拉致問題セミナー報告2(2020/12/15)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2020.12.15)
■拉致問題セミナー報告2
櫻井 ありがとうございました。日本は国際情勢を捉えることが非常に苦手な国
だと私は実感しています。ソ連邦が崩壊した時、北方領土をもしかしたら取り戻
すことができたかもしれない。ドイツは東西ドイツの統一を成し遂げました。わ
が国は、あの大きなチャンスを逃しました。
今度は国民の命がかかっていますので、是非官房長官におかれても、総理大臣
におかれても、少しのチャンスも見逃すことないように、心からお願い申し上げ
ます。
ではここで席の入れ替えをしますので、しばらくお待ちください。
さて次に、各政党の代表者の方々からのご挨拶をお願いします。まず自由民主
党の拉致問題対策本部長で、元拉致問題担当大臣の山谷えり子さん、お願いいた
します(拍手)。
◆拉致問題を解決しなければ、日本国は日本国ではない
山谷えり子(由民主党拉致問題対策本部長、元拉致問題担当大臣)
皆様こんにちは。本日は多数お運びいただき、ありがとうございます。またオ
ンラインでご参加の皆様、本当にありがとうございます。「私たちが必ず解決す
るんだ」というこの気持ちが、しっかりと解決の扉を開いていくことになると思
いますので、引き続きお力をいただきたいと思います。
今週月曜日、私も由民主党拉致問題対策本部長として、宮城県の救う会の皆様
たちが11,251筆、拉致問題解決のための署名を集めてくださり、それを受け取り
ました。本当にコロナの中で1万を越える署名は大変だったと思います。
それだけに、しっかりと受け止めて、一日も早い拉致被害者の帰国という私た
ちの目標をやり遂げなければならないと思っています。
有本嘉代子様、横田滋様が天に上がられて、本当に一日も早く、時間がないん
だということを痛感しています。
菅総理、加藤大臣に折々お会いしては、北朝鮮の最新情勢について意見交換を
していますが、先ほどお話がありましたように、北朝鮮は今コロナ、そして深刻
だった水害、また経済制裁が非常に効いていること、中国との関係が複雑になっ
ていること、指導者の心身の状態がどうなのかということ、平壌の幹部クラスが
不満を募らせていることから、北朝鮮は今までになく厳しい情勢にあると思って
います。
だからこそ、私たちはチャンスを作れる。日朝会談をして首脳同士で解決をす
るというチャンスをなんとかつかんで、そして切り込んでいく。この瞬間を作る
ために総理とも折々情勢分析をしています。総理も、きっという顔をされて、空
手をされる方ですからそういう顔をされて、チャンスをつかむ切り口を見つけた
い、作りたいという思いを私もひしひしと感じています。
安倍政権が7年8か月。その間に日本のインテリジェンス力もだいぶ上がって
きました。私が拉致問題担当大臣の時に、国連の人権に関する報告書が出た後で
したので、国連大使たちに次々とお会いして問題意識を深めることができました。
また安倍総理とトランプ大統領との関係から、私たちは毎年、被害者のご家族
と救う会と拉致議連とでアメリカに行って関係者と話をしますが、安倍・トラン
プの関係で私たちはホワイトハウスに入れてもらって、高官と緊密な情報交換を
することができました。
今年はコロナで訪米はかないませんでしたが、しかしながら新しいバイデン政
権、そして菅政権のパイプをしっかりと太くして、日米の連携を強めて、そして
何よりも日本が主体的に動く、そういう気持ちで切り込んでいきたいと思います。
自民党も常日頃、情報の収集、分析をしていますし、またきっちりと制裁が守
られているかについても各役所に点検してもらい、報告してもらっています。
これが解決できなければ、「日本国は日本国だ」と言えないと思います。まな
じりを決して、解決の日を一日も早く迎えたいと思いますので、また皆様のお力
をどうぞ宜しくお願いいたします。本日は誠にありがとうございました(拍手)。
櫻井 山谷さん、ありがとうございました。拉致問題を解決しなければ、日本国
は日本国ではないという力強いお言葉だったと思います。次に公明党の拉致問題
対策委員長、竹内譲さんにお願いいたします(拍手)。
◆北朝鮮は何らかの交渉に応じる可能性がある
竹内譲(公明党拉致問題対策委員長)
