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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

「特別調査委員会」1年 全拉致被害者を取り戻す緊急国民集会報告4(2015/07/28)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2015.07.28)

■全拉致被害者を取り戻す緊急国民集会報告

櫻井よしこ

 ではここで、特定失踪者問題調査会代表の荒木和博さんにご報告をいただきた
いと思います。宜しくお願いいたします。

◆ストックホルム合意は白紙に、平壌宣言も白紙に

荒木和博 (特定失踪者問題調査会代表、拓殖大学教授)

 実は、強は少し安倍さんの批判をしようかと思っていたんですが、有本さんの
お父さんから、「安倍さんのことはあまり悪く言わんといてや」とくぎを刺され
たので少し控えます。

 先ほどから色々出ていますが、ストックホルム合意、これは失敗したことはも
う明らかです。白紙に戻す。国立競技場のように更地にする決断ができないはず
がない。是非ともそうしていただきたいと思います。

 今日来ている調査会の武藤常務理事がよく言っていますが、その言葉を借りる
ならば、民間企業で出来の悪い製品が売れなくて、「一生懸命やっています」と。
「じゃあどうするんだ」と。「一番いい方法で」ということになったわけです。
これはクビになります。北朝鮮なら銃殺です。

 今日の拉致議連の総会で(外務省の)伊原局長が説明をしていましたが、本当
に何度聞いても同じことしか言わないです。いかにもこっちがやる気がなくなっ
てくる。こっちにやる気がなくさせるように話をしているのではないかと思うよ
うな状態で、これは一刻も早く断ち切ってもう1回やり直す。

 そしてどうせ白紙にするならば、相手が白紙にしているわけですから平壌宣言
も白紙にしてしまうことをする。これは向こう側に対して、意思を伝えることに
なるのではないかと思っています(拍手)。

 もう1点。さきほど議連の総会の時も話したんですが、安保法制の国会の議論
の中で、拉致被害者を取り返すにはどうするんだという議論がほとんどなされて
いない。政党の中ではされていますが、少なくとも国会の公の場で議論がなされ
ていない。これは、敢えて申し上げたんですが、55年体制の時のように、与野
党が慣れ合って拉致問題だけは出さないようにしようとしているのではないかと
さえ申し上げた次第です。

 これから場は参議院になりますが、参議院の場で絶対に、この問題について被
害者をどう取り返すかの議論をしていただきたい。それも国民の方々の目で「な
ぜやらないんだ」という声がなければ、そうはいかないと思います。是非ともそ
の声をあげていただきたいと思います。

 特に、拉致被害者を取り返すために、決めてからするできるわけではありませ
ん。準備が必要です。調査も必要です。それは今からでもできるはずです。少な
くともこの議論を通じて、自衛隊が具体的に準備ができるように現在の法律を、
そして安保法制が通った後に、さらにその先も含めてどういうことができるか、
そのためには何が必要かということを準備をしていただきたいと思います(拍手)。

 今日は時間がありませんのでご挨拶はしていただけませんが、この会場の中に
特定失踪者のご家族、早坂勝男さんのお兄さんの勇治さんと弟さんの胞吉さん、
生島孝子さんのお姉さんで生島馨子さん、古川了子さんのお姉さんで竹下珠路さ
んが来ておられます。私が確認できた範囲です。

 度々総理の言葉として、「拉致問題が進展しなければ北朝鮮に未来を描くこと
はできないようにする」という話しがあります。気持ちは分かるんですが、この
1年間の間に、特定失踪者のご家族が一体何人亡くなったのか。

 私がちゃんと把握しているわけではありませんが、次から次へと、「あそこの
お母さんがなくなった」とか、「このお父さんがなくなった」という話が来るん
です。今でもどれくらいもつか分からないという方がおられる。

 未来を描かせないと言うのだったら、そういう方々を前において、北朝鮮に未
来を描かせないようにすると言っていただく。少なくともその方々の未来よりも、
北朝鮮の未来の方が短いということでなかったら、何の説得力もないと私は思い
ます(拍手)。

 もし、その覚悟がないんだったら、その言葉だけは使わないでいただきたいと
思っています。

 最後に一言だけ。今日先ほど挨拶をさせましたが、維新の党の小野次郎参議院
議員がおられます。私たちが何度も言っている山本美保さんに関わるDNA偽造事
件に関しては、小野さんが一番よくご存じであると我々は理解しています。

