救う会全国協議会

〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
TEL:03-3946-5780 FAX:03-3946-5784 info@sukuukai.jp

北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

拉致被害者救出運動20年特別集会記録2(2017/03/28)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2017.03.28-2)

■拉致被害者救出運動20年特別集会記録2

◆対話を通じ、あらゆる政策を駆使して臨む

加藤勝信(拉致問題担当大臣)

 皆様方には日頃から拉致問題に対する高い関心と、様々な形でお取組みいただ
いていますことに改めて御礼を申し上げたいと思います。

 今年は久米裕さん、松本京子さん、横田めぐみさんが拉致されてから40年、
そして家族会結成されてから20年という非常に長い年月が経ったところです。
冒頭西岡会長からもお話がありましたように、様々な歴史、様々な思いがあると
ころです。

 そういう中で、皆様方のご努力の中で、2002年には5人の被害者の方々が
帰国を果たすことができたわけですが、それ以外は、そして私も拉致担当大臣に
なってもう1年半経つわけですが、一人も拉致被害者の帰国が実現できないのみ
ならず、帰国に向けての具体的な道筋をまだ見いだし得ていないということは、
本当に痛恨の極みであり、ご家族の皆様や関係者の皆様には心からお詫びを申し
上げなければならないと思っています。

 先月19日に家族会・救う会が決定した新しい運動方針、また昨日公表された
声明においては、「今年中にすべての拉致被害者を救出する」という文言が盛り
込まれているわけです。

 ご家族の皆様方に一日も早い帰国の実現を本当にはかってほしいという強い思
いが盛り込まれていることを、我々はしっかりと受け止めさせていただきたいと
思います。

 この運動方針を受けて、先月22日には、飯塚家族会代表を初めとする被害者
のご家族の皆さんと安倍総理との面会をしていただいたところです。その中にお
いて安倍総理は、みなさんの思いをお伺いし拉致被害者の救出ができていないこ
とに対し、当初から拉致問題に取り組んできた者の一人として、痛恨の思いを述
べておられます。

 そして「皆さんの要望に沿う形で何とか努力していきたい」と強い思いをのべ
られたところです。安倍内閣として、そして担当大臣として、ご家族の皆さんの
思いをしっかり共有しながら全力で引き続き取り組ませていただきたいと思って
います。

 今日皆さんにとやかく申し上げることではありませんが、昨年核開発を、昨日
は弾道ミサイルを発射し、度重なる発射となり、国際社会に対する、まさに挑発
を繰り返しているところです。こうした対応は断じて容認することはできないと
いうことで、我が国も安保理決議に基づく制裁に加えて、関係国と協調して独自
の制裁を着実に実施するなど、断固たる姿勢で臨んでいるところです。

 また国際社会においても、こうした北朝鮮による安全保障上の懸念が高まる中
で、北朝鮮の人権状況の改善を求める意見が非常な高まりを見せています。例え
ば昨年12月の国連総会では、拉致問題を含む北朝鮮の人権状況の改善を求める
決議が採択されました。これは10年連続でもあります。

 またジュネーブで現在開催中の国連人権理事会では主要な報告書が「人道に対
する犯罪」に当たるとした北朝鮮の人権侵害に関する責任追及のメカニズムの検
討に向けて具体的な施策を盛り込んだ決議案が今まさに採決を迎えるところです。

 また、昨年末の安保理決議では、北朝鮮に関する安保理決議として初めて主文
において、拉致被害者を含む北朝鮮にいる人々が受けている苦難に対する深い懸
念が表明されました。

 また、先月安倍総理が訪米をしている最中にミサイルが発射されました。トラ
ンプ大統領と共に安倍総理は直ちに記者会見を行い、日米の強い結束を全世界に
示したわけですが、この首脳会談では北朝鮮の核弾道ミサイル発射に対する大変
厳しい国際環境の中において、拉致問題の早期解決の重要性について完全に一致
し、その後日米共同声明という文書の形で初めて確認したわけです。

 この拉致問題の解決に向けて、我々も「対話と圧力」、「行動対行動」の原則
のもと、北朝鮮の最高指導者に対し、拉致被害者の帰国という決断をどのように
迫り、そしてその道筋を引き出していくかということが大変大事なことでありま
す。

