韓国家族協議会の訴訟について(2002/01/18)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2002.01.18)
■韓国家族協議会の訴訟について
前のニュースでお知らせした韓国の拉北者家族協議会の政府を相手取った損
害賠償請求訴訟について、崔祐英会長からメッセージが届きましたのでお知ら
せします。
勝訴を堅く信じて、私ども拉北者家族協議会が国家を相手に損害賠償請求訴
訟をするに至った背景と心情をお話いたします。
2000年6月、平壌で開催された南北首脳会議は歴史的な出来事であったこと
に南北朝鮮全ての国民が、会談それ自体にも感動の涙を流しました。これまで
の冷戦ムードが両首脳の間の会談と共同宣言文を通じて和解と平和のムードに
変わった訳です。何よりも非転向長期囚送還問題が南北共同声明に明記され、
高位級会談でも主要議題として扱われました。
これまで持続的に拉北者問題を取り上げてきたわが国政府(1993年度南北高
位級会談時、拉北者問題が主要議題となった)は南北朝鮮の和解と平和ムード
を阻害するという理由で拉北者問題を避けて非転向長期囚問題には積極的でし
た。
続いて2000年9月2日、拉北者たちの送還はおろか生死確認さえかなわないま
ま、北へ送還されることを希望する非転向長期囚は全員北へ送られました。「
非転向長期囚送還」は当時南北和解の名実の伴った象徴であったのです。
以後、我々拉北者家族達に残されたのは挫折感と喪失感だけでした。北朝鮮
が非転向長期囚を取り戻すことなど出来まいと見くびっていましたが、どうし
たことか堂々と非転向長期囚全員を連れていくことを見て驚きました。
私達より経済的に貧しいだけでなく、外部の援助がなければその日さえ生き
延びられない北朝鮮がどうやって韓国の人権団体の心を動かし、遂には政治的
に非転向長期囚を全員北へ送ることに成功したのか驚きです。
拉北者家族の立場からは非転向長期囚の送還のために懸命だった北朝鮮が、
一言も言えないわが国政府と比較されます。
大韓民国国民のうち、朝鮮戦争後、拉北された人は487名と集計されます。
朝鮮戦争時の拉北者まで合わせるとおよそ10万名に達します。この間、冷戦に
よって、拉北者問題を解決することが出来なかった政府が今は南北和解ムード
のために解決できなくなり、拉北者問題は鼻にかければ鼻輪、耳にかければ耳
輪と思えます。これでもだめ、あれでもだめで、そのまま何の努力もしないの
ですか。
私達はこれ以上我慢なりません。ここに大韓民国の法の前に拉北者家族が次
のことを確認しようと思います。
私達拉北者家族は祖国を愛し信頼しています。納税と国防の義務も忠実に果
たしてきました。私達は私達が生きてきたこの祖国の良心を確認したいと思い
ます。
訴訟に関わる12家族は一家族あたり2000万ウォンを請求しました。ある人は
政府が拉北者問題を放置したことに比べればあまりに少ない額ではないかと言
い、果たして勝訴出来る可能性はあるのかと心配して下さる方も少なくありま
せん。
率直に言って私達拉北者家族は経済的に豊かではありません。お金がたくさ
んあれば今の私達としては10億、20億いえ数百億を求める訴訟を起こしたい気
持ちです。しかし私達には額に相当する訴訟費用を出す能力がありません。弁
護士費用を捻出出来ず、無料弁論をして下さる弁護士を探しました。
そして一家族あたり2000万ウォンの請求に対する印紙代10万ウォンは各自負
担としました。このお金も払えない家族が多いという事実を知っていただきた
いと思います。請求金額が少額になった理由はこのように簡単なことです。
私達に無駄なことだと言わないで下さい。何か政治的な騒動を繰り広げるの
ではないかと疑わないで下さい。どうやってこれ以上耐えろと言うのですか。
北朝鮮に帰った非転向長期囚は今もこの地で話題の主人公になっています。い
ったい、わが国政府は、わが国は、私達をなぜこうも虚しい気持ちにさせるの
でしょうか。
私達は、父、息子、兄、弟を家族のもとへ連れてくることがまだ叶わず、現
実的な困難があることもわかっています。しかし、私達の送還要求に反対し、
訳のわからない論理でなだめようとし、もみ消そうと唆し…、このような寒心
に堪えない政府に対し私達の正当な意志と権利を主張しようというものです。
もう一度言います。私達家族はわが国を愛しています。そしてこの意気地が
なく無能な政府を告発します。私達は自分の国が良心に従う国であることを必
ず確認したいと思います。勝訴を信じ、多くの方々の激励を慎んでお願い申し
上げます。
拉北者家族協議会 会長 崔祐英
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救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会
TEL 03-3946-5780/FAX 03-3944-5692 http://www.asahi-net.or.jp/~lj7k- ark
〒112-0015 東京都文京区目白台3-25-13
担当:荒木和博(事務局長 k-araki@mac.email.ne.jp)
