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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

北朝鮮の「拉致解決済み」暴言に抗議し政府に毅然たる対応を求める緊急集会報告3(2014/10/23)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2014.10.23)

■北朝鮮の「拉致解決済み」暴言に抗議し政府に毅然たる対応を求める緊急集会報
告3


西岡 ありがとうございました。それでは家族会の方々から訴えをしていただき
たいと思います。飯塚代表は今、長野に行って、新幹線の中だと思います。遅れ
てくるということですので、後でお話をうかがいます。

 まず、有本明弘副代表が神戸から来てくださいました。お願いいたします(拍
手)。

◆ちょっと腑に落ちないところがある

有本明弘(有本恵子さん父、家族会副代表)

 みなさんこんにちは。夜分にたくさん来ていただきありがとうございます。外
務省のことは皆さんが話されましたので言いませんが、ここまで来た以上は安倍
総理の決断次第だと思います。

 我が国の危機的な状況が来ており、それに対して安倍さんの動きが緩慢だと思
います。もっと早く動いてほしいと思います。でも安倍さんはみんなの意見を聞
いて自分の態度を決めるとおっしゃっていましたから、そうなると思いますが、
北朝鮮の言う通り、外務省の言う通りになったら、安倍さんの任期が落ちると思
います。

 私は、山谷先生に文書を出したのですが、行くならしゃべれる人、論ずること
のできる人に二人ほど行ってもらい、北朝鮮がやっていることを、「それが世界
に通じる話か」という切り口から話を始めてほしい。またこちらの言うことが向
こうに通じなかった場合は、「日本国内では制裁の倍返し」という声があるので、
私もそれで行くべきだという文書を山谷大臣に出しました。

 安倍さんは総理になるまでの姿は立派だったけれど、朝鮮のことについては、
外務省がかんでいるからかどうか知らないが、ちょっと腑に落ちないところがあ
ります。でも私は安倍さんを信頼しています(拍手)。

◆本当に、助けてあげたいという気持ちを持っていれば

横田早紀江(横田めぐみさん母)

 たくさんのみなさんにお集まりいただき、本当にありがとうございます(拍手)。
小泉さんの時に、「死亡宣告」されて、残酷な経験をしましたが、今日は拉致議
連の総会でも本当にたくさんの先生方に集まっていただきました。

 これまでの長い間の苦労や犠牲がありましたが、今日のように本当に本気で集
まっていただきました。そういう方がどれだけいらっしゃるのだろうかと、いつ
もこのような会議の時に悲しいなあと思って見ておりました。

 いまは本当にたくさんの方が集まってくださっていますが、でもどのくらいの
方が本気で集まってくださっているのかなあと思いながら拝見していました。

 外務省の方が自分のお子さんがこんな目にあって、その中で日朝協議に臨まな
ければならないとしたら、ずっとこのままの形では帰ってこられないのではない
かと思います。私だったら突っ込みかかっているかもしれないです。何をしてい
るんですかということですね。

 本当に、助けてあげたいという気持ちを持っていれば、もっと真剣な形ができ
るのではないかといつも思いながら、悲しいなあと思いながら見ておりました。

 今日は色々な意見を出していただきましたが、これからどこまで本気が盛り上
がって、どれだけ向こうに伝えられるのかです。37年間かかってようやくここ
まで日本が真剣な目を向けてくださるようになったことは、とても嬉しくて感謝
しています。

 特定失踪者の方も含めて、こんなばかばかしいことをされた国が、なんでこん
なに静かにしているのかということを、もう一度しっかり考えて宜しくお願いい
たします(拍手)。

◆官僚言葉では責任感が見えない

増元照明(増元るみ子さん弟、家族会事務局長)

 今皆さんが、関心を持って、怒りを持って、ここに集まっていただいているこ
とが分かります。今日は3時から、自民党拉致問題対策本部と外交部会の合同会
議、それから次世代の党の拉致問題対策本部の会合、それから議連の総会があり
ました。

 しかし、伊原局長の説明に熱意が感じられない。官僚言葉で説明するんですが、
言質をとられないように、慎重に、自分たちの責任ではないかのような話しぶり
をされます。それでごまかそうとしているのか責任感が全く見えないようでした。

 先ほど荒木さんがおっしゃったように、北朝鮮の交渉担当の人間に対して、日
本外務省として北朝鮮外務省を忖度しながら、北朝鮮はこういう姿勢なんだろう
なという受け取り方をして、政府に説明していた。

 宋日昊は、「北朝鮮に来い」とは全く言っていないし、「平壌に来たらもっと
詳しい説明ができるかもしれません」。それだけですよ。来てくださいとは言っ
ていないんです。

 しかも、徐大河(ソ・デハ)など北朝鮮の人間が外部に出ることについて、
「そういう情報社会の人間は国外に出られないんだろう」との外務省としての判
断で、自分たちが行くしかないという結論になった。

 しかし、そんなことは全くないんです。彼らが外国に出ることは頻繁にあるわ
けで、それをなぜ言えなかったのかというのは、北朝鮮を慮ってやっているんで
しょうが、残念です。

