北朝鮮の内部状況と拉致問題の現状‐東京連続集会83全記録1(2015/02/10)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2015.02.10)
■北朝鮮の内部状況と拉致問題の現状‐東京連続集会83全記録1
救う会・救う会東京が主催する東京連続集会83は、平成27年2月3日、東
京・文京区民センターで開催された。北朝鮮が、「夏の終わりから秋の初めには」
と言った拉致に関する報告が遅れている。何があったのか。今年1月、西岡力・
救う会会長が訪韓し、拉致問題に関する最新情報を入手したので、北朝鮮権力内
部の状況も含め、拉致問題の最新状況を報告。また、救う会の活動として、拉致
現場を改めて調査しているジャーナリストの惠谷治氏に、最新情報も含めてコメ
ントしてもらった。冒頭、在京家族会5名が近況報告をした。概要以下の通り。
◆日朝協議は国際社会へのジェスチャーにすぎない
飯塚繁雄(家族会代表、田口八重子さん兄)
みささんこんばんは。だいぶ外は寒くなりましたね。北朝鮮はもっと寒いので
はないかと思うんですね。暖房も電気も早く止まってしまうし、食べるものもう
まいものは食べられないし、相当苦しんでいると思うんです。命がけでこの冬を
越そうと思っているんですよね。そういう状況が30数年間も続いています。
私たちは、政府も含めて、救出活動をやっていますが、全くこれといった進展
が見られません。昨年から日朝政府間協議が始まったわけですが、実際の具体的
な報告もない。そういう意味では、その協議が有効だという証明もできません。
北朝鮮が協議をするとか、調査委員会を作るというのは、やっていますという
ための単なるジェスチャーではないかと思うわけです。そういう状況の中で、日
本がどうやって歩み寄ってくるのか、日本の出方を見ながら延ばし延ばしになっ
ていると思います。
一方、国連関係では、北朝鮮非難決議は毎年採択されてきましたが、今回は、
皆さんご承知のように、COI(調査委員会)のカービー委員長が作った報告書が
相当効をなして、北朝鮮への非難について各国が改めて理解を深めたという状況
になっている筈です。
しかし、単に人権理事会で採択されたと言っても、具体的な効果は見えないと
思います。カービーさんの狙いは、これを国連総会にかけ、さらには安保理事会
にかけて具体的なインパクトを与えようという狙いだと思いますが、いつもそこ
までくると、中国、ロシアが拒否権を行使していつも流れてしまう。そういうこ
とが想定されます。
いまの中国とロシアの内政、外交を見ると、この問題については反対できなく
なっていると思います。反対すれば国益を阻害することも考えているかもしれま
せんが、北朝鮮がなくなっては困るということで、そこ辺が最終的な判断かなと
思います。
国際社会がかなり圧力を加えて、北朝鮮が拉致問題について譲歩せざるをえな
い状況に持っていくことについては効果があるかなと思います。それと日朝協議
をうまくかみ合わせてやることも効をなすと思いますが、先ほど言いましたよう
に、北朝鮮は日本とちゃんと交渉している、うちはそんな悪い国じゃないという
ジェスチャーを今示している、国際社会ににおわせているということだろうと思
います。
◆期限を切って、解決に乗ってこざるをえないようなインパクトを北朝鮮に
それにしても、まだまだ時間がかかってしまうことも予想されます。昨年から
の日朝協議の傾向、流れの状況を見ますと、合意した件については、単に日本が
北朝鮮の報告を待つだけというような状態なんですよね。待っていても、向こう
がそれに応えなければ何にもならない。
日本政府としては、一応ボールは向こうに投げてある、それを投げ返してくる
のを待っているということらしいんですが、これはじっと待っているわけにはい
かないんですね。
我々がいつも言っているように、一日も早く、一刻も早くなんとかしてほしい
という願いが、今の所届いていない。それと、今の日朝の交渉のあり方が果たし
てこれでいいかどうかという議論も相当あります。
単なる外交交渉だけでは解決することはできないということからすると、やは
