政府に今年中の全被害者救出を再度求める国民大集会報告4(2018/04/27)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2018.04.27)
■政府に今年中の全被害者救出を再度求める国民大集会報告4
櫻井 皆さんありがとうございました。では次に、家族会の皆様方からお一人、
お一人、お気持ちをお話いただきたいと思います。横田早紀江さんから宜しくお
願いいたします(拍手)。
◆「ああ、日本の山って美しい」と言える日が来るように
横田早紀江(横田めぐみさん母)
皆様こんにちは(拍手)。本当に考えられないような長い間、このような問題が
起き続けていたこと、そしてそれが全く我々の目にも触れないで、私たちは子ど
もたちがどこに行ったのか分からない。本当に不思議な消え方をしたあの時のこ
とを今思い出していますが、これだけの長い間、拉致問題として浮上して、考え
られないことが起きていたんだいうことが分かった。
でも生きていたが分かったことで、20年前私たちは本当に嬉しかったんです。
それからまたものすごい激動の中で、死亡宣告されたり、偽の骨が送られてきた
り、孫が現れたり、何というかドラマのような毎日を過ごしてきました。普通な
ら立っていられないような緊張感と苦しみと悲しみと、そして喜びもありました。
そんな中でここまで82歳になるまで、こんなに長く生かされるとは思っても
いなかった。それは本当に皆様方の、今日ここにお集まりの本当にたくさんの皆
様方の、この問題に対しての温かいお気持ちとご支援、そして日本がこんなこと
ではいけない、こんなことをされてほっておけないという気持ちでいつも集って
くださっている。
そのことが今回のような大きな形に、40年経ってようやくここまで形になっ
て表れてきたんだなと思いながら、皆様のお声を聞かせていただきました。本当
にたくさんの方に助けていただいてありがとうございます。
これからどうなっていくのかなと思いながら、ここまで皆様方と一緒に戦い続
けてきたことが、ああやっぱり戦ってきてよかったね、やっぱりみんなで心を一
つにすればこういうことが起きてくるんだねということになるように、私は毎日
お祈りしています。
必ずその日が来ると信じて、それが何か月先か分かりませんが、必ずその日が
来て、たくさんの方たちが、子どもたちが、「ああ、やっと日本に帰れた」、
「ああ、日本の山って美しい」と言える日。曽我ひとみさんがそうおっしゃった
言葉が、みんなから発せられると思いますが、当たり前の生活ができるように、
そのことだけを願ってこれからも頑張っていきます。
主人が体調を壊して、皆様の前になかなか出て来られなくなりましたが、彼は
彼なりに、本当に一生懸命に、全身全霊を打ち込んで、千回を超える講演も二人
でさせていただきました。出来うる限りのことをさせていただいたので、「もう
これでいいね」とお互いに言い合っております。
「帰ってきて会うまでは頑張ってくださいよ」と言いながら、めぐみの写真を
見せると、「うん、うん」とうなづいています。どうか皆様もお祈りくださいま
すように。どうか引き続き日本のために、日本の国が本当にこんなでは恥ずかし
いんです。こんなに大変なことが起きているのに。誰も何にもしなかったのかと
いうぐらい悲しい。どうか誰もがもうこんな目にあわないように、もっともっと
変なことが起きないように、どうか一緒にお力添えくださいますように宜しくお
願いいたします。本当に今日はありがとうございました(拍手)。
◆北朝鮮にとっても最後のチャンス
横田拓也(横田めぐみさん弟、家族会事務局長)
皆さん、こんにちは。本日はお忙しい中をお集まりいただき、誠にありがとう
ございます。皆様方から北朝鮮への大きな怒りとか、我々家族会や特定失踪者問
題調査会の家族に対する温かいご支援、その気持ちがひしひしとこちらに伝わっ
てくることで、私たちが大きな勇気を与えられている。そんな実感があります。
そして今回の日米首脳会談。首脳同士というよりは、先ほど古屋先生もおっしゃっ
ていましたが、安倍総理とトランプ大統領の個人同士の絆があって、本当に大き
な前進がはかれたと思います。
トランプ大統領が拉致問題に言及するということは、さらに国連総会での演説
とか昨年11月の面会に続いて、とても力強く私たちは勇気づけられました。
ところで私は個人的には、北朝鮮のマスゲームを平昌オリンピック以降見せつ
けられたような気がしてならないわけです。彼らは嘘でだます歴史の繰り返しで
