最新の北朝鮮情勢と拉致問題-東京連続集会報告2(2020/07/21)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2020.07.21)
■最新の北朝鮮情勢と拉致問題-東京連続集会報告2
◆金正恩は4月に心臓の手術を受け、与正を代理人に
西岡 与正の談話について後で島田さんと議論をしたいのですが、その前に、こ
の6月の動きをどう見るかですが、我々と連携して北朝鮮向け短波放送で拉致問
題の放送もずっとしてくれている自由北韓(北朝鮮)放送の金聖●(王へんに文)
さんが最近私に伝えてくれた内部情報です。
5月に平壌にいる自由北韓放送の情報源から、こういう話を聞いている、と。
党の宣伝煽動部が、今後与正のことを「『党中央』と呼べ」という指示を出した。
「党中央」という単語は1974年に、金正日が後継者に秘密会議で決められ、
1980年に後継者だとお披露目するんですが、この間金正日が呼ばれていたの
が「党中央」という呼称です。
それと同じ呼称を与正に使えという指令が、党宣伝煽動部から出た。それから
6月下旬に、同じラインから、軍の中では与正もことを、「もう一方の領導者」
と呼んでいる、と。領導者というのは首様のことで、「もう一方の領導者」と呼
べと言われているとの情報がありました。
今年の2月くらいだと思いますが、金正恩の命令で、「与正の命令は自分の命
令とみなせ」という情報がありました。それで先ほどの「委員長同志と党と国家
から付与された私の権限」で指示したという13日の談話になったのです。
金聖●さんは、「与正は後継者ではない。代理人だ。後継者だったら権力の行
使になる。首領に対して忠誠心を持っていると一生懸命示すのが後継者です。金
正日も、表向きは金日成が権力を行使していることにして、実は裏で権力を行使
していた。「でも与正は今権力を行使している。だから後継者というよりも代理
人と見る方が正しいのではないか」と。
ではなぜ代理人を置くのかですが、金聖●さんはこう言っています。私もそれ
には賛成です。「金正恩の健康に問題がある」と。彼は今肺癌の末期なんですが、
抗癌剤にいいのがあって何とか生きながらえていて活動しているのですが、「私
だってそうですが」と彼は言います。「期限付きです」と。つまり余命何年と言
われているということです。「そうするとその次のことを考える。多分金正恩も
期限付きの人生ではないか」と。自分のことに引き寄せて言っています。
別の情報でもそういうのがあり、先ほど言いましたように4月に心臓の手術を
受けたのは間違いない。その後、いつか正確には分からないのですが、かなり長
い間、本来なら麻酔が解けなければならないのに、解けなかった。手術はちゃん
と成功したのです。しかし麻酔が解けなくて意識が回復しなかった。そういうこ
とが、またいつ起きるか分からない。その病状を知っていたのは与正しかいない
わけです。
いつ自分が権力行使ができなくなるか。すべての決済は金正恩の決済でなけれ
ばならないわけですが、先ほど「十大原則」で言いましたが、「指示は首領様以
外出してはいけない」のですから。その首領様が意識を失う事態になったら、機
能しなくなるのです。唯一指導体制では。だから代理人が必要なのです。そう本
人が自覚しているのです。
◆与正は金正日時代の古参幹部を粛清
金与正は2016年くらいから金正恩体制を維持するために、金正日時代の古
参幹部の粛清を裏でしてきました。国家保衛部の金元弘(キム・ウォンホン)を
粛清し、軍の総政治局長の黄炳瑞(ファン・ビョンソ)を粛清し、一番信用して
いなければならない護衛司令部の司令官を処刑し、そして党の中の党と言われる
組織指導部の部長を今年2月解任し、彼女が第一副部長になった。
表向きは党の序列二十何位くらいの序列ですが、実は古参幹部をどんどん粛清
していく役を果たした。但し表には出ないで、金正恩の名前でやった。最側近と
して老幹部たちを粛清する役割を果たした。
粛清の背景には、例えば護衛司令部について言いますと、護衛司令部の金正恩
の別荘を管理していた幹部の中に、GPSで位置情報を発信する装置が入ってい
た。多分米軍に金正恩がここにいるということを教えていたのではないかと思い
ます。
1017年秋、米軍側は、「我々は金正恩が今どこにいるか知っている」とい