 特にこの日本人の拉致の問題は核・ミサイルと異なり、日本政府自身が取り組
んでいかなければ解決はないわけです。これまでも、「拉致問題は安倍内閣の最
重要課題である」、「最優先で」ということを常に申し上げていますが、ご家族
の皆様方の、「本当に一刻の猶予ももうないんだ」、「ぎりぎりのところに来て
いるんだ」という思いをしっかりと共有しながら、また北朝鮮の暴挙に対する国
際社会の圧力もてこにして、対話を通じながらすべての拉致被害者の一日も早い
帰国につながる具体的な行動をとらせるべく、我々としてとしてもあらゆる政策
を駆使して臨んでいきたいと考えています。

 拉致問題解決に向けて、今後とも家族会・救う会・拉致議連の皆様とも緊密な
連携をとると共に、やはり国民の皆様一人ひとりのこの問題に対する怒り、解決
していくとの思い、こうした皆様方の後押しもしっかりいただきながら進めさせ
ていただくことをお誓いし、私からの挨拶とさせていただきます(拍手)。

◆日米首脳会談で拉致問題の「早期」解決の重要性を認めさせた―重い意味が

西岡 ありがとございました。私も日米首脳会談の共同声明を読んで驚きました。
マスコミはほとんど解説しませんでしたが、ミサイルの発射があった、核実験も
あったという中で、もちろん核・ミサイル開発も止めさせなければならないとい
うことですが、あのトランプさんに、拉致問題の早期解決の重要性を認めさせた。
「早期」と書いています。我々は最優先と言っていますが、日米首脳会談では
「早期」です。この意味は大変重いと思っています。

 この道しかないと思っていますし、まだまだ負けたてないとも思っています。

 これからは各党の拉致問題対策本部長、委員長からひとことずつ決意を表明し
ていただきたいと思います。まず、山谷えり子・自民党拉致問題対策本部長、元
担当大臣にお願いいたします(拍手)。

◆拉致を解決しなくては、私が大好きな日本は国家とはいえない

山谷えり子(自民党拉致問題対策本部長、元拉致問題担当大臣)

 皆様、こんばんは。激しい怒りと寂しさと、そして決してあきらめないぞとい
う強い思いでお集まりいただきありがとうございます。

 世界各地で拉致事件を起こした非道な北朝鮮。そして今もミサイル発射、そし
てもうすぐ核実験をするのではないかと言われています。マレーシアで金正男が
殺害されました。暴走が止まりません。

 20年前に家族会が結成されて、私は昭和55年に「産経新聞」に「これは外
国の工作機関の仕業ではないか」という記事が載った時に、本当に胸がつかまれ
る思いがしました。これを解決しなくては、私が大好きな日本は国家とはいえな
い、と思いました。

 けれどもマスコミも国会も何らかの対応をしているようには見えなかった。そ
んな時に、やむにやまれぬ思いで家族会が立ち上がり、救う会が立ち上がりまし
た。私も、全国あちこちで雨の日も、雪の日も、ひでりの日も、家族会の皆様と
署名や拉致問題の解決を訴える集会に出ましたが、まだまだ当時は「何を言って
いるんだ」、「何かいいがかりをつけようとしているのか」というような反応、
あるいは全くの無視という感じで、理解をしてもらうことはできませんでした。

 多くの国民の皆様が、拉致事件を明確に認識したのは、小泉さん、そして中山
恭子さんの小泉内閣の時代、中山恭子さんが拉致被害者5人とともにタラップを
降りてこられたあの日からではなかったかと思います。

 しかしそれからも、まだ長い年月が経ってしまって、横田めぐみさん、松本京
子さん、久米裕さんが拉致されてから40年という日々が経ちました。一緒に活
動して、アメリカの国連、そしてジュネーブ、韓国など様々なところに行って、
外国に訴えてきました。

 そうした日々を思い出しながら、今もなお解決できていないということに、本
当に申し訳ない思いでいっぱいです。これを解決するには国会に入るしかないと
思って私は国会議員になりましたが、今も解決できていないということに対して
は、本当に申し訳なく思っています。

 今朝も自民党の拉致対策本部で会議を開きましたが、本当に状況がものすごく
変化をしてきています。アメリカも拉致問題を深く認識して、またスネドンさん
というアメリカ人が拉致されたのではないかという疑いも濃厚なので、下院では
決議が通りました。

 そして私も、大臣の時代にジュネーブやニューヨークの国連で様々な国の大使
にこの問題を訴えてきましたが、加藤大臣が今それを引き継いでくださっていま
す。国際社会では今格段に認識が高まってきています。

