参議院拉致問題特別委員会で飯塚耕一郎事務局長が発言(2022/06/10)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2022.06.10)
■参議院拉致問題特別委員会で飯塚耕一郎事務局長が発言
北朝鮮に拉致された被害者族連絡会 事務局長の飯塚耕一郎です。
本日は北朝鮮による日本人拉致被害者救出のために、発言の機会を頂き感謝申
し上げます。
私の母、田口八重子は44年前の6月29日に突如、1歳だった私と3歳の姉を残
し行方がわからなくなりました。その後24年もの間彼女の行方はわかりませんで
した。2002年9月の日朝首脳会談で彼女の存在が判明しましたが、未だ北朝鮮に
残されたままとなっています。日本人拉致被害者は、認定されているだけで17名
うち5名とそのご家族が2002年に帰国出来ました。しかし、残された認定被
害者も含め多くの被害者たちが北朝鮮で拘束され、我々日本からの助けを待ち続
けています。
一方、日本には北朝鮮に拉致された被害者を救うために30、40年帰りを待ちわ
び続けた家族が日本にいます。家族会設立から25年、まさに東奔西走でこの問題
の存在を訴え続け、被害者の救出を願い続けた家族がいます。 しかし、あまり
の時間が経過してしまい、死別してしまった家族もあります。
横田滋さんは、2年前の2020/6/5に逝去されました。
有本嘉代子さんも2年前の2月に亡くなりました。
私の養父であり、八重子さんの兄である飯塚繁雄は半年前に亡くなりました。
私は日本国政府が日本人の命を守ってください。 日本人の人生を守ってくだ
さい。そのように思います。
さて、個人の考えも交え北朝鮮による拉致問題に関する意見を申し上げます。
1.我々家族会は全ての拉致被害者の即時一括帰国を掲げています。
我々はこの条件を変えることはありません。変えるつもりもありません。この
事件が発生して、30、40年経ってしまった今、我々には時間がないのです。
一部の被害者だけ返してもらい、段階的交渉する方が現実的ではないかとコメン
トする方がいますが、そのような考えには賛同いたしかねます。2002年,2004年
5名の被害者とその家族が帰国された後、誰も返ってきてない状況を考えれば明
らかでしょう。我々、家族の残された人生の時間は短く悠長に時間はかけられま
せん。2002年からの20年間同様に、さらに20年待つといった状況を迎えることは
受け付けられません。
2.再調査の実施、連絡事務所の設置は受け付けられません。
家族が亡くなるための時間稼ぎや不幸な幕引きを呼び込むことにしかなりえま
せん。北朝鮮当局は、24時間厳重監視下で“誰が・どこで・いつ・何を”して
いるかを完全に把握しています。 2002年帰国された家族の方々も招待所で常に
監視されていた旨を発言されています。調査委員会や連絡事務所を何か新しい情
報を模索すると言う聞こえの良い話は北朝鮮の良い都合のまま進めるだけの話で
す。
3.核・ミサイルと拉致問題を切り離して考えてください。
核・ミサイル・拉致問題を同時進める姿勢は構わないかもしれません。しかし、
北朝鮮が核・ミサイルを手放すことは誰が見ても、考えてもありえません。北朝
鮮には交渉の材料が限りなく少ないためです。よって、核・ミサイル・拉致問題
と3つを同時進行で考えるのではなく、核・ミサイルと拉致を切り離し進める考
えと政策としてください。この切り離しについては、私から、岸田総理・エマニュ
エル駐日米国大使、バイデン大統領へ申し上げております。特に米国政府には先
日のバイデン大統領へ書簡として本趣旨をお伝えしております。
拉致問題が、核・ミサイル問題交渉より先んじれば米国サイドに北朝鮮からの
拉致問題の進展を促すようにもとめております。
核・ミサイル問題が、拉致問題交渉より先んじれば、米国および世界の「拉致
問題を先に進めてよい」との了承をもって進める、と言った考えとなります。
4.新たな手法の検討
現時点、国連制裁および日本の独自制裁をかけ、北朝鮮にプレッシャーをかけ
続けている形となります。しかしこれ以上本当にないのか議論する必要がありま
す。カードがないなら、さらなるカードを作ることを検討すべきです。北朝鮮と
の交渉は圧力が必ずあるべきです。先日、国内において北朝鮮へのワクチン提供
に関する言及がありましたが、報道通りの日本からの一方的な譲歩とも取れる行
動には留意が必要です。
それは、1990年代の日本から北朝鮮への米支援、1990年台後半から2000年後半
にかけての韓国の太陽政策などの歴史をみればあきらかでしょう。過去、北朝鮮
への一方的な譲歩や緩和行動や政策により、提供側の事態が好転した例はありま
せん。しかし、これが首脳会談を開催や拉致問題交渉を進展させるいわばバーター
交渉であるならばその限りではないかもしれません。
