救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

「特別調査委員会」1年 全拉致被害者を取り戻す緊急国民集会報告6(2015/07/29)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2015.07.29-2)

◆各党代表の話に元気をもらった

斉藤文代(松木薫さん姉)

 みなさんこんばんは。皆様にいつもたくさん集まっていただいてありがとうご
ざいます。この問題が解決しないことに、私も心を痛めながら熊本から上京して
くるんです。今日は何かいいことないかなあとか思って来るんですが、なかなか
そういう話はありません。

 今日は一つ元気をもらいました。今日は先生方がたくさんお話をしてください
まして、先生たちもいっぱい頑張ってくれているんだ、私が思っていたのは間違
いないなあと思いました。先生方には、家族が一日でも早く帰ってこられる活動
を私は期待しています。

 いつも誰に頼っていいのかと思うんですが、今日は先生方のお話は一人一人が
本当に頑張っていらっしゃると思いました。私は少し病気をしていますが、絶対
に解決するまでは、薫と会わなければ死ねないなあという気持ちでしたが、今日
は元気をもらいました。これからもできることは付いていって、声を上げたいと
思います。

 皆様方にも、これから大変なことがあるかもしれませんが、力を貸してくださ
い。皆様のお力がなければ私たちもどうしていいか分かりません。家では薫のこ
とを思い出して時に泣いています。それしかできないんです。なんとか帰ってこ
れないものだろうか、何をしているんだろうかねえと、ご飯を食べていても思う
んです。

 みんなが元気で帰国できるまでは力を貸していただきたいと思っています。ご
協力宜しくお願いいたします。ありがとうございます(拍手)。

◆日本国政府として被害者を取り戻す、そういう気持ちを持って交渉を

松木信宏(松木薫さん弟)

 皆様こんばんは。私はあまり強いことを言う柄ではないので、やさしい物言い
になるかと思います。ストックホルムの合意から1年経ちました。結果はこの通
りです。たくさん批判されて然るべきだろうと思います。

 しかし、ミスはミスとして終わらせてほしいと思います。これから先、合意を
したからといって、そのままやらなければいけないのではない筈です。合意を破
棄するというのは極論になるんでしょうが、それを修正していく方法もあるかと
思います。

 家族としては、主眼は何かと言えば、被害者を取り戻すことです。被害者が無
事に帰ってくることです。政府としては、それを主眼としてどうすればいいか考
えていただければ、結果はおのずから分かるはずです。それがだらだら続くとい
うのは、色々な原因があるかと思います。

 例えば省庁の縦割り。対策本部と外務省、そういうことも色々あるかと思いま
す。対策本部は家族に寄り添ってやってくださっていると思います。外務省の方
も、きっと心のどこかには、被害者を取り戻すことができたらいいなあと思って
いらっしゃるはずです。

 省庁のプライドもあると思います。対策本部は、俺たちが家族を守ってるんだ
ぞというプライドを持っていらっしゃると思います。そういうそれぞれのプライ
ドをまず上に置いて、何が一番被害者を取り戻せるのか。折れるところ折れる。
一緒にやるべきところはやる。そういうことをやっていただきたいと思います。

 外務省の方々も、きっと一生懸命取り返したいなという気持ちは持ってるんだ
と思います。今からでも、どういう姿が家族に見えるような結果を出していただ
きたいと思います。

 今、国際社会の方が北朝鮮に圧力を加えている状況です。私たちは日本国政府
に被害者の救出をお願いしています。国際社会が大事だということは、重々承知
しています。私も、そこにいらっしゃる白先生と一緒にジュネーブに行きました。

 ただ、国際社会に甘えることなく、日本国政府として被害者を取り戻す、そう
いう気持ちを持って交渉をしていただきたいと思います。今後とも宜しくお願い
いたします(拍手)。

◆自衛隊を派遣できる法律が一番

寺越昭男(寺越昭二さん長男)

 みなさんこんばんは。今日は暑かったと思いますが、こうやって集まっていた
だき本当にありがとうございます。

 私は今年65になりました。身体には少し自信がないんですが、頭の方も段々
おかしくなてきているようです。悪い頭でやっていることに心をかけていただき
たいと思っています。

 何がいいかなあと思うと、やはり自衛隊を派遣できる法律が一番いいかなと思
います(拍手)。拉致であれ災害であれ、被害にあった日本人を取り戻す法律を
作っていただければと思います。

 今日は一番下の弟が身体をこわして検査入院しており来れませんでした。弟も
どういう結果がでるか分かりません。元気な間に寺越事件の結果が出ることを願っ
ています。

 ご協力宜しくお願いいたします(拍手)。

◆参加者の8割くらいが若い人ということが心強い

北野政男(寺越昭二さん次男)