 安倍内閣は、拉致問題の解決は最重要課題と言っておられます。トランプ大統
領も深く認識をされた。そして今週もドイツのメルケル首相が、「北朝鮮の存在
は北東アジアの脅威だけではなく、世界の平和の脅威でもある」というようなこ
とをおっしゃいました。

 今人権理事会では、北朝鮮の拉致と人権状況に関する問題が議論されていて、
日本がEUとともにリーダーシップをとって草案を書いて、それがまもなく決議さ
れるというところです。(拉致の)責任者を国際刑事裁判所に訴追することを検
討するということは去年、一昨年も入りました。今年はそれをさらに進めるため
に、専門家の配置も含めてどうするかということが議論されています。

 マレーシアでは、40年前にマレーシア人女性4人とシンガポール人1人が、
「船の上でパーティをやるから女性を派遣してくれ」と言われて派遣したところ、
その船ごといなくなっちゃったという事件が、今思い出しなおされて、これは拉
致問題は解決しなければならないという気運も高まってきています。

 とにかく、ありとあらゆることをして、今年中にすべての被害者を救出したい
と思います。自民党はさらなる制裁項目の検討や、どのようにしたら解決に向け
て進むことができるか、あるいは何か危機的な状況が起きた時どのように救出し
ていくかという、具体的なことも含めて今検討作業をしています。

 また北朝鮮と国交のある国や、あるいは平壌に大使館を持っている国々で日本
にも大使がおられる国々の大使とも手分けして会って、意見交換をして、いざと
いう時、あるいは問題意識の共有をどのようにしていくかということを、具体的
に進めていきたいと思っています。

 一日も早くみんなに戻ってきてもらいたい。私の部屋には、「必ず取り戻す」
というポスターと、拉致被害者、特定失踪者の方々のお顔、そして「責任を果た
す」という総理のポスターが貼ってあるんです。毎日、毎日それを見ながら、絶
対あきらめないで国際連携を深めながら、しかしこれは日本が主体的に当然解決
していかなければならない問題ですから、すべてのことをやっていく決意で、被
害者全員が日本の土を踏むその日を早く迎えなければならないと思っています。

 世論の風化ということが最も後戻りさせてしまうことになりますので、「決し
てあきらめない」という声を、大きく、大きく、大きくして、早期の解決に向かっ
て助けていただきたいと思います。どうぞ宜しくお願いいたします(拍手)。

西岡 今、山谷先生のもとに、今日来てくださった塚田先生が座長をして、何を
したら早急に取り戻すことができるかのアクション・プラン(行動計画)を考え
るプロジェクト・チームができています。毎週のように会合をしてくださってい
ると聞いています。

 政治家は政策を考えるという責任があると思います。先生方が真剣に取り組ん
でくださっています。早く政策のパッケージを作っていただいて安倍さんのポケッ
トに入れていただきたいと思います。そのことに精力的に取り組んでくださって
いる山谷先生、塚田先生たちの努力に期待したいと思っています。

(3につづく)

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
■安倍首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
[PC]https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken.html
[携帯]http://form1.kmail.kantei.go.jp/cgi-bin/k/iken/im/goiken.cgi

葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 安倍晋三殿

■救う会全国協議会ニュース

発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
  
■ サイト内検索 ■


■ メールニュース ■
2024/12/02
国民大集会報告4
2024/11/29
国民大集会報告3
2024/11/27
国民大集会報告2
2024/11/25
国民大集会報告1
2024/11/23
「全拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会」決議

■過去のメールニュース■

  ■ 2024年
  ■ 2023年
  ■ 2022年
  ■ 2021年
  ■ 2020年
  ■ 2019年
  ■ 2018年
  ■ 2017年
  ■ 2016年
  ■ 2015年
  ■ 2014年
  ■ 2013年
  ■ 2012年
  ■ 2011年
  ■ 2010年
  ■ 2009年
  ■ 2008年
  ■ 2007年
  ■ 2006年
  ■ 2005年
  ■ 2004年
  ■ 2003年
  ■ 2002年
  ■ 2001年
  ■ 2000年
  ■ 1999年
■あなたにも出来る救出運動■
あなたにもできること

 ■ 映画「めぐみ」 ■ 

映画「めぐみ」

■ 書 籍 ■