すから、右に振って左に振る、左に振って右に振り、私たちを安心させ、交渉が
あたかも進んでいるかのように見せるのが彼らの得意技ですから、答えが出るま
で、拉致被害者が帰るまでは私たちは絶対に制裁の手を緩めてはならないと思い
ます。
そして日本政府は、全被害者が帰国するまで絶対に圧力を緩めないということ
を、二国間協議の中でも多国間協議の中でも、さらに声を大きく発信してもらい
たいと思っています。
そしていつも同じことを申し上げますが、北朝鮮自身にとってもこれが最後の
チャンスだと思っていいと思います。彼らが明るい未来を描くのか、この先何十
年も誰からも嫌われるみじめな生活を送るのか。それを選択するのは金正恩氏自
身ですから、このチャンスを最後のチャンスと捕えて、しっかり交渉に向き合っ
て問題を解決し、明るい未来を描くように、彼自身が大きな決断をはかってほし
いと思います。
母が申し上げたように、父はこちらに参加できていません。同じことが他の家
族にも言えると思います。被害者が帰ってきて、みんなが抱き合えることこそが
皆様方へのお礼にもなるので、もうひと踏ん張りだと信じていますので、引き続
きご支援をお願いいたします。ありがとうございます(拍手)。
◆拉致問題が解決できなければ「非核化」は無理
横田哲也(横田めぐみさん弟、家族会事務局次長)
皆様、こんにちは。北朝鮮に対する国際的な圧力が効いてからなのかどうか、
一見すると折れているような感じもしますし、平和的な方向に向かっている気が
しますが、決して私たちはだまされてはいけないと皆さんおっしゃっていますが、
そこが大事な所だと思います。
北朝鮮という国はテロ国家であり、金一族は邪悪な人間であり、テロリストな
んだということを前提に持っていなければ、これから色々各国との交渉が起こる
にしても、全く解決には至らないと思っています。そういうやくざのようなやつ
を目の前にしているということを我々は念頭に置かなければならないのです。
6月上旬までに米朝交渉が行われるかどうか分かりませんが、行われたとして
も決裂する可能性だってゼロではないわけです。決裂した瞬間に、いよいよトラ
ンプ大統領が軍事オプションを発動して米朝衝突が起こるかもしれません。
そうすると、今の時点で我々が考えておくことは、浮かれている場合ではなく、
拉致被害者をどうやって救出するのか、どう保護するのかを米軍と緊密に連携し
ておかなければ、救える命も救えないとうことですから、そのことに関しては政
府にきっちりと連携をお願いしたいと思います。
「非核化」が今叫ばれていますが、「非核化」より拉致問題解決の方がまだハー
ドルは低いと思っています。この拉致問題が解決できないならば「非核化」は絶
対無理です。今兄が申し上げたように、彼らにとっても最後のチャンスだという
ことを金正恩は分かるべきですし、我々は世界各国と連携して彼らに教えていか
なければならないと考えています。
全員が帰ってくるまで、ここの最前列にいる家族だけでなく、この後ろにいる
特定失踪者の一人ももらさず帰ってくるまで、我々はこれからも戦っていきます
ので、ご協力のほど宜しくお願いします(拍手)。
◆求めているのは拉致被害者の即時一括帰国
飯塚耕一郎(田口八重子さん長男、家族会事務局次長)
皆さん、こんにちは。今年に入って北朝鮮が外交的な行動をかなり取るように
なったこと、また米朝首脳会談に応じたことを受けて、安倍総理が訪米していた
だき、米朝首脳会談における拉致問題の議題化され、また拉致被害者を日本に連
れ戻せるようにすべてやると約束していただいたのは何より心強いところです。
皆さんに対して改めて申し上げますが、北朝鮮に対して拉致問題の解決を求め
るというのはすごく曖昧な言い方なんです。2002年9月17日以降、何が起
きたかというと、偽の遺骨がでてきたり、偽の死亡報告書が出てきたりとか、家
の母親に関しては名前が一つも書いていない事故報告書が出てきたというのがこ
れまでの事実です。
改めて認識すべき点として、北朝鮮が誠実な行動を取るかどうか注意して見て
いかなければいけないということが重要になってきます。
そして我々は、「拉致問題の解決」ではなく、「拉致被害者の即時一括帰国」
が我々の求めていることだということを改めて申し上げます。
そして米朝首脳会談に向けて、ありとあらゆる揺さぶりが国内外で起きると思
います。例えば先日あった生存情報が出てきたりとか、日本は各国で議論が行わ
れている非核化のバスに乗り遅れていいのかというような話が出てくると思いま
