救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

今年の運動方針(2023/02/26)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2022.02.26-2)

■今年の運動方針

家族会・救う会は本日合同会議を開催し、金正恩委員長への三回目のメッセージ
と今年の運動方針を決めた。運動方針の全文を掲載する。


       家族会・救う会 今後の運動方針(令和5年2月26日)
再度訴える。政府は、親の世代が存命のうちに「全拉致被害者の即時一括帰国」
を実現せよ! 

 昨年3月、私たちは家族会・救う会合同会議で「拉致問題解決には期限がある。
政府は、親の世代が存命のうちに「全拉致被害者の即時一括帰国」を実現せよ!

 私たちは決して諦めない!」という運動方針を決めた。

私たちはこの1年間も、制裁と国際連携の圧力を背景にして日朝首脳会談を実現
し、北朝鮮指導者に「全拉致被害者の即時一括帰国」を決断させるという戦略の
下、必死で活動を続けた。

岸田文雄首相は昨年10月23日の国民大集会挨拶で「日朝平壌宣言に基づき、拉致、
核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国
交正常化の実現を目指しますが、とりわけ、拉致被害者御家族も御高齢となる中
で、拉致問題は時間的制約のある人権問題です。全ての拉致被害者の方の一日も
早い御帰国を実現すべく、全力で果断に取り組んでまいります」と話された。12
月に閣議決定された「国家安保戦略」でも「拉致問題については、時間的な制約
のある深刻な人道問題であり、この問題の解決なくして北朝鮮との国交正常化は
あり得ない」と明記された。

これまで歴代の首相は拉致問題と核・ミサイル問題を一括解決して国交正常化す
ると語っていたが、岸田首相の今回の発言は、拉致問題を核・ミサイル問題と事
実上、切り離すものであり、私たちの訴えが通じたものとして高く評価できる。

 北朝鮮では昨年、制裁と新型コロナウィルスと自然災害による未曾有の危機が
より深刻化した。ついにはこのまま外部から支援がなければこの春にも党、政府、
軍、治安機関の幹部とその家族らも飢えに直面するかもしれないと伝えられてい
る。昨年の運動方針に書いたように北朝鮮権力中枢で、対日交渉を通じた大規模
支援獲得、そのための拉致問題での新たな対応を真剣に検討しているという情報
があったから、昨年10月の岸田首相の時間的制約発言を北朝鮮権力中枢も注目し
ているはずだ。

 以上のような緊迫する状況を受け、私たちは「親の世代の家族が存命のうちに
全拉致被害者の一括帰国が実現するなら、我が国が人道支援を行うことに反対し
ない」という新しい提案を打ち出す。人道支援は国連制裁違反ではない。だから、
核・ミサイル問題解決前にも実行できる。その条件は、我が国にとっての喫緊の
人道問題である「全拉致被害者の即時一括帰国」実現だ。

 繰り返し強調してきたように、それには期限がある。親の世代の家族が被害者
と抱き合うことなしに拉致問題の解決はない。繰り返すが、親の世代の家族が存
命のうちに全拉致被害者の即時一括帰国が実現するなら私たちは人道支援に反対
しない。様々な人道問題を一括して解決しようではないかと提案するのだ。

 最後に、政府に伝えたい。昨年の運動方針でも書いたが、日朝首脳会談が実現
してもすぐに「全拉致被害者の即時一括帰国」につながるとは限らない。北朝鮮
工作機関は、数人の被害者だけを表に出し、残りの人々については「日朝合同調
査委員会」で調査を続けると称して事実上棚上げにする謀略を準備している。日
本国内にも日朝国交正常化を優先して「全拉致被害者の即時一括帰国」要求に疑
義を呈する勢力が存在することに怒りを禁じ得ない。

一部で私たちの方針は「柔軟性」を欠くという批判がある。しかし、政府の拉致
問題解決の3つの定義、?「すべての被害者の即時帰国」、?「真相究明」、?
「実行犯の引き渡し」のうち、私たちは人の命がかかっている?が実現するなら
人道支援に反対しないとここで新たに提案した。従って、十分柔軟で現実的だと
反論しておく。

 政府はぶれずに「全拉致被害者の即時一括帰国」だけを求めて欲しい。そして、
その実現があれば人道支援が可能になると北朝鮮に呼びかけて欲しい。また、生
存情報、所在情報をより多く蓄積して日朝首脳会談に備えて欲しい。

 親の世代が存命のうちの「全拉致被害者の即時一括帰国」こそが、絶対に譲れ
ない私たちの要求であり、その実現のための手段として日朝首脳会談を求めてい
るのだ。

家族会・救う会は、令和5年
〈再度訴える。政府は、親の世代が存命のうちに「全拉致被害者の即時一括帰国」
を実現せよ!〉
をスローガンに、全力で救出運動を続ける。

 私たちは今後も拉致問題の先送りや風化を図る策動に反対し、世論喚起と国際
活動、情報収集などできうる限りのことを行う。

以下の4点を重点項目とする。  

重点項目

1 ブルーリボン普及

2 若年者層への啓発・啓蒙強化
 学生、生徒、教員(教員志望者含む)対象の啓発活動の拡大
 アニメ「めぐみ」学校上映拡大
 電子書籍版「母が拉致された時僕はまだ1歳だった」の学校での活用推進など
 政府の若年層向けパンフレット「たいせつな人をとり戻すために」の活用

3 被害者一人ひとりに思いを寄せる活動
 「熊本の拉致被害者 松木薫さん(小冊子)」(熊本県)
 「県内版拉致問題啓発小冊子(マンガ)」(鳥取県)
 「兵庫県拉致被害者に関する映像(仮)」(兵庫県)
 「被害者の思い出(パネル)」(救う会)

