国民大集会報告4(2024/12/02)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2024.12.02)
■国民大集会報告4
■主催者挨拶
◆々みんなが笑顔になってハッピーエンドにしていきたい
黒岩祐治(北朝鮮による拉致被害者を救出する知事の会会長、神奈川県知事)
この問題は私にとっても、「北朝鮮による拉致問題」という言葉が使えない時
代から、ジャーナリストとして向き合ってきた課題でありました。
この問題を世界に広く発信するためにできあがった映画、「めぐみ?引き裂か
れた家族の30年」、これを作ったのは日本人ではありません。私の友人のアメリ
カ人のご夫妻です。その時私は相談を持ち掛けられました。
「こんな物語があることを知ったけど、冗談じゃない。こんなことが許されて
いいのか。アメリカ人は誰も知らない。だからみんなに知ってもらうことが必要
なんだ」と。
その思いを受けて、私が当時のフジテレビのニュース映像を提供した。そうい
うことからこの映画ができあがったわけです。私は当時一人のジャーナリストと
して、自分がその思いを持っていたらと、深く恥じ入りました。
そしてこの映画ができて、拉致問題が動くのかなと思ったら、「引き裂かれた
家族の30年」が「引き裂かれた家族の47年」になってしまいました。痛恨の極み
であります。
その中で、私たち「知事の会」も、事あるごとに、この問題を解決すべく政府
に対し、強く要望も行いました。今年1月、「日朝首脳会談を見据え、目に見え
る形で具体的な成果を早期に出そう」ということを、林官房長官兼拉致問題担当
大臣に強く要望しました。
この問題がだんだん風化しつつあるのではないか、そんな危機感を持つ次第で
す。若い人が知らない。これはとても恐ろしいことです。なので若い人に訴える
様々なことをやろう、ということでやっています。
昨日、横田拓也さんが川崎に行っていただいたようです。そしてこの内容を拓
也さんと一緒に、しっかりと伝えてまいります。絶対風化させてはならない。
そして今度映画の続編を作ります。「やった」と。我々みんなが笑顔になって、
ハッピーエンドと思えるようにしていきたいと思いますので、今後ともどうぞ宜
しくお願いいたします。ありがとうございました(拍手)。
■主催者挨拶
◆我々は街頭に立ちます、風化させません
松田良昭(拉致問題地方議会全国協議会会長、神奈川県議会議員)
本日はお忙しい中、今日は勤労感謝の日ですが、全国35都道府県から119名の
議員の方が、この拉致のために、皆さんと一緒に戦おうということでお集まりい
ただきました。今スクリーンでお名前を紹介していますのでご覧ください。そし
て皆さん、お立ちください(拍手)。
我々地方議員は何ができるかというと、今もお話がありましたが、風化させな
いことです。国会議員の方がたくさんお話頂いたので、国家主権の問題として戦っ
てください。やってください。お願いします。
我々は、皆さん方にお訴えをして、この拉致問題を忘れないでほしいという思
いでやっています。街頭に立ちます。署名活動もお願いします。その時我々は、
「まだ拉致問題をやっているのか。何とかしろ」と怒られます。怒られてもお願
いします。我々は地方で、皆さん方一人ひとりに、「絶対拉致問題を忘れないで
ください」という思いを必ずぶつけていきあす。風化はさせません。
47年間、本当に長い時間です。今日おそらくこの中に北朝鮮の方がいるでしょ
う。言っといてください。我々は忘れないんだ、と。この問題は絶対に忘れない
でいます。人道支援をしてもいいですよ。まず、「拉致した日本人を返せ」です。
どうか皆さん、頑張っていきましょう。よろしくお願いいたします(拍手)。
◆美智子皇后「この人々の不在をもっと強く意識出来なかったか」
竹下珠路(定失踪者古川了子〈のりこ〉さん姉、特定失踪者家族会事務局長)
皆さん、こんにちは(参加者から、こんにちは)。お忙しい所、お集まりいた
だきありがとうございます。
今日は残念ながら、特定失踪者のご家族は一人も来られませんでした。去年は
元気に歩いていた人が、今年は病気で倒れて来られなくなり、また色々な状況で
