救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

激動する朝鮮半島情勢の下で拉致被害者救出を考える国際セミナー報告2(2018/12/18)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2018.12.18-2)

■激動する朝鮮半島情勢の下で拉致被害者救出を考える国際セミナー報告2

西岡 続いて各党代表のご挨拶をいただきたいと思います。みなさんとずっとやっ
てきてここまで来ました。まず自民党拉致対策本部を代表して、加藤勝信前拉致
問題担当大臣お願いします西岡 続いて各党代表のご挨拶をいただきたいと思い
ます。みなさんとずっとやってきてここまで来ました。まず自民党拉致対策本部
を代表して、加藤勝信前拉致問題担当大臣お願いします(拍手)。

◆一日も早くという思いを受けて引き続き努力したい

加藤勝信(自民党総務会長、前拉致問題担当大臣、衆議院議員)

 皆さんこんにちは。本日は拉致議連の会長代行として山谷本部長が先に挨拶さ
れましたので、党を代表する形でご挨拶させていただきます。

 10月まで3年間拉致問題担当大臣を務めさせていただきました。結果的に拉
致被害者の帰国、あるいはそれに向けての道筋を描けずに大臣を退くことになっ
たことで、本当に皆様には心からお詫びを申しあげ、また忸怩たる思いですが、
引き続き古屋先生始め、皆さんと共にしっかりと取り組みたいと思います。

 先ほど菅大臣のお話にもありましたが、昨年の今頃、北朝鮮は次から次へと核
実験を繰り返し、またわが国に向けてと言ってもいいくらいに弾道ミサイルの発
射を続けていた。

 大変緊迫した状況でしたが、4月に南北首脳会談、6月には歴史的な米朝首脳
会談があり、ずいぶん様子も変わってきましたし、また米朝首脳会談ではトラン
プ大統領から安倍総理の拉致問題への考え方を直接伝えていただいた経緯もあり
ました。そして10月には、先ほど挨拶をされた、内閣の要である官房長官が拉
致問題も兼任し、二人三脚で取り組んでいるところです。

 先ほど山谷議連会長代行からも話がありましたが、先般米国の上院でもスネド
ンさんの決議がなされ、両院が揃ってスネドンさんの失踪について、「中国、韓
国、日本と連携してアメリカ政府はしっかり調査しろ」という中身ですが、拉致
問題の解決に向けて我々と一緒になって取り組んでいくという形になってきたわ
けです。

 さらに日米の連携を含め、国際社会ともども、この問題に取組んでいかなけれ
ばなりません。しかし同時に、日本人拉致問題は私たちが解決していかなければ
なりません。政府の決意については菅長官からもお話がありました。

 本部長のリーダーシップの下、まずは北朝鮮と国交を持っている国々の理解も
求めなければということで、関係者の皆さんが、在京の大使館に、あるいは様々
な機会に、積極的にこの問題を取り上げる運動もさせていただきます。

 また、これは私が大臣時代に、林文科大臣と一緒に、若い方にこの問題を知っ
てもらわなければならないということで、拉致問題啓発アニメ「めぐみ」の上映
を拡大してほしいと、また今人権週間で作品を多くの学校で出してほしいという
働きかけ、あるいはそれぞれの自治体において拉致問題啓発のイベントをやって
ほしい、また様々な広報紙を通じで市民の皆さん等にしっかり通知をはかってほ
しいという地道な取り組みもさせていただいています。

 そして国民の皆さんの思い、一日も早くという思いを受けて引き続き努力した
いと思います。

 先ほど飯塚代表からもありました。拉致被害者のご家族にとっては、本当に今
日にでも返してほしいという思いと、しかし焦ってはならないという話をされて
いました。まさにその両方の思いを受けて議論されている。早く、焦らずという
矛盾する話を抱え込みながらもこの問題に一生懸命取り組んでおられる。私たち
はその思いをしっかりと共有していかなければならないと思います。

 そのためにも国際社会、あるいは国内あげて、最終的には日朝首脳会談で答を
出していかなければなりませんが、そこでしっかりと答えを出せる環境を作って
いくということが私たちの大きな使命だと思っています。

 それに向けて、今日お出での皆さん方と共に、政府、与党のみならず国会が一
体となってこの問題に取組んでいきたい。その思いを皆さん方と共有させていた
だき、これからも自民党をあげてこの問題に取組んでいくことをお約束して、ご
挨拶とさせていただきたいと思います。ありがとうございました(拍手)。

西岡 ありがとうございました。続いて公明党拉致問題対策委員長の竹内譲
専制お願いします。

◆非核化の撤回はまずありえない、その後に必ずチャンスがくる

竹内譲(公明党拉致問題対策委員長、衆議院議員)29.00

 皆さんこんにちは。この40年の歳月の中で5名の拉致被害者とそのご家族が
帰国されたわけですが、未だ多くの皆さんは帰っていません。痛恨の念に堪えな
い思いです。また、解決の日を待っているご家族の思いにも切迫した思いがあり、
察するにあまりがあると思います。