す。
正直言って、乗り遅れていいと思います。拉致問題すら解決できないのに、核
・ミサイルなんか解決できるわけがないんです。そういう理解で、すべての拉致
被害者家族を支えていただきたいなあと思っています。
仮に核・ミサイルで進展があるとして、おそらく日本側に何らかの経済支援や
要望を突き付けてくる可能性が十分高いと思います。日本は拉致問題が解決しな
い限り何もしない、世論が許さないというふうにご理解いただければと思います。
是非ともお力を我々に与えていただければと思います。
そしてまた拓也さんが言う通り、この問題を解決する最大のチャンスだと思っ
ています。それは北朝鮮においてもそうだと思います。互いがウィン・ウィンの
関係になって、我々家族としては仮に帰国ができたとしたら北朝鮮の機微に触れ
るような情報は一切開示しないということを約束させていただきたいと思います。
家族が再会できないまま亡くなっていくのは、もう絶対阻止したいと思うので
皆様のお力添えを宜しくお願いいたします。以上です(拍手)。
◆拉致は今に続くテロ
本間勝(田口八重子さん三兄)
今日は集会に多数来ていただき、ありがとうございます。私の隣に八重子の息
子の耕一郎がいますが、拉致された当時1歳でしたが、それがこのように立派な
青年になっているということは、八重子にも幸せな家庭があったということです。
それが40年も帰ってこれなくて悲しい思いをしている。本当に切実な問題です。
先日10日、アメリカ大使館を家族会メンバーが訪問し、ハガティ大使に、
「40年も帰国できていないんですよ」、「ひどいとは思いませんか」と言った
ら、大きな目でじっと見て、うなづいていました。そして「拉致は本当に悲劇的
な事件だということをトランプ大統領に伝える」とおっしゃっていました。
金正恩を国際刑事裁判所で裁くべきじゃないかと今まで何回か言っているんで
すが、後ろにいる特定失踪者家族会の方々は先般国際刑事裁判所に申請を出しま
した。拉致問題の解決、真相究明等。それに対して、日本がICCに加盟する以
前の問題は扱えないとされました。これはちょっとひどいと思いませんか(拍手)。
だって拉致は継続性のあるテロなんですよ。今も続いているんです。何年とい
う区切りがつく問題ではないんです。政府は国際刑事裁判所にその考えを言って、
考えを改めてくれと要請してほしいと思います。ありがとうございます(拍手)。
◆金正恩が生きるか、核・ミサイルと共に自爆するかの選択の時
有本明弘(有本恵子さん父)
皆さん、こんにちは。国民大集会に来場していただいた皆様に厚く御礼申し上
げます。
私は、昨年9月17日に開催された国民大集会で、米朝の一騎討ちとなり必ず
米国が勝利するとお話しました。その時が間もなくやってくるのです。
「強いアメリカを取り戻す」と言って、トランプ大統領が誕生した時私は、拉
致被害者を助け出せると確信しました。親子三代にわたり嘘をつき、核やミサイ
ルを作ってきた北朝鮮のテロ国家を、トランプ大統領が許すはずがありません。
そして金正恩が生きるか、核・ミサイルとともに自爆するかの選択をする時が今
来ています。私は生き残る道を選ぶはずと思っています。
トランプ大統領には北朝鮮の金正恩に対し、「核施設を破壊する」と発言して
頂き、その後、過去に米国と戦争をして敗れたわが国の安倍総理が、米国を敵に
しても無駄であり、日本のように核を持たなくても平和な国になれることを金正
恩に分からせることが重要です。それが日本の安倍総理の仕事なのです。
マスコミは安倍総理の足を引っ張ろうとする報道ばかりしていますが(拍手)、
拉致問題はトランプ大統領と安倍総理との日米の協力でしか解決することができ
ない問題です(拍手)。私は台本なしでしゃべると、いつ終わるか分からないの
で書いてきました(笑)。以上です(拍手)。
◆トランプ大統領の約束に期待
市川健一(市川修一さん兄)
5人の被害者が帰国されてから16年の歳月が流れました。当時、近い将来こ
の拉致問題はすべて解決するのではという期待を持ちました。しかしこの16年
誰一人として帰ることはありませんでした。息子の帰国を待ち続けていた父もな
くなってしまいました。本当に悔しい思いをしています。
「拉致問題の解決に協力を約束する」とトランプ大統領が北朝鮮と会談をする。
これは最高の私たちを喜ばせる動きじゃないかと思います。長い時間が経ちまし
たが、是非解決に結び付けてほしいのです。政府の強い意志、決断、判断、行動
をお願いしたいんです。
