拉致問題セミナー報告1(2020/12/14)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2020.12.14-2)
12月11日、家族会、救う会、拉致議連が主催し、参議院議員会館1階講
堂で、「北朝鮮の最新情勢を探り全拉致被害者救出の方途を考える拉致問題セミ
ナー」を開催しました。以下はその報告です。
司会はジャーナリストの櫻井よしこさん。冒頭、古屋圭司拉致議連会長と加藤
勝信内閣官房長官・拉致問題担当大臣が挨拶。続いて5党の拉致問題対策組織の
代表者が挨拶しました。
その後櫻井よしこさんがコーディネーターとなり、パネルディスカッションを
行いました。参加者は古森義久氏(ジャーナリスト、麗澤大学特別教授)、横田
哲也家族会事務局次長(横田めぐみさん弟)、西岡力・救う会会長(モラロジー
研究所教授)で、冒頭、脱北者者で韓国で自由北朝鮮放送代表の金聖● (王へん
に文、キム・ソンミン) 氏から寄せられたビデオメッセージが公開されました。
以下はその全記録です。
■拉致問題セミナー報告1
櫻井よしこ(ジャーナリスト)
皆さん、こんにちは。只今より、北朝鮮の最新情勢を探り全拉致被害者救出の
方途を考える拉致問題セミナーを開催いたします。司会の櫻井よしこです。どう
ぞ宜しくお願いいたします(拍手)。
今日は「武漢ウイルス」はまた勢いを取り戻して、蔓延し始めていますために、
講演される皆様方の前に、(透明の)アクリルの板を立てています。私も立って
話すと飛沫がそちらに飛ぶので、座ってしゃべりなさいと言われましたので、こ
の後座らせていただきたいと思います(笑)。
こういう中で、今日はたくさんの皆さんがお集まりくださいましてありがとう
ございます。状況はどんどん厳しくなっています。私たちにとっても、そして北
朝鮮にとってもそうなんですね。
こういう状況の中で、北朝鮮で一体何が起きているのか、今日は専門家の皆様
のお話を伺いながら、どうやって日本国民を取り戻すのか、このことを政治家の
皆様方と一緒にお話をしていきたいと思います。
今日の主催者ですが、家族会代表の飯塚さんが体調不良でいらっしゃいます。
従って今日は家族会代表の挨拶はありません。もう一つの主催者であります拉致
議連の古屋圭司先生にお願いいたします(拍手)。座って、マスクも外してお願
いします。
◆今の情勢を観察すると、チャンスは充分にある
古屋圭司(拉致議連会長、元拉致問題担当大臣)
皆様ご苦労様です。今年も拉致問題人権週間のこの時期に拉致セミナーを開催
せざるを得ない。本当に忸怩たる思いです。申し訳なく思います。
安倍前総理が、何としても解決するという強い覚悟で臨みましたが、いかんせ
ん相手は北朝鮮ということで、まだ解決していません。我々超党派の国会議連と
しても、国会議員としても、心からお詫びを申し上げたいと思います。
しかし、今の情勢をしっかりと、つぶさに観察すると、チャンスは充分にある
と思います。今日は専門家の皆さんが、北朝鮮問題について議論されますので、
詳細は皆さんにおまかせしたいと思います。
では北朝鮮は今、どんな状況にあるのだろうか。我々も色々なチャネルを通じ
て、色々な話を聞いています。北朝鮮の農業生産が30%くらいマイナスなのは
間違いないと思います。90年代に「苦難の行軍」という時期がありましたが、
これと同じような状況になっていると私は見ています。
韓国の康京和(カン・ギョンファ)外務大臣がそのことに言及したら即座に、
金与正(キム・ヨジョン)が「代価を払え」と猛烈に抵抗して、抗議しましたよ
ね。厳しい時ほどこういうような行動に出る。これは北朝鮮が常にやる手で、私
たちは何も驚いていません。
北朝鮮の人民、国民はまだ一度もまともな暮らしをしたことがないから、厳し
い暮らしにある意味で慣れている。だから北朝鮮の首脳部も人民のことは一切考
えていない。そういう異常な国であるということです。
もう一つ。コロナが全国を覆っています。しかし北朝鮮は、(感染者が)「ゼ
ロだ」と言っていますよね。そんなことがあり得ますか。ありっこないんです、
絶対に。実際はかなり厳しい状況に追い込まれていると思います。頼みの綱であ
る中国も北朝鮮が思うようにはなかなか動いてくれないというのが実態です。
アメリカの大統領選の結果、来年1月21日に、トランプ大統領に代わってバ
イデン氏が大統領になると予測されています。その意味では北朝鮮にとっても不
確定要素が非常に多いということですね。