う情報を流した。そして「斬首作戦をする」と言いました。実際に護衛司令部の
幹部のスマホにそれが見つかって、自宅を捜索したら多額の現金、ドルが出てき
た。
あるいは朴槿惠政権の末期、朴槿惠政権のKCIAが政治警察の国家保衛部と
組んで、金正恩暗殺をしようとしたということが発覚した。国家保衛部の15人
が処刑された。朴槿惠政権の一番最後のKCIA部長、国家情報院長李炳浩(イ
・ビョンホ)さんは、北朝鮮が名指しで、「あいつは最高指導者を暗殺しようと
した人だから我々に送れ」と北朝鮮が言ったら、文在寅政権になって逮捕された。
今刑務所の中です。
「北朝鮮の中に反体制組織があるならその人たちと連携するのが私の職務だ」
と言って、北朝鮮の反体制組織を利用しようとしたことを認めた。そういうこと
が起きているので、信用できるのは与正しかいなくて、与正を側に置いて、「あ
いつも裏切るのではないか、こいつも裏切るのではないか」と粛清をしているの
です。
しかし今年になって、自分の健康に自信が持てなくなって、隠れた陰としての
粛清も、処刑人だけじゃなくて表に出て権力の代理人を(与正が)したというこ
とだと思っています。
しかしその与正は今年30歳です。韓国政府の資料では88年生まれとなって
いますが、与正と同じ時期に金日成大学に行った人の知り合いから私が聞いた話
によると、89年の9月生まれだと。
それが権力の代行者になって、韓国を脅してやれと言って、脅しても韓国は対
抗してこない、アメリカはひょっとしたらと思いつつ、チラシを撒こうとした。
ドローンを使うところまでやってしまったので、「これは危ない」と誰かが言っ
て、金正恩から阻止された。若いから経験がなくて、危なっかしい。
しかし、金正恩からしたら、それ以外の人たちはもしかしたら中国とつながっ
ているかもしれない、韓国とつながっているかもしれない、アメリカとつながっ
ているかもしれないと思っているわけです。
実際に、張成沢(チャン・ソンテク)を処刑した理由は、張成沢が金正日が死
んだ後、特使として中国に行って、胡錦涛(主席)と会って、「改革開放みたい
なことをやりたい」と。しかし、金正恩は頭を抱えた。(張成沢は)「金正男を
使いたい」というようなことを言った。その情報を中国共産党の幹部周永康が金
正恩に教えて、それで張成沢が裏切ったということで殺されたし、金正男も殺し
た。
中国も自分を排除しにくるかもと思っているわけです。アメリカは「斬首作戦」
だと言っている。韓国もKCIAが暗殺未遂事件を起こした。だから信用できな
いから与正しかいない。
◆金正恩の統治資金が1億ドル以下に
一方、北朝鮮が追い込まれている一つの理由が金正恩の健康、そして与正以外
誰も信用できなくなっている疑心暗鬼なのです。もう人は経済制裁が続いている
こと。平壌でも配給がなくなったのは、経済制裁です。
今の経済制裁は党の39号室が管理している金正恩の統治資金、外貨をターゲッ
トにしています。90年代後半、300万人の餓死が起きた時、大部分の餓死し
た人は配給を待っていて死んでいった。それまでみんな主食は配給で食べていた
のです。しかし、配給が止まってしまって300万人が餓死した。
その後、実は配給は復活していないんです。それでも死ぬのが止まったのは、
みんな闇市で食べるようになったからです。しかし、平壌に住んでいる200万
人と軍隊と政治警察等は配給されて食べていたわけです。その人たちを食べさせ
ることができなくなった。核・ミサイル開発を止めるためには外貨を止める必要
があります。それが今やっている制裁です。党39号室の外貨をターゲットにし
た制裁なのです。その結果、平壌での配給がなくなった。まさに目指したことが
起きている。
党39号室には90年代には朝鮮総連からの送金が言っていました。内閣調査
室が丹念に調べたところによると、年間1800億円から2000億円くらいが
行っていた。第一次安倍政権以降、「厳格な法執行」でそれはほとんど止めまし
た。ほとんどゼロです。
その後、金大中・廬武鉉政権、韓国の左派政権がかなり支援をした。それも李
明博・朴槿惠政権で止まって、文在寅政権はしたくてたまらないのですけど、国
連制裁がかかって、アメリカが見張っているので文政権も支援ができない。
70年代の39号室資金をアメリカのCIAが40億ドルから50億ドルとみ