皆さん、こんにちは。未だに拉致被害者全員の帰国が実現できていないことは
痛恨の極みであり、誠に申し訳なく思います。
加えて本年は様々なできごとがありました。2月には有本嘉代子様が、また6
月には横田滋・前家族会代表が、さらに7月には地村保様が亡くなられました。
拉致問題解決のために長い間ご尽力されたこれらの方々に、改めて敬意を表しま
すと共に、謹んで哀悼の意を表します。
有本嘉代子様や横田滋様がご存命の内に、恵子さんまためぐみさんの帰国を実
現できなかったことは、斬鬼の念に堪えません。
しかしながら、最近の北朝鮮情勢を分析すると、変化の兆しも見えています。
まずアメリカの大統領選挙におけるバイデン氏の勝利に伴って、米朝関係は膠着
状態が続くと見られています。北朝鮮はバイデン氏に言及することにかん口令を
敷いて刺激しない戦術を取っているようです。これ以上の経済制裁を防ぎたいと
いう思惑の現れです。
その背景として今年朝鮮半島に関して2つの台風が上陸しましたが、その損害
が厳しく、これに新型コロナウイルスの大流行が追い打ちをかけて中朝の国境貿
易が7割減にまで落ち込んでいます。そのため北朝鮮の食料価格が前年の4倍に
も上がっているということです。つまり慢性的な食料不足が続いており、これ以
上の経済制裁は体制がもたないという状況です。
北朝鮮は中国に対して20万トンの食糧の追加支援を要請していまして、中国
もこれを受け入れざるをえないのが実情です。8月に開かれた朝鮮労働党中央委
員会総会で、金正恩委員長自身も、「国家経済の成長目標が甚だしく未達成」と
経済不調を率直に認めています。
コロナ禍については軍隊でも感染が広がっている模様です。各国がこれを報道
して、これに対し北朝鮮は過剰な反応をしましたが、これも事態が深刻であるこ
との裏返しと言われています。「感染者はいない」というのが公式発表ですが、
沿海漁業や塩の生産を停止する等非合理な制約になっています。平壌駐在の外交
官には雪遊びの停止を求めています。
こうした状況を考えますと、北朝鮮の強硬姿勢とは裏腹に何らかの交渉に応じ
る可能性があります。菅総理は、就任直後の記者会見で、拉致問題について、
「すべての拉致被害者の一日も早い帰国を実現するため引き続き取り組む」と述
べられました。先月の予算委員会におきましても、私の質問に対して、「金正恩
委員長と無条件で会って解決したい」、「どんな小さな機会でも逃すことなく行っ
ていく」と明確に表明されています。
北朝鮮では、対米、対中とも膠着状態が続くことが予想されており、その意味
で日朝関係は打開のチャンスでもあります。現在北朝鮮は日本の動向をじっと伺っ
ています。私の周辺でもその様子が分かります。
公明党は、菅総理の決意が一日も早く実現し、すべての拉致被害者をご家族の
もとへ戻せるよう、引き続き皆様と共に努力していきます。何とぞ宜しくお願い
いたします。本日はありがとうございました(拍手)。
櫻井 竹内さん、ありがとうございました。次に立憲民主党の代表として、拉致
問題対策本部顧問の松原仁さんにお願いいたします(拍手)。
◆本気で怒っていることを北朝鮮に伝え、北が望む「解決」は退けよ
松原 仁(立憲民主党拉致問題対策本部顧問、元拉致問題担当大臣)
この集会は、私たちの心を一つにして、怒りを北朝鮮にぶつける、そういう心
合わせの会だと思っています。敢えて言わせてもらえば、日本が本気で怒ってい
ると言うと、北朝鮮側は思っていないふしがある。もちろん、いわゆる経済制裁
が十分に効果をあげているのは、今までそれぞれの方がご意見で明らかです。
しかし、ここにいる古屋さんを初め、我々が全力で構築した拉致の特別委員会
が、この1年半所信表明だけで実質審議はされていないということを、北朝鮮は
見ているわけです。本気で怒っているという印象を、私は北の人間は持っていな
いと思います。
その意味において我々は、今本当に怒っている、と。横田滋さんが亡くなり、
有本嘉代子さんが亡くなり、本気で怒っているんだということを今日、明確に伝
えなければいけないし、そのために古屋圭司会長を先頭にして、様々な場面で最
大限のことをしていくというのが必要だということをまず申し上げたい。
せっかく苦労して作った拉致問題特別委員会が1年半動いてない。北朝鮮にとっ