皆さんこの拉致問題で、私たち家族に力を貸してください。お願いいたします
(拍手)。
◆国会議員は1日10秒でもバッジをつけて拉致を意識してほしい
増元照明(増元るみ子さん弟)
皆さんこんにちは。本日は大勢の皆さんに来ていただき、ありがとうございま
す。
15年前他界した父が、最後の声をふりしぼって、「日本を信じろ」と伝えま
した。その中で日本に裏切られ、日本に期待しながらも裏切られ、それでも最後
の最後まで「日本を信じろ」と言った父の意思を私は受け継いでいきたいとは思っ
ています。
最後の最後まで日本の力を、日本国民の皆様の力を信じたいと思って、今回の
正念場を迎えました。
昨年末、母が他界した際、私は母には、「もう40年苦しんだからゆっくりし
ていいよ」と言いました。残念ながらああいう形でした実の娘に会えない。自分
の肉体を失ってしか会えないというこのような状況を、今後続けさせるわけには
いかないという思いで、強くしています。
今度の米朝会談、それに続く、もしかしたらあるかもしれない日朝会談。必ず
ことで日本政府が以前から言っている「拉致・核・ミサイルの包括的な解決」。
アメリカは圧力をかけて核・ミサイルを放棄させる。日本は拉致問題で被害者を
取り戻す。「包括的」と言った日本政府の手段はこれしかないんです。
日本政府は、日本の国会議員の皆さんは、全精力を集中してやってもらわなけ
れば困るんです。やっていただきたいんです。是非お願いしたいと思います。
先日関西のテレビに出て、言ったんですが、ここ2、3か月でいいです。すべ
ての国会議員の皆さん、すべての国民の皆さん、毎日ブルーリボンやバッジを付
けていただいて、一日1秒でも10秒でもいです。まだ帰ってきていない日本の
拉致被害者がいるということを意識してください。
そうしなければ、拉致被害者を取り戻そうというその思いが伝わりません。い
や、伝えていただきたいんです。北朝鮮に、日本政府に。国会議員の皆さんには
色々とイデオロギーがあるでしょうが、1日1回バッジを付けて拉致被害者の存
在を確認してください。そして自分たちが取り戻さなければならないという思い
を強くしてください。
共産党の方々も社民党の方々も、何もしなくていいんです。1日10秒でも、
20秒でも日本人拉致被害者がいるということを忘れないでいただきたいんです
(拍手)。それだけをおねがいしたいと思います(拍手)。
◆希望が薄れてきているところに、ちょっと明かりが射してきた
斉藤文代(松木薫さん姉)
皆さんこんにちは。皆様方の温かいご支援、いつもありがたく思っています。
熊本から出てくる時に、毎日していることですが父や母に手を合わせ、「言っ
て来ます」と。今まで希望も何にもなかったのですが、毎日そう言って上京して
きました。
私の所も、偽遺骨を2回も出されたり、色んなことがありましたが、そういう
ことをあまり考えないように前進、前進、誰かを信じていかないと私たちの方が
身体がだめになってしまう。
親たちも弱っていくという気持ちでずっとやってきましたが、母は薫に会うこ
ともなく、父もなく、また私たちが会えるのかなという希望が薄れてきていると
ころに、ちょっとした明かりが射してきた。それを私は大事にしたいなと思って
います。拉致された家族は再会できるまでは、私も何としてでも上京してきたい
なと思っています。
今日の朝、夢でもちょっと不思議なことがあり、夢だと思うんですが父が家の
前にぱっと出てきて、「おい」と言ったから、私は「はいっ」と言って起きたん
です。起きたら夢だったんです。多分気合を入れてくれたんだと思います。何か
ある時には父たちが私に力をくれますので、それはありがたくちょうだいして、
拉致被害者が一日でも早く帰国できるように、皆様方と喜びを分かち合えるよう
に頑張って上京してきたいと思っていますので、どうぞ宜しくお願いします(拍
手)。
(5につづく)
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
■安倍首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
[PC]https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken.html
[携帯]http://form1.kmail.kantei.go.jp/cgi-bin/k/iken/im/goiken.cgi
葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 安倍晋三殿
■救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
■政府に今年中の全被害者救出を再度求める国民大集会報告4
櫻井 皆さんありがとうございました。では次に、家族会の皆様方からお一人、
お一人、お気持ちをお話いただきたいと思います。横田早紀江さんから宜しくお
願いいたします(拍手)。
◆「ああ、日本の山って美しい」と言える日が来るように
横田早紀江(横田めぐみさん母)
皆様こんにちは(拍手)。本当に考えられないような長い間、このような問題が
起き続けていたこと、そしてそれが全く我々の目にも触れないで、私たちは子ど
もたちがどこに行ったのか分からない。本当に不思議な消え方をしたあの時のこ
とを今思い出していますが、これだけの長い間、拉致問題として浮上して、考え
られないことが起きていたんだいうことが分かった。
でも生きていたが分かったことで、20年前私たちは本当に嬉しかったんです。
それからまたものすごい激動の中で、死亡宣告されたり、偽の骨が送られてきた
り、孫が現れたり、何というかドラマのような毎日を過ごしてきました。普通な
ら立っていられないような緊張感と苦しみと悲しみと、そして喜びもありました。
そんな中でここまで82歳になるまで、こんなに長く生かされるとは思っても
いなかった。それは本当に皆様方の、今日ここにお集まりの本当にたくさんの皆
様方の、この問題に対しての温かいお気持ちとご支援、そして日本がこんなこと
ではいけない、こんなことをされてほっておけないという気持ちでいつも集って
くださっている。
そのことが今回のような大きな形に、40年経ってようやくここまで形になっ
て表れてきたんだなと思いながら、皆様のお声を聞かせていただきました。本当
にたくさんの方に助けていただいてありがとうございます。
これからどうなっていくのかなと思いながら、ここまで皆様方と一緒に戦い続
けてきたことが、ああやっぱり戦ってきてよかったね、やっぱりみんなで心を一
つにすればこういうことが起きてくるんだねということになるように、私は毎日
お祈りしています。
必ずその日が来ると信じて、それが何か月先か分かりませんが、必ずその日が
来て、たくさんの方たちが、子どもたちが、「ああ、やっと日本に帰れた」、
「ああ、日本の山って美しい」と言える日。曽我ひとみさんがそうおっしゃった
言葉が、みんなから発せられると思いますが、当たり前の生活ができるように、
そのことだけを願ってこれからも頑張っていきます。
主人が体調を壊して、皆様の前になかなか出て来られなくなりましたが、彼は
彼なりに、本当に一生懸命に、全身全霊を打ち込んで、千回を超える講演も二人
でさせていただきました。出来うる限りのことをさせていただいたので、「もう
これでいいね」とお互いに言い合っております。
「帰ってきて会うまでは頑張ってくださいよ」と言いながら、めぐみの写真を
見せると、「うん、うん」とうなづいています。どうか皆様もお祈りくださいま
すように。どうか引き続き日本のために、日本の国が本当にこんなでは恥ずかし
いんです。こんなに大変なことが起きているのに。誰も何にもしなかったのかと
いうぐらい悲しい。どうか誰もがもうこんな目にあわないように、もっともっと
変なことが起きないように、どうか一緒にお力添えくださいますように宜しくお
願いいたします。本当に今日はありがとうございました(拍手)。
◆北朝鮮にとっても最後のチャンス
横田拓也(横田めぐみさん弟、家族会事務局長)
皆さん、こんにちは。本日はお忙しい中をお集まりいただき、誠にありがとう
ございます。皆様方から北朝鮮への大きな怒りとか、我々家族会や特定失踪者問
題調査会の家族に対する温かいご支援、その気持ちがひしひしとこちらに伝わっ
てくることで、私たちが大きな勇気を与えられている。そんな実感があります。
そして今回の日米首脳会談。首脳同士というよりは、先ほど古屋先生もおっしゃっ
ていましたが、安倍総理とトランプ大統領の個人同士の絆があって、本当に大き
な前進がはかれたと思います。
トランプ大統領が拉致問題に言及するということは、さらに国連総会での演説
とか昨年11月の面会に続いて、とても力強く私たちは勇気づけられました。
ところで私は個人的には、北朝鮮のマスゲームを平昌オリンピック以降見せつ
けられたような気がしてならないわけです。彼らは嘘でだます歴史の繰り返しで
