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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

飯塚前代表追悼?拉致問題新年の展望3(2022/02/03)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2022.02.03)

■飯塚前代表追悼?拉致問題新年の展望3

◆今年前半に何かがあるかもしれない

西岡 横田拓也さんが家族会の三代目の代表に就任された時、「弟である自分が
代表になること自体が異常だ。通常のことと思わないでほしい」という趣旨のこ
とを話されていました。そういうことがこちらで起きているという苦しさがあり
ます

 他方、「制裁、天変地異、コロナの3つで地球上で一番苦しい。また人民を飢
えさせて申し訳ない」と、ぽろんと金正恩が涙を落したのが一昨年10月の閲兵
式の演説の時です。

 金正恩が初めて、「制裁が苦しい、制裁が効いている」と認めたのです。今ま
でずっと、「制裁は建国以来かけられてきたけど効かない」と言っていたのです
が、金正恩が「制裁は効いている」と言った。それは認めざるを得ない不満が高
まっているからです。

 そういう中で、今年前半に何かがあるかもしれないと私は予感しています。政
府は、「拉致問題を最優先にして、拉致が動かない限り制裁は動かない、支援を
しない」と言っています。

◆北朝鮮は8人以外の何人かだけを返すことを考える

 私は、「それをテコにして日朝首脳会談を実現するのが当面の目標だ」と言っ
てきましたが、それは一山であって、もう一山が来る。「登らなければならない
頂は2つある」と言ってきました。

 1つ目が首脳会談実現ですが、ほぼ間違いなく、最初の首脳会談で北朝鮮は嘘
をつきます。2002年に、「死亡している」と言った人たちは、「秘密をたく
さん知っているので死亡したと言え」と金正日が判断した人たちです。その人た
ちをすぐに返すとは思えません。絶対嘘をつくと思います。

 「死亡とした8人以外の人を見つけた」と言うであろうという情報がたくさん
あります。もちろん断定的なことは言えませんが、北朝鮮の工作機関であれば、
そういうことを考えるのは間違いないと思います。

 日本政府も認定被害者で帰ってきていない人を12人としています。北朝鮮が
「死亡」としたのは8人です。4人違いがあります。田中実さん、松本京子さん、
久米裕さん、曽我ミヨシさんの4人は、北朝鮮は拉致をしたことも認めていませ
ん。

 しきりに田中さんの名前があるメディアから出てきます。その真否について私
たちは知る立場にはありませんが、(政府は)「そんなことはなかった(聞いて
いない)」と言っていますので、そのことは信用しています。

 田中さんや松本京子さんは2002年9月の段階では、政府の認定に入ってい
なかったのです。曽我さん母娘もそうでした。だから金正日が、「この人たちは
死んだと言え」と言った決裁には、この人たちは入っていないのです。

 最高指導者が一度決裁したことを覆すにはかなりのエネルギーがいるわけです。
もちろん新しい最高指導者がそれをくつがえすことはできるのですが、当時、
「これで大丈夫です」と言って案を作った工作機関の人たちはそれを維持したい
わけです。

 この4人とそれ以外の未認定の被害者については、金正日の決済を仰いでいな
い。そこの部分を狙ってくる可能性は十分あると思っています。

 一方、シンガポールでの米朝首脳会談の直後に、休眠状態だった日朝国交正常
化推進議員連盟が総会を開いて、朝鮮総連の機関紙「朝鮮新報」の平壌支局長と、
2002年の日朝協議を仕切った田中均さんを呼んで講演を聞いた。

 朝鮮総連の機関紙の元平壌支局長は、国会議員40人を前に、国会議員会館で、
「拉致問題は解決済みだ」と堂々と言ったそうです。そして田中さんは、「拉致
問題は非常に難しい問題だ。時間がかかる。だから日朝合同調査委員会を作った
らいい。そして平壌と東京に連絡事務所を作って、時間をかけて真相の究明をし
ましょう」と言った。

 これは公開で名前を書いていますので名前を挙げますが、その後自民党の当時
の有力な総裁候補だった石破茂先生は、それを総裁選挙の公約にして安倍総理と
激しい論戦をした。

 その後米朝の動きが止まりましたので、その動きは止まりましたが、日朝が動
くということになったら、北朝鮮側は8人以外の何人かということを考えるだろ
うし、そして合同調査委員会という話が出てくると思います。

◆拉致被害者がどこに何人いるか北朝鮮は分かっている

 それをセットで考えると、「北朝鮮が再調査をしたら新しく何人か見つかりま
した」、「この調査は止めません。まだ最終決定ではありません」、「心配なら
日本も入って一緒に調査しましょう」、「調査は調査で続けて、国交正常化交渉
もやりましょう」と言うカードを切ってくるのではないかと私は見ています。

 それに対して私たちが繰り返し言っているのは、「調査は必要ない」というこ
とです。北朝鮮の人々の名簿がコンピュータに全部入っているのです。10年近
く前に、平壌市民の住民登録のデータが売りに出されました。USBに入っている
ものです。

 私のところにも、「買いませんか」と来たのです。「日本人拉致被害者のデー
タが入っていますよ」と。かなり高く言われて、値切りに値切って、また「日本
人のものだけいい」とか色々やったことがあります。