 次男の北野政男です。兄貴よりもっと頭が悪いのでうまくしゃべれないんです
が、いつもこういう集会に出させていただいた時に、半分以上、あるいは、かな
りが歳をとったというと叱られますが、そういう方が地元でも多く見られます。
しかし、今日参加されている方のお顔を拝見すると、8割くらいが若い人だなと
思います。

 こういう若い人たちが、陰気なというと叱られますが、拉致問題に関心を持っ
て参加していただけるということは、私たちにとっては、本当に心強いなと思い
ます。

 若い人が、寺越事件はどんな事件だ、よく分からないと思いますが、そんな時
は多分検索すれば出てくると思います。これをきっかけに若い人に理解を深めて
いただいて、ご協力をお願いしたいと思います。今日は暑い中ありがとうござい
ました(拍手)。

◆特定失踪者の家族は自分たちの番が回ってくるんだろうかと危惧している

本間 勝(田口八重子さん兄)

 みなさんこんにちは。田口八重子の3番目の兄の本間です。

 今、認定被害者家族と特定失踪者家族の2本立てのように戦っていますが、こ
の2本立ては同列に戻そうじゃないかという先生方もたくさんおられまして、進
展しないならそういうことも考えないと、と思います。

 特定失踪者の家族のお気持ちは、拉致救出がなかなか進展しないのに、自分た
ちの番が回ってくるんだろうかという危惧があるんですね。政府としては、全拉
致被害者と言う言葉でそれを濁しているわけです。何も特定失踪者の方々を捨て
ているわけじゃないよ、と。

 一緒に返せと言っているんだということですが、認定という言葉は非常に重い
んですね。これは国家が認定している。警察庁発表の拉致の可能性を排除できな
い行方不明者878人です。

 署名運動をやっていて非常に腹立たしく思うのは、もう私の妹は22歳で拉致
されて、8月で60歳になりますので、こんなに長く帰ってこられないことです。
しかも、拉致した工作員が大手を振って町の中を歩いている。

 埼玉県の浦和では、特定失踪者の佐々木悦子さんが平成3年に駅前で拉致され
ています。工作員に協力した土台人と言われる人々が、一人の工作員に付き10
人はいると言われています。誰も逮捕されていないんです。捕まえられないんだっ
たらそういう事件を明確化して取り組めばいいじゃないかと思っています。

 北朝鮮のトップ金正恩が決断しなければ絶対帰ってこないんです。だから金正
恩を国際刑事裁判所に引っ張り出して、罪にしてもらう。それをやらないと私た
ちの家族は救出されないと思います。ちょっと長くなりました(拍手)。

◆1975年に安保法制が整備されていたら拉致問題はなかった

浜本七郎(浜本=地村富貴恵さん兄)

 今33度から35度だそうです。厚い中来ていただきましてありがとうござい
ます。

 私たち家族は、単純に、帰ってくるということを待ち望んでいます。ストック
ホルム合意から1年と2か月経っています。「夏の終わりから秋の初め」という
ことでしたが、初回の報告すら守られていない。そして合意に明記された「調査
情報の随時通報」も一度も果たされていない。これが現状です。

 その度に、家族は期待と望みを一瞬でも得たんですが、何もかもズタズタに壊
されて今日に至っています。先ほど荒木さんも言われましたが、私もストックホ
ルム合意は破綻したと思っています。

 議員の先生方もおっしゃいましたが、今のルートは一旦閉めて、政府で一本化
して新たな交渉を進めた方がいいと思います。

 私は4月26日に日比谷公会堂の集会で、「全部ゼロにしろ」、「経済制裁を
強化せよ」と訴えました。ヒト、モノ、カネの流れを全面的にゼロにしてさらな
る経済制裁の強化を訴えました。本当に日本の国民が激怒しているということを
知らしめなければいけないと思っています。

 政府は送金で人道的な送金は譲歩していますが、とんでもないと思っています。
なぜなら、人道の話をするなら、何も罪のない我々の家族を、主権を犯し土足で
入ってきて拉致し、人権すらない北朝鮮で監禁されている状態です。人道と言う
なら、家族の解放、帰国しかないんです(拍手)。人道を軽く扱ってほしくない
です。

 40年前、1975年に安保法制が整備されていたら、この拉致問題はなかっ
たと思います。以上です。ありがとうございました(拍手)。

◆普通の民主主義の国とは違う日本

櫻井よしこ

 どうもありがとうございました。今日感じたことを短く申し上げてみたいと思
います。

 この拉致に関して、政治の意思と外交交渉における外交当局者たちの意思との
間に、かなり大きな差があるのではないか。安倍総理が本当に真剣に拉致問題に
取り組んできたのは、誰よりもご家族の皆様方、そして私たち、そして今日ここ
にいらっしゃる政治家の皆さんたちがご存じのはずです。