ては非常に関心がある委員会が1年半審議をしていないというのは我々も反省し
なければならないと、議連の幹部の一人として思っています。
その上で申し上げたいのは、拉致の解決というのは、北側でも解決という認識
を持っていると思います。問題は「解決」に2種類あることです。北側が望む解
決、もう一つは日本側が、我々がこうしなければいけないと思う解決です。この
「解決」には温度差がある。
私はこの5年間、個人的な見解ですが、政府はストックホルム合意を破棄すべ
きだと言い続けています。ストックホルム合意を破棄するに価する北側の行動が
とられていることは言うまでもないことです。ストックホルム合意を破棄すると、
日本と北朝鮮との間のパイプがなくなるというのは、全くの事実誤認です。
日本との関係は彼らにとって最大のドル箱です。従って誰もがその箱を取りた
がっているのが実態だというのが、私が拉致担当大臣をした時の認識です。この
ストックホルム合意で北側から出てきた人間、宋日昊(ソン・イルホ)を初めと
するやからは、横田めぐみさんにしても田口八重子さんにしても、「死んでいる」
と言っている。
「死んでいる」と言っている人間がステークホルダーとして北側にいる。私は
これを切るのは、我々の怒りを表明するだけでなく、北側にいるステークホルダー
をその場所から去らせることです。彼らは自分が言ったことを最後まで言い続け
ようとしますから、それを撤回させるためには、私はストックホルム合意破棄だ
と思います。そうすると真実が出てくると思います。
(元大臣の)中山恭子さんも、私と議論する時は同じ意見を言われますが、我
々は北朝鮮に対して本気で怒っているんだということを、様々な角度から明らか
にしたら、日本が、我々が求める「全員の拉致被害者の奪還」となります。
もちろん北朝鮮は今、大変ひっ迫した環境なので日本が救うことはできますが、
それを彼らが望む形ではなく、我々が望む「解決」にするには、ここでもう一つ
足払いを食らわせなければいけないと思っています。これは党というより、議連
の幹部としてずっとやってきた立場からの強い思いです。共に頑張ってまいりま
しょう(拍手)。
櫻井 松原さん、ありがとうございました。中山恭子さんが以前の大会で同じよ
うなことを言っていました。そのメッセージは今も生きていると思っています。
後程議論をしていきたいと思います。
では次に、日本維新の会拉致対策本部長の東徹さんにお願いいたします(拍手)。
◆もう一度国会での拉致問題決議を
東 徹(日本維新の会拉致対策本部長)
皆さん、こんにちは。今日は拉致問題セミナーを開催していただき本当にあり
がとうございます。そして今年の2月には有本嘉代子さん、6月には横田滋さん
がお亡くなりになりましたことを、改めて心からお悔やみ申し上げます。
拉致被害者を全力で取り戻さなければならないということで毎年このような行
事が開催されていますが、なかなか問題が解決できていないことに我々も忸怩た
る思いをしていますし、一国会議員としても力不足を申し訳なく思っています。
新型コロナウイルスの影響で、北朝鮮の状況が非常に厳しくなっている。また
経済制裁でさらに厳しくなっている。そういう情報は我々も見聞きしています。
確かにチャンスが来ているのではないかという思いもしています。
日本はやはり、アメリカとの協力関係をしっかりと築いていかなければなりま
せん。トランプ大統領がバイデン大統領に代わっても、やはりこの関係はしっか
り築いていって、中国や韓国に対しても同様に北朝鮮に対する制裁を一緒に共有
してもらう。こういうことをやっていかなくてはなりません。
ところが大変残念なことに、今日の「読売新聞」でも報道がありましたが、中
国との間で国連の制裁決議違反が常態化しているということです。これは許しが
たいことで、政府においてはしっかりと言っていただきたいと思います。
また国連の第三委員会及び総会で、今年も北朝鮮の拉致問題を含む人権状況を
非難する決議が無投票で採択されました。これは16年連続で行われているとい
うことです。
私はこのことに重きを置いていますが、国会においては平成22年以来、拉致
問題の決議が行われておりません。これは与党の皆さんにもお願いして、もう一
度国会での決議を求めていくべきだと思います。
菅総理、加藤官房長官、日本政府には最大限努力を尽くしていただいて、我々
