崔祐英韓国拉北者家族協議会会長からのメッセージ(2002/02/04)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2002.02.04)
■崔祐英韓国拉北者家族協議会会長からのメッセージ
国際会議が直前に迫りましたが、一つ残念な報告をしなければなりません。
これまで度々来日して国民大集会をはじめとする救う会の集会に参加してくれ
た韓国の拉北者家族協議会の崔祐英さんが今回の会議に参加できなくなりまし
た。
私たちは彼女ら韓国被害者家族の訴えを入れるべきであると共同主催者であ
る韓国の北韓人権市民連合に要請を続けてきました。その結果一旦は参加する
ことが決まったのですが、参加資格やスピーチの内容をめぐって最終的に調整
がつかず、今回は参加を見合わせることとなりました。韓国の救出運動は日本
の「救う会」「地方議員の会」にあたる組織が存在せず、その代わり家族会が
崔さんらの「家族協議会」ともう一つの「家族会」に分かれています。これに
は色々な経緯があるのですが、韓国の場合拉致された人が政府発表だけでも
487人と日本より格段に多く、拉致に至る事情や家族のおかれた状況が各自さ
まざまであることも大きな理由です。今回は崔さんらの家族協議会からは参加
せず、家族会からのみ参加することになりました。
この決定に至る韓国の市民連合の対応は私たちを納得させるものではありま
せんでしたので、それには別途抗議をしますが、ともかく会議を成功させなが
ら、崔さんらのメッセージも私たちが世界からの参加者に伝えていく必要があ
ると思います。皆様のご協力をよろしくお願い申し上げます。
以下、崔さんから届いたメッセージと、国際会議のために用意していたスピ
ーチの文案をお送りします。
(崔祐英さんからのメッセージ)
------救う会全国協議会、家族連絡会、そしてこの行事を準備されるすべて
の皆様へ-------
こんにちは。
来る2月9日と10日の両日にわたって開かれる北韓人権国際会議の準備で色々
とお忙しいことと存じます。
私は今回開かれる北朝鮮人権国際会議が第3回を迎え公式的に拉致問題に言
及するという事実を知って大変嬉しく思いました。また、これが韓国ではない
日本の東京で開かれることは大きな成果だと思います。行事を準備する過程で
多くの困難があったことと存じますが、私共家族協議会もまた行事に参加する
過程で問題が発生し、結局北韓人権国際会議に参席できなくなったことを本当
に残念に思います。多分私共の団体が東京にいくのに対応して準備して下さっ
たこともあったことと思います。そのような準備過程が私たちの団体の方向修
正でご迷惑をおかけしたことに心よりお詫びを申し上げます。私たちの協議会
会員も今回の行事に参席できないことを残念に思っております。
私が今回の行事に行けない理由は次の通りです。
北韓人権市民連合側では私に協議会としてお話ししようと思った次のような
内容(発表文案をご参照下さい)が今回開かれる北韓人権国際会議の拉北者家
族の証言時間に発表する内容に適切でないとして、個人の訴え中心の発表文を
求めました。すなわち団体の代表としての性格を帯びた発表は困るという立場
を伝えてきたのです。私どもの協議会の運営委員会ではその間の活動の流れを
見るとき協議会代表が個人の訴え中心の発表文だけでは国際会議に参加するの
は難しいという結論を下すことになったのです。
私どもの団体はこの行事を準備する過程で日本のNGO団体の皆さんが韓国の
拉北者家族のために特段のお気遣いをして下さったことを大変よく知っており
ます。私共の団体の招請のために最後まで努力して下さった方々に重ねて心よ
り御礼を申し上げ、感謝を忘れないことを申し上げます。
初めて開かれる国際会議での拉致問題世論化に同席できないことを心より申
し訳なく思います。しかし、私たちの拉北者家族協議会は今後も変わりなく拉
北者が帰ってくる最後の日まで熱心に活動するものであります。また、韓国で
この国際会議が成功するよう応援しております。
深い信頼を込めてこの文章を送ります。
拉北者家族協議会 会長 崔祐英
----------------------------------------
(発表予定だった文案)
家族の愛をご存知のすべての皆様に訴えます
韓国拉北者家族協議会会長 崔祐英
