしまって、私の周りの人に聞いても、
「よかったね」という声をよく聞くんですが、こういう時こそ我々日本人はだま
されやすいので要注意だと思います。
先ほどからパネリストの方々がおっしゃっていますが、全員帰国がゴールです
から、ややもすると北朝鮮は私の姉横田めぐみを差し出すことによって「解決だ」
と言って、日本人もそれに騒いで、ワーとなってしまうのが懸念されます。
シンボリックな人間は、それはそれで大事ですが、そこがゴールではないとい
うことは我々家族会全員の一致した考えですから、是非国民の皆様もそれを共有
してほしいです。
また、マスメディアは第三の権力で影響力が非常に大きいわけですが、「産経
新聞」のように正論を書いてくださる新聞社もあれば、左翼メディアもあるのが
事実ですから、日本人として、そしてジャーナリストとして書くべきことを書い
てほしいと思います(拍手)。
西岡 力
ありがとうございました。次の5ページを開いてください。田口八重子さん原
敕晁さんのことが出ています。ここに書いてある通り、田口八重子さん拉致を認
めましたが、大韓機事件を未だに北朝鮮は認めていません。そういう状況の中で、
一方的に死んだと言われています。八重子さんのご家族お願いします。
飯塚耕一郎(田口八重子さん長男、家族会事務局次長)
みなさんこんにちは。前回の「事故報告書」は私の母親の名前が全く書かれて
いないような報告書です。これをどのようにくつがえしてくるのか、あるいはまっ
たく無視した形で通知されるのか分かりませんが、今回の再調査に当たって、パ
ネラーの皆さんと同様に、懸念というか、不安を抱いています。
日本人に関しての問題について包括的に物事をすすめていくという書き方をし
ていますが、例えば遺骨の問題だけ話がすすむのかどうか、被害者の中でも特定
の人物だけ返してくるシチュエーチョンになるのかどうか等あらゆることが懸念
されています。
それに対して日本政府、あるいは外務省の方々はこうおっしゃいました。「だ
から同時併行的に調査を進めていく」と。それでもやはり不安はぬぐえません。
西岡先生はよく、事件に関しての交渉はないんだとおっしゃっていますが、そ
の通りです。事件を解決すること、イコールすべての被害者が帰ってくることを
当然のことと思って、外務省及び日本政府は、これから起きる想定できないよう
な事態、諸問題に対して、速やかにアプローチしていってほしいと考えています。
5人の方が帰ってきたのが2002年です。今は2014年で12年という時
間が経っています。12年経っても一人も取り戻せていない。このことを政府は
真剣に考えていただきたいと思っています(拍手)。
飯塚繁雄(田口八重子さん兄、家族会代表)
田口八重子の件については、それぞれの書き物や情報でご存知かと思いますが、
今までに北が報告してきた「死亡確認書」、「事故報告書」が全くでたらめであ
るということは、はっきりしました。
そして今現在、北が大韓航空機爆破は韓国の捏造だと言って未だにくつがえし
ていないわけです。そういう意味では金賢姫(キム・ヒョンヒ)もいないし、田
口八重子もいないという論理になります。
これはあらゆる情報によって、全くそんなことはなくて、事実として爆破した
犯人は金賢姫で、その教育係が田口八重子ということです。ある情報によります
と、先ほど西岡先生が言いましたが、八重子は肝臓病で入院しているというはっ
きりとした情報もあります。ということは生きているということそのものです。
今回の日朝交渉の中では、包括的に、拉致被害者の問題や遺骨の問題、墓参の
問題など色々ありますが、私たちが言いたいのは、今生きていて日本に帰るのを
待っている人たちの解決が先決だと思います。
当然ながら、遺骨の問題と言うのは日本政府としてもやっていかなければなり
ませんが、(拉致被害者は)今まさに、この時間も待っているんです。病気がち
なら健康が心配されます。いつ倒れるか分からないという状況です。これはうち
の妹だけでなく、特定失踪者の中にも相当大勢います。その中では、精神的、肉
体的に弱っている人がいます。
でも生きて待っているんです。これを認識していただいて、政府の交渉の重点
的な戦略を含めてお願いしたいと思います。
難しい分析は分かりませんが、パネラーの皆さんのご意見を聞くと、さすがに
専門家だなという気持ちがしました。そういった方々の指導、支援も受けながら、
何とか頑張っていきたいと思っています。
是非とも、生きている田口八重子に会いたいというのが今の心境です(拍手)。
本間 勝(田口八重子さん兄)
皆さん今日はありがとうございます。八重子は絶対生きています。私たち兄弟
は、昨年の9月に姉が一人なくなり、つい先月、5月に八重子の2番目の兄が亡
くなりました。7人いる兄弟がもう2人欠けました。本当に一刻を争う状態です。
今回の交渉は期限が切られてない。それが一番危惧されることです。
それと、兄も言ったように、大韓機爆破の条件から言えば、なかなか帰りづら