ていました。日本経済新聞の山口さんという元ソウル特派員は、200億円から
300億円じゃないかと言っていた。
それがなんと、去年の春、在庫が数億ドルになった。そして最近は、1億ドル
を切った、と。ごく最近私が聞いたのでは、金正恩の執務室の改修工事を賄う外
貨がなくて、金の延べ棒で払った、と。それくらい外貨がなくなっている。39
号室をターゲットとした制裁が効いている。
2017年に国連の安保理事会が3つの制裁をしました。北朝鮮は寧辺の核施
設を廃棄するのでその制裁を解除してくれと言ったのですが、制裁の結果、北朝
鮮の輸出の9割がカットされた。石炭とか鉄鉱石とか水産物です。
北朝鮮は2016年、制裁がかかる前は、だいたい28億ドルから30億ドル
輸出していたのです。2018年の輸出は3億ドルです。9割の輸出がなくなっ
た。2019年も3億ドル未満です。毎年入ってきた20数億ドルがないんです。
だから50送ドルくらいあった外貨が、日本からも遮断されているし、中国は
「生かさず、殺さず」で、外貨は出さない。本当に困っています。困らせて話し
合いをするという、「先圧力、後交渉」という戦略はかなりうまくいっている。
加えて平壌でコロナが蔓延していて中国との貿易を北朝鮮が自分で遮断した。そ
して金正恩の健康が悪い。権力の代行者である与正は、若くて、経験不足で失敗
をするという状況です。
制裁が効いているというのが分かるのが、7月10日の与正の談話です。その
話に行く前に、今北朝鮮内部の話、国際社会の制裁が効いていること、健康が悪
くなっているという話をしましたが、ここで島田さんに、ボルトン(米大統領元
安保補佐官)の回顧録の中で、特にアメリカの北朝鮮外交について、今の話も踏
まえて報告してください。
(3につづく)
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■安倍首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
[PC]https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken.html
[携帯]http://form1.kmail.kantei.go.jp/cgi-bin/k/iken/im/goiken.cgi
葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 安倍晋三殿
■救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
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■最新の北朝鮮情勢と拉致問題-東京連続集会報告2
◆金正恩は4月に心臓の手術を受け、与正を代理人に
西岡 与正の談話について後で島田さんと議論をしたいのですが、その前に、こ
の6月の動きをどう見るかですが、我々と連携して北朝鮮向け短波放送で拉致問
題の放送もずっとしてくれている自由北韓(北朝鮮)放送の金聖●(王へんに文)
さんが最近私に伝えてくれた内部情報です。
5月に平壌にいる自由北韓放送の情報源から、こういう話を聞いている、と。
党の宣伝煽動部が、今後与正のことを「『党中央』と呼べ」という指示を出した。
「党中央」という単語は1974年に、金正日が後継者に秘密会議で決められ、
1980年に後継者だとお披露目するんですが、この間金正日が呼ばれていたの
が「党中央」という呼称です。
それと同じ呼称を与正に使えという指令が、党宣伝煽動部から出た。それから
6月下旬に、同じラインから、軍の中では与正もことを、「もう一方の領導者」
と呼んでいる、と。領導者というのは首様のことで、「もう一方の領導者」と呼
べと言われているとの情報がありました。
今年の2月くらいだと思いますが、金正恩の命令で、「与正の命令は自分の命
令とみなせ」という情報がありました。それで先ほどの「委員長同志と党と国家
から付与された私の権限」で指示したという13日の談話になったのです。
金聖●さんは、「与正は後継者ではない。代理人だ。後継者だったら権力の行
使になる。首領に対して忠誠心を持っていると一生懸命示すのが後継者です。金
正日も、表向きは金日成が権力を行使していることにして、実は裏で権力を行使