以上、私個人の考えとなります。
北朝鮮は、新型コロナ禍による貿易停滞、飼料やエネルギー不足により貧困状
態が続いていると聞きます。また、ここ数ヶ月は新型コロナウィルスの感染拡大
が続いていると報道されています。このような状況下の中で我々家族の生命がど
れだけ脅かされているか、心配や不安でなりません。
また、家族会設立から既に25年です。身を粉にして戦い続けたにもかかわら
ず家族との再会が果たせない 無念な思いを頂き、25年経過しています。母を1歳
の頃に拉致された息子の私が、母との記憶がないまま44年思い続け、19年間訴え
ています。日本政府はこの異常な事態が当たり前ではないことを改めて認識し、
解決のために思考し、行動する必要があると考えます。我々、家族が動いている
からではなく、日本国家・日本政府が毅然とした態度で北朝鮮と戦って頂く義務
と責任があります。
・拉致被害者を取り戻すために何が出来るのか?
・再びこのようなことが起きないためにどのような法整備を行うのか?
など、こうした事への議論を深めて頂く必要があると思います。
国際社会の一員であるウクライナは未曾有危機に直面しています。平和と安全
が簡単に壊され、人命/人権が侵されています。この侵攻は自分事として捉えて
いる世界に多くいるでしょう。
では、日本の拉致問題はどうなのか?
日本人の平和と安全に対して政府は真剣に考えているのか?
真剣に考えているなら、なぜ40年近く救うことが出来ないのか?
国民をこの先守れないのか? 過去、拉致された被害者を取り戻せないのか?
日本国/日本政府は日本人の命を、人権を守るという強い覚悟を持ち、アクショ
ンを行う必要があると思います。
本日は有難うございました。
以上
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■岸田首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
https://www.kantei.go.jp/jp/iken.html
葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 岸田文雄殿
■救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
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■参議院拉致問題特別委員会で飯塚耕一郎事務局長が発言
北朝鮮に拉致された被害者族連絡会 事務局長の飯塚耕一郎です。
本日は北朝鮮による日本人拉致被害者救出のために、発言の機会を頂き感謝申
し上げます。
私の母、田口八重子は44年前の6月29日に突如、1歳だった私と3歳の姉を残
し行方がわからなくなりました。その後24年もの間彼女の行方はわかりませんで
した。2002年9月の日朝首脳会談で彼女の存在が判明しましたが、未だ北朝鮮に
残されたままとなっています。日本人拉致被害者は、認定されているだけで17名
うち5名とそのご家族が2002年に帰国出来ました。しかし、残された認定被
害者も含め多くの被害者たちが北朝鮮で拘束され、我々日本からの助けを待ち続
けています。
一方、日本には北朝鮮に拉致された被害者を救うために30、40年帰りを待ちわ
び続けた家族が日本にいます。家族会設立から25年、まさに東奔西走でこの問題
の存在を訴え続け、被害者の救出を願い続けた家族がいます。 しかし、あまり
の時間が経過してしまい、死別してしまった家族もあります。
横田滋さんは、2年前の2020/6/5に逝去されました。
有本嘉代子さんも2年前の2月に亡くなりました。
私の養父であり、八重子さんの兄である飯塚繁雄は半年前に亡くなりました。
私は日本国政府が日本人の命を守ってください。 日本人の人生を守ってくだ
さい。そのように思います。
さて、個人の考えも交え北朝鮮による拉致問題に関する意見を申し上げます。
1.我々家族会は全ての拉致被害者の即時一括帰国を掲げています。
我々はこの条件を変えることはありません。変えるつもりもありません。この
事件が発生して、30、40年経ってしまった今、我々には時間がないのです。
一部の被害者だけ返してもらい、段階的交渉する方が現実的ではないかとコメン
トする方がいますが、そのような考えには賛同いたしかねます。2002年,2004年
5名の被害者とその家族が帰国された後、誰も返ってきてない状況を考えれば明
らかでしょう。我々、家族の残された人生の時間は短く悠長に時間はかけられま
せん。2002年からの20年間同様に、さらに20年待つといった状況を迎えることは
受け付けられません。
2.再調査の実施、連絡事務所の設置は受け付けられません。
家族が亡くなるための時間稼ぎや不幸な幕引きを呼び込むことにしかなりえま