もしっかりと国会で拉致問題の解決、拉致被害者を全員取り戻すために活動して
いきますことをお約束させていただき、ご挨拶とさせていただきます。ありがと
うございました(拍手)。
櫻井 東さんありがとうございました。次に国民民主党拉致問題対策本部長の川
合孝典さんにお願いいたします。
◆今年度83万筆を超える署名を提出
川合孝典(国民民主党拉致問題対策本部長)
皆様、こんにちは。年末お忙しい中ご参集下さりご苦労様です。
拉致問題に関する様々な諸条件に関しては、既に各党の皆様がご挨拶された通
りですが、菅新総理に代わりまして、外交政策に捕われずに、主体的に日本とし
て交渉を進めていくことを明言されたことは一歩前進だと思います。
私たち国会議員としても外交上の機微に関わる情報があるため、十分情報を共
有できていないことも是非皆様にご承知いただければと思います。
そうした状況の中、私たちとしても政府の活動をしっかり後押しをすると同時
に、国民の皆様にも拉致問題に関する意識が年々薄れていくことを何とか食い止
めなければならないという問題意識を持っています。
従って私たちの関係組織では、毎年全国で駅に立ち拉致被害者救出のための署
名活動を行っています。今年度は83万筆を超える署名を、若い皆さんを中心に
集めていただき、当時の菅担当大臣に手渡しました。
政府が主体的に取り組みを進めていただくのは当然のことですが、国民一人ひ
とりが取り組めることは何なのか。この命題と今一度向かい合う時期が来ている
のではないかと思っています。
国民民主党は、この問題に関しては与野党もなく、国民全体の課題として取り
組まなければならないと、重く受け止めていますので、今後とも皆様と共に一日
も早くこの問題の全面的な解決に向けて取り組みを進めることを、この場で皆様
に改めて表明させていただき、党を代表してのご挨拶とさせていただきたいと思
います。どうぞよろしくお願いいたします(拍手)。
櫻井 川合さん、ありがとうございました。
ではここで、参加議員のご紹介を、参議院議員で拉致議連の事務局長を務めて
いる北村経夫さんにお願いします。
◆参加議員紹介
皆様こんにちは。拉致議連事務局長をしております、参議院議員の北村経夫で
す。本日ご参加頂きました国会議員の皆様をご紹介いたします。お名前をお呼び
いたしますので、その場でご一礼頂ければ幸いです。
まず政府側からご参加頂きました加藤勝信拉致問題担当大臣・内閣官房長官。
続いて国会議員の皆様です。まずは党代表して挨拶を頂きました方々を改めて
ご紹介します。
山谷えり子・自由民主党拉致問題対策本部長(拍手、以下略)
竹内譲・公明党拉致問題対策委員長
松原仁・立憲民主党拉致問題対策顧問
東徹・日本維新の会拉致対策本部長
川合孝典・国民民主党拉致問題対策本部長
続いて拉致議連の役員の皆様です。
古屋圭司・拉致議連会長
衛藤晟一・拉致議連副会長
城内実 ・拉致議連副幹事長
山田賢司・拉致議連事務局次長
長尾敬・拉致議連幹事
次に衆議院議員の皆様です。
田中和徳先生、櫻田義孝先生、三原朝彦先生、北村誠吾先生、左藤章先生、笹川
博義先生、牧島かれん先生、小林鷹之先生、谷田川元先生、杉田水脈先生、井上
一徳先生、田中英之先生、大隈和英先生
最後に参議院議員の皆様です。
丸川珠代先生、赤池誠章先生、上田清司先生、竹内真二先生、堀井巌先生、和田
政宗先生、青山繁晴先生、清水真人先生、中西哲先生
以上です。ありがとうございました(拍手)。
(3)につづく
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
■菅首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
[PC]https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken.html
[携帯]http://form1.kmail.kantei.go.jp/cgi-bin/k/iken/im/goiken.cgi
葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 菅義偉殿
■救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