 拉致問題の解決は、すべての被害者を取り戻すことだ、それ以外にない、とい
う信念をお持ちの安倍総理の下で、なぜ外務当局がそれと大きくはずれるような
交渉をしてきたのか。これは単に、外交官の方々が自分自身のことを考えている
ということだけではなく、この国の芯のところに、心の奥深くに沁みこんでいる
一つの価値観があるのだろうと思います。

 それが現行憲法の価値観ではないか。圧力と対話と言うならば、圧力よりも対
話である。軍事よりも外交交渉である。話し合えば分かるんだ、話し合いしかな
いんだというような戦後日本の価値観。

 普通の民主主義の国とは一味もふた味も違うわが国のある意味、一つの側面を
欠いた、力を欠いた国のあり方が、この外交交渉を一定の方向に引っ張ってきた
のではないかということを感じます(拍手)。

 その意味において、私たちの国は今、大きな曲がり角にあると思います。国際
情勢が大きく変化しているのは皆さんご存知の通りです。その中で、日本人の命
は日本国政府が守らなければ、誰が守ってくれるのかという局面に立たされてい
るわけです。

 否応なく、私たちは、国が国民を守ってくれるという、ごく普通の形にもどら
なければならないということを実感させられています。

 ここには与野党を代表する皆様方がいらっしゃいます。その意味で、本当に国
民を守るにはどうしたらいいのか、国土を守るにはどうしたらいいのか、国民が
捕われている状況からどうやって抜け出すことができるのかということを、机の
上の案ではなく、北朝鮮の実態を見て、中国の実態も見て考えてくださるような
議論をこれからしていただきたいと思います(拍手)。

 ではここで、横田めぐみさんと寄居中学で1年先輩の同窓の塚田一郎さんに、
決議案を読み上げていただきたいと思います(拍手)。

◆決議文採択

塚田一郎(拉致議連事務局長、自民党参議院議員)

決 議 案

 北朝鮮が拉致被害者らに関する調査報告をまた遅らせた。我々はその不誠実さ
に強い怒りを覚えて、本日「『特別調査委員会』1年 全拉致被害者を取り戻す
緊急国民集会」を開いた。

 そもそも拉致被害者は北朝鮮当局の管理下にあり、あらためて調査する必要な
どない。それなのに、「再調査」という形式を受け入れたのは、あくまでも全拉
致被害者を取り戻すための便法だった。

 北朝鮮のような個人独裁体制では、「この被害者は死亡とし、この被害者は未
入境として帰国させるな」と一度トップが出した指示をくつがえすことは容易で
はない。トップが交代した今回、再度調査してみたら前回の調査で間違った報告
が上がっていたことが分かった、などと北朝鮮に弁明の機会を与える。再調査は、
そのような弁明を許す限りにおいてのみ意味があった。

 しかし、北朝鮮は特別調査委員会設置1年を過ぎた今も、終戦後に北朝鮮で亡
くなった日本人の遺骨問題と残留日本人・日本人妻などへの調査報告を先行させ
て日本の世論を拡散しようとしている。拉致に関する報告では、偽の「死亡の証
拠」などを準備しているという情報がある。拙速に報告を求めると、彼らの術策
にはまり、捏造された「死亡の証拠」を再度受け取ることになりかねない。

 今求められているのは、あらゆるルートで「全被害者の一括帰国」を求めるこ
とである。それが実現しないなら、制裁と厳格な法執行の緩和や人道支援などは
絶対に行わず、「未来を描くことが困難になるように」圧力を強化すると、繰り
返し通報することが必要である。

 日本政府の解決の定義は、?認定の有無にかかわらず全被害者の帰国、?真相
究明、?実行犯引き渡し、の3つだが、最低限?が実現しない限り、一切の譲歩
はせず、圧力を極大まで強めると伝えることが必要だ。時間稼ぎを防ぐためにも
一括帰国実現の期限を切ることを考えるべき時が来ている。
我々は次のことを強く求める。

1、北朝鮮は全拉致被害者を一括して早期に帰国させよ

2、日本政府は北朝鮮に対して、全被害者の一括帰国という要求を突きつけ続け
よ。拙速に報告を受け取ってはならない

3、日本政府は、あらゆる手立てを使って全被害者を救出せよ。全被害者の一括
帰国の期限を設定し、それが実現しなければ制裁を極大まで強めると北朝鮮に通
告せよ

平成27年7月22日
「特別調査委員会」1年 全拉致被害者を取り戻す緊急国民集会 参加者一同

以上です(拍手)。

櫻井よしこ

 どうもありがとうございました。この決議案は皆様方の拍手によって了承され
たものとみなします。ありがとうございました。国民みんなで拉致問題を解決し
ていきたいと思います。国会議員の皆様方ありがとうございました。ご家族の皆
様方ありがとうございました。支援者の皆様方本当にありがとうございました。

以上


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