救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

国民大集会報告1(2024/11/25)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2024.11.25)

■国民大集会報告1

 以下は、令和6年11月23日に、東京・砂防会館別館1階、シェーンバッハ
・サボーで開催された「全拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会」の報
告です。
 今後も続けて発信します。


西岡力(総合司会、救う会会長)

 これより、「全拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会」を開催いたし
ます。

 実は今日司会予定の櫻井よし子さんから電話がかかってきて、体調が悪いとの
ことで、司会は西岡が担当します。よろしくお願いいたします(拍手)。

 5月に今年1回目の国民大集会を開いてから色んなことがありました。そして
今日は今年2回目の大集会になります。石破総理大臣は初めて、総理大臣として
来ていただくことになりました。

 林官房長官(拉致問題担当大臣)が引き続き留任してくださいました。また、
国会情勢が変わった中で、与野党の先生方が、超党派でこの問題だけは日本の総
力をあげて解決するんだという意思を示すために、今日も変わらずに来てくださっ
ています。後ほどご挨拶をいただきます。

 その他たくさんな議員の先生方にも来ていただきました。絶対解決しなければ
ならないとの決意を示すことができる集会にしようと思っています。よろしくお
願いいたします(拍手)。

 主催者を代表して横田拓也代表にお願いします(拍手)。

◆私たちは決してあきらめない

横田拓也(横田めぐみさん弟、家族会代表)

 皆様こんにちは(会場から、こんにちは)。家族会代表の横田拓也でございま
す。

 本日は「必ず全拉致被害者を取り戻す」、「私達は決して諦めない」と言う強
い意志を持ってお集まり頂きまして誠に有難うございます。

 また石破首相並びに林官房長官におかれましては、大変お忙しい中にも関わら
ず、ご出席を賜りまして心からお礼申し上げます。

 10月17日には首相官邸で家族会との面会のお時間を作って頂きましたこと、併
せて誠に有難うございます。

 北朝鮮による日本人拉致事件のシンボル的存在である横田めぐみは、13歳で拉
致され今月11月15日で47年目を迎えました。日数にして今日で17,175日目になり
ます。想像を絶するほどの長い時間が経過しています。

 姉横田めぐみをはじめ全ての拉致被害者が私たちの救いの手を待っています。
その先頭を切るべきは拉致被害者家族ではなく主権者である国民の人権を守る日
本政府でなくてはなりません。

 家族会が設立された1997年から数えて、石破首相で13人目の首相となります。
一刻も早く拉致被害者を救出してほしい旨を繰り返しお願いしているものの、
2002年9月に開催された日朝首脳会談以降5人の拉致被害者の方しか取り戻すこと
が出来ていません。首脳会談から22年が経過しても何一つ状況は変わらず、変わっ
ている事があるとすれば拉致被害者を待つ「親世代」が何人も他界し無念な思い
を繰り返していると言うことだけです。このような状況を続けていていい訳があ
りません。

 岸田前政権の時、日朝の水面下交渉が実施されている事は日朝双方のコメント
から分かっています。その水面下交渉は一体今どのように進んでいるのでしょう
か。

 北朝鮮は加害者でありながら条件闘争をしている可能性があります。このよう
な暴挙を許すことなく、拉致事件の解決の定義は日本が決める事だと言い続ける
と共に、拉致事件を解決すれば日朝両国に明るい未来が描けることを石破首相が
自らの言葉に熱量を込めて金正恩委員長に向けて語って頂きたいと思っています。

 首相官邸で面会させて頂いた際にも石破首相にはお伝えしましたが、交渉局面
に入ると北朝鮮は「日朝双方に連絡事務所や合同調査委員会を設置して手がかり
を見つける努力をしよう」といった、聞こえの良い提案を仕掛けて来る可能性が
あります。

 今、この席でも改めて申し上げますが、北朝鮮は厳重な監視国家です。拉致被
害者の事を24時間、「誰が、いつ、どこで、何を」しているかを全て把握してい
ます。人質外交のカードとして温存しているからです。それにも関わらず、居場
所が分からないといった嘘の前提に立った提案に乗ることは、北朝鮮の工作に加
担する事にほかなりません。どうか北朝鮮の工作・謀略に乗ることなく、毅然と
した外交を貫いて頂きたいと思います。

 更に、めぐみの子どもであるキム・ウンギョンさんを訪日させて家族との面会
をさせることで、あたかも拉致問題が解決しているかのような謀略が展開される
かもしれません。ウンギョンの口から「母めぐみは死亡しました」と当局の圧力
で発言させられ、幕引きに利用されるのがオチです。姉めぐみとの再会前にウン
ギョンさんとの面会は一切求めていません。この点も日本政府は判断を間違えな
いで頂きたいと思います。