ここに来られなくなった方が多いからです。
現在、拉致の可能性を排除できない行方不明者として警察庁は871名と発表し
ておられます。その内氏名を公開している方々が約540人。その中の60%は、70
歳を超えております。
先ほど西岡さんからご家族の訃報等をお知らせいただきましたが、皆さん70代、
80代でいらっしゃいます。この70歳以上、80歳以上というのが人間の限界という
ことを、もう一度思い返してください。
そして先日、林官房長官に私たち特定失踪者家族会と特定失踪者問題調査会が
お目にかかった時、目撃情報や物的証拠があるということが分かっているような
人たちが、特定失踪者の66人の名簿を出して、これは警察庁でも把握しておられ
ることかと思いますが、それらをもっと精査して救出に結びつけてくださいとい
うことをお願いしてきました。
また一つの例ですが、1973年、今から51年前です。高敬美(こうきよみ)さん
6歳と弟の高剛(こうつよし)さん3歳の二人が、お母さんと共に北海道から行方
不明になって、消息が分からなくなったお父さんは関東にいました。そしてお母
さんとも引き離され、1974年6月に福井県の小浜市の港から北朝鮮へ連れ去られ
ました。
これは警察もしっかり把握しておられることです。警察はこれを拉致と断定し
ましたが、拉致認定されていません。2002年に制定された「北朝鮮当局によって
拉致された被害者等の支援に関する法律」によれば、「被害者とは、北朝鮮当局
によって拉致された日本国民として内閣総理大臣が認定した者」となっています。
高兄弟はお父さんが北朝鮮の方でしたから、北朝鮮籍です。日本人ではないか
ら認定されないのです。
今年1回目の大集会でも申し上げましたが、金田龍光(たつみつ)さんは神戸
から騙されて連れ去られました。北朝鮮にいることが分かっているのに認定され
ていません。日本国籍ではありません。
皆さんのお子さん、お孫さんが同じような状況だったらどうでしょうか。6歳
と3歳で親元から引き離され、連れ去られ、50年以上も行方が分からないのです。
皆さんはどう思われますか。
ここで当時の美智子皇后陛下が2002年に述べられたお言葉をお伝えします。
「小泉総理の北朝鮮訪問により、一連の拉致事件に関し、初めて真相の一部が報
道され、驚きと悲しみと共に、無念さを覚えます。何故私たち皆が、自分たち共
同社会の出来事として、この人々の不在をもっと強く意識し続けることが出来な
かったかとの思いを消すことができません。今回の帰国者と家族との再会の喜び
を思うにつけ、今回帰ることのできなかった人々の家族の気持ちは察するにあま
りあり、そのひとしおの淋しさを思います」。
日本に生まれ、日本のために働き、たくさんの夢と希望を持ちながら連れ去ら
れてしまった私たちの家族。大人でも子どもでも一人ひとり同じ人権がある。日
本の共同体の一人だったのではないでしょうか。
ご清聴ありがとうございました(拍手)。
◆参加者紹介
西岡 まず知事の会の方をご紹介致します。
知事の会は、34都道府県から66名が参加されています。
黒岩祐治(くろいわ ゆうじ)神奈川県知事(拍手、以下略)
山●(山へんは同じ、つくりは立の下に可)達也(やまざき たつや)埼玉県副知事
黒野嘉之(くろの よしゆき)千葉県副知事
栗岡祥一(くりおか しょういち)東京都副知事
鈴木康之(すずき やすゆき)新潟県副知事
知事の会の皆様お立ちください(拍手)。
来賓は、アメリカでずっと活躍してこられた古森義久さん(産経新聞ワシント
ン 駐在編集特別委員兼論説委員)と夫人のスーザン古森さん(在ワシントンア
ドバイザー)(拍手)。元仙台市長の梅原克彦 (かつひこ)さん(拍手)。
全国から救う会の仲間が来ています。立ってください(拍手)。
■基調講演
◆金与正副部長「岸田政権からメッセージが届いた」
西岡力(救う会会長)
先ほど石破首相は、「トップと会わなければならない」、「会いもしないで相
手を批判しても始まらない。正面から向き合う」とおっしゃいました。私たちも
そう思っています。今頃、「連絡事務所」なんて話ではないということです。我
々は、「首脳会談をやってほしい」と言ってきたわけですが、明確に「トップと