 今日の拉致議連の総会で、副会長に就任されました。この機会に拉致議連とし
て、この事件に関する徹底的な真相究明をしていただきたいとお願いをして私の
挨拶を終わります(拍手)。

櫻井よしこ

 荒木さんありがとうございました。次に、救う会会長の西岡力さんから、ご来
賓の皆様方のご紹介と報告をお願いいたします。

◆参加国会議員、地方議員紹介

西岡 力(救う会会長、東京基督教大学教授)

 まず国会議員の先生方のお名前を紹介させていただきます。

拉致問題担当大臣山谷えり子(拍手、以下略)、衆議院議員平沼赳夫先生、
衆議院議員古屋圭司先生、衆議院議員松原 仁先生、
衆議院議員上田 勇先生、参議院議員中山恭子先生、
参議院議員井上義行先生、参議院議員小野次郎先生、
衆議院議員武藤貴也先生、衆議院議員保岡興治先生、
衆議院議員赤澤亮正先生、衆議院議員松本洋平先生、
衆議院議員高木 毅先生、衆議院議員渡辺 周先生、
参議院議員白 眞勲先生、参議院議員塚田一郎先生、
衆議院議員長尾 敬先生、衆議院議員鷲尾英一郎先生、
衆議院議員升田世喜男先生、衆議院議員菊田まきこ先生、
衆議院議員山田賢司先生、参議院議員山田政宗先生、

 地方議員の先生もたくさん来てくださっています。長崎、富山、愛媛、兵庫、
そして東京、神奈川、千葉、埼玉、たくさんの先生が来ておられます。お立ち下
さい(拍手)。時間の関係でお名前の商会は省略させていただきますが、遠くか
らも怒りの声を持って、ここに来てくださっています。

◆外務省が北朝鮮に、「今しばらく」と言ってくれと頼んだのではないか

西岡 力

 私からも一言申し上げます。

 今の状況はどちらが押しているのか。北朝鮮なのか日本なのかということです。
私は4月3日、総理が少し押し返したと思っていました。4月2日に、北朝鮮が、
「このままでは政府間対話ができなくなっている」と脅してきました。次の日、
総理が家族会に会った席で、それもテレビカメラの前で、「拉致問題が解決しな
ければ、北朝鮮は未来を描くことが困難だ」と言い返しました。

 「対話はできないぞ」と言ったら、「未来がないぞ」と言い返した。そこで少
し押し返したように思っていました。その後も、彼らが嫌がる国連でのアピール
や総連幹部の次男の逮捕などやってきました。しかし、どうも状況を見ると、そ
うでもないようです。

 先ほど平沼先生が冒頭おしゃいましたが、「北朝鮮は未だに拉致に関する調査
を終わっていない」。「今しばらく待ってくれ」というのは拉致に関する調査で
す。そしてすでに遺骨のこと、残留日本人や日本人妻の調査を終わっている。こ
れは北朝鮮の内部から、「日本に帰りたい」という人のリストまでできていると
いう情報が出ています。

 「それを早く受け取れ」と、今年になってから継続して日本に言ってきている。
それに対して総理が、また山谷大臣が、「拉致が最優先だ。そんなものは受け取
れない」と言って頑張っていらっしゃる。

 しかし未だに、この7月になっても、彼らは拉致に関して何らかの決定をしな
いで、先に拉致以外の物を出そうとしている。それはストックホルム合意に、4
つの分科会について、「並行して調査するけれども随時報告する」と書いてある
じゃないかと、言葉尻を捕えて、それを利用して拉致以外の物を優先するという
ことをやろうとしている。

 「今しばらく」ということについて今日、拉致議連の総会で、白先生は伊原局
長に、「そもそもしばらくと聞いたら、当然いつまでなんだと質問するのが当た
り前じゃないか」と質問されました。普通、物事が決まっていて向こうが延ばし
てきたらいつまでなんだと聞くのは当たり前ですが、明確な返事はありませんで
した。

 これはどういうことかというと、北朝鮮に、「今しばらく」と言ってくれと頼
んだのではないかと私は疑惑を持っています。つまり北朝鮮は出したいと言って
いるんです。出したいと言っているのに、受け取れないと言っているから、「今
しばらく」と言ってくれとこちらから頼んだから、「いつまでなんだ」と強く言
えないのではないかという疑惑を持っています。これは推測です。