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■拉致問題セミナー報告2
櫻井 ありがとうございました。日本は国際情勢を捉えることが非常に苦手な国
だと私は実感しています。ソ連邦が崩壊した時、北方領土をもしかしたら取り戻
すことができたかもしれない。ドイツは東西ドイツの統一を成し遂げました。わ
が国は、あの大きなチャンスを逃しました。
今度は国民の命がかかっていますので、是非官房長官におかれても、総理大臣
におかれても、少しのチャンスも見逃すことないように、心からお願い申し上げ
ます。
ではここで席の入れ替えをしますので、しばらくお待ちください。
さて次に、各政党の代表者の方々からのご挨拶をお願いします。まず自由民主
党の拉致問題対策本部長で、元拉致問題担当大臣の山谷えり子さん、お願いいた
します(拍手)。
◆拉致問題を解決しなければ、日本国は日本国ではない
山谷えり子(由民主党拉致問題対策本部長、元拉致問題担当大臣)
皆様こんにちは。本日は多数お運びいただき、ありがとうございます。またオ
ンラインでご参加の皆様、本当にありがとうございます。「私たちが必ず解決す
るんだ」というこの気持ちが、しっかりと解決の扉を開いていくことになると思
いますので、引き続きお力をいただきたいと思います。
今週月曜日、私も由民主党拉致問題対策本部長として、宮城県の救う会の皆様
たちが11,251筆、拉致問題解決のための署名を集めてくださり、それを受け取り
ました。本当にコロナの中で1万を越える署名は大変だったと思います。
それだけに、しっかりと受け止めて、一日も早い拉致被害者の帰国という私た
ちの目標をやり遂げなければならないと思っています。
有本嘉代子様、横田滋様が天に上がられて、本当に一日も早く、時間がないん
だということを痛感しています。
菅総理、加藤大臣に折々お会いしては、北朝鮮の最新情勢について意見交換を
していますが、先ほどお話がありましたように、北朝鮮は今コロナ、そして深刻
だった水害、また経済制裁が非常に効いていること、中国との関係が複雑になっ
ていること、指導者の心身の状態がどうなのかということ、平壌の幹部クラスが
不満を募らせていることから、北朝鮮は今までになく厳しい情勢にあると思って
います。
だからこそ、私たちはチャンスを作れる。日朝会談をして首脳同士で解決をす
るというチャンスをなんとかつかんで、そして切り込んでいく。この瞬間を作る
ために総理とも折々情勢分析をしています。総理も、きっという顔をされて、空
手をされる方ですからそういう顔をされて、チャンスをつかむ切り口を見つけた
い、作りたいという思いを私もひしひしと感じています。
安倍政権が7年8か月。その間に日本のインテリジェンス力もだいぶ上がって
きました。私が拉致問題担当大臣の時に、国連の人権に関する報告書が出た後で
したので、国連大使たちに次々とお会いして問題意識を深めることができました。
また安倍総理とトランプ大統領との関係から、私たちは毎年、被害者のご家族
と救う会と拉致議連とでアメリカに行って関係者と話をしますが、安倍・トラン
プの関係で私たちはホワイトハウスに入れてもらって、高官と緊密な情報交換を
することができました。
今年はコロナで訪米はかないませんでしたが、しかしながら新しいバイデン政
権、そして菅政権のパイプをしっかりと太くして、日米の連携を強めて、そして
何よりも日本が主体的に動く、そういう気持ちで切り込んでいきたいと思います。
自民党も常日頃、情報の収集、分析をしていますし、またきっちりと制裁が守
られているかについても各役所に点検してもらい、報告してもらっています。
これが解決できなければ、「日本国は日本国だ」と言えないと思います。まな
じりを決して、解決の日を一日も早く迎えたいと思いますので、また皆様のお力
をどうぞ宜しくお願いいたします。本日は誠にありがとうございました(拍手)。
櫻井 山谷さん、ありがとうございました。拉致問題を解決しなければ、日本国
は日本国ではないという力強いお言葉だったと思います。次に公明党の拉致問題
対策委員長、竹内譲さんにお願いいたします(拍手)。
◆北朝鮮は何らかの交渉に応じる可能性がある
竹内譲(公明党拉致問題対策委員長)
皆さん、こんにちは。未だに拉致被害者全員の帰国が実現できていないことは
