救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

最近の米朝関係と拉致問題?東京連続集会3(2022/04/27)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2022.04.27)

■最近の米朝関係と拉致問題

◆アメリカと連帯しながら拉致問題を前進させる

 しかしながら、拉致問題の解決でアメリカが実際に動いたということが、結局
かなりのプラスになっている。2002年に5人の拉致された方々が帰ってきた
のも、ブッシュ政権が断固としてとった北朝鮮を追い詰めようとする政策の影響
が大きかった。もちろん他にも色々な要素がありますが、アメリカの態度が一つ
の大きな要素であることは間違いない。

 ですからそのアメリカと日本の拉致問題救出運動を連帯させていくことの意義
があるわけです。過去を見ても、アメリカの協力によって、まだ拉致問題は解決
していないながら、解決に向かって前進した。

 今言えることは、日本人拉致問題というのは国際問題です。日本と北朝鮮だけ
の二国間問題ではない。アメリカ、EU、国連が絡む国際問題になってしまって
いる。

 もう一つ言えることは、アメリカと北朝鮮との関係においても、日本人拉致問
題というのは重要な要素になった。これは大きいですね。こういう事態を生んだ
のはアメリカ側の対応もありますが、ここにおられる家族会・救う会の皆さんの
アメリカ側との長年にわたる連帯、アメリカ側へのアピールの成果だと思います。

 具体的にどんなことがあったのか。最初に家族会・救う会が訪米したのは20
02年1月です。ブッシュ政権が登場したのがその1か月前です。この時、横田
さんご夫妻、蓮池さんご夫妻や西岡さんたちが来られました。この時まで家族の
方々とアメリカとの連携はなかったのです。私もこの時に、この人に会えばいい
とかなり紹介しました。

◆ブッシュ政権時代の訪米でドアが開いた

 結果は意外によかったですね。ブッシュ政権高官の反応も含めて、日本側が予
想したよりずっと前向きの対応がありました。これは日本政府のその時点での対
応よりも希望が持てる内容だった。ドアが開いたと言えると思います。

 その後何度も交流があり、その次に、これは非常に大きな日米の連帯による日
本人拉致問題解決への前進だなと思わされるのが、2006年4月のワシントン
訪問でした。

 私も手伝ってアメリカ側の反応を見ていたのですが、早紀江さんの議会での証
言があり、女性議員が涙を浮かべて聞いていた等大きく報道されて、この面でも
日本人拉致という悲劇があるということがかなり広範にアメリカのメディアで伝
えられるようになりました。

 その時は、ブッシュ大統領自身がこの問題にすごく心を入れて、特に早紀江さ
んとの対談で、拓也さんもいましたが、その話の内容がジョージ・ブッシュの心
をとらえた。その後、誰もそのことについて質問していないのに記者団と会うと、
13歳の可愛い娘を拉致されたことを聞いた時の心情について何度も話したそう
です。

 これは拉致問題の人道上の悲劇のインパクト、それをきちんとした形で情を込
めて訴える横田早紀江さんのオーラがあったからですね。早紀江さんは国際的に
もそういうオーラがある人ですね。

 早紀江さんが記者会見に出て話した。その時日本人の通訳が英語に訳した。こ
の方は山谷えり子さんの弟さんで、伊藤貫という人です。ものすごく弁舌が立つ
人で、主張が強くて、打たれてもへいちゃらという人です。英語が上手。この人
が早紀江さんの通訳をしていたのです。

 ところが途中でぱたっと止まっちゃったんです。なぜ止まったのかと思ったら、
伊藤貫という人は涙がこみあげてきて、話せなくなったのです。伊藤貫を泣かせ
てしまうというのは普通ではできないです。色々なユーチューブなどに出てきて
激しいことを言っていますからね。そんなことがあって、2006年4月の訪米
は非常に大きな成果があった。