◆8月に墓参させ、テレビカメラの前に残留日本人や日本人妻が出てくる可能性


 そして8月に彼らは何をすると思いますか。もう一度墓参を再開します。墓を
見せると言っています。そしてそれが工事現場だと言って、このままいったら墓
が荒れますよとテレビカメラの前でやるんじゃないですか。

 そして多分、日本に帰る準備ができているという残留日本人や日本人妻がカメ
ラの前に出てくることを準備しているんじゃないか。金正恩が未だに、「拉致に
ついてはカードを切るな。その前に遺骨と日本人妻で何か取って、日本の世論を
拡散しろ」と言っている間は、実務者は金正恩が言っていることしかできないん
です。

 それに対して、金正恩に、「そんなことをやったら逆にマイナスですよ」とい
うことをどう教えるのか。彼に教えなければいけないんです。総理は、「未来が
ない」と言ったんです。特に私が評価するのは、「拉致が進展しなければ未来が
ない」とは言わなかった。「拉致問題が解決しなければ未来がない」と言ったこ
とです。

 今回、2、3人帰ってくれば進展ではあります。しかし、それでは「未来がな
い」と総理が言ったんです。一括全員帰ってこない限り未来がないと総理大臣が
言っているのに、向こうはまだ拉致以外のことをやろうとしている。多分8月に
何かやってくるでしょう。

◆最高度の制裁をかけることについて期限を切る時期が近付いているのではない


 私たちは今日、怒りの声を上げますが、9月13日に日比谷公会堂で、今年2
回目の国民大集会を予定しています。総理大臣にもぜひ来ていただきたいと私た
ちは願っています。そこまで何も動きがない場合、「今しばらく待ってくれ」と
いうのは日本語では、数時間とか、数日です。ひと月が「しばらく」になるでしょ
うか。

 9月13日に一体情勢がどうなっているのかよく見させていただきたいと思い
ますが、もうすでに自民党では、具体的な動きがなければこれだけのことをする
という大変な案を作っています。拉致議連も今日要請文を出し、月末までに総理
に直談判されるということですが、制裁を戻すのはもちろんのこと、本当に未来
がないようにするんだと、このままいったら未来がないということを彼らのトッ
プに思わせることができるかどうか。彼らのトップはまだ思っていない。8月に
何かおかしいことをやろうとしているのは間違いないんです。

 だとすると、本当に伝家の宝刀を抜くぞと見せないと負けるかもしれない。そ
ういう点でこの周囲階の決議では、「北朝鮮に未来がないと思わせるくらい高度
の制裁をするという期限を切れ」と。それも報告書を出すという期限ではダメで、
基準は全員帰ってくることだと(拍手)。

 この日までに全員帰ってこなければ、最高度の圧力をかけるぞということを、
あるタイミングで言うべき時が近づいているのではないか。そうでなければ、向
こうの最高指導者に通じてないのではないか。ストックホルム合意は彼らにとっ
てあまりにも有利に書いてあるので、これでいいですという報告をどんどん上げ
ているのではないかという中山先生の分析には、私もまったく賛成です。

 だからこそ期限を切って、それも総理が言っている通り、「解決しなければ未
来がない」。解決の定義は、1.認定の有無に関わらず全員帰国と、2.真相究
明、3.実行犯の引き渡しです。その内、1.認定の有無に関わらず全員帰国は絶
対譲れない、2.と3.については時差があってもいいと思います。

 1.が少しでも揺らぐようなことがあったら、総理は「進展がなければ未来が
ない」と言ったのではないんです。「解決がなければ未来がない」と言ったんで
すから最高度の制裁をかけることについて期限を切る時期が近付いているのでは
ないか。その決断ができる方が総理です。

 総理は圧力なしに交渉は進まないとおっしゃっています。しかし向こうは、一
度結んだ文章をテコにやりたいことをやっている。その時に、文書は局長同士が
結んだものです。それよりも被害者を取り戻すという大命題の方が優先です。
「返さないなら未来がない」と言った総理の言葉の方が局長同士が結んだ文書よ
り上ですから(拍手)、その通りのことを是非していただきたい。

 私たちは今日ここで怒りの声を上げますが、9月13日という一つの期限を持っ
ています。日比谷公会堂で集会をします。そこにぜひ、大結集して北朝鮮に、
「本当に未来はないんですよ」ということを示そうではありませんか。ありがと
うございました(拍手)。

(5につづく)



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