北朝鮮、国会決議を非難(2002/04/18)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2002.04.18)
■北朝鮮、拉致問題に関する国会決議を非難
14日の北朝鮮国営中央通信は論評を通し、拉致問題についての国会決議を非
難しました。
このところ北朝鮮のメディアは拉致問題の日本での高まりを非難する論評を
頻繁に出していますが、これは北朝鮮の中に動揺があることの証拠です。また、
下の論評を見ても分かるように、5年前と比べて北朝鮮の拉致問題に関する非
難は明らかに「でっち上げ」という比重が減り、「過去清算」の比重が増えて
います。つまり、もう「でっち上げ」と言っても聞いてくれないので、おあい
こに持ち込もうという戦術です。
しかし、北朝鮮のこの論旨には明らかな「歪曲」があります。中に出てくる
「600万強制連行」「20万慰安婦」というのはいわゆる「白髪三千丈」の類い
で論外としても、それ以前に今の北朝鮮がどういう状況かについては完全にネ
グレクトしているのです。
例えば北朝鮮では1993年頃からはじまった飢餓で300万ともそれ以上とも言
われる罪もない人々が、それこそお年寄りから子供まで、餓死あるいは飢餓に
よる病死をしています。人口の1%が入れられているという政治犯収容所の状
況はそこから脱出した人々の証言で知られていますが、およそ人間の扱いでは
ありません。また、本人のみならず家族まで収容所に入れてしまう連座制は、
体制批判を抑圧する武器として極めて有効に機能してきました。まさに「人権
を踏みにじった大犯罪」だと言えるでしょう。
こんなことを言うと誤解を受けるかも知れませんが、他国民を拉致してでも、
自国民の生活を守ろうとしたというならそういう発想をすることは理解できな
くもありません(もちろん、だからといって絶対に許すことはできませんが)。
しかし、他国民を拉致した上に自国民の人権まで踏みにじり、餓死させておい
て、自分たちは豪勢な暮らしをしている今の北朝鮮の指導部から批判を受ける
筋合いはありません。いわんや拉致されたのは一切北朝鮮と関係のない人々な
のです。
北朝鮮が日本に過去清算を求めたいのなら、まず拉致をした人を帰し、自国
民の人権を保障してからでしょう。それらが実現してから、何を清算すべきな
のか、お互いに事実を検討るのが筋であって、今現在自国民の人権を踏みにじ
っている政権に、その政権によって拉致された日本国民を取り返そうという、
当然の行為を非難する資格があるわけはありません。
こうやって書いている内にも北朝鮮でコッチェビ(浮浪児)となって、零下
20度30度という極寒の中で死んでいく子供たちの話が頭に浮かんできます。金
正日政権は「謝罪と補償」を言うならまず今現在の自国民に「謝罪と補償」を
せよと言いたい思いです。(荒木和博)
<平壌14日発中央通信>
去る11日、日本の国会は「拉致疑惑は国家主権及び基本的な人権、人道にも
かかわる重大な問題」とし、わが共和国の尊厳を損なう極めて唯我独尊的な決
議を採択した。
われわれはこのような決議採択騒ぎに対して、まさに驚愕を禁じえない。
日本の国会は自分らが採択した決議で、「行方不明者問題」を「拉致問題」
と断定し、何らかの国家権力と人権に関する重大な問題であると強調した。
ならば、日本が武力で朝鮮を占領し、600余万の罪なき人々を強制連行して
牛馬のように酷使し、手当たり次第に虐殺し、20余万の女性を拉致して日帝侵
略軍の性のなぐさみものにした反人倫的犯罪は何と言えようか。
これこそ、他民族、他国の主権を蹂躙、簒奪し、人権を踏みにじった大犯罪
ではないのか。
しかし、日本は今日に至るまで、これに対しては目をつぶって口をつぐみ、
謝罪や補償もしていない。
日本は今まで、謝罪と補償はおろか、罪悪の歴史を否定し、歪曲、美化する
ことにだけ汲々としてきた。
日本の国会がもし、歴史を直視し、人間の理性と良心を尊重するなら、何よ
りもまず過去の日本帝国主義が朝鮮を侵略して国権を簒奪し、数百万の朝鮮人
民の人権を無残に蹂躙した問題を謝罪し、補償すべきだという決議を採択すべ
きであろう。
一国の国民の将来に責任を持ち、彼らの真の利益と良心を代表する国会であ
るなら、当然、こうした立場と態度を取ることが歴史的及び政治的見地からみ
ても純理にかなう行為である。
歴史は抹殺できず、厳然たる歴史的事実に対して黒を白と言うのは、より大
きな犯罪として烙印を押される。
口は曲がっても確かなことを言ってこそ、聞く人も見る人も納得するもので
ある。
日本の国会は歴史と現実を直視し、自分らの採択した不当な決議を撤回すべ
きである。
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発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会
TEL 03-3946-5780/FAX 03-3944-5692 narkn@hotmail.com http://www.asahi-net.or.jp/~lj7k-ark
〒112-0015 東京都文京区目白台3-25-13
担当:事務局長 荒木和博