していた。「でも与正は今権力を行使している。だから後継者というよりも代理
人と見る方が正しいのではないか」と。
ではなぜ代理人を置くのかですが、金聖●さんはこう言っています。私もそれ
には賛成です。「金正恩の健康に問題がある」と。彼は今肺癌の末期なんですが、
抗癌剤にいいのがあって何とか生きながらえていて活動しているのですが、「私
だってそうですが」と彼は言います。「期限付きです」と。つまり余命何年と言
われているということです。「そうするとその次のことを考える。多分金正恩も
期限付きの人生ではないか」と。自分のことに引き寄せて言っています。
別の情報でもそういうのがあり、先ほど言いましたように4月に心臓の手術を
受けたのは間違いない。その後、いつか正確には分からないのですが、かなり長
い間、本来なら麻酔が解けなければならないのに、解けなかった。手術はちゃん
と成功したのです。しかし麻酔が解けなくて意識が回復しなかった。そういうこ
とが、またいつ起きるか分からない。その病状を知っていたのは与正しかいない
わけです。
いつ自分が権力行使ができなくなるか。すべての決済は金正恩の決済でなけれ
ばならないわけですが、先ほど「十大原則」で言いましたが、「指示は首領様以
外出してはいけない」のですから。その首領様が意識を失う事態になったら、機
能しなくなるのです。唯一指導体制では。だから代理人が必要なのです。そう本
人が自覚しているのです。
◆与正は金正日時代の古参幹部を粛清
金与正は2016年くらいから金正恩体制を維持するために、金正日時代の古
参幹部の粛清を裏でしてきました。国家保衛部の金元弘(キム・ウォンホン)を
粛清し、軍の総政治局長の黄炳瑞(ファン・ビョンソ)を粛清し、一番信用して
いなければならない護衛司令部の司令官を処刑し、そして党の中の党と言われる
組織指導部の部長を今年2月解任し、彼女が第一副部長になった。
表向きは党の序列二十何位くらいの序列ですが、実は古参幹部をどんどん粛清
していく役を果たした。但し表には出ないで、金正恩の名前でやった。最側近と
して老幹部たちを粛清する役割を果たした。
粛清の背景には、例えば護衛司令部について言いますと、護衛司令部の金正恩
の別荘を管理していた幹部の中に、GPSで位置情報を発信する装置が入ってい
た。多分米軍に金正恩がここにいるということを教えていたのではないかと思い
ます。
1017年秋、米軍側は、「我々は金正恩が今どこにいるか知っている」とい
う情報を流した。そして「斬首作戦をする」と言いました。実際に護衛司令部の
幹部のスマホにそれが見つかって、自宅を捜索したら多額の現金、ドルが出てき
た。
あるいは朴槿惠政権の末期、朴槿惠政権のKCIAが政治警察の国家保衛部と
組んで、金正恩暗殺をしようとしたということが発覚した。国家保衛部の15人
が処刑された。朴槿惠政権の一番最後のKCIA部長、国家情報院長李炳浩(イ
・ビョンホ)さんは、北朝鮮が名指しで、「あいつは最高指導者を暗殺しようと
した人だから我々に送れ」と北朝鮮が言ったら、文在寅政権になって逮捕された。
今刑務所の中です。
「北朝鮮の中に反体制組織があるならその人たちと連携するのが私の職務だ」
と言って、北朝鮮の反体制組織を利用しようとしたことを認めた。そういうこと
が起きているので、信用できるのは与正しかいなくて、与正を側に置いて、「あ
いつも裏切るのではないか、こいつも裏切るのではないか」と粛清をしているの
です。
しかし今年になって、自分の健康に自信が持てなくなって、隠れた陰としての
粛清も、処刑人だけじゃなくて表に出て権力の代理人を(与正が)したというこ
とだと思っています。
しかしその与正は今年30歳です。韓国政府の資料では88年生まれとなって
いますが、与正と同じ時期に金日成大学に行った人の知り合いから私が聞いた話
によると、89年の9月生まれだと。
それが権力の代行者になって、韓国を脅してやれと言って、脅しても韓国は対
抗してこない、アメリカはひょっとしたらと思いつつ、チラシを撒こうとした。
ドローンを使うところまでやってしまったので、「これは危ない」と誰かが言っ
て、金正恩から阻止された。若いから経験がなくて、危なっかしい。
しかし、金正恩からしたら、それ以外の人たちはもしかしたら中国とつながっ
ているかもしれない、韓国とつながっているかもしれない、アメリカとつながっ