一方日本のことを見れば、私も北朝鮮の「朝鮮中央通信」ですが、ハングルを
返還するソフトを購入して毎日は額面通り受け取ってはいけないと、常に言って
います。本音を言えば、やはり日本の支援がほしい。あまりオブリゲーション
(義務)なしで支援が受けられると思っている。
でも、日本に対しては憎悪の念があるから言う、放送してくる。でも私は裏返
しだと思います。安倍政権から菅政権になりましたが、私はここで必ずなにか来
ると思っています。我々拉致議連はそれぞれが色々なチャネルを持っていますの
で、それぞれの皆さんが、「我がこと」と思って、色々なチャネルを駆使してい
く。
そして菅総理も、その辺は後で加藤官房長官が詳しくお話されると思いますが、
小さなチャンスも取り残すことなくしっかり取り組んでいくんです。表もあれば
裏もある。私たちはそういうことも含めて、全面的に政府をバックアップしなが
ら、時には政府の背中を厳しく押していくことも含めて、拉致議連としてやって
いきたいと思います。
「拉致被害者を全員取り戻す」。これは我々の最大のそして唯一の目的です。
皆さんと共に怒りを、そして結束を北朝鮮に示していこうではありませんか。我
々拉致議連としても、同じ考えに立って考えていくことをお約束申し上げます。
改めまして横田滋さん、そして有本嘉代子さんのご逝去に、皆で哀悼の誠を捧
げ、私たちはその魂をしっかり受け継いで、解決に向けて取り組んでいきます。
ありがとうございました(拍手)。
櫻井 古屋さんありがとうございました。「チャンスは充分にある」という客観
的な情勢の分析でした。このチャンスをどうやって活かしていくのか、本当に難
しい課題です。次に拉致問題担当大臣で官房長官の加藤勝信先生にご挨拶をお願
いいたします。
◆日本人拉致被害者救出は政府の責務
加藤勝信(内閣官房長官・拉致問題担当大臣)
内閣官房長官として再び拉致問題を担当することになりました。
現在、新型コロナが拡大中ですが、家族会、救う会、そして拉致議連の皆様の
主催で今回の拉致問題セミナーを開催していただき、ありがとうございます。ま
た今日は、こういう中で会場に来ていただいた皆さん、そしてこれはインターネッ
トでライブ配信されていると聞いていますが、その配信をご覧になっている皆さ
んには、日ごろから拉致問題い大変強い関心を持ち、また色々な意味で支えてく
ださっていることに改めて感謝申し上げたいと思います。
また今日ご出席の有本明弘さんの奥様、嘉代子さんが2月に、横田哲也さんの
お父様滋さんが6月にご逝去されました。恵子さん、めぐみさんを取り戻す。こ
うした思いで全身全霊で取り組んで来られたお二人がご存命の間に、お子様方の
帰国がかなわず、そして胸に抱いてあげることができなかったことは、誠に通関
の極みであり、本当に申し訳なく思っています。
2002年に拉致被害者の方々が帰られてから、残念ながら一人の帰国も実現
していないのが現実です。一日千秋の思いで帰国を待ち望んでいる拉致被害者の
方々、そしてその方々に一日も早く会いたいと思っている家族の方々に対し、改
めて忸怩たる思いです。
拉致問題担当大臣に就任してからまたご家族の皆さんとも改めてお会いし、ご
意見を伺いました。この間における苦しい、悲しい、様々な思いを直接お伺いす
ると共に、「一日も早く帰国を実現してほしい」という思いを改めて胸に刻ませ
ていただきました。
菅総理は就任以来、米国を初めとする各国首脳と電話会談を積極的に行ってい
ますが、そうした機会も拉致問題の早期解決に向けた一助とし、引き続き緊密に
連携していきたいと思っています。
先月には、バイデン次期米国大統領との電話会談においても、拉致問題は菅政
権の最重要課題であること、そしてバイデン次期大統領と議会の協力をお願いし、
拉致問題を初めとする北朝鮮の対応についても連携していくことで一致しました。
また先月来日した王毅外相にも、総理と私から拉致問題を含む北朝鮮の対応に
ついても協力を求めました。今後とも、米国を初めとする関係国と緊密に連携し
ながら、すべての拉致被害者の一日も早い帰国の実現に向けて全力を尽くしたい
と考えています。
改めて申し上げるまでもなく、日本人拉致被害者を救出することは我々政府の
責務です。わが国自身が主体的に取り組み、解決を果たすべき課題です。こうし
た中で菅総理自身、随時の機会の中で、「条件を付けずに金正恩委員長と向かい
合う」決意を表明をしています。
ご承知のように北朝鮮は新型コロナウイルスや水害に直面していますが、北朝