会う」とおっしゃいました。
「トップ会談のための裏交渉、秘密交渉をしてほしいんです。事務所を作るた
めの交渉なんか、今は必要がないんです。そういうことを申し上げてきましたが、
総理もそうおっしゃった。
実は今年3月に、北朝鮮の金与正副部長が、「岸田政権から早期に日朝首脳会
談をやりたいというメッセージが届いた」と、公開の談話で言いました。しかし
その時、表で何らの外交交渉はなかった。でもメッセージは届いている。岸田政
権から、「早期に日朝首脳会談をやりたい」というメッセージが届いていたんで
す。届くルートがあるということでしょう。
岸田政権が残念ながら代わってしまった。私は石破さんから、就任の挨拶の電
話を頂いた時、「これまでの経緯をちゃんと聞いてください。官房長官が変わっ
ていないから、ちゃんと聞いてください」と申し上げました。その意味には、今
のことが含まれています。
石破政権はそういうメッセージを2024年に出しました。「向き合おう」と。そ
して、自分は拉致議連の初代会長だった。早紀江さんが、「めぐみは生きている」
と叫んだ声を2002年に聞いています。
◆全員生存を前提に
私たちは、「全被害者の生存を前提に」していますので、今の政府の方針を支
持します。これは第一次安倍政権の時に作られて、民主党政権でもそのまま維持
されて、今も維持されています。死亡の情報がないんですから、生存を前提に助
けるということです。
早紀江さんがいつも言っていましたが、「池に子どもがはまった時、飛び込ん
でも助けにいくでしょう」と。助けて、病院に連れて行って、脈をとって、死ん
だことが明らかになったときにあきらめるんです。池のまわりに置いて、もう何
時間も立っているから死んでいるでしょうとか、北朝鮮に拉致されてもう年十年
も経っているから死んでいるでしょうとか、そんなことを言うのは助ける姿勢で
はありません。
北朝鮮は、「8人死亡」と言ったけれど、8人の中のだれについても「死亡」の
客観的証拠を出せなかったのです。厳しく管理されているんです。一人ひとりが、
公民証という身分証明書を持っているんです。
曽我ひとみさんについては、私があるところから持ってきた平壌市民20万人の
データがあるのですが、「日本人」でソートすると出てきました。そこに曽我ひ
とみと書いてありました。そういうふうに管理されているんです。
その人たちが本当に死んでいるのなら、今後遺骨が出てくるとか、交通事故に
遭ったのならその写真が出てくるとかいうのが当たり前じゃないですか。それが
ない。だから全員生存を前提に救出しなければならないということです。
◆トランプ大統領は来年、米朝首脳会談で同じ提案をする
日本の政権が代わったということについては、「若干残念だ」と申し上げまし
たが、裏交渉をしていたのですから。他方、よいこともあります。トランプ氏が
大統領に再選されました。トランプ大統領は、拉致被害者家族に2回会ってくだ
さいました。
これはもうオープンになっていますが、オバマ大統領も会ってくれましたが、
オバマ大統領は、「立ってしか会いません」と言った。「こういう日本人の家族
がいるから椅子に座って会ってほしい」と日本側が言ったら、オバマさんは拒否
したと報道されています。
トランプさんは座ってゆっくり話を聞いてくれました。4年の任期の間に2回も
会ってくれたんです。有本のお父さんが、「私は会えないから」と手紙を委託し
たら、大統領から返事がきた。読んで返事をくれたんです。
トランプさんは国連で、「13歳のかわいい少女が拉致された」と演説しました。
また米朝首脳会談を2回やりました。2018年シンガポールでの首脳会談と、2019
年のハノイでの首脳会談ですが、「その時拉致問題に3回言及した」と、私たち
は2019年5月にホワイトハウスで聞きました。
特にハノイでは、1回目の1対1の会談で出したけれど、金正恩が他の話題で逃
げた。その後、少人数の夕食会でも拉致問題をもう1回出した。「金正恩は驚い
ていたようだ」と聞きました。
そして金正恩氏の口から、「意味のある回答がありました」とホワイトハウス
で聞きました。「但し外交問題ですから被害者家族でも具体的な中身は言えませ
