救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

制裁と国際連携で全員救出実現を!?国民大集会報告4(2016/04/15)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2016.04.15)

■制裁と国際連携で全員救出実現を!?国民大集会報告4

◆必ず助けてくれることを願って向こうで待っている

斉藤文代(松木薫さん姉)

 皆さん、こんばんは。

 今の家族の言葉、私も同じです。胸が痛みます。何度聞いても悔しいです。私
の母が亡くなる前に、本当に「ご臨終です」と言われる前に、私が声を掛けた時
に、母は涙を流して、「絶対これでは死なないよ」というような顔で、「私は死
んでも薫を日本に、あなたたちの所に送り届ける」というような顔をしました。
「本当に目力がある方だ」と、古屋大臣がおっしゃってくださったことを思い出
します。

 私は、母が亡くなった時には、涙を流さないで、我慢して泣かなかったんです。
よその所に行くと涙もろい女ですが、その時だけは泣くことができずに、1か月
後に一晩中泣きました。本当に母は辛かったんだなと思いました。

 私は、絶対にみんな元気で向こうで暮らしているんだ、必ず助けてくれること
を願って向こうで待っていると思いますので、私がくじけたらいけないという気
持ちで、毎日毎日、自分の身体にむちを打ちながら、絶対にこういう集会には、
はってでも行かなくちゃという気持ちで、母の代りと思って来ています。

 本当に長い時間ですけれど、みんなが帰ってくることを私は願っています。ど
うか皆さん、私たちの辛い気持ちを一緒に分かち合って、ここにみんなが揃った
時に、喜びで沸いていただきたいという気持ちがありますので、解決できる日ま
でどうぞ宜しくお願いいたします(拍手)。

◆国民を取り戻そうとしない国が未来を築けるのか

増元照明(増元るみ子弟)

 皆さん、こんばんは。

 先ほど、大臣にお会いした時に、母のことを申し上げました。一昨年末より入
院を続けて、3か月経つと転院しなければならないのですが、転院した時、まだ
ぼけてはいませんでしたし、認知症でもなく意思もはっきりしていたのですが、
その母がどんな思いで自身の境遇を思っていたのか。

 姉のことを一昨年言ったときには、「帰ってくるのかねえ」という話をした時
に、私たちは「帰ってくる」と強く言いました。しかし昨年は、それを強く言う
ことも、母から聞かれることもなくなりました。

 ただ、88歳という高齢の母には、「必ず姉に会ってもらいたい」という私た
ちの気持ちと、永田町にいらっしゃる先生方の気持ちとはすごく乖離があるので
はないかと申し上げたんです。

 家族の気持ちというのは、こんなに長い間放置されるような問題ではないとい
うことを常に申し上げているにも関わらず、危機感がない。危機感を感じない今
の政策と対応が、私たち家族を疑わせています。

 先日、「産経新聞」に葛城奈海さんが、拉致被害者の救出に自衛隊の活用も考
える必要があるのではないか、という文章を載せておられました。これは予備役
ブルーリボンの会でも度々議論されることですが、現在の自衛隊法では、それは
できません。

 ですから改正しようとしているんでしょうが、その改正案でもおそらくできな
いでしょう。北朝鮮政権の許可がない限り入れないのですから。

 先ほどどなたかがおっしゃいましたが、アメリカの拉致被害者のことで、アメ
リカ人の気質だったら「軍隊を送れ」ということになるのではないか、とおっしゃ
いました。

 それでは日本人の気質というのは何なんでしょうか。国民が主権を侵されて領
土から連れ去られたにも関わらず、それを放置していてもかまわないという気質
なんでしょうか。それが家族会を結成してから、もう19年続いている状況です。

 私たちは姉が拉致されてから19年、私たちは何もできない状況に黙っている
しかありませんでした。でもここで黙っていては、また同じ20年が過ぎるとい
うことで、家族会を結成して活動しました。5人の被害者が帰ってこられました。
未だに数百人と言われる拉致被害者を取り戻すことができません。

 本当に国民を守れない、国民を取り戻そうとしない国が未来を築けるのでしょ
うか(拍手)。本当にそういう未来が開けるのだろうかという危惧も持ち始めて
います。残念ながら、それが今の現状ではないでしょうか。

 早紀江さんや、そしてひとみさんが、拉致被害者に呼びかける強いメッセージ
を送られました。私は毎年そう思いながら、「我慢してくだい」と。「しおかぜ」
でも、「耐えてください。きっと助けますから」という言葉を投げかけています
が、本当に助けられるんでしょうか。私たちの国は。本当に救出できるんでしょ
うか。救出しようとしているんでしょうか。その思いが、今私の中にあります。