鮮には健全な労働力と豊富な資源があります。日本と北朝鮮が一緒に、こうした
労働力や資源を活用して明るい未来を開いていきたいと思います。
そのためにもわが国としては、相互不信の殻を破り、北朝鮮の核・ミサイル問
題、そして何より重要な拉致問題を解決し北朝鮮との国交正常化を目指していく。
これは拉致問題担当大臣としての私の信念でもあります。引き続き北朝鮮に対し、
積極的な対応をしていきたいと考えています。
その上で、国民の皆さんが、「すべての拉致被害者の一日も早い帰国実現」へ
の強い意志を示してくださることも、大変ありがたいことです。本日このセミナー
にご来場いただいた皆さんの声や思いを通じて、国民全体の強い意志がさらに広
がり、より大きくなることは拉致問題解決への力強い後押しになると思います。
拉致問題は菅政権においても最重要課題です。ご家族もご高齢となる中、一刻
の猶予もありません。その言葉も何度となく繰り返されています。
認定未認定に関わらず、すべての拉致被害者の一日も早い帰国実現に向けてご
家族の皆さんに寄り添っていきます。
先程古屋会長からもお話がありましたが、色々な意味で北朝鮮をめぐる状況は
変化しています。その兆しをしっかり捕え、あらゆるチャンスを逃すことなく全
力でこの問題の解決に当たりたいと思います。
どうか今日ご出席、またはご視聴された皆様方の拉致問題解決に向けての一層
のご支援とご協力を心からお願い申し上げ、ご挨拶とさせていただきたいと思い
ます。どうぞ宜しくお願いいたします(拍手)。
(2につづく)
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
■菅首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
[PC]https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken.html
[携帯]http://form1.kmail.kantei.go.jp/cgi-bin/k/iken/im/goiken.cgi
葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 菅義偉殿
■救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
12月11日、家族会、救う会、拉致議連が主催し、参議院議員会館1階講
堂で、「北朝鮮の最新情勢を探り全拉致被害者救出の方途を考える拉致問題セミ
ナー」を開催しました。以下はその報告です。
司会はジャーナリストの櫻井よしこさん。冒頭、古屋圭司拉致議連会長と加藤
勝信内閣官房長官・拉致問題担当大臣が挨拶。続いて5党の拉致問題対策組織の
代表者が挨拶しました。
その後櫻井よしこさんがコーディネーターとなり、パネルディスカッションを
行いました。参加者は古森義久氏(ジャーナリスト、麗澤大学特別教授)、横田
哲也家族会事務局次長(横田めぐみさん弟)、西岡力・救う会会長(モラロジー
研究所教授)で、冒頭、脱北者者で韓国で自由北朝鮮放送代表の金聖● (王へん
に文、キム・ソンミン) 氏から寄せられたビデオメッセージが公開されました。
以下はその全記録です。
■拉致問題セミナー報告1
櫻井よしこ(ジャーナリスト)
皆さん、こんにちは。只今より、北朝鮮の最新情勢を探り全拉致被害者救出の
方途を考える拉致問題セミナーを開催いたします。司会の櫻井よしこです。どう
ぞ宜しくお願いいたします(拍手)。
今日は「武漢ウイルス」はまた勢いを取り戻して、蔓延し始めていますために、
講演される皆様方の前に、(透明の)アクリルの板を立てています。私も立って
話すと飛沫がそちらに飛ぶので、座ってしゃべりなさいと言われましたので、こ
の後座らせていただきたいと思います(笑)。
こういう中で、今日はたくさんの皆さんがお集まりくださいましてありがとう
ございます。状況はどんどん厳しくなっています。私たちにとっても、そして北
朝鮮にとってもそうなんですね。
こういう状況の中で、北朝鮮で一体何が起きているのか、今日は専門家の皆様
のお話を伺いながら、どうやって日本国民を取り戻すのか、このことを政治家の
皆様方と一緒にお話をしていきたいと思います。
今日の主催者ですが、家族会代表の飯塚さんが体調不良でいらっしゃいます。
従って今日は家族会代表の挨拶はありません。もう一つの主催者であります拉致
議連の古屋圭司先生にお願いいたします(拍手)。座って、マスクも外してお願