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恐縮ですが送信を希望されない方はメールにてお知らせ下さい
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■北朝鮮、拉致問題に関する国会決議を非難
14日の北朝鮮国営中央通信は論評を通し、拉致問題についての国会決議を非
難しました。
このところ北朝鮮のメディアは拉致問題の日本での高まりを非難する論評を
頻繁に出していますが、これは北朝鮮の中に動揺があることの証拠です。また、
下の論評を見ても分かるように、5年前と比べて北朝鮮の拉致問題に関する非
難は明らかに「でっち上げ」という比重が減り、「過去清算」の比重が増えて
います。つまり、もう「でっち上げ」と言っても聞いてくれないので、おあい
こに持ち込もうという戦術です。
しかし、北朝鮮のこの論旨には明らかな「歪曲」があります。中に出てくる
「600万強制連行」「20万慰安婦」というのはいわゆる「白髪三千丈」の類い
で論外としても、それ以前に今の北朝鮮がどういう状況かについては完全にネ
グレクトしているのです。
例えば北朝鮮では1993年頃からはじまった飢餓で300万ともそれ以上とも言
われる罪もない人々が、それこそお年寄りから子供まで、餓死あるいは飢餓に
よる病死をしています。人口の1%が入れられているという政治犯収容所の状
況はそこから脱出した人々の証言で知られていますが、およそ人間の扱いでは
ありません。また、本人のみならず家族まで収容所に入れてしまう連座制は、
体制批判を抑圧する武器として極めて有効に機能してきました。まさに「人権
を踏みにじった大犯罪」だと言えるでしょう。
こんなことを言うと誤解を受けるかも知れませんが、他国民を拉致してでも、
自国民の生活を守ろうとしたというならそういう発想をすることは理解できな
くもありません(もちろん、だからといって絶対に許すことはできませんが)。
しかし、他国民を拉致した上に自国民の人権まで踏みにじり、餓死させておい
て、自分たちは豪勢な暮らしをしている今の北朝鮮の指導部から批判を受ける
筋合いはありません。いわんや拉致されたのは一切北朝鮮と関係のない人々な
のです。
北朝鮮が日本に過去清算を求めたいのなら、まず拉致をした人を帰し、自国
民の人権を保障してからでしょう。それらが実現してから、何を清算すべきな
のか、お互いに事実を検討るのが筋であって、今現在自国民の人権を踏みにじ
っている政権に、その政権によって拉致された日本国民を取り返そうという、
当然の行為を非難する資格があるわけはありません。
こうやって書いている内にも北朝鮮でコッチェビ(浮浪児)となって、零下
20度30度という極寒の中で死んでいく子供たちの話が頭に浮かんできます。金
正日政権は「謝罪と補償」を言うならまず今現在の自国民に「謝罪と補償」を
せよと言いたい思いです。(荒木和博)
<平壌14日発中央通信>
去る11日、日本の国会は「拉致疑惑は国家主権及び基本的な人権、人道にも
かかわる重大な問題」とし、わが共和国の尊厳を損なう極めて唯我独尊的な決
議を採択した。
われわれはこのような決議採択騒ぎに対して、まさに驚愕を禁じえない。
日本の国会は自分らが採択した決議で、「行方不明者問題」を「拉致問題」
と断定し、何らかの国家権力と人権に関する重大な問題であると強調した。
ならば、日本が武力で朝鮮を占領し、600余万の罪なき人々を強制連行して
牛馬のように酷使し、手当たり次第に虐殺し、20余万の女性を拉致して日帝侵
略軍の性のなぐさみものにした反人倫的犯罪は何と言えようか。
これこそ、他民族、他国の主権を蹂躙、簒奪し、人権を踏みにじった大犯罪
ではないのか。
しかし、日本は今日に至るまで、これに対しては目をつぶって口をつぐみ、
謝罪や補償もしていない。
日本は今まで、謝罪と補償はおろか、罪悪の歴史を否定し、歪曲、美化する
ことにだけ汲々としてきた。
日本の国会がもし、歴史を直視し、人間の理性と良心を尊重するなら、何よ
りもまず過去の日本帝国主義が朝鮮を侵略して国権を簒奪し、数百万の朝鮮人
民の人権を無残に蹂躙した問題を謝罪し、補償すべきだという決議を採択すべ
きであろう。
一国の国民の将来に責任を持ち、彼らの真の利益と良心を代表する国会であ
るなら、当然、こうした立場と態度を取ることが歴史的及び政治的見地からみ
ても純理にかなう行為である。
歴史は抹殺できず、厳然たる歴史的事実に対して黒を白と言うのは、より大
きな犯罪として烙印を押される。
口は曲がっても確かなことを言ってこそ、聞く人も見る人も納得するもので
ある。
日本の国会は歴史と現実を直視し、自分らの採択した不当な決議を撤回すべ
きである。
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発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会
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担当:事務局長 荒木和博
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