り外務省主導ではだめで、安倍総理が強い決断をして、相当強いインパクトを与
えない限り、北朝鮮はこのままずるずると延ばして自らが有利になるタイミング
を待っているということになってしまうことが懸念されています。
従って私たちとしても、向こうの報告をただ待つのではなく、いつまでにきちっ
と報告せよと。毎日のように催促されてはいると思いますが、そのやり方でいい
かという議論もあります。北朝鮮に対しては、もっとドラスチックな形で、方法
で北朝鮮にインパクトを与える。それによって、北朝鮮がしかたなくこの問題の
解決に乗ってこざるをえないようなインパクトが必要ではないかと思うんです。
私たちはたくさんの問題を抱えています。安倍総理もかなり忙しそうです。だ
けれども、この拉致問題は、言葉上では最優先課題、最重要課題だと言ってはい
ます。だとすれば、他の課題があろうとなかろうと、いくら忙しくてもこの問題
を常に追求していかなければいけないと思うんですが、何かある度に止まってし
まうということに今なっていますよね。
選挙の問題もありましたし、最近では例の「イスラム国」の問題もあります。
我々はあれとどうしても比較してしまうんですが、二人が人質にとられてそれを
奪還するにはどうするかでかなり右往左往しましたが、拉致被害者はまさに北朝
鮮の謀略によって、今人質になっているんです。
それが分かっていて、向こうで帰る日を待っていることも分かっている状況の
中で、彼らを奪還する秘策はほんとうにないのか。引き伸ばしてきて、誰にも影
響がないからいいという問題ではないはずです。
◆安倍総理は本当にやる気があるのか会って聞きたい
「今年こそは」という言葉を何回も言ってきましたが、全くそれが実現されな
いまま来てしまいました。私たちは今後、政府筋に、かなり強い態度でこの問題
の進展を要請していかなければならない。場合によっては、もう一度総理に会っ
て、真意を問いたいとも思っています。本当にやる気があるのかどうか。なんと
かつながっていればいいという感じではだめだと思うんですね。
そういうことを考えるとまた時間がかかるとは思うんですが、なんとか今年の
6月、7月くらいを目途にして何らかの措置をとってほしい。この件については、
私がいつも言っているように、いつまでに何をするとはっきり計画し、国民の皆
様にも私たちにも分かるようにしてほしいと思います。
また「正念場」という言葉になりますが、まさに今年前半は、国民の皆様の支
援を含めて、正念場の時期ではないかと強く思います。家族会もだんだん弱くなっ
てきました。何名か亡くなられた方もいます。そういう中で、何をおいてもこの
問題に取り組むという姿勢をまずはっきりと見せてもらいたい。朝鮮総連の問題
も含めてきちっと分析しながら、はっきりした態度で取り組んでほしいというの
が今の気持ちです。
まさに今、皆様の怒りの声が最高潮になることを私たちも希望しています。私
たちは毎日、期待と失望との間にはさまりながらきているわけですが、なんとか
今年前半までに何かの兆しが見えるように望み、期待しています。引き続き色々
な形でのご支援を宜しくお願いいたします。ありがとうございました(拍手)。
◆健康は復活することができました
横田 滋(横田めぐみさん父、家族会前代表)
みなさんこんばんは。今の飯塚さんの話に尽きると思いますので、詳しくお話
しすることはありません。
私は去年の10月にけがをして、完全に治ったわけではありませんが、マンショ
ンの中の人たちが一緒に応援してくださいました。2月1日には、早紀江と一緒
に仙台に行くことができました。福島の方も予想外に来ておられ、「今度うちの
方にも来てください」と言われています。
中学校の場合は今度新潟の十日町に行くことになっています。また、石狩で政
府主催の行事が始まります。今月中ごろですが、二日間にわたって、めぐみの芝
居をしてくださいます。1日500人で計1000人。市役所に申し込めば無料
で行くことができます。これは今まで新潟と神奈川しかやっていなかったもので
す。
父は石狩の出身で、中学校は札幌に行って、東京の大学に行きましたが、めぐ
みから見れば祖父にあたります。だから石狩で芝居をやったり署名活動をすれば
