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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

北朝鮮の「拉致解決済み」暴 言に抗議し政府に毅然たる対応を求める緊急集会報告2(2014/10/22)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2014.10.22)

■北朝鮮の「拉致解決済み」暴言に抗議し政府に毅然たる対応を求める緊急集会報告2

西岡 ありがとうございました。続いて、元拉致問題担当大臣で、次世代の党の
拉致問題対策本部長の中山恭子先生お願いいたします(拍手)。

◆日朝協議はいったん中断し、拉致被害者救出に的を絞った交渉を行うべき

中山恭子 今松原先生からもご指摘がありましたように、現在行われている日朝
協議は、この協議が続く限り拉致被害者が日本に戻ることは決してないと言って
いいと思い、この交渉を見ています。

 昨年、張成沢氏が処刑され、その後北朝鮮と中国の間が非常に厳しい状況です。
今年あたりから北朝鮮は、日本に接近し始めました。私はこの大きなチャンス、
拉致問題を北朝鮮に強く訴え帰国を要求する大きなチャンスだと考えました。

 ただ、日本側が行ってきた交渉を見ていますと、このチャンスは全く活かせて
いない。北朝鮮は、今年の初め頃、非常に緊張した様子で日本に接してきたと見
られています。拉致問題に関して相当の覚悟をしないと日本は動かないだろうと
いう形で接触してきたと聞いています。

 ところが5月の日朝協議を始めてみれば、なんと日本は、北朝鮮の思う通りの
ことまで降りてくる。非常に拍子抜けした状態が北朝鮮にあったと考えられます。

 そしてその後、拉致被害者だけでない調査委員会を北朝鮮側が立ち上げるとい
う報告だけで、これはまさに言葉だけですが、この言葉に対して日本側は3つの
制裁措置を解除しました。

 北朝鮮として、思わぬ形でどんどん北朝鮮がほしいものがとれる、大成功の交
渉だということで祝杯をあげているという話まで伝わってきました。そんな中で、
また9月に日朝協議が開かれ、この会議では北朝鮮側が拉致問題を進展させる、
被害者を帰国させるという証が何もないままでした。

 私は5月の日朝協議で合意したという話を聞いたとき、何らかの証をつかんで
いたんだろうと考えていましたが、結局、決断をするという証が何もないままで
制裁を解除氏、今度は私たちが「骨ビジネス」と呼んでいる、アメリカから相当
の金額を得ていたものが終わったということで、今度は日本から巨額の資金を得
られるであろうということについて、日本側に納得させていたというような話ま
で伝わってきています。

 そして今やはっきりと宋日昊大使は、「死んだ者は生き返るはずがないじゃな
いか」とか、国連の次席大使が、「拉致問題は完全に解決済みの問題だ」といっ
たような発言を繰り返すようになりました。

 すべて北朝鮮の戦術に乗っており、しっかりした戦術で北朝鮮は動いていると
考えられます。日本側はその戦術に乗って右往左往しているだけ。これは外務省
だけに任せているからです。

 もちろん、外務省の能力や権限を越えた問題を扱っていることは松原先生から
もお話がありましたが、ある意味でその結果が出ていると言えるかもしれません
し、もっと厳しく言えば、外務省が北朝鮮のそういった動きが分からない筈はな
いと見ています。外務省ですらそのことはよく分かっている筈です。

 じゃあなぜこのように、北朝鮮の言うがままの形で協議に応じているのか。こ
れは2002年の時、私たちが非常に強く感じたことで、外務省にとってみれば
日朝国光正常化が政府の仕事であり、日本国民を救出するということは自分たち
の仕事ではないと。

 あの当時、「被害者が犠牲になってもしょうがない」という言葉が使われてい
ました。場合によっては、その考え方が今の外務省の交渉の中にある可能性も考
えられます。

 その後、2002年に5人が日本に戻った後、小泉総理が「拉致問題の解決な
くして国交正常化なし」というフレーズを使われました。ある意味では一つの歯
止めになったかとは思いますが、今の政府のこの考え方すらないと言えるかと思
います。

 北朝鮮に対して制裁をかけ、本当に困らない限り日本に対して譲歩してこない
ことは、よく分かっている筈です。それなのに制裁を解除し、言うがままに「調
査団を派遣します」となり、「骨ビジネス」にも「政府事業としてやります」と
いったようなことを約束しているとしたら、これは拉致被害者が犠牲になっても
国交正常化をすすめるほうが、政府としての大事な仕事だという方針が今も貫か
れている可能性があると考えられます。

 大変恐ろしいことだと考えています。私たちは安倍総理が唯一頼みです。安倍
総理も最近は、「交渉をしなければ続かないじゃないか」と言い始めたと報道さ
れていますが、この交渉をいったん断ち切らない限り、拉致被害者救出の交渉を
最初からやり直さない限り、拉致被害者が日本に戻ることはないと思います。