 拉致被害者家族が皆申しますように、私たちは最後まであきらめません。姉の
ために私は戦います。日本政府とも、戦わなければならない時には戦います。そ
の覚悟で私は今います。

 国民の皆さんにも、是非お願いしたい。被害者を助けられない国が、未来を描
けるのかという思いを私たちとともに、持ってください(拍手)。そして、地元
の国会議員に言ってください。「国民を助けられない国は未来を描けないんだ。
あなたたちは一体何をしているんだ」。その思いを有権者の一人としてぶつけて
ください。

 最後までご支援、ご理解、ご協力、宜しくお願いいたします。ありがとうござ
いました(拍手)。

◆今年何もなかったら国会議事堂でストライキをやる

松本孟(松本京子さん兄)

 皆さん、こんばんは。遅くまで本当にありがとうございます。

 去年から政府から、「思いのたけをしゃべってください」と要求されます。そ
れなら、総連を日本から離脱させる(拍手)。この一つだと思っています。そう
いう法律を作ってくださいと言ってあるんです。難しいのかどうなのか知りませ
んが、未だに音沙汰もない。作る気がないんです。

 私は自分の家族、自分の妹を助けたいだけなんです。そのために、身体に鞭打っ
て今日ここに出てきているんです。帰ったらすぐ病院です。本当に体力の続く限
りです。あといくら持つのか。

 去年の暮れに入院して今年の1月に退院したばかりです。それぐらい身体が弱っ
ています。しかし、どんなことでもしなければならない。多少間違ったことでも、
しなければならない。人殺しだけはしません。

 政府がいつも言うことは、「政府がリーダーシップをとって、先頭を切って頑
張るんだ」と。何年も聞かされました。そしてとうとう30年経ちました。一体
今までのは何だったのか。おばけのQ太郎か。

 私の背中には同級生がいっぱいいるんです。「あれをしろ、これをしろ」と言
うんです。私は今まで、そういうことをしてこなかった。もし仮に今年、家族が
帰れなかった。その時に何を思うのか。国会議事堂でストライキをやります。こ
のストライキには皆さん方が力を貸してくださると信じています(拍手)。その
時は宜しくお願いいたします。私も全力を出し切ってストライキをします。それ
がどこまで届くか分かりませんが。

 家族をとにかく助けたい。家族を誰が助けるんですか。30年経って、知らな
い顔してる。これからも、本当に大変なことが続くかも分かりません。しかし、
私たちはあきらめるわけにはいかないんです。身内を、妹を、とにかく助けなけ
ればいけない。日本で、白いご飯とたくあんを食べさせてやりたい。それだけの
ことなんです。

 そのためには日本に連れて帰って、北朝鮮の人間を蹴落としてでも、何として
も助けてやらなければいけない。是非ストライキをする時にはお力添えをお願い
いたします。ありがとうございました(拍手)。

◆家族がいるので従兄弟だけを連れて帰るわけには

寺越昭男(寺越昭二さん長男)

 皆さん、こんばんは。遅くまでご清聴くださいましてありがとうございます。

 私の父が、昭和38年に拉致されてから、もう半世紀以上が経ちました。父は、
生きているか死んでいるか分からないんですが、父親と、叔父と、従兄弟が3人
拉致されました。従兄弟はまだ生きています。叔父はなくなりました。

 叔父の子どもが二人いて、これが私の従兄弟になるわけで、全然関係のない北
朝鮮に従兄弟が3人もいるという状況になっています。

 私は、今の金正恩政権が崩壊するか、被害者を返すという意思を決断するまで
は、解決は難しいと思っています。今の日本の政府に対して、もっともっと圧力
をかけて、今の体制が崩壊するか、意思をくつがえして被害者を返すまで追い詰
めるしかないと思っています。

 問題はその後で、じゃあ今北朝鮮にいる従兄弟はどうなるのかなあということ
です。従兄弟は北朝鮮にいる間は、「自分は拉致ではなく救助された」と言わざ
るをえない立場にいるんですね。そうなった時に、果たして本当に彼を救う会こ
とができるのかな、と。

 彼にも北朝鮮には家族がいます。彼だけを日本に連れて帰るということもでき
ません。そういう特別な事情も考えて、これからどうするのかということだと思
いますが、難しいことはそうなった時に考えたいと思っています。宜しくお願い
いたします(拍手)。

◆横田拓也さんが家族会事務局長に

西岡 時間のため、ご発言がなかった家族の方を紹介します。

帰国者の家族ですが、家族会副代表の浜本七郎さん(拍手、以下略)

今日家族会の事務局長に就任された横田拓也さん

寺越昭二さんの次男の北野政男さん

松木薫さんの弟の松木信宏さん

田口八重子さんのお兄さん、本間勝さん

(5につづく)


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