効果があるということでしたが、そちらには行くことは計画していません。
昨日、東京大学の先生から電話があって、これまでと同じように動けるかとい
うことでした。(飯塚)耕一郎さんと一緒にやることにしています。復活するこ
とができましたので、皆様方にもご報告いたします。これからも宜しくお願いい
たします(拍手)。
◆助け出してあげるまでは元気でいるしかない
横田早紀江(横田めぐみさん母)
みなさんこんばんは。寒い中を集まっていただきありがとうございます。今飯
塚さんがお話しされたことがすべてだと思います。
私たちは、「子どもたちを助けてください」、「早く救出してください」と言
い続けて37年になります。あちらにいるのが分かっているのに、どこにいるの
かが見えない。姿も見えない。声も聞こえない。本当に何も分からないというこ
んな不思議なことです。私は不思議で不思議でしょうがないんです。
生きていることが分かっていて、孫がいることも分かっていて、写真も来て、
遺骨やあらゆる死亡の証明もおかしいと向こうに言ってあるのに何も言ってこな
い。日朝交渉も、結局何も分からないままで、迅速に動く感じも見えない。不思
議でしょうがないんです。
「なんで何年も動かないんですか」とよく聞かれるんですが、こちらが聞きた
いくらいなんです。なんでこんなに動かないのか。私たちは不思議の国だと思っ
ています。やる気がないのか、本気で助けようと気持ちがないのか、それがあっ
ても何があってできないのか分かりません。
健康を守って、助け出してあげるまでは元気でいるしかないと思っていますの
で、宜しくお願いいたします(拍手)。
(2につづく)
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■安倍首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
[PC]https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken.html
[携帯]http://form1.kmail.kantei.go.jp/cgi-bin/k/iken/im/goiken.cgi
葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 安倍晋三殿
■救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
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■北朝鮮の内部状況と拉致問題の現状‐東京連続集会83全記録1
救う会・救う会東京が主催する東京連続集会83は、平成27年2月3日、東
京・文京区民センターで開催された。北朝鮮が、「夏の終わりから秋の初めには」
と言った拉致に関する報告が遅れている。何があったのか。今年1月、西岡力・
救う会会長が訪韓し、拉致問題に関する最新情報を入手したので、北朝鮮権力内
部の状況も含め、拉致問題の最新状況を報告。また、救う会の活動として、拉致
現場を改めて調査しているジャーナリストの惠谷治氏に、最新情報も含めてコメ
ントしてもらった。冒頭、在京家族会5名が近況報告をした。概要以下の通り。
◆日朝協議は国際社会へのジェスチャーにすぎない
飯塚繁雄(家族会代表、田口八重子さん兄)
みささんこんばんは。だいぶ外は寒くなりましたね。北朝鮮はもっと寒いので
はないかと思うんですね。暖房も電気も早く止まってしまうし、食べるものもう
まいものは食べられないし、相当苦しんでいると思うんです。命がけでこの冬を
越そうと思っているんですよね。そういう状況が30数年間も続いています。
私たちは、政府も含めて、救出活動をやっていますが、全くこれといった進展
が見られません。昨年から日朝政府間協議が始まったわけですが、実際の具体的
な報告もない。そういう意味では、その協議が有効だという証明もできません。
北朝鮮が協議をするとか、調査委員会を作るというのは、やっていますという
ための単なるジェスチャーではないかと思うわけです。そういう状況の中で、日