 ですから、拉致被害者救出の交渉をまず行い、拉致被害者が帰国することが確
約されるまで、日朝の「骨ビジネス」などはちょっと待ってもらって、国交正常
化もちょっと待ってもらって、その前に拉致被害者が帰国できるための交渉を日
本政府としてやってもらうことが必要であると考えています(拍手)。

 従って、先ほど、次世代の党として政府に対する要請を山谷大臣、官房長官、
外務大臣、安倍総理に対する要請文をお届けしました。何をしてもらいたいかと
いうと、「拉致被害者に関する報告がなされなかった以上、これまでの交渉を一
旦打ち切り、拉致被害者救出に的を絞った交渉を行うこと」、「このため、平成
26年7月4日に解除した3分野の規制措置を再び課すること」(拍手)、「

 交渉に当たる組織については、拉致対策本部、警察、公安などを中心とした交
渉団を編成し、北朝鮮側に対しても、今の交渉相手ではなく、拉致被害者解放に
ついて権限を持つ者が交渉を担うよう求めること」です。

 今一番大事なことは、私たちがこういう要請文を出したとしても、次世代の党
がやっているだけか、ということで終わってしまう可能性があります。今の政府
に対して、北朝鮮に対し拉致被害者を帰国させる交渉をするように強く訴えられ
るのは皆様のお声しかありません(拍手)。皆様がそのことを強く政府に向けて
要請していただかなければ、政府が動くことはなかなか難しいと思います。

 皆様に心からお願いします。被害者救出のための交渉をまず行うことを政府に
対して強く要望していただきたいと思います。それがないと、拉致被害者が彼の
地でそのまま消えてしまうことになるかもしれません。何とかもう一度日本の意
識を動かせたいと思っています。どうぞ宜しくお願いいたします(拍手)。

西岡 ありがとうございました。第一次安倍政権で拉致問題担当補佐官、そして
福田政権で拉致問題担当大臣をされた中山先生の発言は大変重いと思っています。

 続きまして、第一次安倍政権で総理秘書官をされて、秘密交渉で平壌まで行か
れた井上義行、みんなの党拉致問題対策本部長にお願いします(拍手)。

◆交渉は、拉致被害者のリストを出せということから始めるべき

井上義行 私も、先ほどそれぞれの各党からお話があったこの内容が一番大事だ
と思います。私も交渉をしてみて、やはり入口というのが非常に大事なんですね。
私が北朝鮮に行って、交渉力が高まったのは、やはりあの時は、「制裁をするぞ」
という声があって、多くの国民が「絶対許さない」と声があったからです。

 それで取り残されていた拉致被害者の子どもたちを奪還することができたんで
す。これは最初で決まります。最初の議題で決まるんです。ですから今回の政府
派遣では、拉致問題を切り離して、拉致被害者を返す交渉でいくべきだと思いま
す。

 この議題を併行的にやるのは北朝鮮の思うつぼなんです。私は当時、中山恭子
先生のもとで拉致問題連絡室、今の対策本部の前身ですが、そこで調査団の色々
なことに関わってきました。

 やはり調査団だと、どうしても向こうのペースで、向こうから、じゃあ、あな
た方の情報は何だと問い詰められるだけです。そうではなくて、向こうが出すと
いう決断がなければ、拉致問題は動かないと思っています。

 例えば、外務省の名前は言いませんが、めぐみさんの旦那さんが北朝鮮では北
朝鮮の人間だと言っていた。ところが私に入ってきた情報は韓国なまりがある、
そして正月には実家に戻らずにいたという情報が寄せられました。

 そうすると、もしかしたら韓国から拉致された人ではないかということで、そ
れを北朝鮮に言ってくれと外務省に伝えました。ところが外務省は伝えなかった。
だから私は官房長官の秘書官になって秘かに拉致対策本部も使い、韓国に、当時
拉致された人間がいるかどうかを調査してもらいました。そして5人がそこで浮
上しました。

 その5人のDNAを取って、そして秘かに拉致対策本部に戻って、そしてめぐみ
さんの夫から髪の毛をもらってDNAを検査したら、ビンゴしたんです。だから小
さな情報でも、真剣に考えていくことが非常に大事なんですね。

 ですから、北朝鮮に拉致被害者がいる、間違いなくいるんです。リストを持っ
ているのも間違いないです。このリストをまず出せというところからスタートし
なければ、拉致被害者を生き返らせることはできないんです。

 大事なことは、交渉の前に、この生存者リストを出せ、と。ここから入らなけ
ればならないんです(拍手)。そのために我々は、どんなことがあっても、どん
な総理大臣になろうとも、日本国というのは拉致被害者がいないということは絶
対にないという強い意思を持たなければいけない(拍手)。