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恐縮ですが送信を希望されない方は荒木のID宛メールをお送り下さい。
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■韓国家族協議会の訴訟について
前のニュースでお知らせした韓国の拉北者家族協議会の政府を相手取った損
害賠償請求訴訟について、崔祐英会長からメッセージが届きましたのでお知ら
せします。
勝訴を堅く信じて、私ども拉北者家族協議会が国家を相手に損害賠償請求訴
訟をするに至った背景と心情をお話いたします。
2000年6月、平壌で開催された南北首脳会議は歴史的な出来事であったこと
に南北朝鮮全ての国民が、会談それ自体にも感動の涙を流しました。これまで
の冷戦ムードが両首脳の間の会談と共同宣言文を通じて和解と平和のムードに
変わった訳です。何よりも非転向長期囚送還問題が南北共同声明に明記され、
高位級会談でも主要議題として扱われました。
これまで持続的に拉北者問題を取り上げてきたわが国政府(1993年度南北高
位級会談時、拉北者問題が主要議題となった)は南北朝鮮の和解と平和ムード
を阻害するという理由で拉北者問題を避けて非転向長期囚問題には積極的でし
た。
続いて2000年9月2日、拉北者たちの送還はおろか生死確認さえかなわないま
ま、北へ送還されることを希望する非転向長期囚は全員北へ送られました。「
非転向長期囚送還」は当時南北和解の名実の伴った象徴であったのです。
以後、我々拉北者家族達に残されたのは挫折感と喪失感だけでした。北朝鮮
が非転向長期囚を取り戻すことなど出来まいと見くびっていましたが、どうし
たことか堂々と非転向長期囚全員を連れていくことを見て驚きました。
私達より経済的に貧しいだけでなく、外部の援助がなければその日さえ生き
延びられない北朝鮮がどうやって韓国の人権団体の心を動かし、遂には政治的
に非転向長期囚を全員北へ送ることに成功したのか驚きです。
拉北者家族の立場からは非転向長期囚の送還のために懸命だった北朝鮮が、
一言も言えないわが国政府と比較されます。
大韓民国国民のうち、朝鮮戦争後、拉北された人は487名と集計されます。
朝鮮戦争時の拉北者まで合わせるとおよそ10万名に達します。この間、冷戦に
よって、拉北者問題を解決することが出来なかった政府が今は南北和解ムード
のために解決できなくなり、拉北者問題は鼻にかければ鼻輪、耳にかければ耳
輪と思えます。これでもだめ、あれでもだめで、そのまま何の努力もしないの
ですか。
私達はこれ以上我慢なりません。ここに大韓民国の法の前に拉北者家族が次
のことを確認しようと思います。
私達拉北者家族は祖国を愛し信頼しています。納税と国防の義務も忠実に果
たしてきました。私達は私達が生きてきたこの祖国の良心を確認したいと思い
ます。
訴訟に関わる12家族は一家族あたり2000万ウォンを請求しました。ある人は
政府が拉北者問題を放置したことに比べればあまりに少ない額ではないかと言
い、果たして勝訴出来る可能性はあるのかと心配して下さる方も少なくありま
せん。
率直に言って私達拉北者家族は経済的に豊かではありません。お金がたくさ
んあれば今の私達としては10億、20億いえ数百億を求める訴訟を起こしたい気
持ちです。しかし私達には額に相当する訴訟費用を出す能力がありません。弁
護士費用を捻出出来ず、無料弁論をして下さる弁護士を探しました。
そして一家族あたり2000万ウォンの請求に対する印紙代10万ウォンは各自負
担としました。このお金も払えない家族が多いという事実を知っていただきた
いと思います。請求金額が少額になった理由はこのように簡単なことです。
私達に無駄なことだと言わないで下さい。何か政治的な騒動を繰り広げるの
ではないかと疑わないで下さい。どうやってこれ以上耐えろと言うのですか。
北朝鮮に帰った非転向長期囚は今もこの地で話題の主人公になっています。い
ったい、わが国政府は、わが国は、私達をなぜこうも虚しい気持ちにさせるの
でしょうか。
私達は、父、息子、兄、弟を家族のもとへ連れてくることがまだ叶わず、現
実的な困難があることもわかっています。しかし、私達の送還要求に反対し、
訳のわからない論理でなだめようとし、もみ消そうと唆し…、このような寒心
に堪えない政府に対し私達の正当な意志と権利を主張しようというものです。
もう一度言います。私達家族はわが国を愛しています。そしてこの意気地が
なく無能な政府を告発します。私達は自分の国が良心に従う国であることを必
ず確認したいと思います。勝訴を信じ、多くの方々の激励を慎んでお願い申し
上げます。
拉北者家族協議会 会長 崔祐英
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発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会
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担当:荒木和博(事務局長 k-araki@mac.email.ne.jp)
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