いします。
◆今の情勢を観察すると、チャンスは充分にある
古屋圭司(拉致議連会長、元拉致問題担当大臣)
皆様ご苦労様です。今年も拉致問題人権週間のこの時期に拉致セミナーを開催
せざるを得ない。本当に忸怩たる思いです。申し訳なく思います。
安倍前総理が、何としても解決するという強い覚悟で臨みましたが、いかんせ
ん相手は北朝鮮ということで、まだ解決していません。我々超党派の国会議連と
しても、国会議員としても、心からお詫びを申し上げたいと思います。
しかし、今の情勢をしっかりと、つぶさに観察すると、チャンスは充分にある
と思います。今日は専門家の皆さんが、北朝鮮問題について議論されますので、
詳細は皆さんにおまかせしたいと思います。
では北朝鮮は今、どんな状況にあるのだろうか。我々も色々なチャネルを通じ
て、色々な話を聞いています。北朝鮮の農業生産が30%くらいマイナスなのは
間違いないと思います。90年代に「苦難の行軍」という時期がありましたが、
これと同じような状況になっていると私は見ています。
韓国の康京和(カン・ギョンファ)外務大臣がそのことに言及したら即座に、
金与正(キム・ヨジョン)が「代価を払え」と猛烈に抵抗して、抗議しましたよ
ね。厳しい時ほどこういうような行動に出る。これは北朝鮮が常にやる手で、私
たちは何も驚いていません。
北朝鮮の人民、国民はまだ一度もまともな暮らしをしたことがないから、厳し
い暮らしにある意味で慣れている。だから北朝鮮の首脳部も人民のことは一切考
えていない。そういう異常な国であるということです。
もう一つ。コロナが全国を覆っています。しかし北朝鮮は、(感染者が)「ゼ
ロだ」と言っていますよね。そんなことがあり得ますか。ありっこないんです、
絶対に。実際はかなり厳しい状況に追い込まれていると思います。頼みの綱であ
る中国も北朝鮮が思うようにはなかなか動いてくれないというのが実態です。
アメリカの大統領選の結果、来年1月21日に、トランプ大統領に代わってバ
イデン氏が大統領になると予測されています。その意味では北朝鮮にとっても不
確定要素が非常に多いということですね。
一方日本のことを見れば、私も北朝鮮の「朝鮮中央通信」ですが、ハングルを
返還するソフトを購入して毎日は額面通り受け取ってはいけないと、常に言って
います。本音を言えば、やはり日本の支援がほしい。あまりオブリゲーション
(義務)なしで支援が受けられると思っている。
でも、日本に対しては憎悪の念があるから言う、放送してくる。でも私は裏返
しだと思います。安倍政権から菅政権になりましたが、私はここで必ずなにか来
ると思っています。我々拉致議連はそれぞれが色々なチャネルを持っていますの
で、それぞれの皆さんが、「我がこと」と思って、色々なチャネルを駆使してい
く。
そして菅総理も、その辺は後で加藤官房長官が詳しくお話されると思いますが、
小さなチャンスも取り残すことなくしっかり取り組んでいくんです。表もあれば
裏もある。私たちはそういうことも含めて、全面的に政府をバックアップしなが
ら、時には政府の背中を厳しく押していくことも含めて、拉致議連としてやって
いきたいと思います。
「拉致被害者を全員取り戻す」。これは我々の最大のそして唯一の目的です。
皆さんと共に怒りを、そして結束を北朝鮮に示していこうではありませんか。我
々拉致議連としても、同じ考えに立って考えていくことをお約束申し上げます。
改めまして横田滋さん、そして有本嘉代子さんのご逝去に、皆で哀悼の誠を捧
げ、私たちはその魂をしっかり受け継いで、解決に向けて取り組んでいきます。
ありがとうございました(拍手)。
櫻井 古屋さんありがとうございました。「チャンスは充分にある」という客観
的な情勢の分析でした。このチャンスをどうやって活かしていくのか、本当に難
しい課題です。次に拉致問題担当大臣で官房長官の加藤勝信先生にご挨拶をお願
いいたします。
◆日本人拉致被害者救出は政府の責務
加藤勝信(内閣官房長官・拉致問題担当大臣)
内閣官房長官として再び拉致問題を担当することになりました。
現在、新型コロナが拡大中ですが、家族会、救う会、そして拉致議連の皆様の
主催で今回の拉致問題セミナーを開催していただき、ありがとうございます。ま
た今日は、こういう中で会場に来ていただいた皆さん、そしてこれはインターネッ
トでライブ配信されていると聞いていますが、その配信をご覧になっている皆さ
んには、日ごろから拉致問題い大変強い関心を持ち、また色々な意味で支えてく