んが、安倍首相には教えてあります」ということでした。
そして「共同通信」と「産経新聞」は、日本政府関係者からの話として、その
時金正恩委員長は、「日朝の間に拉致問題があることを認めて、安倍首相に会う
準備があると言った」と書きました。
トランプ大統領は、安倍総理の話で人権問題に関する理解もあって、拉致被害
者に2回会いましたが、それだけじゃなくて、北朝鮮の核問題が解決する時に彼
らは絶対見返りを要求しますから、日本の経済協力を使おうとしたんです。
日本では岸田首相の時も、「平壌宣言に基づいて、不幸な過去を清算して国交
正常化を進める」という基本方針があります。アメリカと北朝鮮との間で一定の
解決があった時、トランプ大統領は多分、来年の首脳会談でそういうことをする
だろうと思います。その時、日本に請求書が来ます。
トランプ大統領はハノイで、そういう話をしたんです。しかしその時、「日本
の条件は拉致だから、拉致で安倍さんと会いなさい」とトランプ大統領が言った
のだろうと私は考えています。
◆アメリカは日本と北朝鮮の国交正常化資金を使って核問題を解決しようとする
過去に同じようなことがありました。1994年にクリントン政権が、「北朝鮮の
核開発をやめさせる」と言って、ジュネーブ合意をしました。核を凍結すること
になったのですが、その時ただで原子力発電所を作ってやる、と。その費用に45
億ドルかかる。30億ドルは韓国が出す。そして日本に10億ドルの請求書が来たの
です。
当時の村山政権は、「出します」と言って、5億ドルを本当に出したのです。
しかし、拉致を条件にしませんでした。1988年の参議院予算委員会で、拉致を認
める梶山答弁があるんですよ。
核問題が大きく動く時は、アメリカは日本と北朝鮮の国交正常化のためのお金
を使って解決しようとするのは間違いないです。トランプ大統領は一度しようと
した。核問題がまとまらないかもしれない。まとまらない時はどうするか。拉致
問題には時間的制約があります。難しい局面が来ると思います。そこにくせ弾が
あるかもしれない。各党の先生方も言っているわけです。
しかし、何か動きがでてこない限り解決できないだろう。そして今日、総理も
皆さんも「時間的制約がある」と言いました。「連絡事務所はだめだ」とみんな
が言いました。今の国会の状況の中で、今ここに座っている先生方がみんな言っ
たということは、我々と同じということです。
全国の知事も、そして地方議員も集まって、「日本から支援をもらいたいなら、
親の世代が元気な内に返しなさい」と。家族会で言えば、親の世代はもう二人に
なりましたよ。「時間的制約は日本だけの問題ではなく、平壌にもある」のです。
◆私たちの力で全員の帰国を
先ほど横田代表も言いましたが、「もしも親の世代が家族に会えないで天国に
行ってしまった後、被害者が帰ってきても、そんなのは解決ではない。むしろ制
裁を求める。国交正常化に反対する」と。私たちもそういう運動方針を決めまし
た。
もう背水の陣です。96歳と88歳の方たちを先頭に立てて戦ってきたのは申し訳
ないことだと思っています。私たちも、「親の世代」とは言いたくないんです。
でもこういう状況だということを表に出して、もう背水の陣で、使えるものは何
でも使って戦わなければならないのです。
今日みんなで、「親の世代が生きている内に返せ」ということを出すことがで
きました。これは大きな力だと思っています。
曽我さんも言っていました。「北朝鮮で月や星を見て、同じ月や星が家族にも
見えているだろうといつも思っていました」と。今日もめぐみさんや恵子さんが
月や星を見て、いつ助けに来てくれるのだろうかと、思っているんです。
まだ認定されていない被害者は、「私はまだ認定されていないかもしれない」、
「拉致だと認められなければ帰れないかもしれない」と思って、月や星を見てい
る人もいるわけです。絶対います。その人たちを助けるのも、ここにいる私たち
の力です(拍手)。
◆決議案朗読
松原仁(拉致議連幹事長、元拉致問題担当大臣、衆議院議員)
今色々話がありました。非常に重要なことは、我々の怒りが北朝鮮に伝わって
いるかということです。実は拉致問題担当大臣を終えた後も、北朝鮮関係者とは