 そのデータには、北朝鮮にいる人は皆北朝鮮人ですから国籍欄はないのですが、
民族欄というのがあります。ソートをかけて「日本人」と入れるとたくさん出て
くる。40人くらいありました。それをまず買ったのです。「曽我ひとみ」と出
てきました。「夫ジェンキンズ」と書いてありました。

 しかしほとんどは高齢の人で日本人妻じゃないかと思いました。日本人妻の家
族の人たちの団体があって、そこの人に見てもらいました。名前、住所、日本で
住んでいた場所、年齢、血液型、今の職業という欄がありました。すると、「あ、
この人知ってる、この人知ってる」、「ここに手紙を送ったことがありますから
知っています」、「これは本物です」と言われました。

 全部を韓国の朝鮮日報社が買って、調べたところ、ジェンキンスさん以外のあ
と3人の脱走米兵と、その奥さんであるタイ人、レバノン人、そしてルーマニア
人の人はもう亡くなっていました。みんな拉致被害者でその子どもたちも入って
いました。

 韓国人の拉致被害者も入っていました。ただ、残念ながら党の工作機関にいた
り、軍にいる人たちは一般市民じゃないんです。めぐみさんたちは朝鮮名を使わ
されていたのですが、北朝鮮が発表した朝鮮名で引いて見たり、生年月日で引い
て見たり色々やったのですが、「死亡」と言われた人たちや認定被害者について
は断定的なことを言えるデータはありませんでした。

 めぐみさんは金淑姫(キム・スッキ)という元工作員に教えていました。工作
機関の中にいる人たちは公民証は廃棄されます。金賢姫(キム・ヒョンンヒ)も
そうです。そして別途の管理になります。しかし、それはそれで名簿はあるわけ
です。

 90年代半ばに大飢饉があって、300万人が餓死したことがありました。そ
の時北朝鮮は「最高人民会議の選挙をする」と発表したのです。多分私が一番早
かったと思いますが、「100万人規模の餓死が出ている」と書きました。

 選挙をやることが発表され、マスコミに取材を受けて、「そんなのやるわけな
いよ」、「100万人単位で死んでいるんだから選挙なんかやるわけない」と言っ
たのですが、間違いでした。

 当時北朝鮮人民が中国に30万人くらい逃げていたのです。9割くらいは出稼
ぎですが、その中国に逃げている人たちが、「選挙だから帰らなくてはならない」
と言って帰ったそうです。候補者が一人しかいない選挙なのになぜ帰るのか理解
できなかったのです。

 実は選挙の時に公民証の切り替えをやるのです。投票しないと新しい公民証を
もらえない。すると、「お前どこに行っていたんだ」ということになる。行方不
明者はたくさんいたわけです。しかし中国に逃げるのは犯罪です。中国にいた人
たちが、そうじゃないということを示すためにも帰らなければならない。

 私も朝鮮問題を長くやっているんですが、先ほどのインシュリンの話でも驚き
ました。選挙だから帰るというのは、みんな名簿があるのです。国民背番号どこ
ろか、血液型まで一人ひとりについて調べているのです。

 そして主食は配給制だったから、配給の名簿もあるわけです。それだけでなく、
毎週土曜日は仕事を休んで政治学習をするんです。全員がやります。映画俳優と
か文学者とかそういう人たちは3日に1回やります。思想が悪くなりやすいから
だそうです。金正日がそう決めたのです。

 そして土曜日に、「生活総和」をやります。昔赤軍の人たちは「総括」と言っ
ていましたが、北朝鮮では「総和」です。そここの1週間、朝鮮労働党の「主体
思想確立のための十大原則」というのがあるのですが、憲法よりも党規約よりも
上にあります。みんな覚えているわけです。

 その十大原則に基づいて自分が正しいことをやったかどうかの自己批判をまず
します。その後相互批判の時間があります。それが嫌だったとみんな言います。
友だちを売らなければならない。だから事前に、一定の批判はされるけど大問題
にはならないように作っておいて、お互いにやるそうです。

 その記録が全部党の組織指導部に上がるんです。すべての職場等に支配人がい
て党書記がいます。もう一人、組織秘書がいます。秘書と言うのは書記です。こ
の組織秘書が生活総和を担当します。誰がどういう活動をしていて、どういう自
己批判をしたかは記録に残っているのです。拉致被害者もやらされた。

 だから拉致被害者が何人いるか分かっているんです。「それを一緒に調べましょ
う」と言うということは、死んだことを前提に、「遺骨をここに埋めたかもしれ
ないけど違うかもしれないので隣を掘りましょう」ということをするかもしれな
い。生きている人についての調査なんかする必要はないのです。そういうことを
言ってきたら怪しいと思わなけれなならない。

 その怪しい話が40人に国会議員がいる所で日本でも一度話されており、自民
党の総裁選挙でも論争の種になったのは事実です。私が今言ったことが「労働新
聞」の何ページに書いてありますというようなことはないのです。全部のことが
正しいとは言えませんが、複数の情報源からの情報を総合するとそういうことに
なるのではと、今見ています。

(4につづく)


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