 家族会の親世代は横田めぐみの母早紀江88歳、有本恵子さんのお父様明弘さん
96歳のお二方だけです。今日お元気であっても明日は体調を崩してしまうかもし
れません。家族会の親世代が健在な内に日本国内で拉致被害者との再会が果たさ
れなければ晴れた解決とはなりません。日朝両政府はこのタイムリミットがある
ことを強く意識してほしいと思います。

 万が一、親世代が亡くなった後に拉致被害者が日本に帰国出来たとしても心か
ら喜ぶことはできません。「何故、親世代が生きている内に帰国させなかったの
か!」とその怒りは頂点に達し、家族会は日朝国交正常化交渉に対し強く抗議し、
国民世論と共に声を大にして抵抗します。また、対話に軸足を切った事を改め、
制裁強化を具体的に働きかける事になります。

 どうか親世代並びに拉致被害者が元気な内に再会が果たせるようお願いしたい
と思います。

 私たちは決してあきらめません。言葉を武器にして戦い続けます。皆様、再会
が果たせるまで一緒に戦って下さい、そして引き続きのお力添えを宜しくお願い
致します。有難うございました(拍手)。

■参加家族紹介

◆これだけ時間が経っている

西岡 ここで参加してくださいました家族会のメンバーを紹介させていただきま
す。

 まず、今ご挨拶いただきました横田拓也さん(拍手)。双子の弟、横田哲也さ
ん(拍手)。そしてめぐみさんのお母様である横田早紀江さん(拍手)。めぐみ
さんは今60歳です。お父さんの滋さんは2020年6月、87歳で亡くなられました。

 次に、被害者であると共に被害者家族でもある曽我ひとみさんです(拍手)。
お母さんのミヨシさんは91歳。まだ帰ってきていません。その夫、曽我ひとみさ
んのお父さん、茂さんは2005年に73歳で亡くなられました。

 田口八重子さんのお兄さんの本間勝さんです(拍手)。田口八重子さんは69歳
になりました。そして家族会の二代目代表として運動を引っ張ってきた飯塚?雄
さんは2021年12月に83歳でお亡くなりになりました。

 有本明弘さんです(拍手)。大丈夫ですか。お立ちにならなくても。96歳にな
られました。今日も新幹線で新神戸から来られましたが、新幹線が途中で止まっ
てしまい少し前にお着きになりました。高齢なので泊まることができなくて、毎
回日帰りで、車椅子で来てくださって、娘さんの有本恵子さんを取り戻すと言っ
ています。恵子さんは64歳になりました。恵子さんのお母さんの有本嘉代子さん
はいつも集会に出てきて訴えていましたが、2020年2月に94歳で亡くなられまし
た。

 市川健一さんです(拍手)。弟の修一さんが70歳になられました。健一さん、
修一さんのお母さん2008年11月、91歳で亡くなられました。お父さんが2010年、
99歳まで頑張られて亡くなられました。今はお兄さんの健一さんが頑張って救出
運動をしておられます。

 増元るみ子さんの弟の増元照明さんです(拍手)。るみ子さんは71歳になりま
した。父の正一さんは2002年10月、5人の被害者が帰ってきた時、病床で「日本
を信じろ」という遺言を残されて74歳で亡くなられました。お母さんの信子さん
も頑張ってこられましたが2017年12月に90歳で亡くなられました。

 松木薫さんの弟さんの松木信宏さんです(拍手)。いつもお姉さんの斉藤文代
さんが来ておられますが、今日は病気で来られませんでした。松木薫さんは71歳
です。2002年以前にお父さんは亡くなっておられましたが、お母さんの松木スナ
ヨさんは、2014年1月、92歳で亡くなられました。

 寺越事件の被害者家族である寺越昭男さんと内田美津夫さんです(拍手)。
1963年に拉致されました。お父さんは寺越昭二さんで、甥の寺越武志さんは生き
ていることが分かっています。武志さんは1963年当時13歳で、今75歳です。色々
なことがあって認定されていませんが、知恵を絞って武志さんも助けなければな
らない。またいつもこの集会に来ていた寺越三兄弟の次男の北野政男さんは去年
の11月、亡くなられました。被害者の息子がもうなくなっているんです。

 帰国した地村富貴恵さん(旧制浜本)の家族で、家族会の副代表をしておられ
る浜本七郎さんです(拍手)。

 これだけ時間が経っているんです。今日、強調したいのは本当に時間がないと
いうことです。親の世代が健在な内に全員取り戻さなければならない。しかし家
族会のメンバーでいうと、親の世代は有本明弘さんが96歳、これから挨拶をして
いただく横田早紀江さんが88歳、この二人しか家族会のメンバーでは残っていな
いんです。

 私たちはここで、誓おうではありませんか。親の世代が、早紀江さんがめぐみ
さんと抱き合うこと、明弘さんが恵子さんと抱き合うことが解決だ、と。それな
しに北朝鮮を許すことはできない、と。そうじゃありませんか(拍手)。