若干の関係を持っていました。彼らは、「日本の本気が分かっていないんだ」と
言っていました。なぜ彼らはそう思ったか。
一つは先ほど、立憲民主党の笠浩史氏が言ったように、拉致問題特別委員会が
2年間にわたって行われていなかったことです。次に、新しい制裁が高麗航空に
対してできるのに、一切行われていないことです。さらに、日朝平壌宣言ですが、
本気で怒っているならこれを破棄するだろうが、その気配さえない。本気で怒っ
ているならやるだろうと彼らは思っていたんだろうと思います。
そして今西岡さんが言ったように、明らかに潮目は変わっています。金正日の
影響が金正恩には全くない。しかも否定することが可能な状況ができているとい
うことは、拉致問題をきちっとさらしても構わないという意向が、北朝鮮の内部
にあるということだと思います。
5人が帰ってきたのは圧力によってでありましたが、今は時間との戦いです。
我々はそれに強く期待しながら、朗読したいと思います。
◆決議案
本日、私たちは「全拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会」を開いた。
横田めぐみさんが13歳の時に拉致されてからこの11月で47年が経ち、めぐみさん
は還暦を迎えた。まだ、めぐみさんを初めとする多くの拉致被害者を取り戻すこ
とが出来ていない。彼の地で助けを待つ被害者たちに本当に申し訳ない。日本政
府は何をしているのだ、という強い憤りをおぼえざるを得ない。
10月に石破茂政権が発足した。北朝鮮の金与正副部長が3月に認めている通り、
岸田文雄前政権時に、日朝首脳会談に向けた水面下の接触が行われていた。それ
が現在どうなっているのかわからない。
総選挙で与党が過半数割れをするという大きな政治変動があった。米国ではト
ランプ氏が大統領選挙で当選し、来年1月に第2期トランプ政権が発足する。北朝
鮮はロシアによるウクライナ侵略戦争に参戦した。国内外の情勢が大きく動く中、
日朝関係は表面上膠着している。
政権が代わり、与野党の力関係が変わろうとも、「拉致問題解決はわが国の最
優先、最重要課題である。また、親の世代の家族が存命のうちに全拉致被害者の
帰国こそが解決の定義だ」ということを、本日ここで、総理大臣と担当大臣、各
党代表、国会議員、地方議員、全国の知事、各地救う会、国民のみなさんととも
に再度確認した。
ここで金正恩委員長に伝えたい。私たちは、親の世代の家族が存命のうちに全
拉致被害者の一括帰国が実現するなら、我が国が人道支援を行うことと、独自制
裁を解除することに反対しない。また、帰国した拉致被害者から秘密を聞き出し
て国交正常化に反対しない。ただし、その期限が迫っている。家族会メンバーの
親の世代はわずか二人となった。横田めぐみさんの母早紀江さんは88歳、有本恵
子さんの父の明弘さんは96歳だ。もし、このお二人が健在なうちに拉致被害者に
会えないことがあれば、私たちは強い怒りを持って国交正常化に反対し、独自制
裁強化を求め、更なる然るべき措置を取る。
以下決議する。
1.政府は、親の世代の家族が存命のうちに、全拉致被害者の即時一括帰国を実
現せよ。
2.北朝鮮は、親の世代の家族が存命のうちに、全拉致被害者一括帰国を決断せ
よ。
3.閣僚、国会議員、地方首長、地方議員、国民の全員がブルーリボンをつけて、
北朝鮮に対し救出への意思を示そう。
令和6年11月23日
「全拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会」参加者一同
宜しくお願いいたします(拍手)。
西岡 拍手を持って決議案が採択されました。
◆シュプレヒコール
第一列目にお座りの方は壇上に上がってください。
シュプレヒコール
オー
シュプレヒコール
オー
シュプレヒコール
オー
政府は、親の世代の家族が存命のうちに、全拉致被害者の即時一括帰国を実現せ
よ!
実現せよ!
実現せよ! 実現せよ!
実現せよ! 実現せよ!
北朝鮮は、親の世代の家族が存命のうちに、全拉致被害者一括帰国を決断せよ!
決断せよ!
決断せよ! 決断せよ!
決断せよ! 決断せよ!
私たちは絶対に最後の最後まで戦うぞ!
戦うぞ!
戦うぞ! 戦うぞ!