4 今年の運動方針と「北朝鮮側主張の問題点(政府パンフレット)」についての
啓発活動

 その上で、わが国政府および世論への訴え、国際連携の強化、北朝鮮内部への
働きかけと情報収集活動、政府未認定拉致被害者についての取り組みなどにつき、
以下の運動を行う。


1.わが国政府および世論への訴え

・わが国首相が直接、北朝鮮最高指導者に向けて首脳会談実現を強く迫ってほし
い。
・政府に救出のための戦略、戦術、道筋、「工程表」、期限を具体的に明示する
よう強く求める。
・大集会、小規模集会、学習会、街頭活動、署名活動、デモ、座り込みなど全て
の手段を使って、全力で政府と世論への働きかけを行う。
・国民大集会を、家族会・救う会・拉致議連、知事の会(北朝鮮による拉致被害
者を救出する知事の会)、地方議連(拉致問題地方議会全国協議会)の5団体主
催で年2回開催するように調整。
・署名活動を継続する(令和5年2月21日現在、16,207,606筆、昨年より913,806筆
増加)。
・各党拉致問題対策本部、知事の会、地方議員連盟などと連携を強め、オールジ
ャパンの世論形成を継続する。
・地方議会が拉致問題で意見書採択を行うよう求める活動を継続する。
・ブルーリボン運動を拡大する。
・根拠なく被害者死亡説を主張する国内の政治家、言論人、学者らを強く批判す
る。
・国家犯罪である拉致問題と他の人道問題を同じに扱うことに強く反対し、拉致
被害者救出の最優先を訴え続ける。
・北朝鮮急変事態時などの緊急事態に備えて、救出プラン作成とそのための法的
枠組み作りを求める。
・米国をはじめとする各国政府が北朝鮮により強い圧力をかけるように、日本政
府の一層の外交努力を求める。
・拉致問題を理由とした追加制裁を求める運動を継続する。
・金融制裁を可能にするいわゆる「日本版テロ国家指定制度」の拡充強化を求め
る。
・人権教育・啓発基本計画等を効果的に活用しながら様々な取り組みを進めてい
く。
・アニメ、DVD、電子書籍版、国連の北朝鮮人権報告書等を活用して学校現場
等で拉致問題をより多く取り上げるように働きかける。
・SNSを活用した啓発活動を強化する。
・朝鮮学校等に対する自治体補助に対して、拉致に関する教育内容の観点などか
ら反対する。各自治体への運動を継続強化する。朝鮮大学校の各種学校認可取り
消しを求める運動を行う。
・朝鮮総連の違法行為をより厳しく取り締まることを求める。総連中央が競売さ
れた中央会館に居座る問題について、その不明朗さを追及する。拉致問題解決に
取り組まない朝鮮総連の資金集め活動などへの抗議を行う。総連系歌劇団公演に
地方自治体が後援をすることに反対する。
・よど号グループ関係者への旅券返納命令のほか、日本人拉致に直接的間接的に
関与した者に対する法的措置の早期実現を求めていく。


2.国際連携の強化

・米国バイデン政権へ、北朝鮮への安易な制裁緩和をせず人道支援などを議題に
した日朝首脳会談実現を支援することを求める働きかけを継続して行う。引き続
き、米議会内外の有志との連携を強めていく。米国バイデン政権に対し、歴代米
国政権が北朝鮮に騙され続けてきたことを踏まえ、宥和的でない外交を展開する
ように働きかける。そのため、5月に家族会・救う会・拉致議連の訪米を実施す
る。
・北朝鮮における人権状況に関する国連調査委員会の報告書を最大限活用し、諸
外国の家族とも協力し、拉致の非人道的実態を国際社会に広める。報告書を根拠
とし、国連安保理事会が新たに北朝鮮に対してかける制裁の理由に拉致を含む人
権問題を加えさせるよう働きかける。政府にもその外交努力を促す。政府に、安
保理事会を通さず独自で国際刑事裁判所に拉致の責任者を訴追することについて
積極的な検討を求める。
・韓国、タイ、ルーマニア、米国等の家族との連携を継続する。フランスをはじ
めとし、まだ家族が名乗り出ていない外国人拉致事件についても調査、啓発を続
け国際連携の輪を広げる。
・各国政府や国連への訴えを続ける。中国が自国の拉致被害者救出に取り組まざ
るを得ないように圧力をかける。


3.北朝鮮内部への働きかけと情報収集活動

・ラジオ放送と風船ビラ等を通じた北朝鮮内部への働きかけの強化。自由北韓放
送などの対北ラジオ放送支援を継続。
・北朝鮮の内部情報収集を強化。
・再度「死亡・未入境」などという虚偽報告が出たら、すぐそれに反論する。


4.政府未認定拉致被害者についての取り組みなど

・政府未認定の拉致事件が日朝協議の中で取り残されることがないように、政府
に「認定の有無にかかわらず全被害者の救出」の実現を求め続ける。
・政府未認定被害者について、一刻も早い真相究明とその結果に基づく拉致認定
を政府に対して求めていく。警察などの捜査が一層強化されるように要請する。
・特に寺越事件に関して、真相究明と政府認定を求める運動を強化する。
・北朝鮮人権問題に取り組む内外NGOと、適宜、拉致被害者救出に向けて協力
していく。


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■岸田首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
https://www.kantei.go.jp/jp/iken.html

葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 岸田文雄殿

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