 私は、9月16日の説明会で、伊原局長に、「けんかする時には先制しなけれ
ばだめなんだ」と。まず最初の一発をかますべきと言ったんですが、これまでの
協議を見ると、いつもかまされているのはこちらじゃないですか。そして脅しに
負けているんです。

 9月29日、伊原局長たちが瀋陽で協議をやった晩、宋日昊は日本の記者を集
めて「記者懇」をやっています。その内容は、聞いている分だけでも腹立たしい
ものですが、少し紹介します。

 彼は、「初期段階なので何も話すことはない」と言った夜に、「答えようと思
えばいつでも答えられる」と言っています。また、「平壌にくれば生中継もして
もらえる」と。つまり、生中継の中で北朝鮮の策略がどうなされるかを考えると
恐ろしいものがあります。それを望んでいるわけです。北朝鮮が望むようなこと
は、日本はするべきでないと私はいつも思っています。

 また、「朝鮮半島への支配に対し、日本にいい感情をもっていない」。だから
拉致の問題なんか何でもない問題だと思ってしまうと言っているわけです。

 さらに、「死んだ人間なんか帰ってこないんだ」と言っています。そして最後
に脅し。「日本は1億2千万人の安全を考えた方がいいんじゃないの」。つまり、
核で脅しているわけです。

 こんな国に対して、「はい、分かりました」と言って帰ってきたんでしょうか。
なぜそこで机を叩かなかったんでしょう。それが残念でなりません。

 10月1日の説明会の時に、あまりにも熱意がないというか、やり方が納得で
きないので、伊原さんに聞いたんです。「あなたは死亡とされた8人が生きてい
ると思ってますか」と。

 そしたら官僚言葉で、「北朝鮮の回答が納得できないから、納得できるような
回答をもらうための交渉をしている」と。生きているとおもってないんです。死
んだことの確証を北朝鮮から出させるための交渉としか私には聞こえないんです。
これが非常に残念で、今日も自民党拉致対の時に伊原さんに伝えました。そして
もう、「伊原さんたちに任せられないですね」と伝えました。本当に残念極まり
ないですね。

 中山恭子先生がおっしゃったように、今後は新しい体制のもとで北朝鮮と交渉
していくしかない。宋日昊なんか何の権限もないし、決断力もないんでしょう。
私たちがやるべきは、そういう交渉担当大使は外して、新たな交渉相手を出せと
言わなければならない。しかも権限がある人間です。

 さらに、安倍総理の判断ミスがあったんでしょうが、それを今野党も責めない
で全日本という形をとろうとしています。「もう一回、総理考え直してやりましょ
うよ」と。あの時の判断は、餌をまく点ではよかったかもしれないけれど、ここ
まで来た以上、もう一回やり直す、立て直してやるしかないと思います。

 これは与野党の皆さんが全員で取り組んでもらいたい、というのが私の希望で
す。それができるか、できないかは国民の皆さんの覚悟にかかっていると思いま
す。

 北朝鮮がこうやって脅している以上、色んな人たちが日本国民を脅してくるで
しょう。ミサイルが飛んでくる。核も飛んでくる。その時に、我々が毅然とでき
るかという問題だと私は思っています。

 「やるならやってみろ、俺たちは絶対引かないぞ」。それぐらいの覚悟を持っ
ていただきたいし、本当に全日本でやるのなら、北朝鮮を擁護している中国に対
し、経済的な圧力をかけるべきじゃないですか(拍手)。

 日本人の命の問題で容認できない国に、なぜ我々が経済的な協力をしなければ
ならないんですか。本当に残念です。

 さらに、自民党の合同会議での話ですが、日本の中にいる協力者、韓竜大はも
う亡くなりましたが、曹廷楽、八尾恵、李秀吉をすべて捕えて、さらに他に隠れ
ている工作員が100人くらいいるはずなんです。公安はそれをつかんでいるん
です。

 全部捕えてしまえばいいじゃないですか(拍手)。何でそれができないんです
か。こういう覚悟を北朝鮮に見せて北朝鮮を本気にさせることができるし、我々
も本気にならなければならないと思っています。そうしなければ、死んだ人間を
取り戻すことはできない。生き返らせることはできないんです。

 大きなエネルギーを作らないと、北朝鮮に圧力をかけられないんです。死んだ
人間を生き返らせるにはとんでもない圧力が必要で、それがなければすべての拉
致被害者を取り戻すことはできないと考えています。

 ですからもう一回再構築をお願いしたいと思います。ありがとうございました
(拍手)。

◆「時間との勝負」、命の問題をもっと重く考えて

本間 勝(田口八重子さん兄)

 みなさん今日はご苦労様です。今日の緊急集会はあくまでも、国連で「拉致問
題は解決済み」という言葉を発した北朝鮮の次席大使の発言。これに対し、また
そんなことを言い始めたのか、と思います。