第3回北韓人権国際会議に参加してお話しをすることができるようになり本
当に光栄に思います。この場をつくって下さったすべての皆様に感謝を送りま
す。特に今回の国際会議は拉北者の人権に対して論議する場が設けられ拉北者
家族を代表して活動している私としては言葉に尽くせない深い感慨を覚えます。
日本で北韓に拉致された家族のために熱心に活動してこられた日本の家族と
活動家の皆様方、そして米国、ヨーロッパなど世界各地から参加し共に北韓の
人権状況に対して心配して下さる人権運動家の皆様に韓国の拉北者家族協議会
の家族に代わり深い感謝のご挨拶を申し上げます。
今、この席にも参加されたフランスのピエール・リグロさんが少し前に韓国
のある新聞に帰国した文を読んで過去ヨーロッパでも共産主義者によって拉致
され苦痛を受けた人々が多いということを知りました。オーストリア人のガー
ルフレンドに会いに行ってスパイ嫌疑でソ連軍に逮捕された人々もおり、単に
「労働者の天国」で働いてみたいと思い、行って抑留された人もいるといいま
す。
ソ連が倒れた後その方々が経験した苦痛が世の中に知らされたことはそれで
も幸運でした。しかし、今日本と韓国ではまだ多くの人々が北韓に拉致されて
行った家族が何を食べ、どこに暮らしているのか、甚だしくは生きているのか
死んだのかというたった一つの情報も知ることが出来ず心配ばかりしています。
大部分の共産主義体制が歴史の裏道に退場してしまいましたが北韓だけは依然
として金城鉄壁の中にすべての真実を隠しているようです。
皆さんもご存知のように一昨年6月韓半島で南北頂上会談が行われました。
韓半島に巨大な希望の流れが押し寄せたことを全世界の人々が注目しました。
私たち拉北者家族は誰よりも大きな期待を持ちました。お互いを的だと呼んで
きた二つの国の指導者が会って抱きあい、また多くの約束をしました。大韓民
国体制に害をもたらした被転向長期囚も南北韓で公に英雄になり丁重なもてな
しを受け去っていくのを見ました。私たちはそれが人道主義的な行いだと漠然
と思ったので拉北者家族を代表してその方々が去っていくのを見送ることにし
ました。
私たちはその方々に差し上げた花束に他の意味を持っていたわけではありま
せんでした。次は私たちの番だろうと、私たちにも何か良い便りが来るだろう
という期待のためでした。家族を待っている私たちの切なる心をそうやってで
も表現したかったのです。もしそれですべてのことが終わって敗残兵のように
残されることを知っていたなら私は多分花束のようなものはあげなかったでし
ょう・。
それ以後にも私たち家族は以前北朝鮮の家族の生死も確認できず充分な消息
も聞くことができずにいます。待ち続けていた家族は疲れはてています。何日
か前、私は一通のEメールを受け取りました。86歳になるある女性が拉北され
たご主人の消息を待っているというある支援者の言葉でした。「可能性は少な
いと思いますが最善を尽くしてみます」というその支援者の言葉に私も力が出
てくることを感じましたが、時間の余裕がないということを思うと憂うつにも
なります。すでに多くの方々が苦痛の中で亡くなられてきました。
北韓に帰っていった非転向長期囚は最近北韓のテレビにしばしば登場してい
るといいます。彼らの話が映画でも出てくると聞きました。家族に会い暮らし
ている姿もでて、誰々は息子を結婚させたとか、何十坪の家を建てたとか、そ
んな話も聞こえてきます。本当に虚脱感を覚えずにはおられません。
家族の価値がどれだけ重要なのか、北韓も良く知っているということではあ
りませんか。家族を守るため転向しないスパイも多いと言いますし、北韓は人
間本来の属性を良く利用して家族のない人は外国にも出さずいわんやスパイと
して南派したりはしないと聞きました。
拉致当事者も家族を失った拉北者とその家族の心を良く知っているという意
味でもあるでしょう。ここに参加しておられる横田めぐみさんのお母さんや蓮
池さんのお母さんらと会って見て下さい。その方々はまだ若い子供たちを失っ
た母親です。韓国にも崔スンミン、李ミンギョ、洪ゴンピョ君らが20歳にもな
らない若さで両親のもとから引き離されました。若い年で夫を失った人も多く、
私のように思春期のときに父を失った息子・娘もあまりにも多いのです。家族