戦うぞ! 戦うぞ!(拍手)
ありがとうございました。これで閉会といたします(拍手)。
以上
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
■石破首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
https://www.kantei.go.jp/jp/iken.html
葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 石破茂殿
■救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
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■国民大集会報告4
■主催者挨拶
◆々みんなが笑顔になってハッピーエンドにしていきたい
黒岩祐治(北朝鮮による拉致被害者を救出する知事の会会長、神奈川県知事)
この問題は私にとっても、「北朝鮮による拉致問題」という言葉が使えない時
代から、ジャーナリストとして向き合ってきた課題でありました。
この問題を世界に広く発信するためにできあがった映画、「めぐみ?引き裂か
れた家族の30年」、これを作ったのは日本人ではありません。私の友人のアメリ
カ人のご夫妻です。その時私は相談を持ち掛けられました。
「こんな物語があることを知ったけど、冗談じゃない。こんなことが許されて
いいのか。アメリカ人は誰も知らない。だからみんなに知ってもらうことが必要
なんだ」と。
その思いを受けて、私が当時のフジテレビのニュース映像を提供した。そうい
うことからこの映画ができあがったわけです。私は当時一人のジャーナリストと
して、自分がその思いを持っていたらと、深く恥じ入りました。
そしてこの映画ができて、拉致問題が動くのかなと思ったら、「引き裂かれた
家族の30年」が「引き裂かれた家族の47年」になってしまいました。痛恨の極み
であります。
その中で、私たち「知事の会」も、事あるごとに、この問題を解決すべく政府
に対し、強く要望も行いました。今年1月、「日朝首脳会談を見据え、目に見え
る形で具体的な成果を早期に出そう」ということを、林官房長官兼拉致問題担当
大臣に強く要望しました。
この問題がだんだん風化しつつあるのではないか、そんな危機感を持つ次第で
す。若い人が知らない。これはとても恐ろしいことです。なので若い人に訴える
様々なことをやろう、ということでやっています。
昨日、横田拓也さんが川崎に行っていただいたようです。そしてこの内容を拓
也さんと一緒に、しっかりと伝えてまいります。絶対風化させてはならない。
そして今度映画の続編を作ります。「やった」と。我々みんなが笑顔になって、
ハッピーエンドと思えるようにしていきたいと思いますので、今後ともどうぞ宜
しくお願いいたします。ありがとうございました(拍手)。
■主催者挨拶
◆我々は街頭に立ちます、風化させません
松田良昭(拉致問題地方議会全国協議会会長、神奈川県議会議員)
本日はお忙しい中、今日は勤労感謝の日ですが、全国35都道府県から119名の
議員の方が、この拉致のために、皆さんと一緒に戦おうということでお集まりい
ただきました。今スクリーンでお名前を紹介していますのでご覧ください。そし
て皆さん、お立ちください(拍手)。
我々地方議員は何ができるかというと、今もお話がありましたが、風化させな
いことです。国会議員の方がたくさんお話頂いたので、国家主権の問題として戦っ
てください。やってください。お願いします。
我々は、皆さん方にお訴えをして、この拉致問題を忘れないでほしいという思
いでやっています。街頭に立ちます。署名活動もお願いします。その時我々は、
「まだ拉致問題をやっているのか。何とかしろ」と怒られます。怒られてもお願
いします。我々は地方で、皆さん方一人ひとりに、「絶対拉致問題を忘れないで
ください」という思いを必ずぶつけていきあす。風化はさせません。
47年間、本当に長い時間です。今日おそらくこの中に北朝鮮の方がいるでしょ
う。言っといてください。我々は忘れないんだ、と。この問題は絶対に忘れない
でいます。人道支援をしてもいいですよ。まず、「拉致した日本人を返せ」です。
どうか皆さん、頑張っていきましょう。よろしくお願いいたします(拍手)。
◆美智子皇后「この人々の不在をもっと強く意識出来なかったか」
竹下珠路(定失踪者古川了子〈のりこ〉さん姉、特定失踪者家族会事務局長)
皆さん、こんにちは(参加者から、こんにちは)。お忙しい所、お集まりいた
だきありがとうございます。
今日は残念ながら、特定失踪者のご家族は一人も来られませんでした。去年は
元気に歩いていた人が、今年は病気で倒れて来られなくなり、また色々な状況で