本がどうやって歩み寄ってくるのか、日本の出方を見ながら延ばし延ばしになっ
ていると思います。
一方、国連関係では、北朝鮮非難決議は毎年採択されてきましたが、今回は、
皆さんご承知のように、COI(調査委員会)のカービー委員長が作った報告書が
相当効をなして、北朝鮮への非難について各国が改めて理解を深めたという状況
になっている筈です。
しかし、単に人権理事会で採択されたと言っても、具体的な効果は見えないと
思います。カービーさんの狙いは、これを国連総会にかけ、さらには安保理事会
にかけて具体的なインパクトを与えようという狙いだと思いますが、いつもそこ
までくると、中国、ロシアが拒否権を行使していつも流れてしまう。そういうこ
とが想定されます。
いまの中国とロシアの内政、外交を見ると、この問題については反対できなく
なっていると思います。反対すれば国益を阻害することも考えているかもしれま
せんが、北朝鮮がなくなっては困るということで、そこ辺が最終的な判断かなと
思います。
国際社会がかなり圧力を加えて、北朝鮮が拉致問題について譲歩せざるをえな
い状況に持っていくことについては効果があるかなと思います。それと日朝協議
をうまくかみ合わせてやることも効をなすと思いますが、先ほど言いましたよう
に、北朝鮮は日本とちゃんと交渉している、うちはそんな悪い国じゃないという
ジェスチャーを今示している、国際社会ににおわせているということだろうと思
います。
◆期限を切って、解決に乗ってこざるをえないようなインパクトを北朝鮮に
それにしても、まだまだ時間がかかってしまうことも予想されます。昨年から
の日朝協議の傾向、流れの状況を見ますと、合意した件については、単に日本が
北朝鮮の報告を待つだけというような状態なんですよね。待っていても、向こう
がそれに応えなければ何にもならない。
日本政府としては、一応ボールは向こうに投げてある、それを投げ返してくる
のを待っているということらしいんですが、これはじっと待っているわけにはい
かないんですね。
我々がいつも言っているように、一日も早く、一刻も早くなんとかしてほしい
という願いが、今の所届いていない。それと、今の日朝の交渉のあり方が果たし
てこれでいいかどうかという議論も相当あります。
単なる外交交渉だけでは解決することはできないということからすると、やは
り外務省主導ではだめで、安倍総理が強い決断をして、相当強いインパクトを与
えない限り、北朝鮮はこのままずるずると延ばして自らが有利になるタイミング
を待っているということになってしまうことが懸念されています。
従って私たちとしても、向こうの報告をただ待つのではなく、いつまでにきちっ
と報告せよと。毎日のように催促されてはいると思いますが、そのやり方でいい
かという議論もあります。北朝鮮に対しては、もっとドラスチックな形で、方法
で北朝鮮にインパクトを与える。それによって、北朝鮮がしかたなくこの問題の
解決に乗ってこざるをえないようなインパクトが必要ではないかと思うんです。
私たちはたくさんの問題を抱えています。安倍総理もかなり忙しそうです。だ
けれども、この拉致問題は、言葉上では最優先課題、最重要課題だと言ってはい
ます。だとすれば、他の課題があろうとなかろうと、いくら忙しくてもこの問題
を常に追求していかなければいけないと思うんですが、何かある度に止まってし
まうということに今なっていますよね。
選挙の問題もありましたし、最近では例の「イスラム国」の問題もあります。
我々はあれとどうしても比較してしまうんですが、二人が人質にとられてそれを
奪還するにはどうするかでかなり右往左往しましたが、拉致被害者はまさに北朝
鮮の謀略によって、今人質になっているんです。
それが分かっていて、向こうで帰る日を待っていることも分かっている状況の
中で、彼らを奪還する秘策はほんとうにないのか。引き伸ばしてきて、誰にも影
響がないからいいという問題ではないはずです。
◆安倍総理は本当にやる気があるのか会って聞きたい
「今年こそは」という言葉を何回も言ってきましたが、全くそれが実現されな
いまま来てしまいました。私たちは今後、政府筋に、かなり強い態度でこの問題