がどれだけ重要なのかあまりにもよく知っておりながら、それを利用するだけ
の北朝鮮を私たちは許すことはできません。
ここにおられる皆様が今日この席に参加された何人もの拉北者家族にお会い
になればその方々の顔に込められた悲しみをしっかりと読み取って下さい。時
には嬉しい、楽しい瞬間もあったとしても、大部分の時間は涙の中で過ごさね
ばならなかったでしょう。
韓国では50余年前の6.25戦争(朝鮮戦争)のとき拉致された人々から僅か1
?2年前に拉致された人々まで、数万人の拉北被害者がおります。日本から拉
致された方々も何の罪もない、大事な人々です。この人々の失われた人権を守
ることは今も人間としての権利を享受している私たちの役目だと思います。
したがってこの場であまりにも多様な年齢と国籍、それぞれ異なった職業を
持った方々が一堂に会しているという事実はそれ自体が希望ではないかと思い
ます。私たちが力を会わせれば貴重な約束をクズのように捨て去り、自分の利
益と目的さえ達成されればそれだけの北韓の破廉恥な人権蹂躙者たちに圧力を
加えることができるだろうと信じています。
私たちは父を取り返すために拉北者送還運動をして北韓の人々の人権のため
に働くのがどれだけ重要なのか知りました。彼らより飢餓と抑圧の苦痛を受け
ている人々は全地球上でも探すのが難しいでしょう。私たちの家族がまさにそ
の人々のうちの一人なのです。彼らを救いだすために私たちと力を合わせて下
さい。ありがとうございました。
★★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会
TEL 03-3946-5780/FAX 03-3944-5692 http://www.asahi-net.or.jp/~lj7k- ark
〒112-0015 東京都文京区目白台3-25-13
担当:荒木和博(事務局長 k-araki@mac.email.ne.jp)
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恐縮ですが送信を希望されない方は荒木のID宛メールをお送り下さい。
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■崔祐英韓国拉北者家族協議会会長からのメッセージ
国際会議が直前に迫りましたが、一つ残念な報告をしなければなりません。
これまで度々来日して国民大集会をはじめとする救う会の集会に参加してくれ
た韓国の拉北者家族協議会の崔祐英さんが今回の会議に参加できなくなりまし
た。
私たちは彼女ら韓国被害者家族の訴えを入れるべきであると共同主催者であ
る韓国の北韓人権市民連合に要請を続けてきました。その結果一旦は参加する
ことが決まったのですが、参加資格やスピーチの内容をめぐって最終的に調整
がつかず、今回は参加を見合わせることとなりました。韓国の救出運動は日本
の「救う会」「地方議員の会」にあたる組織が存在せず、その代わり家族会が
崔さんらの「家族協議会」ともう一つの「家族会」に分かれています。これに
は色々な経緯があるのですが、韓国の場合拉致された人が政府発表だけでも
487人と日本より格段に多く、拉致に至る事情や家族のおかれた状況が各自さ
まざまであることも大きな理由です。今回は崔さんらの家族協議会からは参加
せず、家族会からのみ参加することになりました。
この決定に至る韓国の市民連合の対応は私たちを納得させるものではありま
せんでしたので、それには別途抗議をしますが、ともかく会議を成功させなが
ら、崔さんらのメッセージも私たちが世界からの参加者に伝えていく必要があ
ると思います。皆様のご協力をよろしくお願い申し上げます。
以下、崔さんから届いたメッセージと、国際会議のために用意していたスピ
ーチの文案をお送りします。
(崔祐英さんからのメッセージ)
------救う会全国協議会、家族連絡会、そしてこの行事を準備されるすべて
の皆様へ-------
こんにちは。
来る2月9日と10日の両日にわたって開かれる北韓人権国際会議の準備で色々
とお忙しいことと存じます。
私は今回開かれる北朝鮮人権国際会議が第3回を迎え公式的に拉致問題に言
及するという事実を知って大変嬉しく思いました。また、これが韓国ではない
日本の東京で開かれることは大きな成果だと思います。行事を準備する過程で