すから、右に振って左に振る、左に振って右に振り、私たちを安心させ、交渉が
あたかも進んでいるかのように見せるのが彼らの得意技ですから、答えが出るま
で、拉致被害者が帰るまでは私たちは絶対に制裁の手を緩めてはならないと思い
ます。
そして日本政府は、全被害者が帰国するまで絶対に圧力を緩めないということ
を、二国間協議の中でも多国間協議の中でも、さらに声を大きく発信してもらい
たいと思っています。
そしていつも同じことを申し上げますが、北朝鮮自身にとってもこれが最後の
チャンスだと思っていいと思います。彼らが明るい未来を描くのか、この先何十
年も誰からも嫌われるみじめな生活を送るのか。それを選択するのは金正恩氏自
身ですから、このチャンスを最後のチャンスと捕えて、しっかり交渉に向き合っ
て問題を解決し、明るい未来を描くように、彼自身が大きな決断をはかってほし
いと思います。
母が申し上げたように、父はこちらに参加できていません。同じことが他の家
族にも言えると思います。被害者が帰ってきて、みんなが抱き合えることこそが
皆様方へのお礼にもなるので、もうひと踏ん張りだと信じていますので、引き続
きご支援をお願いいたします。ありがとうございます(拍手)。
◆拉致問題が解決できなければ「非核化」は無理
横田哲也(横田めぐみさん弟、家族会事務局次長)
皆様、こんにちは。北朝鮮に対する国際的な圧力が効いてからなのかどうか、
一見すると折れているような感じもしますし、平和的な方向に向かっている気が
しますが、決して私たちはだまされてはいけないと皆さんおっしゃっていますが、
そこが大事な所だと思います。
北朝鮮という国はテロ国家であり、金一族は邪悪な人間であり、テロリストな
んだということを前提に持っていなければ、これから色々各国との交渉が起こる
にしても、全く解決には至らないと思っています。そういうやくざのようなやつ
を目の前にしているということを我々は念頭に置かなければならないのです。
6月上旬までに米朝交渉が行われるかどうか分かりませんが、行われたとして
も決裂する可能性だってゼロではないわけです。決裂した瞬間に、いよいよトラ
ンプ大統領が軍事オプションを発動して米朝衝突が起こるかもしれません。
そうすると、今の時点で我々が考えておくことは、浮かれている場合ではなく、
拉致被害者をどうやって救出するのか、どう保護するのかを米軍と緊密に連携し
ておかなければ、救える命も救えないとうことですから、そのことに関しては政
府にきっちりと連携をお願いしたいと思います。
「非核化」が今叫ばれていますが、「非核化」より拉致問題解決の方がまだハー
ドルは低いと思っています。この拉致問題が解決できないならば「非核化」は絶
対無理です。今兄が申し上げたように、彼らにとっても最後のチャンスだという
ことを金正恩は分かるべきですし、我々は世界各国と連携して彼らに教えていか
なければならないと考えています。
全員が帰ってくるまで、ここの最前列にいる家族だけでなく、この後ろにいる
特定失踪者の一人ももらさず帰ってくるまで、我々はこれからも戦っていきます
ので、ご協力のほど宜しくお願いします(拍手)。
◆求めているのは拉致被害者の即時一括帰国
飯塚耕一郎(田口八重子さん長男、家族会事務局次長)
皆さん、こんにちは。今年に入って北朝鮮が外交的な行動をかなり取るように
なったこと、また米朝首脳会談に応じたことを受けて、安倍総理が訪米していた
だき、米朝首脳会談における拉致問題の議題化され、また拉致被害者を日本に連
れ戻せるようにすべてやると約束していただいたのは何より心強いところです。
皆さんに対して改めて申し上げますが、北朝鮮に対して拉致問題の解決を求め
るというのはすごく曖昧な言い方なんです。2002年9月17日以降、何が起
きたかというと、偽の遺骨がでてきたり、偽の死亡報告書が出てきたりとか、家
の母親に関しては名前が一つも書いていない事故報告書が出てきたというのがこ
れまでの事実です。
改めて認識すべき点として、北朝鮮が誠実な行動を取るかどうか注意して見て
いかなければいけないということが重要になってきます。
そして我々は、「拉致問題の解決」ではなく、「拉致被害者の即時一括帰国」
が我々の求めていることだということを改めて申し上げます。
そして米朝首脳会談に向けて、ありとあらゆる揺さぶりが国内外で起きると思
います。例えば先日あった生存情報が出てきたりとか、日本は各国で議論が行わ
れている非核化のバスに乗り遅れていいのかというような話が出てくると思いま