 今日は大口厚生労働大臣を初め、多くの国会議員の方々にも来ていただいてい
ます。私は京都の出身で、市議会議員をやっていた時から横田さんご夫妻に京都
に来ていただくなどのことをやっていました。何とか取り戻さなければというこ
とで地方議会も全国で一生懸命やっているわけです。

 6月に米朝首脳会談があり、流れは大きく動き出していると思います。もちろ
ん、一進一退はあると思います。トランプ大統領は来年早々にも金正恩と会いた
いとの意思を示していますが、交渉事ですからすぐにいくかどうか分かりません
が、しかし、北朝鮮にしてみれば国際社会に向かってこれだけ大きなことを表現
した以上、ここで撤回することはまずありえないと思います。

 まだ非核化の対応はなされていませんが、我々としては厳格な制裁を継続して
いくという意思を示す必要があると思いますし、その上で今後必ずチャンスがやっ
てくると思っています。

 菅官房長官や加藤前大臣もおっしゃいましたが、安倍総理を先頭に、公明党も
一緒になって動かしているわけです。これは私の見方ですが、米中貿易戦争を踏
まえて、日本も中国との関係を改善しなければならないということになってきた
わけで、これは中朝関係に一定のくさびを打ち込んで牽制球を投げることになる
のは確かなことだと思います。

 そしてまた安倍総理が一生懸命、北方領土問題の解決に取り組んでおられます。
これは私の独自の見方ですが、こういうこともある意味で北朝鮮を包囲している
ことだと思います。

 そして非核化が具体化していく過程が必ずやってきますし、経済力を有してい
る日本の存在感が大きく増していくのではないかと思っています。北朝鮮には豊
富な資源もあり、労働力もあります。もし北朝鮮が正しい道を歩むのであれば、
明るい未来を描くことができるのではないか。その時が拉致問題解決の絶好の時
ではないかと思っています。

 そういう大きな情勢変化を捕えて、政府与党一丸となって主体的に解決をして
いかなければならないと強く決意しています。公明党も与党の一翼を担う立場と
して、皆様の心を受けて、一刻も早い解決に向けさらに努力をしていくことを申
しあげて、ご挨拶とさせていただきます。今日はありがとうございました(拍手)。

西岡 ありがとうございました。続いて、野党から立憲民主党拉致問題対策本部
事務局長の村上先生、お願いします。

◆野党も一緒にこの問題に取組ませてほしい

村上史好(立憲民主党拉致問題対策本部事務局長、衆議院議員)

 皆さんこんにちは。私は拉致議連の一員でもあります。今日は党を代表してご
挨拶を申しあげます。

 残念ながら何の進展もなく今年も終わろうとしています。拉致被害者の思いを
考えると、例えば私の子どもがそういう立場だったらどんな気持ちで新しい年を
迎えるのかなと思います。我々国会に身を置く議員として力不足であったと、皆
様方に改めてお詫びを申しあげます。

 私は平成元年頃は大阪の市会議員をしていました。その頃は拉致問題はほとん
ど取り上げられていませんでした。その時、朝鮮総連の方と話をしました。「拉
致問題は日本にとって大変重要な問題なんだ」といくら言ってもだめで、「うち
はやっていない」、「北朝鮮はやっていない」、そればかりでした。

 しかし小泉訪朝を経て、きっちりと拉致の問題を金正日党書記が認めた。その
後遅々として進んでいませんが、少しずつこの問題の解決に、政府、国会が一生
懸命取り組んでいます。

 また南北会談が行われています。朝鮮半島の情勢というものは、以前に比べて
大きく変わったことは事実ですが、これはあくまでも委員長で解決すべき問題で
す。

 アメリカや関係国に助言や助けをいただくにしても、やはり我々日本人が被害
者を一括帰国させるんだ。その強い決意をこれからも示し続けなければなりませ
ん。

 今政府では菅官房長官が拉致問題担当大臣となられました。まさに超大物が拉
致問題に対して取り組む。これは内閣の姿勢として評価したいと思います。ただ
現実にはまだ進展が見られていない。そのことも一方の事実です。

 私は野党の立場として、どうか野党も一緒にこの問題に取組ませてほしい。政
府は、「野党はもっと協力しろよ」というくらいのはっぱがあっていいのではな
いか。そして私自身も国会においては拉致特別委員会の野党の筆頭理事として、
立法府からも行動を起こしていきたいと思っています。

 二元外交になってはいけませんが、やはり拉致被害者を返せという国民の心を
反映できるのは我々国会議員です。与野党関係なく、この問題が解決するまで立
法府が行動を起こしていくべきだとの強い決意でこれからも取組んでいきたいと
思っています。