せん。北朝鮮当局は、24時間厳重監視下で“誰が・どこで・いつ・何を”して
いるかを完全に把握しています。 2002年帰国された家族の方々も招待所で常に
監視されていた旨を発言されています。調査委員会や連絡事務所を何か新しい情
報を模索すると言う聞こえの良い話は北朝鮮の良い都合のまま進めるだけの話で
す。
3.核・ミサイルと拉致問題を切り離して考えてください。
核・ミサイル・拉致問題を同時進める姿勢は構わないかもしれません。しかし、
北朝鮮が核・ミサイルを手放すことは誰が見ても、考えてもありえません。北朝
鮮には交渉の材料が限りなく少ないためです。よって、核・ミサイル・拉致問題
と3つを同時進行で考えるのではなく、核・ミサイルと拉致を切り離し進める考
えと政策としてください。この切り離しについては、私から、岸田総理・エマニュ
エル駐日米国大使、バイデン大統領へ申し上げております。特に米国政府には先
日のバイデン大統領へ書簡として本趣旨をお伝えしております。
拉致問題が、核・ミサイル問題交渉より先んじれば米国サイドに北朝鮮からの
拉致問題の進展を促すようにもとめております。
核・ミサイル問題が、拉致問題交渉より先んじれば、米国および世界の「拉致
問題を先に進めてよい」との了承をもって進める、と言った考えとなります。
4.新たな手法の検討
現時点、国連制裁および日本の独自制裁をかけ、北朝鮮にプレッシャーをかけ
続けている形となります。しかしこれ以上本当にないのか議論する必要がありま
す。カードがないなら、さらなるカードを作ることを検討すべきです。北朝鮮と
の交渉は圧力が必ずあるべきです。先日、国内において北朝鮮へのワクチン提供
に関する言及がありましたが、報道通りの日本からの一方的な譲歩とも取れる行
動には留意が必要です。
それは、1990年代の日本から北朝鮮への米支援、1990年台後半から2000年後半
にかけての韓国の太陽政策などの歴史をみればあきらかでしょう。過去、北朝鮮
への一方的な譲歩や緩和行動や政策により、提供側の事態が好転した例はありま
せん。しかし、これが首脳会談を開催や拉致問題交渉を進展させるいわばバーター
交渉であるならばその限りではないかもしれません。
以上、私個人の考えとなります。
北朝鮮は、新型コロナ禍による貿易停滞、飼料やエネルギー不足により貧困状
態が続いていると聞きます。また、ここ数ヶ月は新型コロナウィルスの感染拡大
が続いていると報道されています。このような状況下の中で我々家族の生命がど
れだけ脅かされているか、心配や不安でなりません。
また、家族会設立から既に25年です。身を粉にして戦い続けたにもかかわら
ず家族との再会が果たせない 無念な思いを頂き、25年経過しています。母を1歳
の頃に拉致された息子の私が、母との記憶がないまま44年思い続け、19年間訴え
ています。日本政府はこの異常な事態が当たり前ではないことを改めて認識し、
解決のために思考し、行動する必要があると考えます。我々、家族が動いている
からではなく、日本国家・日本政府が毅然とした態度で北朝鮮と戦って頂く義務
と責任があります。
・拉致被害者を取り戻すために何が出来るのか?
・再びこのようなことが起きないためにどのような法整備を行うのか?
など、こうした事への議論を深めて頂く必要があると思います。
国際社会の一員であるウクライナは未曾有危機に直面しています。平和と安全
が簡単に壊され、人命/人権が侵されています。この侵攻は自分事として捉えて
いる世界に多くいるでしょう。
では、日本の拉致問題はどうなのか?
日本人の平和と安全に対して政府は真剣に考えているのか?
真剣に考えているなら、なぜ40年近く救うことが出来ないのか?
国民をこの先守れないのか? 過去、拉致された被害者を取り戻せないのか?
日本国/日本政府は日本人の命を、人権を守るという強い覚悟を持ち、アクショ
ンを行う必要があると思います。
本日は有難うございました。
以上
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葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 岸田文雄殿
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TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
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みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
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