痛恨の極みであり、誠に申し訳なく思います。
加えて本年は様々なできごとがありました。2月には有本嘉代子様が、また6
月には横田滋・前家族会代表が、さらに7月には地村保様が亡くなられました。
拉致問題解決のために長い間ご尽力されたこれらの方々に、改めて敬意を表しま
すと共に、謹んで哀悼の意を表します。
有本嘉代子様や横田滋様がご存命の内に、恵子さんまためぐみさんの帰国を実
現できなかったことは、斬鬼の念に堪えません。
しかしながら、最近の北朝鮮情勢を分析すると、変化の兆しも見えています。
まずアメリカの大統領選挙におけるバイデン氏の勝利に伴って、米朝関係は膠着
状態が続くと見られています。北朝鮮はバイデン氏に言及することにかん口令を
敷いて刺激しない戦術を取っているようです。これ以上の経済制裁を防ぎたいと
いう思惑の現れです。
その背景として今年朝鮮半島に関して2つの台風が上陸しましたが、その損害
が厳しく、これに新型コロナウイルスの大流行が追い打ちをかけて中朝の国境貿
易が7割減にまで落ち込んでいます。そのため北朝鮮の食料価格が前年の4倍に
も上がっているということです。つまり慢性的な食料不足が続いており、これ以
上の経済制裁は体制がもたないという状況です。
北朝鮮は中国に対して20万トンの食糧の追加支援を要請していまして、中国
もこれを受け入れざるをえないのが実情です。8月に開かれた朝鮮労働党中央委
員会総会で、金正恩委員長自身も、「国家経済の成長目標が甚だしく未達成」と
経済不調を率直に認めています。
コロナ禍については軍隊でも感染が広がっている模様です。各国がこれを報道
して、これに対し北朝鮮は過剰な反応をしましたが、これも事態が深刻であるこ
との裏返しと言われています。「感染者はいない」というのが公式発表ですが、
沿海漁業や塩の生産を停止する等非合理な制約になっています。平壌駐在の外交
官には雪遊びの停止を求めています。
こうした状況を考えますと、北朝鮮の強硬姿勢とは裏腹に何らかの交渉に応じ
る可能性があります。菅総理は、就任直後の記者会見で、拉致問題について、
「すべての拉致被害者の一日も早い帰国を実現するため引き続き取り組む」と述
べられました。先月の予算委員会におきましても、私の質問に対して、「金正恩
委員長と無条件で会って解決したい」、「どんな小さな機会でも逃すことなく行っ
ていく」と明確に表明されています。
北朝鮮では、対米、対中とも膠着状態が続くことが予想されており、その意味
で日朝関係は打開のチャンスでもあります。現在北朝鮮は日本の動向をじっと伺っ
ています。私の周辺でもその様子が分かります。
公明党は、菅総理の決意が一日も早く実現し、すべての拉致被害者をご家族の
もとへ戻せるよう、引き続き皆様と共に努力していきます。何とぞ宜しくお願い
いたします。本日はありがとうございました(拍手)。
櫻井 竹内さん、ありがとうございました。次に立憲民主党の代表として、拉致
問題対策本部顧問の松原仁さんにお願いいたします(拍手)。
◆本気で怒っていることを北朝鮮に伝え、北が望む「解決」は退けよ
松原 仁(立憲民主党拉致問題対策本部顧問、元拉致問題担当大臣)
この集会は、私たちの心を一つにして、怒りを北朝鮮にぶつける、そういう心
合わせの会だと思っています。敢えて言わせてもらえば、日本が本気で怒ってい
ると言うと、北朝鮮側は思っていないふしがある。もちろん、いわゆる経済制裁
が十分に効果をあげているのは、今までそれぞれの方がご意見で明らかです。
しかし、ここにいる古屋さんを初め、我々が全力で構築した拉致の特別委員会
が、この1年半所信表明だけで実質審議はされていないということを、北朝鮮は
見ているわけです。本気で怒っているという印象を、私は北の人間は持っていな
いと思います。
その意味において我々は、今本当に怒っている、と。横田滋さんが亡くなり、
有本嘉代子さんが亡くなり、本気で怒っているんだということを今日、明確に伝
えなければいけないし、そのために古屋圭司会長を先頭にして、様々な場面で最
大限のことをしていくというのが必要だということをまず申し上げたい。
せっかく苦労して作った拉致問題特別委員会が1年半動いてない。北朝鮮にとっ
ては非常に関心がある委員会が1年半審議をしていないというのは我々も反省し
なければならないと、議連の幹部の一人として思っています。