 私たちが運動している埼玉県川口市では、みなさんご存じの特定失踪者の藤田
進さんの弟隆司さんが、スイスのジュネーブまででかけて国連に訴えてきました。
一民間人の訴えができたのです。

 みなさんが署名で後押しをしていただいて、1000万の大署名を集めていた
だきました。本当に皆様の力のおかげだと思います。藤田進さんが行った時は、
国は一切支援しませんでした。あとになってジュネーブに行ったときはしてくれ
ましたが。

 このように国連を舞台として活動したおかげで、日本国政府は北朝鮮に対して、
拉致問題を言えるようになったんです。これはまさに国民の力です。

 そして3団体の力で拉致問題を解決させなければいけないんですが、拉致問題
は国と国の問題です。拉致の裏には何があるのか。先ほど増元さんが、兆銭総連
のこと、工作員のことをおっしゃいました。まさにその通りなんです。

 北朝鮮が動き出したのは朝鮮総連会館の問題で、幹部が何とかしてくれと北朝
鮮に泣きついたからでしょう。拉致問題ではありません。私たちは、北朝鮮と朝
鮮総連が今までやってきたことを暴いて、解体も辞さないということでやらない
と、北朝鮮を追いつめることはできないのです。

 再入国許可をしたからこのような変な動きが出てきたのでしょう。「拉致問題
は解決済み」というようなことです。それをじっくり分析して対応すればいいと
思います。

 家族会の多くは、「この問題は仕切り直しだ」と思っています。またまた時間
がかかります。私の兄弟、八重子の兄弟は既に2人も亡くなっています。時間に
命が負けたんです。

 私たちは常に言っています。「時間との勝負」です。命の問題をもっと重く考
えて、この問題を真剣に動かしてほしい。1分、1時間も惜しいんですよ。それ
を真剣に考えてくれれば、悠長なことは言ってられないと思います。私はそれを
強く訴えたいと思います。早く解決してください(拍手)。

西岡 家族会で親の世代は横田さんと有本さんがご両親、増元さんのお母さんの
5人だけで、家族会の主流は兄弟です。今、次の飯塚耕一郎さんは子どもの世代
が親を探しているのです。そして、今日は、これまで先頭に立って頑張ってこら
れた、横田さんのお父さん、有本さんのお母さんが来られていません。この状況
をどう考えるかです。

◆調査が不十分な状態で行く必要はない

飯塚耕一郎(田口八重子さん息子、家族会事務局次長)

 みなさんこんばんは。本日は多数お集まりいただきありがとうございます。

 政府の訪朝団は、現時点では絶対反対です。外務省及び政府がどういう協議を
されたのか十分把握できていませんが、「一人ひとりのことについて報告ができ
ない。だから北朝鮮に来て詳細を確認すればいいじゃないか」ということですが、
そもそも調査が不十分な状態で行く必要はないわけです。

 そこで、なぜ行く必要があるのかを、外務省及び政府が我々に明確に説明をし
ているわけではありません。私が特に気にするのは、例えばいつか被害者の調査
結果が出てきた場合、そして「だれだれが死亡」とされた場合、その場で追認さ
せられる、認めざるをえない状況になったり、また出てきた報告に対して、外務
省がそこでヒアリングをすると、実質的な合同調査になってしまう可能性がある
からです。

 我々は合同調査にはずっと反対をしています。彼らのフィールドで、彼らが思
うようにコントロールできる範囲で調査をするということは、合理的なことでは
ありません。中途半端な状況での訪朝は意味をなさないと考えています。

 先日の集会でも申し上げましたが、私は子どもの世代ではありますが、時間が
ないということは常々思っていることです。しかし、中途半端な早さを求めるよ
り、確実な内容を引き出すことが一番重要だと思います。

 一部の報道で、遺骨に関して始めるんじゃないかとか、在留邦人について先行
して始めるんじゃないかという報道がありました。仮に遺骨問題が先行した場合、
おおよそ400億円が日本から流れるという試算があります。

 それによって、今生きている被害者の帰国が当然遅くなります。これは、ここ
までの経緯から見ても間違いないことです。

 他の問題が先行した時に問題なのは、安倍さん、外務省、拉致対策本部が言っ
ている、「拉致問題が最優先」という大前提が崩れます。結局、政府・外務省は
嘘を言っていることになります。そういう情けない姿は、私は見たくないです。
それが我々日本人の政府であることも認めたくないです。

 「拉致問題が最優先」で物事を進めることを確実に行うために、今回の訪朝は
絶対反対です。

 西岡先生がおっしゃったように、私は子どもの世代です。私は今37歳です。
1歳の時に離れましたので、36年解決していないんです。それが日本にとって
どれだけ情けないことかを、我々も含めて改めて考えて、真摯にこの問題に取り
組んでほしいと思います。

 日本人の命を日本人が救えなくてどうするんだという話です。ですから、あい
まいで不十分な訪朝に関しては、是非反対していただきたいと思います。確実な
回答を求めるようにご協力いただければと思います。ありがとうございます(拍
手)。

(4につづく)

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