い八重子です。色々な問題を抱えているということです。
ただ言えることは、「発見した日本人」については帰国させる、ということで、
これは今までにないことでした。それに期待しますが、ただ、「去就の問題を協
議する」という文言が合意文書の中にあるということが、八重子についてはだま
されて連れていかれたという経緯もありますので、ちょっと心配だなと思います。
本当に早く会いたいです。ありがとうございます(拍手)。
西岡 力
続きまして、5ページの3にある市川修一さんのご家族にお願いします。市川
さんは、泳げないのに海水浴でおぼれたと言われています。
市川健一(市川修一さん兄)
再調査と言うニュースが流れた時は、本当にびっくりしました。期待と同時に
不安も大きくよぎりました。でも、交渉しなければこの拉致問題は前に進みませ
ん。今まで北朝鮮にだまされ、だまされて今まできましたが、何としても取り戻
してほしい。知恵を絞って、毅然とした態度で対応していただきたいと思います。
また、国民の皆様方の後押しがあるということを、交渉する人たちは肝に銘じ
て、感じてしっかりと交渉していただきたい。そう、強く強く願っています。
私の父は99歳で、今まで待ち続けていますが、もう何とも言えない心境です。
皆様方のお力で、どうか一刻も早く会わせていただければありがたいです。宜し
くお願いいたします(拍手)。
市川龍子(市川修一さん義姉)
こんにちは。いつもありがとうございます。古屋大臣や色々な人たちの話を聞
けば、国家としての強い意思力が試される大事な、大事な戦いだ。国家の威信が
かかっている大きな戦いです。
オールジャパンということをいつも言いますが、メディアも含めた日本人全員
の戦いだと思います。それに負けたら、我々は笑われてしまいます。これを肝に
銘じて、まあ交渉というのは私も西岡先生の言葉を聞いて、交渉というのはちょっ
と腑に落ちないんですが、とにかく突破口を開いたということですので、何とし
ても一歩も引かずに強い日本の力を見せつけていただきたいと思っています。あ
りがとうございました(拍手)。
西岡 力
飛行機の時間がありますので、寺越さんたちを先にしたいと思います。寺越昭
二さんのご家族お願いいたします。
寺越昭男(寺越昭二さん長男)
すみません。飛行時の都合で先にお願いしました。私は今の日朝協議の結果が
出ないと、経済制裁の解除はしてほしくないと思っています。やはり結果の第1
が(死亡とされた)8人の方の帰国だと思っています。
その時に一つ経済制裁を解除する。もし万景峰号を入港させることになったと
して、その1便に被害者全員を乗せていただきたいと思っています(拍手)。
北野政男(寺越昭二さん次男)
次男の北野政男です。前回東京に来た時、親父が作ったというこういう写真
(神輿風の飾りがついた見事な美術品)が出てきました。今の協議の中で、振り
分けとか絵踏み(踏絵をする行為)ということがなされないように政府はきちん
と監視をしていただきたい。
寺越事件は「(北による)救助」ということになっています。振り分けのなか
にも入らないように、政府はきちんと監視をしていただきたい。
調査結果の中で骨が出てきたとしても、本人が60年前に作ったものがガラス
のケースの中に入って先々月まで保存されていました。この中にはDNAや指紋等
も含まれているかもしてない。北朝鮮が何を出してこようと、先ほど日本のDNA
の鑑定は優秀であるとおっしゃっていましたが、これで判定できるだろうと思い
ます。
どうもありがとうございました(拍手)。
内田美津夫(寺越昭二さん三男)
寺越昭二の三男です。事件が起きてから25年目の、(北朝鮮の外雄叔父さん
から)突然来た手紙の中に「一日千秋の思いで返事を待っている」と書かれてあ
りました。普段私たち日本人でも使わない言葉をよく覚えていたなと感心しまし
た。
それから35年経ったんですが、その中で色々ないきさつもあり、(「救助さ
れた」と言ったいとこの)武志は進む道が別だから別々に行動しましょうという
ことで、武志の問題とは別れてきましたが、この寺越事件は父親の昭二と叔父の
外雄さん、いとこの武志が無事救出されて初めて解決だと思っています。
今回父親のこと、(死亡したという)外雄さんの奥さんや子どもたちも救助し
たい。もちろん武志も救助したい。本当に皆さん、寺越事件の全面解決のために
ご協力をお願いします。宜しくお願いいたします(拍手)。
(8につづく)
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■安倍首相にメール・葉書を
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葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 安倍晋三殿
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