その上で申し上げたいのは、拉致の解決というのは、北側でも解決という認識
を持っていると思います。問題は「解決」に2種類あることです。北側が望む解
決、もう一つは日本側が、我々がこうしなければいけないと思う解決です。この
「解決」には温度差がある。
私はこの5年間、個人的な見解ですが、政府はストックホルム合意を破棄すべ
きだと言い続けています。ストックホルム合意を破棄するに価する北側の行動が
とられていることは言うまでもないことです。ストックホルム合意を破棄すると、
日本と北朝鮮との間のパイプがなくなるというのは、全くの事実誤認です。
日本との関係は彼らにとって最大のドル箱です。従って誰もがその箱を取りた
がっているのが実態だというのが、私が拉致担当大臣をした時の認識です。この
ストックホルム合意で北側から出てきた人間、宋日昊(ソン・イルホ)を初めと
するやからは、横田めぐみさんにしても田口八重子さんにしても、「死んでいる」
と言っている。
「死んでいる」と言っている人間がステークホルダーとして北側にいる。私は
これを切るのは、我々の怒りを表明するだけでなく、北側にいるステークホルダー
をその場所から去らせることです。彼らは自分が言ったことを最後まで言い続け
ようとしますから、それを撤回させるためには、私はストックホルム合意破棄だ
と思います。そうすると真実が出てくると思います。
(元大臣の)中山恭子さんも、私と議論する時は同じ意見を言われますが、我
々は北朝鮮に対して本気で怒っているんだということを、様々な角度から明らか
にしたら、日本が、我々が求める「全員の拉致被害者の奪還」となります。
もちろん北朝鮮は今、大変ひっ迫した環境なので日本が救うことはできますが、
それを彼らが望む形ではなく、我々が望む「解決」にするには、ここでもう一つ
足払いを食らわせなければいけないと思っています。これは党というより、議連
の幹部としてずっとやってきた立場からの強い思いです。共に頑張ってまいりま
しょう(拍手)。
櫻井 松原さん、ありがとうございました。中山恭子さんが以前の大会で同じよ
うなことを言っていました。そのメッセージは今も生きていると思っています。
後程議論をしていきたいと思います。
では次に、日本維新の会拉致対策本部長の東徹さんにお願いいたします(拍手)。
◆もう一度国会での拉致問題決議を
東 徹(日本維新の会拉致対策本部長)
皆さん、こんにちは。今日は拉致問題セミナーを開催していただき本当にあり
がとうございます。そして今年の2月には有本嘉代子さん、6月には横田滋さん
がお亡くなりになりましたことを、改めて心からお悔やみ申し上げます。
拉致被害者を全力で取り戻さなければならないということで毎年このような行
事が開催されていますが、なかなか問題が解決できていないことに我々も忸怩た
る思いをしていますし、一国会議員としても力不足を申し訳なく思っています。
新型コロナウイルスの影響で、北朝鮮の状況が非常に厳しくなっている。また
経済制裁でさらに厳しくなっている。そういう情報は我々も見聞きしています。
確かにチャンスが来ているのではないかという思いもしています。
日本はやはり、アメリカとの協力関係をしっかりと築いていかなければなりま
せん。トランプ大統領がバイデン大統領に代わっても、やはりこの関係はしっか
り築いていって、中国や韓国に対しても同様に北朝鮮に対する制裁を一緒に共有
してもらう。こういうことをやっていかなくてはなりません。
ところが大変残念なことに、今日の「読売新聞」でも報道がありましたが、中
国との間で国連の制裁決議違反が常態化しているということです。これは許しが
たいことで、政府においてはしっかりと言っていただきたいと思います。
また国連の第三委員会及び総会で、今年も北朝鮮の拉致問題を含む人権状況を
非難する決議が無投票で採択されました。これは16年連続で行われているとい
うことです。
私はこのことに重きを置いていますが、国会においては平成22年以来、拉致
問題の決議が行われておりません。これは与党の皆さんにもお願いして、もう一
度国会での決議を求めていくべきだと思います。
菅総理、加藤官房長官、日本政府には最大限努力を尽くしていただいて、我々
もしっかりと国会で拉致問題の解決、拉致被害者を全員取り戻すために活動して
