自民党外交調査会で拉致問題に積極的取り組み(2002/02/06)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2002.02.06)
■自民党外交調査会で拉致問題に積極的取り組み
すでに報道されていますが、1月30日に開かれた自民党政務調査会外交調査
会不審船等の諸問題に関する非公式会議では、拉致問題についてさらに積極的
に取り組んでいくこととなりました。その基本は「『拉致問題の解決なくして
日朝国交正常化なし』との強い決意を内外に明示し、具体的なアプローチを積
極的に行っていくべき」とするもの。
具体的なアプローチとしては米国・EUとの連携強化、国連機関への働きか
けなどが盛り込まれています。遅きに失した感もありますが、ともかくこのよ
うな方向性が打ちだされたことは何よりです。ただ、やはり一つパンチに欠け
るのは日本が直接北朝鮮に対して行うべき制裁措置に言及されていない点。も
ちろん米欧や国際機関への働きかけを強めることは北朝鮮包囲網という意味で
は効果がありますが、「日本はどうしているのか」と聞かれたときに、「話し
合いの場がないから何もできない」というのは何とも格好の悪いものです。や
はり、北朝鮮に直接強いメッセージを与えて政策の変更を図らせる(図ってい
ただく、ではなく)ことが必要不可欠だとは思います。
いずれにしても、今後の活動に期待したいものです。
■国際会議と北朝鮮の人権問題に関して 荒木和博
先日横田さんのお母さんとお話ししていて、今回の国際会議や産経の意見広
告に関し「何で北朝鮮の人権問題までやるのか」という知人からの電話がいく
つかあったと聞きました。
確かに、北朝鮮という国は横田さんご夫妻を知っている方からすれば、その
娘さんを拉致していった憎い国ですから、「なぜ北朝鮮をたすけるのか」とい
う疑問があるのも当然かもしれません。あるいはこのニュースをご覧の方々の
中にも同様の思いの方がおられるかと考え、コメントしておきたいと思います。
北朝鮮には「家族連座制」があります。例えば、ある家のご主人が、職場で
ちょっと「北朝鮮より中国のものの方が良い」といったような、われわれが普
段気軽に口に出す程度のことを言ったと分かると、政治犯として強制収容所に
送られます。しかも本人だけではなく、奥さんや親、あるいは子供まで収容所
送りになることが少なくないのです。
私たちには想像しにくいことですが、例えば日本の体制がおかしいと思い、
クーデターでも何でも、行動しようと思ったとき、自分一人ならまだ動けるか
も知れません。しかし、自分が行動したことで奥さん、ご主人、あるいはお子
さんが収容所に入れられ、地獄のような苦しみをしなければならないとしたら、
果たして私たちは決断できるでしょうか。
また、北朝鮮を逃げ出したらどうなるか、中国で公安の目を逃れて恐怖の中
で暮らしていかなければなりません。捕まれば北朝鮮に送り返され、拷問や収
容所送りが待っています。逃げ出したのが女性なら人身売買の対象にもなって
しまいます。私は中国東北(旧満州)の延吉にある韓国人牧師の協会で北朝鮮
から脱出してきた人に何人か会ったことがありますが、恐怖感に脅える目が今
でも忘れられません。
確かに北朝鮮ではメディアは盛んに日本を非難しています。しかし、それは
恐怖による統制、ノルベルト・フォラツェン氏によれば「自国民へのテロ」と
も言えるものであり、大多数の北朝鮮国民が被害者であることは明らかです。
今回の国際会議で第1セッションは収容所をはじめとする北朝鮮国内の人権
弾圧、第2セッションは中国に逃れた人々の苦痛がテーマです。そして、拉致
も含めてこれらの問題はすべて北朝鮮の体制に起因するものです。拉致問題に
関心を持ち、同胞を救出しなければならないと思っている方は、ぜひその意味
で北朝鮮の人権問題に関心を持って下さい。私たちは昨年から特に国際社会へ
の働きかけなどに力を入れています。日本の中では拉致問題は北朝鮮の人権問
題という意味では中心的課題ですが、国際的にみれば収容所や難民の問題が中
心なのです。
昨年の国民大集会のスローガンは「救おう!世界が力を合わせ 北朝鮮に拉
致された人々を、そして北朝鮮の人々を」でした。救出運動が始まって5年、
当初、私たちは拉致された同胞を救おうという運動でスタートし、やがて韓国
にも同じように拉致されて苦しんでいる人々がいることを知りました。そして、
運動は拉致された人々すべてを家族のもとへと返す運動になりました。そして
昨年の国民大集会へと進んだのです。国民大集会のとき、韓国から参加した方
に李美一さんという方がおられました。朝鮮戦争時の民間人拉致被害者の家族
会の会長です。この朝鮮戦争当時の拉致については聞いたことはあったものの、
私たちでさえ実態はよく知りませんでした。これは朝鮮戦争のどさくさに、韓
国軍捕虜とは別に北朝鮮当局が韓国の民間人を強制的に連れていったもので、
その数は8万名とも言われています。
日本は東アジア最大の民主主義国家として、たとえ外国の協力がなかったと
しても自国の被害者のみならず韓国など他国の拉致された人々も救出し、さら
に北朝鮮の人々も人権抑圧の中から救い出す責務を持っていると思います。ま
た、拉致被害者を救出するために国際社会の協力を得ようとすれば協力を得る
にたる貢献をしていかなければなりません。どうかご理解とご協力をよろしく
お願い申し上げます。
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救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会
TEL 03-3946-5780/FAX 03-3944-5692 http://www.asahi-net.or.jp/~lj7k- ark
〒112-0015 東京都文京区目白台3-25-13
担当:荒木和博(事務局長 k-araki@mac.email.ne.jp)
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恐縮ですが送信を希望されない方は荒木のID宛メールをお送り下さい。