す。
正直言って、乗り遅れていいと思います。拉致問題すら解決できないのに、核
・ミサイルなんか解決できるわけがないんです。そういう理解で、すべての拉致
被害者家族を支えていただきたいなあと思っています。
仮に核・ミサイルで進展があるとして、おそらく日本側に何らかの経済支援や
要望を突き付けてくる可能性が十分高いと思います。日本は拉致問題が解決しな
い限り何もしない、世論が許さないというふうにご理解いただければと思います。
是非ともお力を我々に与えていただければと思います。
そしてまた拓也さんが言う通り、この問題を解決する最大のチャンスだと思っ
ています。それは北朝鮮においてもそうだと思います。互いがウィン・ウィンの
関係になって、我々家族としては仮に帰国ができたとしたら北朝鮮の機微に触れ
るような情報は一切開示しないということを約束させていただきたいと思います。
家族が再会できないまま亡くなっていくのは、もう絶対阻止したいと思うので
皆様のお力添えを宜しくお願いいたします。以上です(拍手)。
◆拉致は今に続くテロ
本間勝(田口八重子さん三兄)
今日は集会に多数来ていただき、ありがとうございます。私の隣に八重子の息
子の耕一郎がいますが、拉致された当時1歳でしたが、それがこのように立派な
青年になっているということは、八重子にも幸せな家庭があったということです。
それが40年も帰ってこれなくて悲しい思いをしている。本当に切実な問題です。
先日10日、アメリカ大使館を家族会メンバーが訪問し、ハガティ大使に、
「40年も帰国できていないんですよ」、「ひどいとは思いませんか」と言った
ら、大きな目でじっと見て、うなづいていました。そして「拉致は本当に悲劇的
な事件だということをトランプ大統領に伝える」とおっしゃっていました。
金正恩を国際刑事裁判所で裁くべきじゃないかと今まで何回か言っているんで
すが、後ろにいる特定失踪者家族会の方々は先般国際刑事裁判所に申請を出しま
した。拉致問題の解決、真相究明等。それに対して、日本がICCに加盟する以
前の問題は扱えないとされました。これはちょっとひどいと思いませんか(拍手)。
だって拉致は継続性のあるテロなんですよ。今も続いているんです。何年とい
う区切りがつく問題ではないんです。政府は国際刑事裁判所にその考えを言って、
考えを改めてくれと要請してほしいと思います。ありがとうございます(拍手)。
◆金正恩が生きるか、核・ミサイルと共に自爆するかの選択の時
有本明弘(有本恵子さん父)
皆さん、こんにちは。国民大集会に来場していただいた皆様に厚く御礼申し上
げます。
私は、昨年9月17日に開催された国民大集会で、米朝の一騎討ちとなり必ず
米国が勝利するとお話しました。その時が間もなくやってくるのです。
「強いアメリカを取り戻す」と言って、トランプ大統領が誕生した時私は、拉
致被害者を助け出せると確信しました。親子三代にわたり嘘をつき、核やミサイ
ルを作ってきた北朝鮮のテロ国家を、トランプ大統領が許すはずがありません。
そして金正恩が生きるか、核・ミサイルとともに自爆するかの選択をする時が今
来ています。私は生き残る道を選ぶはずと思っています。
トランプ大統領には北朝鮮の金正恩に対し、「核施設を破壊する」と発言して
頂き、その後、過去に米国と戦争をして敗れたわが国の安倍総理が、米国を敵に
しても無駄であり、日本のように核を持たなくても平和な国になれることを金正
恩に分からせることが重要です。それが日本の安倍総理の仕事なのです。
マスコミは安倍総理の足を引っ張ろうとする報道ばかりしていますが(拍手)、
拉致問題はトランプ大統領と安倍総理との日米の協力でしか解決することができ
ない問題です(拍手)。私は台本なしでしゃべると、いつ終わるか分からないの
で書いてきました(笑)。以上です(拍手)。
◆トランプ大統領の約束に期待
市川健一(市川修一さん兄)
5人の被害者が帰国されてから16年の歳月が流れました。当時、近い将来こ
の拉致問題はすべて解決するのではという期待を持ちました。しかしこの16年
誰一人として帰ることはありませんでした。息子の帰国を待ち続けていた父もな
くなってしまいました。本当に悔しい思いをしています。
「拉致問題の解決に協力を約束する」とトランプ大統領が北朝鮮と会談をする。
これは最高の私たちを喜ばせる動きじゃないかと思います。長い時間が経ちまし
たが、是非解決に結び付けてほしいのです。政府の強い意志、決断、判断、行動
をお願いしたいんです。