いきますことをお約束させていただき、ご挨拶とさせていただきます。ありがと
うございました(拍手)。
櫻井 東さんありがとうございました。次に国民民主党拉致問題対策本部長の川
合孝典さんにお願いいたします。
◆今年度83万筆を超える署名を提出
川合孝典(国民民主党拉致問題対策本部長)
皆様、こんにちは。年末お忙しい中ご参集下さりご苦労様です。
拉致問題に関する様々な諸条件に関しては、既に各党の皆様がご挨拶された通
りですが、菅新総理に代わりまして、外交政策に捕われずに、主体的に日本とし
て交渉を進めていくことを明言されたことは一歩前進だと思います。
私たち国会議員としても外交上の機微に関わる情報があるため、十分情報を共
有できていないことも是非皆様にご承知いただければと思います。
そうした状況の中、私たちとしても政府の活動をしっかり後押しをすると同時
に、国民の皆様にも拉致問題に関する意識が年々薄れていくことを何とか食い止
めなければならないという問題意識を持っています。
従って私たちの関係組織では、毎年全国で駅に立ち拉致被害者救出のための署
名活動を行っています。今年度は83万筆を超える署名を、若い皆さんを中心に
集めていただき、当時の菅担当大臣に手渡しました。
政府が主体的に取り組みを進めていただくのは当然のことですが、国民一人ひ
とりが取り組めることは何なのか。この命題と今一度向かい合う時期が来ている
のではないかと思っています。
国民民主党は、この問題に関しては与野党もなく、国民全体の課題として取り
組まなければならないと、重く受け止めていますので、今後とも皆様と共に一日
も早くこの問題の全面的な解決に向けて取り組みを進めることを、この場で皆様
に改めて表明させていただき、党を代表してのご挨拶とさせていただきたいと思
います。どうぞよろしくお願いいたします(拍手)。
櫻井 川合さん、ありがとうございました。
ではここで、参加議員のご紹介を、参議院議員で拉致議連の事務局長を務めて
いる北村経夫さんにお願いします。
◆参加議員紹介
皆様こんにちは。拉致議連事務局長をしております、参議院議員の北村経夫で
す。本日ご参加頂きました国会議員の皆様をご紹介いたします。お名前をお呼び
いたしますので、その場でご一礼頂ければ幸いです。
まず政府側からご参加頂きました加藤勝信拉致問題担当大臣・内閣官房長官。
続いて国会議員の皆様です。まずは党代表して挨拶を頂きました方々を改めて
ご紹介します。
山谷えり子・自由民主党拉致問題対策本部長(拍手、以下略)
竹内譲・公明党拉致問題対策委員長
松原仁・立憲民主党拉致問題対策顧問
東徹・日本維新の会拉致対策本部長
川合孝典・国民民主党拉致問題対策本部長
続いて拉致議連の役員の皆様です。
古屋圭司・拉致議連会長
衛藤晟一・拉致議連副会長
城内実 ・拉致議連副幹事長
山田賢司・拉致議連事務局次長
長尾敬・拉致議連幹事
次に衆議院議員の皆様です。
田中和徳先生、櫻田義孝先生、三原朝彦先生、北村誠吾先生、左藤章先生、笹川
博義先生、牧島かれん先生、小林鷹之先生、谷田川元先生、杉田水脈先生、井上
一徳先生、田中英之先生、大隈和英先生
最後に参議院議員の皆様です。
丸川珠代先生、赤池誠章先生、上田清司先生、竹内真二先生、堀井巌先生、和田
政宗先生、青山繁晴先生、清水真人先生、中西哲先生
以上です。ありがとうございました(拍手)。
(3)につづく
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■菅首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
[PC]https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken.html
[携帯]http://form1.kmail.kantei.go.jp/cgi-bin/k/iken/im/goiken.cgi
葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 菅義偉殿
■救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
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