ここに来られなくなった方が多いからです。
現在、拉致の可能性を排除できない行方不明者として警察庁は871名と発表し
ておられます。その内氏名を公開している方々が約540人。その中の60%は、70
歳を超えております。
先ほど西岡さんからご家族の訃報等をお知らせいただきましたが、皆さん70代、
80代でいらっしゃいます。この70歳以上、80歳以上というのが人間の限界という
ことを、もう一度思い返してください。
そして先日、林官房長官に私たち特定失踪者家族会と特定失踪者問題調査会が
お目にかかった時、目撃情報や物的証拠があるということが分かっているような
人たちが、特定失踪者の66人の名簿を出して、これは警察庁でも把握しておられ
ることかと思いますが、それらをもっと精査して救出に結びつけてくださいとい
うことをお願いしてきました。
また一つの例ですが、1973年、今から51年前です。高敬美(こうきよみ)さん
6歳と弟の高剛(こうつよし)さん3歳の二人が、お母さんと共に北海道から行方
不明になって、消息が分からなくなったお父さんは関東にいました。そしてお母
さんとも引き離され、1974年6月に福井県の小浜市の港から北朝鮮へ連れ去られ
ました。
これは警察もしっかり把握しておられることです。警察はこれを拉致と断定し
ましたが、拉致認定されていません。2002年に制定された「北朝鮮当局によって
拉致された被害者等の支援に関する法律」によれば、「被害者とは、北朝鮮当局
によって拉致された日本国民として内閣総理大臣が認定した者」となっています。
高兄弟はお父さんが北朝鮮の方でしたから、北朝鮮籍です。日本人ではないか
ら認定されないのです。
今年1回目の大集会でも申し上げましたが、金田龍光(たつみつ)さんは神戸
から騙されて連れ去られました。北朝鮮にいることが分かっているのに認定され
ていません。日本国籍ではありません。
皆さんのお子さん、お孫さんが同じような状況だったらどうでしょうか。6歳
と3歳で親元から引き離され、連れ去られ、50年以上も行方が分からないのです。
皆さんはどう思われますか。
ここで当時の美智子皇后陛下が2002年に述べられたお言葉をお伝えします。
「小泉総理の北朝鮮訪問により、一連の拉致事件に関し、初めて真相の一部が報
道され、驚きと悲しみと共に、無念さを覚えます。何故私たち皆が、自分たち共
同社会の出来事として、この人々の不在をもっと強く意識し続けることが出来な
かったかとの思いを消すことができません。今回の帰国者と家族との再会の喜び
を思うにつけ、今回帰ることのできなかった人々の家族の気持ちは察するにあま
りあり、そのひとしおの淋しさを思います」。
日本に生まれ、日本のために働き、たくさんの夢と希望を持ちながら連れ去ら
れてしまった私たちの家族。大人でも子どもでも一人ひとり同じ人権がある。日
本の共同体の一人だったのではないでしょうか。
ご清聴ありがとうございました(拍手)。
◆参加者紹介
西岡 まず知事の会の方をご紹介致します。
知事の会は、34都道府県から66名が参加されています。
黒岩祐治(くろいわ ゆうじ)神奈川県知事(拍手、以下略)
山●(山へんは同じ、つくりは立の下に可)達也(やまざき たつや)埼玉県副知事
黒野嘉之(くろの よしゆき)千葉県副知事
栗岡祥一(くりおか しょういち)東京都副知事
鈴木康之(すずき やすゆき)新潟県副知事
知事の会の皆様お立ちください(拍手)。
来賓は、アメリカでずっと活躍してこられた古森義久さん(産経新聞ワシント
ン 駐在編集特別委員兼論説委員)と夫人のスーザン古森さん(在ワシントンア
ドバイザー)(拍手)。元仙台市長の梅原克彦 (かつひこ)さん(拍手)。
全国から救う会の仲間が来ています。立ってください(拍手)。
■基調講演
◆金与正副部長「岸田政権からメッセージが届いた」
西岡力(救う会会長)
先ほど石破首相は、「トップと会わなければならない」、「会いもしないで相
手を批判しても始まらない。正面から向き合う」とおっしゃいました。私たちも
そう思っています。今頃、「連絡事務所」なんて話ではないということです。我
々は、「首脳会談をやってほしい」と言ってきたわけですが、明確に「トップと
会う」とおっしゃいました。
「トップ会談のための裏交渉、秘密交渉をしてほしいんです。事務所を作るた
めの交渉なんか、今は必要がないんです。そういうことを申し上げてきましたが、
総理もそうおっしゃった。
実は今年3月に、北朝鮮の金与正副部長が、「岸田政権から早期に日朝首脳会
談をやりたいというメッセージが届いた」と、公開の談話で言いました。しかし
その時、表で何らの外交交渉はなかった。でもメッセージは届いている。岸田政
権から、「早期に日朝首脳会談をやりたい」というメッセージが届いていたんで