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荒木和博
k-araki@mac.email.ne.jp
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■自民党外交調査会で拉致問題に積極的取り組み
すでに報道されていますが、1月30日に開かれた自民党政務調査会外交調査
会不審船等の諸問題に関する非公式会議では、拉致問題についてさらに積極的
に取り組んでいくこととなりました。その基本は「『拉致問題の解決なくして
日朝国交正常化なし』との強い決意を内外に明示し、具体的なアプローチを積
極的に行っていくべき」とするもの。
具体的なアプローチとしては米国・EUとの連携強化、国連機関への働きか
けなどが盛り込まれています。遅きに失した感もありますが、ともかくこのよ
うな方向性が打ちだされたことは何よりです。ただ、やはり一つパンチに欠け
るのは日本が直接北朝鮮に対して行うべき制裁措置に言及されていない点。も
ちろん米欧や国際機関への働きかけを強めることは北朝鮮包囲網という意味で
は効果がありますが、「日本はどうしているのか」と聞かれたときに、「話し
合いの場がないから何もできない」というのは何とも格好の悪いものです。や
はり、北朝鮮に直接強いメッセージを与えて政策の変更を図らせる(図ってい
ただく、ではなく)ことが必要不可欠だとは思います。
いずれにしても、今後の活動に期待したいものです。
■国際会議と北朝鮮の人権問題に関して 荒木和博
先日横田さんのお母さんとお話ししていて、今回の国際会議や産経の意見広
告に関し「何で北朝鮮の人権問題までやるのか」という知人からの電話がいく
つかあったと聞きました。
確かに、北朝鮮という国は横田さんご夫妻を知っている方からすれば、その
娘さんを拉致していった憎い国ですから、「なぜ北朝鮮をたすけるのか」とい
う疑問があるのも当然かもしれません。あるいはこのニュースをご覧の方々の
中にも同様の思いの方がおられるかと考え、コメントしておきたいと思います。
北朝鮮には「家族連座制」があります。例えば、ある家のご主人が、職場で
ちょっと「北朝鮮より中国のものの方が良い」といったような、われわれが普
段気軽に口に出す程度のことを言ったと分かると、政治犯として強制収容所に
送られます。しかも本人だけではなく、奥さんや親、あるいは子供まで収容所
送りになることが少なくないのです。
私たちには想像しにくいことですが、例えば日本の体制がおかしいと思い、
クーデターでも何でも、行動しようと思ったとき、自分一人ならまだ動けるか
も知れません。しかし、自分が行動したことで奥さん、ご主人、あるいはお子
さんが収容所に入れられ、地獄のような苦しみをしなければならないとしたら、
果たして私たちは決断できるでしょうか。
また、北朝鮮を逃げ出したらどうなるか、中国で公安の目を逃れて恐怖の中
で暮らしていかなければなりません。捕まれば北朝鮮に送り返され、拷問や収
容所送りが待っています。逃げ出したのが女性なら人身売買の対象にもなって
しまいます。私は中国東北(旧満州)の延吉にある韓国人牧師の協会で北朝鮮
から脱出してきた人に何人か会ったことがありますが、恐怖感に脅える目が今
でも忘れられません。
確かに北朝鮮ではメディアは盛んに日本を非難しています。しかし、それは
恐怖による統制、ノルベルト・フォラツェン氏によれば「自国民へのテロ」と
も言えるものであり、大多数の北朝鮮国民が被害者であることは明らかです。
今回の国際会議で第1セッションは収容所をはじめとする北朝鮮国内の人権
弾圧、第2セッションは中国に逃れた人々の苦痛がテーマです。そして、拉致
も含めてこれらの問題はすべて北朝鮮の体制に起因するものです。拉致問題に
関心を持ち、同胞を救出しなければならないと思っている方は、ぜひその意味
で北朝鮮の人権問題に関心を持って下さい。私たちは昨年から特に国際社会へ
の働きかけなどに力を入れています。日本の中では拉致問題は北朝鮮の人権問
題という意味では中心的課題ですが、国際的にみれば収容所や難民の問題が中
心なのです。
昨年の国民大集会のスローガンは「救おう!世界が力を合わせ 北朝鮮に拉
致された人々を、そして北朝鮮の人々を」でした。救出運動が始まって5年、
当初、私たちは拉致された同胞を救おうという運動でスタートし、やがて韓国
にも同じように拉致されて苦しんでいる人々がいることを知りました。そして、
運動は拉致された人々すべてを家族のもとへと返す運動になりました。そして
昨年の国民大集会へと進んだのです。国民大集会のとき、韓国から参加した方
に李美一さんという方がおられました。朝鮮戦争時の民間人拉致被害者の家族
会の会長です。この朝鮮戦争当時の拉致については聞いたことはあったものの、
私たちでさえ実態はよく知りませんでした。これは朝鮮戦争のどさくさに、韓
国軍捕虜とは別に北朝鮮当局が韓国の民間人を強制的に連れていったもので、
その数は8万名とも言われています。
日本は東アジア最大の民主主義国家として、たとえ外国の協力がなかったと
しても自国の被害者のみならず韓国など他国の拉致された人々も救出し、さら
に北朝鮮の人々も人権抑圧の中から救い出す責務を持っていると思います。ま
た、拉致被害者を救出するために国際社会の協力を得ようとすれば協力を得る
にたる貢献をしていかなければなりません。どうかご理解とご協力をよろしく
お願い申し上げます。
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救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会
TEL 03-3946-5780/FAX 03-3944-5692 http://www.asahi-net.or.jp/~lj7k- ark
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担当:荒木和博(事務局長 k-araki@mac.email.ne.jp)
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