ださっていることに改めて感謝申し上げたいと思います。
また今日ご出席の有本明弘さんの奥様、嘉代子さんが2月に、横田哲也さんの
お父様滋さんが6月にご逝去されました。恵子さん、めぐみさんを取り戻す。こ
うした思いで全身全霊で取り組んで来られたお二人がご存命の間に、お子様方の
帰国がかなわず、そして胸に抱いてあげることができなかったことは、誠に通関
の極みであり、本当に申し訳なく思っています。
2002年に拉致被害者の方々が帰られてから、残念ながら一人の帰国も実現
していないのが現実です。一日千秋の思いで帰国を待ち望んでいる拉致被害者の
方々、そしてその方々に一日も早く会いたいと思っている家族の方々に対し、改
めて忸怩たる思いです。
拉致問題担当大臣に就任してからまたご家族の皆さんとも改めてお会いし、ご
意見を伺いました。この間における苦しい、悲しい、様々な思いを直接お伺いす
ると共に、「一日も早く帰国を実現してほしい」という思いを改めて胸に刻ませ
ていただきました。
菅総理は就任以来、米国を初めとする各国首脳と電話会談を積極的に行ってい
ますが、そうした機会も拉致問題の早期解決に向けた一助とし、引き続き緊密に
連携していきたいと思っています。
先月には、バイデン次期米国大統領との電話会談においても、拉致問題は菅政
権の最重要課題であること、そしてバイデン次期大統領と議会の協力をお願いし、
拉致問題を初めとする北朝鮮の対応についても連携していくことで一致しました。
また先月来日した王毅外相にも、総理と私から拉致問題を含む北朝鮮の対応に
ついても協力を求めました。今後とも、米国を初めとする関係国と緊密に連携し
ながら、すべての拉致被害者の一日も早い帰国の実現に向けて全力を尽くしたい
と考えています。
改めて申し上げるまでもなく、日本人拉致被害者を救出することは我々政府の
責務です。わが国自身が主体的に取り組み、解決を果たすべき課題です。こうし
た中で菅総理自身、随時の機会の中で、「条件を付けずに金正恩委員長と向かい
合う」決意を表明をしています。
ご承知のように北朝鮮は新型コロナウイルスや水害に直面していますが、北朝
鮮には健全な労働力と豊富な資源があります。日本と北朝鮮が一緒に、こうした
労働力や資源を活用して明るい未来を開いていきたいと思います。
そのためにもわが国としては、相互不信の殻を破り、北朝鮮の核・ミサイル問
題、そして何より重要な拉致問題を解決し北朝鮮との国交正常化を目指していく。
これは拉致問題担当大臣としての私の信念でもあります。引き続き北朝鮮に対し、
積極的な対応をしていきたいと考えています。
その上で、国民の皆さんが、「すべての拉致被害者の一日も早い帰国実現」へ
の強い意志を示してくださることも、大変ありがたいことです。本日このセミナー
にご来場いただいた皆さんの声や思いを通じて、国民全体の強い意志がさらに広
がり、より大きくなることは拉致問題解決への力強い後押しになると思います。
拉致問題は菅政権においても最重要課題です。ご家族もご高齢となる中、一刻
の猶予もありません。その言葉も何度となく繰り返されています。
認定未認定に関わらず、すべての拉致被害者の一日も早い帰国実現に向けてご
家族の皆さんに寄り添っていきます。
先程古屋会長からもお話がありましたが、色々な意味で北朝鮮をめぐる状況は
変化しています。その兆しをしっかり捕え、あらゆるチャンスを逃すことなく全
力でこの問題の解決に当たりたいと思います。
どうか今日ご出席、またはご視聴された皆様方の拉致問題解決に向けての一層
のご支援とご協力を心からお願い申し上げ、ご挨拶とさせていただきたいと思い
ます。どうぞ宜しくお願いいたします(拍手)。
(2につづく)
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
■菅首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
[PC]https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken.html
[携帯]http://form1.kmail.kantei.go.jp/cgi-bin/k/iken/im/goiken.cgi
葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 菅義偉殿
■救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