 次に家族の訴えを聞きたいと思います。

◆本当に日本はこんなことでいいんでしょうか

横田早紀江(横田めぐみさん母)

 皆様こんにちは。お忙しい中たくさんの方がお集まりくださり、心から感謝申
し上げます。

 あまりにも長い年月で、私たちはいいようのない悲しみの中におります。もし
も皆様方のお子様やご両親、兄弟が今日の夕方、突然この世から消えてしまった。
帰ってこない。どこに行ったか分からない。そしてそれが北朝鮮の拉致であった。

 皆様ご自身がそういうことになったら、どのような思いになられるでしょうか。
本当に発狂するようなことでした。

 毎日、新潟のあの浜辺を泣きながら、めぐみの名前を呼びながら、森の迷路の
ような所に入り込んで、「めぐみちゃーん」、「どこにいるのー」と叫びながら
歩き回ったことを覚えています。

 こんな無残な事件が起きていたとは、20年間全く分からずに、どうして消えて
しまったのかが分からずに、その辛さで生きた心地がしないような毎日でした。

 拉致をされた皆さんは、もういいお歳になっていますが、あの年代から就職し
たり、才能を生かしたり、お子様を育てられたりしていたはずです。そして色々
ないい影響を残されたかもしれない青年たちが、恐ろしい国の中に閉じ込められ
て、全く考えられないような無残な要求の中で、一生懸命に生きなければ帰れな
い、そう思って頑張っているんだろうと思います。

 日本は、ものすごい数の大切な宝物を失いました。しかも残忍な国のトップの
意思一つで、生きるか死ぬか分からないような日々を、こんなに長い年月送らせ
られているのです。

 日本は宝物を大事にしなければならないと思います。みんな一生懸命に育って
いるんです。悪いことはしてはいけませんよ。これはいいことだから人を助けま
しょうね、ということを小さい頃から教えて、ようやく中学、高校、大学になっ
た頃に、突然恐ろしい悪魔がわしづかみにして連れていかれたのです。そしても
のすごい人生が長く続いているのです。

 本当に日本はこんなことでいいんでしょうか。大事な人材をたくさん失ってい
いんでしょうか。もっと私たちは真剣に、国民全部が自分の子どもだったらどう
するだろうかという思いで、みんなをこちらに引き戻すことを一生懸命に応援し
ていただきたいと思います。

 私は昨年、初めて狭心症で倒れまして治療をしたのですが、不思議に息を吹き
返して前後が見えるようになりました。「救急車に乗ってこなかればだめですよ」
と先生に怒られましたが、すぐにカテーテルで治していただいて、「無理をしな
いなら退院してもいいです」ということで、小さなことしかできませんが一生懸
命頑張らせていただいています。

 どうか日本中の皆さま、わが子なら、兄弟ならどんな思いをするだろうかと思っ
て、応援していただきたいと思います。必ずみんなが元気で帰ってきて、「みな
さんありがとう」と、みなさんに喜びを伝える日が来るように、私たちは信じて
待っていますので、どうぞよろしくお願い致します。ありがとうございます(拍
手)。

◆親孝行をする時間を与えてください

曽我ひとみ(元拉致被害者、曽我ミヨシさん娘)

 皆さん、こんにちは(会場から、こんにちは)。本日はお休みの中、たくさん
の方がこちらに足を運んでいただき、心より感謝いたします。ありがとうござい
ます。

 私の母は、今年12月28日に93歳になります。こんなにも長い間、母と会えない
とは、夢にも思っていませんでした。これから北朝鮮は寒い冬がやってきます。
そんな寒い冬の中、93歳の母が元気でいるのか、しっかりとご飯を食べているの
か、自分のことや身の回りのことができているのかと、毎日心配でたまりません。

 私が若い時、看護師の勉強を始めた頃、母は誰にも言わずに私の合格を願って、
毎日お宮参りをしていたと後で聞きました。そんな優しく、心の温かい母と、半
世紀近くも一度も会えないなんて、本当に悔しくてたまりません。

 皆様方にも愛するお母様がおられると思います。そのお母さんに親孝行をした
いと思いませんか。私はどんな小さなことでも親孝行をしたいと、いつも願って
います。

 しかし、母が日本に帰ってこなければ親孝行もできません。日本であれば93歳
でも、もしかしたら畑で野菜を作っているかもしれません。しかし、北朝鮮での
93歳は、そうはいかないと思います。

 皆さん私に、少しの時間でもいいので、親孝行をする時間を与えてください。

 今後とも、皆様方のお力をお借りして、私も母が帰ってくるまで精一杯頑張り
ます。そのために、皆様方のお力をこれまで以上にお借りしたいと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします(拍手)。

(2につづく)



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■石破首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
https://www.kantei.go.jp/jp/iken.html

葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 石破茂殿

■救う会全国協議会ニュース

発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
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担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
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