多くの困難があったことと存じますが、私共家族協議会もまた行事に参加する
過程で問題が発生し、結局北韓人権国際会議に参席できなくなったことを本当
に残念に思います。多分私共の団体が東京にいくのに対応して準備して下さっ
たこともあったことと思います。そのような準備過程が私たちの団体の方向修
正でご迷惑をおかけしたことに心よりお詫びを申し上げます。私たちの協議会
会員も今回の行事に参席できないことを残念に思っております。
私が今回の行事に行けない理由は次の通りです。
北韓人権市民連合側では私に協議会としてお話ししようと思った次のような
内容(発表文案をご参照下さい)が今回開かれる北韓人権国際会議の拉北者家
族の証言時間に発表する内容に適切でないとして、個人の訴え中心の発表文を
求めました。すなわち団体の代表としての性格を帯びた発表は困るという立場
を伝えてきたのです。私どもの協議会の運営委員会ではその間の活動の流れを
見るとき協議会代表が個人の訴え中心の発表文だけでは国際会議に参加するの
は難しいという結論を下すことになったのです。
私どもの団体はこの行事を準備する過程で日本のNGO団体の皆さんが韓国の
拉北者家族のために特段のお気遣いをして下さったことを大変よく知っており
ます。私共の団体の招請のために最後まで努力して下さった方々に重ねて心よ
り御礼を申し上げ、感謝を忘れないことを申し上げます。
初めて開かれる国際会議での拉致問題世論化に同席できないことを心より申
し訳なく思います。しかし、私たちの拉北者家族協議会は今後も変わりなく拉
北者が帰ってくる最後の日まで熱心に活動するものであります。また、韓国で
この国際会議が成功するよう応援しております。
深い信頼を込めてこの文章を送ります。
拉北者家族協議会 会長 崔祐英
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(発表予定だった文案)
家族の愛をご存知のすべての皆様に訴えます
韓国拉北者家族協議会会長 崔祐英
第3回北韓人権国際会議に参加してお話しをすることができるようになり本
当に光栄に思います。この場をつくって下さったすべての皆様に感謝を送りま
す。特に今回の国際会議は拉北者の人権に対して論議する場が設けられ拉北者
家族を代表して活動している私としては言葉に尽くせない深い感慨を覚えます。
日本で北韓に拉致された家族のために熱心に活動してこられた日本の家族と
活動家の皆様方、そして米国、ヨーロッパなど世界各地から参加し共に北韓の
人権状況に対して心配して下さる人権運動家の皆様に韓国の拉北者家族協議会
の家族に代わり深い感謝のご挨拶を申し上げます。
今、この席にも参加されたフランスのピエール・リグロさんが少し前に韓国
のある新聞に帰国した文を読んで過去ヨーロッパでも共産主義者によって拉致
され苦痛を受けた人々が多いということを知りました。オーストリア人のガー
ルフレンドに会いに行ってスパイ嫌疑でソ連軍に逮捕された人々もおり、単に
「労働者の天国」で働いてみたいと思い、行って抑留された人もいるといいま
す。
ソ連が倒れた後その方々が経験した苦痛が世の中に知らされたことはそれで
も幸運でした。しかし、今日本と韓国ではまだ多くの人々が北韓に拉致されて
行った家族が何を食べ、どこに暮らしているのか、甚だしくは生きているのか
死んだのかというたった一つの情報も知ることが出来ず心配ばかりしています。
大部分の共産主義体制が歴史の裏道に退場してしまいましたが北韓だけは依然
として金城鉄壁の中にすべての真実を隠しているようです。
皆さんもご存知のように一昨年6月韓半島で南北頂上会談が行われました。
韓半島に巨大な希望の流れが押し寄せたことを全世界の人々が注目しました。
私たち拉北者家族は誰よりも大きな期待を持ちました。お互いを的だと呼んで
きた二つの国の指導者が会って抱きあい、また多くの約束をしました。大韓民
国体制に害をもたらした被転向長期囚も南北韓で公に英雄になり丁重なもてな
しを受け去っていくのを見ました。私たちはそれが人道主義的な行いだと漠然
と思ったので拉北者家族を代表してその方々が去っていくのを見送ることにし
ました。
私たちはその方々に差し上げた花束に他の意味を持っていたわけではありま