皆さんこの拉致問題で、私たち家族に力を貸してください。お願いいたします
(拍手)。
◆国会議員は1日10秒でもバッジをつけて拉致を意識してほしい
増元照明(増元るみ子さん弟)
皆さんこんにちは。本日は大勢の皆さんに来ていただき、ありがとうございま
す。
15年前他界した父が、最後の声をふりしぼって、「日本を信じろ」と伝えま
した。その中で日本に裏切られ、日本に期待しながらも裏切られ、それでも最後
の最後まで「日本を信じろ」と言った父の意思を私は受け継いでいきたいとは思っ
ています。
最後の最後まで日本の力を、日本国民の皆様の力を信じたいと思って、今回の
正念場を迎えました。
昨年末、母が他界した際、私は母には、「もう40年苦しんだからゆっくりし
ていいよ」と言いました。残念ながらああいう形でした実の娘に会えない。自分
の肉体を失ってしか会えないというこのような状況を、今後続けさせるわけには
いかないという思いで、強くしています。
今度の米朝会談、それに続く、もしかしたらあるかもしれない日朝会談。必ず
ことで日本政府が以前から言っている「拉致・核・ミサイルの包括的な解決」。
アメリカは圧力をかけて核・ミサイルを放棄させる。日本は拉致問題で被害者を
取り戻す。「包括的」と言った日本政府の手段はこれしかないんです。
日本政府は、日本の国会議員の皆さんは、全精力を集中してやってもらわなけ
れば困るんです。やっていただきたいんです。是非お願いしたいと思います。
先日関西のテレビに出て、言ったんですが、ここ2、3か月でいいです。すべ
ての国会議員の皆さん、すべての国民の皆さん、毎日ブルーリボンやバッジを付
けていただいて、一日1秒でも10秒でもいです。まだ帰ってきていない日本の
拉致被害者がいるということを意識してください。
そうしなければ、拉致被害者を取り戻そうというその思いが伝わりません。い
や、伝えていただきたいんです。北朝鮮に、日本政府に。国会議員の皆さんには
色々とイデオロギーがあるでしょうが、1日1回バッジを付けて拉致被害者の存
在を確認してください。そして自分たちが取り戻さなければならないという思い
を強くしてください。
共産党の方々も社民党の方々も、何もしなくていいんです。1日10秒でも、
20秒でも日本人拉致被害者がいるということを忘れないでいただきたいんです
(拍手)。それだけをおねがいしたいと思います(拍手)。
◆希望が薄れてきているところに、ちょっと明かりが射してきた
斉藤文代(松木薫さん姉)
皆さんこんにちは。皆様方の温かいご支援、いつもありがたく思っています。
熊本から出てくる時に、毎日していることですが父や母に手を合わせ、「言っ
て来ます」と。今まで希望も何にもなかったのですが、毎日そう言って上京して
きました。
私の所も、偽遺骨を2回も出されたり、色んなことがありましたが、そういう
ことをあまり考えないように前進、前進、誰かを信じていかないと私たちの方が
身体がだめになってしまう。
親たちも弱っていくという気持ちでずっとやってきましたが、母は薫に会うこ
ともなく、父もなく、また私たちが会えるのかなという希望が薄れてきていると
ころに、ちょっとした明かりが射してきた。それを私は大事にしたいなと思って
います。拉致された家族は再会できるまでは、私も何としてでも上京してきたい
なと思っています。
今日の朝、夢でもちょっと不思議なことがあり、夢だと思うんですが父が家の
前にぱっと出てきて、「おい」と言ったから、私は「はいっ」と言って起きたん
です。起きたら夢だったんです。多分気合を入れてくれたんだと思います。何か
ある時には父たちが私に力をくれますので、それはありがたくちょうだいして、
拉致被害者が一日でも早く帰国できるように、皆様方と喜びを分かち合えるよう
に頑張って上京してきたいと思っていますので、どうぞ宜しくお願いします(拍
手)。
(5につづく)
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発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
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担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
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