ているかもしれないと思っているわけです。
実際に、張成沢(チャン・ソンテク)を処刑した理由は、張成沢が金正日が死
んだ後、特使として中国に行って、胡錦涛(主席)と会って、「改革開放みたい
なことをやりたい」と。しかし、金正恩は頭を抱えた。(張成沢は)「金正男を
使いたい」というようなことを言った。その情報を中国共産党の幹部周永康が金
正恩に教えて、それで張成沢が裏切ったということで殺されたし、金正男も殺し
た。
中国も自分を排除しにくるかもと思っているわけです。アメリカは「斬首作戦」
だと言っている。韓国もKCIAが暗殺未遂事件を起こした。だから信用できな
いから与正しかいない。
◆金正恩の統治資金が1億ドル以下に
一方、北朝鮮が追い込まれている一つの理由が金正恩の健康、そして与正以外
誰も信用できなくなっている疑心暗鬼なのです。もう人は経済制裁が続いている
こと。平壌でも配給がなくなったのは、経済制裁です。
今の経済制裁は党の39号室が管理している金正恩の統治資金、外貨をターゲッ
トにしています。90年代後半、300万人の餓死が起きた時、大部分の餓死し
た人は配給を待っていて死んでいった。それまでみんな主食は配給で食べていた
のです。しかし、配給が止まってしまって300万人が餓死した。
その後、実は配給は復活していないんです。それでも死ぬのが止まったのは、
みんな闇市で食べるようになったからです。しかし、平壌に住んでいる200万
人と軍隊と政治警察等は配給されて食べていたわけです。その人たちを食べさせ
ることができなくなった。核・ミサイル開発を止めるためには外貨を止める必要
があります。それが今やっている制裁です。党39号室の外貨をターゲットにし
た制裁なのです。その結果、平壌での配給がなくなった。まさに目指したことが
起きている。
党39号室には90年代には朝鮮総連からの送金が言っていました。内閣調査
室が丹念に調べたところによると、年間1800億円から2000億円くらいが
行っていた。第一次安倍政権以降、「厳格な法執行」でそれはほとんど止めまし
た。ほとんどゼロです。
その後、金大中・廬武鉉政権、韓国の左派政権がかなり支援をした。それも李
明博・朴槿惠政権で止まって、文在寅政権はしたくてたまらないのですけど、国
連制裁がかかって、アメリカが見張っているので文政権も支援ができない。
70年代の39号室資金をアメリカのCIAが40億ドルから50億ドルとみ
ていました。日本経済新聞の山口さんという元ソウル特派員は、200億円から
300億円じゃないかと言っていた。
それがなんと、去年の春、在庫が数億ドルになった。そして最近は、1億ドル
を切った、と。ごく最近私が聞いたのでは、金正恩の執務室の改修工事を賄う外
貨がなくて、金の延べ棒で払った、と。それくらい外貨がなくなっている。39
号室をターゲットとした制裁が効いている。
2017年に国連の安保理事会が3つの制裁をしました。北朝鮮は寧辺の核施
設を廃棄するのでその制裁を解除してくれと言ったのですが、制裁の結果、北朝
鮮の輸出の9割がカットされた。石炭とか鉄鉱石とか水産物です。
北朝鮮は2016年、制裁がかかる前は、だいたい28億ドルから30億ドル
輸出していたのです。2018年の輸出は3億ドルです。9割の輸出がなくなっ
た。2019年も3億ドル未満です。毎年入ってきた20数億ドルがないんです。
だから50送ドルくらいあった外貨が、日本からも遮断されているし、中国は
「生かさず、殺さず」で、外貨は出さない。本当に困っています。困らせて話し
合いをするという、「先圧力、後交渉」という戦略はかなりうまくいっている。
加えて平壌でコロナが蔓延していて中国との貿易を北朝鮮が自分で遮断した。そ
して金正恩の健康が悪い。権力の代行者である与正は、若くて、経験不足で失敗
をするという状況です。
制裁が効いているというのが分かるのが、7月10日の与正の談話です。その
話に行く前に、今北朝鮮内部の話、国際社会の制裁が効いていること、健康が悪
くなっているという話をしましたが、ここで島田さんに、ボルトン(米大統領元
安保補佐官)の回顧録の中で、特にアメリカの北朝鮮外交について、今の話も踏
まえて報告してください。
(3につづく)
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