 是非皆さんの力をお貸しいただきたいと思います。宜しくお願いいたします
(拍手)。

西岡 続きまして、拉致議連副会長、西村眞悟先生お願いいたします(拍手)。

◆中山恭子先生を交渉団長に

西村眞悟 もうすべて話は尽きた。あとは行動をいかに起こすかです。朝鮮人と
交渉する時に、彼らのパターンは、本日夕刻、和解交渉でさんざんもめたあげく
和解した。翌日早朝、この和解点からもう一歩の情報を要求してくる。私が担当
した件では例外がなかったですね。従って今の外務省に任せてはだめだと思いま
す。中山恭子先生初め、皆さんがおっしゃった通りです。

 先ほどの拉致議連で、平沼会長を交渉を大将として、中山恭子先生を拉致被害
者を全日本で救出するための交渉担当官にしてほしいと言いました(拍手)。全
日本というのは、実績と能力によって、その人材を確保することによって得られ
るわけです。それによって敵に勝つことができるわけです。

 しかしながら、一つ大きな反論がありました。拉致議連が終わってトイレに行
く時に、中山恭子先生のご主人から、「わしの女房を殺すつもりか」(笑)と。
これは真顔で言われたんです。

 中山恭子先生はかつてカザフスタン大使の時に、日本人4名を含む7名の鉱山
技師がイスラム過激派に拉致された時に、その頭目に単身会いに行かれた。外務
省の訓電を無視して、会いに行かれた。その時に命をかけられた筈です。

 この中に、命をかけて何事か成し遂げた人物は中山恭子先生だけです(拍手)。
お顔は百合の花のようですが、本質は鉄であります。従ってこの人材を活用して、
今や本当に危機に瀕しているわが同胞を救出しなければならない。このことを強
く申し上げているわけです。

 ちなみに私は、中山恭子先生の指示のもとでは喜んで死んでいきたいと思いま
す(拍手)。みなさんお一人お一人このことを刻んで、自分が拉致被害者を救出
するという覚悟を持って政府に対し支援、突き上げを増していこうではありませ
んか。ありがとうございました。

西岡 ありがとうございました。今日の集会は緊急集会のため、それぞれ色々な
スケジュールの中で来ていただいています。途中で変えられる方は熱意がないの
ではなくて、この時間までつきあってくださったということです。調査会の荒木
代表も次の予定があるということですので、一言お願いします(拍手)。

◆「北朝鮮に来て話を聞いてくれ」とは北朝鮮側は一言も言ってない

荒木和博 今日いくつかの会合に出て、一つ分かったことがありました。今日三
回の会合に出て、分かったことですが、ひょっとして私だけが知らなかったこと
かもしれません。

 「北朝鮮に来て話を聞いてくれ」とは北朝鮮側は一言も言ってないんだそうで
す。「北朝鮮に行けば話をしてやる」と。そして北朝鮮から(担当者が)出てこ
られないのは秘密警察(保衛部)の人間だからというのは、外務省が作った話だ
そうです(えー)。秘密警察の人間だから外に出られないとは言ってないんだそ
うです。

 要は、外務省が北朝鮮側、宋日昊に対して、「じゃあ話ができる人間を出して
こい」ということすら一言も言ってなかったということです。もし気が付いてい
なのが私だけじゃなかったとすれば、外務省は明らかに国民をだましていたとい
うことになります。

 どうせだますなら、国民ではなくて北朝鮮をだましてほしいと思います(拍手)。
北朝鮮をだまさないで国民をだましたというのは許しがたいことだと思います。

 北朝鮮をだますのであれば、この永田町周辺にはだますのが得意な方がたくさ
んいるんですから(笑)、もっと本気になってだませば、意外と北朝鮮はもろい
のではないだろうかと思っています。

 先ほど、自民党の拉致対でも次世代の拉致対でも様々な話が出ましたが、自衛
隊法改正の問題は今からやっても来年の夏くらいになってしまうという話でした。
そんな悠長なことはやっていられることではありません。ともかく総理の判断、
政治決断でやるしかない。

 外務省の交渉ではいけないということは分かっているわけですから、そうした
ら別の手を考えるしか、私は方法がないと確信しています。

 私は明日から、朝霞駐屯地で予備自衛官の訓練がありますので必要があれば8
9式小銃を持って飛び出してきます。今は準備をすることはどうにでもできる。
法律を変えなくてもできます。今日16日のことだけで、もう何もできないこと
は分かったと思いますから、この流れをなんとか今日切って、今日のことをガス
抜きにして終わらせないで、このまま国の方向性を変えていく必要があるのでは
ないかと思っています(拍手)。是非ご協力をお願いします(拍手)。

(3につづく)


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