せんでした。次は私たちの番だろうと、私たちにも何か良い便りが来るだろう
という期待のためでした。家族を待っている私たちの切なる心をそうやってで
も表現したかったのです。もしそれですべてのことが終わって敗残兵のように
残されることを知っていたなら私は多分花束のようなものはあげなかったでし
ょう・。
それ以後にも私たち家族は以前北朝鮮の家族の生死も確認できず充分な消息
も聞くことができずにいます。待ち続けていた家族は疲れはてています。何日
か前、私は一通のEメールを受け取りました。86歳になるある女性が拉北され
たご主人の消息を待っているというある支援者の言葉でした。「可能性は少な
いと思いますが最善を尽くしてみます」というその支援者の言葉に私も力が出
てくることを感じましたが、時間の余裕がないということを思うと憂うつにも
なります。すでに多くの方々が苦痛の中で亡くなられてきました。
北韓に帰っていった非転向長期囚は最近北韓のテレビにしばしば登場してい
るといいます。彼らの話が映画でも出てくると聞きました。家族に会い暮らし
ている姿もでて、誰々は息子を結婚させたとか、何十坪の家を建てたとか、そ
んな話も聞こえてきます。本当に虚脱感を覚えずにはおられません。
家族の価値がどれだけ重要なのか、北韓も良く知っているということではあ
りませんか。家族を守るため転向しないスパイも多いと言いますし、北韓は人
間本来の属性を良く利用して家族のない人は外国にも出さずいわんやスパイと
して南派したりはしないと聞きました。
拉致当事者も家族を失った拉北者とその家族の心を良く知っているという意
味でもあるでしょう。ここに参加しておられる横田めぐみさんのお母さんや蓮
池さんのお母さんらと会って見て下さい。その方々はまだ若い子供たちを失っ
た母親です。韓国にも崔スンミン、李ミンギョ、洪ゴンピョ君らが20歳にもな
らない若さで両親のもとから引き離されました。若い年で夫を失った人も多く、
私のように思春期のときに父を失った息子・娘もあまりにも多いのです。家族
がどれだけ重要なのかあまりにもよく知っておりながら、それを利用するだけ
の北朝鮮を私たちは許すことはできません。
ここにおられる皆様が今日この席に参加された何人もの拉北者家族にお会い
になればその方々の顔に込められた悲しみをしっかりと読み取って下さい。時
には嬉しい、楽しい瞬間もあったとしても、大部分の時間は涙の中で過ごさね
ばならなかったでしょう。
韓国では50余年前の6.25戦争(朝鮮戦争)のとき拉致された人々から僅か1
?2年前に拉致された人々まで、数万人の拉北被害者がおります。日本から拉
致された方々も何の罪もない、大事な人々です。この人々の失われた人権を守
ることは今も人間としての権利を享受している私たちの役目だと思います。
したがってこの場であまりにも多様な年齢と国籍、それぞれ異なった職業を
持った方々が一堂に会しているという事実はそれ自体が希望ではないかと思い
ます。私たちが力を会わせれば貴重な約束をクズのように捨て去り、自分の利
益と目的さえ達成されればそれだけの北韓の破廉恥な人権蹂躙者たちに圧力を
加えることができるだろうと信じています。
私たちは父を取り返すために拉北者送還運動をして北韓の人々の人権のため
に働くのがどれだけ重要なのか知りました。彼らより飢餓と抑圧の苦痛を受け
ている人々は全地球上でも探すのが難しいでしょう。私たちの家族がまさにそ
の人々のうちの一人なのです。彼らを救いだすために私たちと力を合わせて下
さい。ありがとうございました。
★★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会
TEL 03-3946-5780/FAX 03-3944-5692 http://www.asahi-net.or.jp/~lj7k- ark
〒112-0015 東京都文京区目白台3-25-13
担当:荒木和博(事務局長 k-araki@mac.email.ne.jp)
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恐縮ですが送信を希望されない方は荒木のID宛メールをお送り下さい。
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