◆トランプ大統領の国連演説で拉致問題が国際化した

 それから年月が経って、アメリカ側で議会でもこの問題に大きな力を出してい
る上院議員でサム・ブラウンバックという人がいます。上院議員の後、アーカン
ソー州の知事になった。そして拉致問題のための公聴会を上院で開いてくれて、
また自分の事務所で家族会・救う会の記者会見をしてくれた。強いアピールがあ
りました。

 これは当然のことです。ヒューマニズムの観点、あるいはもう少し政治的な領
域に入ると日米同盟の観点から、「日本にとって大事なことはアメリカにとって
も大事だ」という次元から応じてくれた。

 そして2017年9月のトランプ大統領の国連演説ですね。ここで拉致問題が
本当に国際化した。国連総会でのアメリカの大統領の演説というのは、世界的に
も一番視聴率が高い。ここで、「13歳のやさしい少女が連行された」と言った。

◆アメリカ人も拉致の疑い、一人は虐待で死亡

 もう一つの柱、日米の拉致問題に関する連帯に関することをお話しします。デ
ビッド・スネドン。これはアメリカ人の青年で、中国の雲南省を旅行中に北朝鮮
の工作員に拉致されたらしい。確証はないけど状況証拠がいくつもある。平壌に
連れていかれて、一説によると金正日や金正恩の英語の先生になったそうです。

 スネドンが平壌に行ってからしばらくして、平壌から各国に派遣される工作員
や外交官の英語の質がよくなった、と。そこまで研究しているアメリカ人がいる
のですね。その前の英語の先生は曽我ひとみさんのご主人だった(南部なまりだっ
た)。申し訳ないけどですね、そういう状況証拠もあった。

 この問題をアメリカ政府が正式に調査をするべきだということを上院、下院で
決議をした。上院が決議したのは2018年12月です。この動きの背景には、
日本の拉致議連の古屋圭司会長が、頻繁に訪米して議員たちに会って訴えた。

 アメリカ側でこの問題の中心になったのは、マイク・リーという共和党の上院
議員です。デビッド・スネドンさん一家の出身のユタ州選出の議員で、共和党の
保守派の重鎮です。この人たちと連帯して決議案を通した。

 ですから、今も国際的な拉致問題なのです。今コロナによって国際的な対面の
集まりがなかなかできませんが、それが開催される時には、スネドンさんのお兄
さんたちが出てくることがある。

 さらにオットー・ワームビアというアメリカ人の青年で、北朝鮮で逮捕され、
北朝鮮側の虐待によって病気になり、アメリカに返されたのだけど帰った途端に
死んでしまった。お父さん、お母さんが活発な人で、北朝鮮政府を相手どって訴
訟まで起こした。

◆バイデン政権の北朝鮮問題への対応

 そして北朝鮮のヒューマニズムに対する犯罪ということで、日本人拉致問題と
連帯して頑張ってくれています。こういうふうに日米の連帯の接点がありました。

 またバイデン政権の北朝鮮問題への対応に戻りますが、この1年この問題に手
を付けることができなかった。理由は色々あります。中国との対峙が大事であり、
今はウクライナと接触しなければならない。

 しかもバイデン政権というのは非常に大きな国内問題への対応もあります。コ
ロナウイルスとそれによる深刻な経済問題がある。今マイナス8.7%になって
いて経済が苦しい。

 それから違法入国者問題が大きい。メキシコ国境からアメリカに入りたいとい
う人が違法に入ってくる。トランプ政権の時にはかなり厳しい措置をとり、壁を
作って、また一度入ってきた人も違法であればまた外に出てもらうという対応で
した。

 バイデンさんは人道問題が大事だということで、壁の建設を止めて、入ってく
る人をほとんど入れてしまう。フロリダ、ニューメキシコ、テキサスなどで違法
移民が増えている。しかも子どもが多いんです。子どもが入ってくれば、後から
保護者、両親が来られる。そしてアメリカ政府も超党派であまり厳しい措置はと
れず、なかなか強制送還しない。その背後にはそのための業者がいて、お金を取
る。壁から落とすんですね。そして子どもたちは闇の中に消えてしまう。このと
てつもない違法入国者問題が差し迫ってきている。

(4につづく)


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