救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

参考情報 「守る会」が声明発表(2002/10/30)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2002.10.30-1)

 クアラルンプールでの日朝交渉は第1日目が終了しました。予想通りといいますか、
平行線をたどったようです。しかし、少なくとも日本側は原則的姿勢に終始したよう
で、これは私たちとしても評価できます。一時的な後退は皆覚悟していますので、目
先の中途半端な合意にとらわれず、断固たる姿勢を貫いてもらいたいものです。

 ところで、ときどき「拉致問題解決のためには国交正常化が必要」との言葉を聞く
のですが、これは幻想に過ぎないのではないかと思います。北朝鮮とすでに国交を持
っている国の人々も北朝鮮の中を自由に移動することはできません。したがって日本
が国交を結んでもそれで拉致問題が解決することはないのです。また、日本と台湾の
間は国交はありませんが、頻繁に人は往来し、おたがいに自由に国内を旅行すること
ができます。したがって国交と拉致問題解決は基本的に関係ないのです。

 ところで、30日は会談終了後記者会見を行う予定です
が、まだ時間が流動的なため、
決定に至っていません。おそらく5時から8時の間だと思います。これについてはあら
ためてメールのニュースを流します。(荒木)

■参考情報 「守る会」が声明発表

 守る会(北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会・山田文明代表)では28日、以下の要
望書を発表しました。

要望書

日本国総理大臣 小泉 純一郎閣下

日本政府・外務省は日朝国交交渉の場で北朝鮮にたいし帰国者、日本人配偶者の自由
往来並びに、再帰国の意志のある帰国者の日本帰還を要請してください

 私たちは、8年前より北朝鮮の人権問題に取り組んで参りましたNGO「北朝鮮帰
国者の生命と人権を守る会」です。本日10月24日、報告によれば日本政府は拉致
被害者5名、そして被害者の子供たちの永住帰国に向けて努力することを発表致しま
した。私たちはこの決定を心より支持するものであります。そして同時に、9万3千
人を越える北朝鮮帰国者、そして日本人配偶者が、いまだにごく1部を除いて自由往
来を許されず、むごい人権抑圧と飢餓の中に呻吟している現実に対しても、是非とも
日朝国交交渉における議題として取り扱い、自由往来の実現及びその意志のある帰国
者に対しては日本への帰還を許可するよう、北朝鮮側に要請する事を、人権・人道上
の緊急の問題として日本政府に要望するものです。

 1959年12月に始まった北朝鮮帰国事業により、在日朝鮮人、そして日本人配
偶者は、当時「地上の楽園」と宣伝された北朝鮮に旅立って行きました。しかい、現
実にかの地で彼らを待ち受けていたのは、日本にいたときよりもさらに苛酷な差別と
抑圧体制であり、飢餓に苦しむ生活でした。少しでも政府を批判するような言動をし
たものは政治犯収容所を初めとする惨い刑罰を受け、連絡の取れなくなった帰国者は
数多く、また日々の食事や医療、薬品にも不足する生活状態を訴える悲痛な手紙が今
もなお日本における親族には引っ切りなしに送られています。
 また、勇気をもってご家族の方々が行方不明である帰国者・日本人配偶者の安否を
北朝鮮に尋ねた場合も、今回の拉致被害者同様の矛盾点に満ちた不明瞭な返答が送ら
れて来ています。アムネステイ・インターナショナルを通じて1995年4月に北朝鮮が
報告した説明によれば、1962年に日本人妻小池秀子さんと共に北朝鮮に帰国し、
67年以降連絡が途絶えた帰国者、チョ・ホピョン氏は、1967年スパイ罪で逮捕
され、その後脱走、妻と子供を連れて奪った銃を撃ちながら北朝鮮を脱出しようとし、
船で逃げるところを海上で銃撃戦の末一家もろとも射殺され、海に沈んだため遺体も
発見できなかったという、あまりにも荒唐無稽なものです。
 また、1960年、妻である申性淑さんと共に北朝鮮にわたった芝田幸三さんも、
64年に根拠のないスパイ罪で逮捕され、1994年と95年の北朝鮮の発表によれば26
年後に釈放された後、1990年一家全員が列車事故で同時に死亡したとされていま
す。しかし、これほどの大事故は北朝鮮国内では全く報道されておらず、国民も知っ
ていませんでした。またご家族への死亡通知も一切なされておりません。この他にも
様々な事例において、北朝鮮側は帰国者の生死・行方不明の情報について余りにも不
誠実な対応を繰り返しております。
 私たちはこの人権・人道上の大問題を、拉致被害者の原状回復と同様、日朝交渉の
場で交渉の議題として取り上げることを、日本政府に要望します。彼ら帰国者の人権
問題もまた、北朝鮮が真に人権を尊重する国となり、我が日本及び国際社会において
友好的な関係を築くうえで必ず解決しなければならない歴史的課題であると私たちは
確信します。
 日本国政府が、人権外交の姿勢と人道精神にのっとり、憲法に記された「全世界の
国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有する」理念を
実現するために、北朝鮮側に対し以下の事項を日朝交渉の場で要請することを求めま
す。

1、1959年以後帰国事業により北朝鮮に帰国した在日朝鮮人帰国者、並びに日本
人配偶者全員にたいし、居住地選択の自由及び移動の自由という人権上の観点から、
日本国の親族の元への自由往来を認めることを北朝鮮にたいし要請してください。
2、帰国者及び日本人配偶者のうち、日本への帰還を要望するものに対しては、その
希望を実現する方向で北朝鮮と交渉してください。
3、行方不明となった帰国者の情報提供並びに調査を北朝鮮に対し要請し、在日朝鮮
人・日本人親族に対し早急にその結果を報告してください。特に、その第1歩として、
7年前と8年前に北朝鮮側から極めて信頼性に欠ける報告がなされているチョ・ホピョ
ンさん、芝田孝三さんの2事例について、直ちに再調査を行うことを北朝鮮政府に要
請してください。
2002年10月28


北朝鮮帰国者の生命と人権を守る

代表 山田文

  連絡先:大阪府八尾市西山本町7?6ー

電話:0729?90?288

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救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会
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