の進展を要請していかなければならない。場合によっては、もう一度総理に会っ
て、真意を問いたいとも思っています。本当にやる気があるのかどうか。なんと
かつながっていればいいという感じではだめだと思うんですね。
そういうことを考えるとまた時間がかかるとは思うんですが、なんとか今年の
6月、7月くらいを目途にして何らかの措置をとってほしい。この件については、
私がいつも言っているように、いつまでに何をするとはっきり計画し、国民の皆
様にも私たちにも分かるようにしてほしいと思います。
また「正念場」という言葉になりますが、まさに今年前半は、国民の皆様の支
援を含めて、正念場の時期ではないかと強く思います。家族会もだんだん弱くなっ
てきました。何名か亡くなられた方もいます。そういう中で、何をおいてもこの
問題に取り組むという姿勢をまずはっきりと見せてもらいたい。朝鮮総連の問題
も含めてきちっと分析しながら、はっきりした態度で取り組んでほしいというの
が今の気持ちです。
まさに今、皆様の怒りの声が最高潮になることを私たちも希望しています。私
たちは毎日、期待と失望との間にはさまりながらきているわけですが、なんとか
今年前半までに何かの兆しが見えるように望み、期待しています。引き続き色々
な形でのご支援を宜しくお願いいたします。ありがとうございました(拍手)。
◆健康は復活することができました
横田 滋(横田めぐみさん父、家族会前代表)
みなさんこんばんは。今の飯塚さんの話に尽きると思いますので、詳しくお話
しすることはありません。
私は去年の10月にけがをして、完全に治ったわけではありませんが、マンショ
ンの中の人たちが一緒に応援してくださいました。2月1日には、早紀江と一緒
に仙台に行くことができました。福島の方も予想外に来ておられ、「今度うちの
方にも来てください」と言われています。
中学校の場合は今度新潟の十日町に行くことになっています。また、石狩で政
府主催の行事が始まります。今月中ごろですが、二日間にわたって、めぐみの芝
居をしてくださいます。1日500人で計1000人。市役所に申し込めば無料
で行くことができます。これは今まで新潟と神奈川しかやっていなかったもので
す。
父は石狩の出身で、中学校は札幌に行って、東京の大学に行きましたが、めぐ
みから見れば祖父にあたります。だから石狩で芝居をやったり署名活動をすれば
効果があるということでしたが、そちらには行くことは計画していません。
昨日、東京大学の先生から電話があって、これまでと同じように動けるかとい
うことでした。(飯塚)耕一郎さんと一緒にやることにしています。復活するこ
とができましたので、皆様方にもご報告いたします。これからも宜しくお願いい
たします(拍手)。
◆助け出してあげるまでは元気でいるしかない
横田早紀江(横田めぐみさん母)
みなさんこんばんは。寒い中を集まっていただきありがとうございます。今飯
塚さんがお話しされたことがすべてだと思います。
私たちは、「子どもたちを助けてください」、「早く救出してください」と言
い続けて37年になります。あちらにいるのが分かっているのに、どこにいるの
かが見えない。姿も見えない。声も聞こえない。本当に何も分からないというこ
んな不思議なことです。私は不思議で不思議でしょうがないんです。
生きていることが分かっていて、孫がいることも分かっていて、写真も来て、
遺骨やあらゆる死亡の証明もおかしいと向こうに言ってあるのに何も言ってこな
い。日朝交渉も、結局何も分からないままで、迅速に動く感じも見えない。不思
議でしょうがないんです。
「なんで何年も動かないんですか」とよく聞かれるんですが、こちらが聞きた
いくらいなんです。なんでこんなに動かないのか。私たちは不思議の国だと思っ
ています。やる気がないのか、本気で助けようと気持ちがないのか、それがあっ
ても何があってできないのか分かりません。
健康を守って、助け出してあげるまでは元気でいるしかないと思っていますの
で、宜しくお願いいたします(拍手)。
(2につづく)
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