 どうか少しでも早い帰国実現のために共に頑張っていきましょう。努力をしま
す。どうぞ宜しくお願いいたします。ありがとうございました(拍手)。

西岡 続いて、国民民主党拉致問題対策本部長、渡辺先生お願い致します。

◆総連に対しても厳しい圧力を、待っているだけでは変わらない

渡辺周(国民民主党拉致問題対策本部長、衆議院議員)

 皆さん、こんにちは。国権の最高機関にいる一人として進言したいことを申し
あげたいと思っています。臨時国会が月曜日に閉じました。拉致特別委員会は私
もメンバーですが、大臣の所信だけ聞いて質疑は1回もありませんでした。

 なぜ開かないのか。この国会中継は北朝鮮にも流れますから、日本の国会がど
んな議論をしているのか。しかし開かれません。日本の国会でこの問題を、実は
やってないのではないか。間違ったメッセージを伝えるのではないかと思います。

 それから今荒木さんが本に書きます。「北朝鮮の漂着船」。実は能登半島に、
地元の近藤さんという議員さんと行ったんです。おびただしい木造船が辿りつい
ていました。秋田県の漁師の人が、「こんなところに漂着したとは思えない、難
しい港の中に入っている」。

 まさにあの忌まわしい拉致事件が起きた時と同じように、日本海側に上陸して
いる。誰にも呼び止められない。北朝鮮の人がわが国の領海を突破して、領土の
中に入っている。函館では盗みまでやっていた。

 私が安保委員会で警察に質問したところ、「来年度の予算で海岸線に、数も場
所も言えないが相当の数の赤外線カメラを置いて、通報するようにしてほしい」
と。しかし、北海道から山陰までの日本海側に、一体どれだけのカメラを設置す
るのだろうか。

 この問題を深刻に受け止めるのであれば、もっと予算の使い方があるのではな
いかと思う。中に、「工作員未満、漁船員以上」の人がいる。どんな人間がいる
か分からない。拉致が頻発した頃と同じように、未だに不法入国が行われている。
是非これは政府を挙げて警察が水際対策をするように、我々はしっかりと叱咤激
励をしていきたいと思います。

 実はこうしたセミナー、明日のシンポジウムもそうですが、亡くなられた中川
昭一さんが自民党の政調会長の時に、「人権問題で北朝鮮を崩壊させよう」と言っ
ていました。「現代のアウシュビッツである強制収容所がどんなひどいことをし
ているか、脱北者の証言を集める。北朝鮮による人権侵害のパネルを作ろう」と。

 当時は民主党が私と中川正春さん、自民党の中川昭一さんとで話をしたんです。
まさに北朝鮮という未曾有の反人道的国家、拉致問題を含めて、これから法的根
拠を示してキャンペーンを張る。法的根拠があれば予算もつくわけです。我々野
党の側で提案したことでもこうしたいい案ができます。

 しかし、肝心の拉致の解決ができていません。いつも言っていることなんです
が、わが国の金融機関を通して北朝鮮系の企業家が、香港の北朝鮮と取引のある
商社にお金を送る。ところが愛媛銀行は北朝鮮と取引がない。

 そこで当時某大手の都市銀行、これを国会で質問した。当時の金融庁は、「個
別の案件についてはお答えできません」と。他の国に経済制裁を呼びかけながら、
自分の国では北朝鮮系のお金が流れている。

 あるいは総連系の企業が日本で経済活動をして、北朝鮮に不法に輸出されてい
る。ここを厳しくやって、そして対話に持ち込まないと、相手の誠意を待って、
いずれ話が向こうから来るんじゃないか。そんな甘いものではない。

 かつて「圧力を背景にした対話」と言っていましたが、最近言わなくなった。
総連に対しても厳しい圧力をかけながら、動かすきっかけを作っていかないと、
待ってる姿勢だけでは私は変わらないと思います。

 皆さんの思いを受けて、是非共に戦いたいと思います。以上、ご挨拶とさせて
いただきます。頑張りましょう(拍手)。

西岡 ありがとうございました。ここでご出席の皆様のご紹介をさせていただき
ます。

 まず内閣府副大臣佐藤章先生(拉致問題担当、拍手、以下略)、以下到着順で
お名前のみをご紹介します。村上史良先生、山谷えり子先生、塚田一郎先生、竹
内譲先生、加藤勝信先生、太田昌孝先生、菅義偉先生、北村経夫先生、柘植芳文
先生、渡辺周先生、大口善徳先生、亀岡偉民先生、小田原潔先生、大西英男先生、
岸信夫先生、原口一博先生、谷合正明先生、木原稔先生、北村誠吾先生、山田賢
司先生、各党の先生方ありがとうございました(拍手)。

(3につづく)





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