す。届くルートがあるということでしょう。
岸田政権が残念ながら代わってしまった。私は石破さんから、就任の挨拶の電
話を頂いた時、「これまでの経緯をちゃんと聞いてください。官房長官が変わっ
ていないから、ちゃんと聞いてください」と申し上げました。その意味には、今
のことが含まれています。
石破政権はそういうメッセージを2024年に出しました。「向き合おう」と。そ
して、自分は拉致議連の初代会長だった。早紀江さんが、「めぐみは生きている」
と叫んだ声を2002年に聞いています。
◆全員生存を前提に
私たちは、「全被害者の生存を前提に」していますので、今の政府の方針を支
持します。これは第一次安倍政権の時に作られて、民主党政権でもそのまま維持
されて、今も維持されています。死亡の情報がないんですから、生存を前提に助
けるということです。
早紀江さんがいつも言っていましたが、「池に子どもがはまった時、飛び込ん
でも助けにいくでしょう」と。助けて、病院に連れて行って、脈をとって、死ん
だことが明らかになったときにあきらめるんです。池のまわりに置いて、もう何
時間も立っているから死んでいるでしょうとか、北朝鮮に拉致されてもう年十年
も経っているから死んでいるでしょうとか、そんなことを言うのは助ける姿勢で
はありません。
北朝鮮は、「8人死亡」と言ったけれど、8人の中のだれについても「死亡」の
客観的証拠を出せなかったのです。厳しく管理されているんです。一人ひとりが、
公民証という身分証明書を持っているんです。
曽我ひとみさんについては、私があるところから持ってきた平壌市民20万人の
データがあるのですが、「日本人」でソートすると出てきました。そこに曽我ひ
とみと書いてありました。そういうふうに管理されているんです。
その人たちが本当に死んでいるのなら、今後遺骨が出てくるとか、交通事故に
遭ったのならその写真が出てくるとかいうのが当たり前じゃないですか。それが
ない。だから全員生存を前提に救出しなければならないということです。
◆トランプ大統領は来年、米朝首脳会談で同じ提案をする
日本の政権が代わったということについては、「若干残念だ」と申し上げまし
たが、裏交渉をしていたのですから。他方、よいこともあります。トランプ氏が
大統領に再選されました。トランプ大統領は、拉致被害者家族に2回会ってくだ
さいました。
これはもうオープンになっていますが、オバマ大統領も会ってくれましたが、
オバマ大統領は、「立ってしか会いません」と言った。「こういう日本人の家族
がいるから椅子に座って会ってほしい」と日本側が言ったら、オバマさんは拒否
したと報道されています。
トランプさんは座ってゆっくり話を聞いてくれました。4年の任期の間に2回も
会ってくれたんです。有本のお父さんが、「私は会えないから」と手紙を委託し
たら、大統領から返事がきた。読んで返事をくれたんです。
トランプさんは国連で、「13歳のかわいい少女が拉致された」と演説しました。
また米朝首脳会談を2回やりました。2018年シンガポールでの首脳会談と、2019
年のハノイでの首脳会談ですが、「その時拉致問題に3回言及した」と、私たち
は2019年5月にホワイトハウスで聞きました。
特にハノイでは、1回目の1対1の会談で出したけれど、金正恩が他の話題で逃
げた。その後、少人数の夕食会でも拉致問題をもう1回出した。「金正恩は驚い
ていたようだ」と聞きました。
そして金正恩氏の口から、「意味のある回答がありました」とホワイトハウス
で聞きました。「但し外交問題ですから被害者家族でも具体的な中身は言えませ
んが、安倍首相には教えてあります」ということでした。
そして「共同通信」と「産経新聞」は、日本政府関係者からの話として、その
時金正恩委員長は、「日朝の間に拉致問題があることを認めて、安倍首相に会う
準備があると言った」と書きました。
トランプ大統領は、安倍総理の話で人権問題に関する理解もあって、拉致被害
者に2回会いましたが、それだけじゃなくて、北朝鮮の核問題が解決する時に彼
らは絶対見返りを要求しますから、日本の経済協力を使おうとしたんです。
日本では岸田首相の時も、「平壌宣言に基づいて、不幸な過去を清算して国交
正常化を進める」という基本方針があります。アメリカと北朝鮮との間で一定の
解決があった時、トランプ大統領は多分、来年の首脳会談でそういうことをする
だろうと思います。その時、日本に請求書が来ます。
トランプ大統領はハノイで、そういう話をしたんです。しかしその時、「日本
の条件は拉致だから、拉致で安倍さんと会いなさい」とトランプ大統領が言った
のだろうと私は考えています。
◆アメリカは日本と北朝鮮の国交正常化資金を使って核問題を解決しようとする
過去に同じようなことがありました。1994年にクリントン政権が、「北朝鮮の
核開発をやめさせる」と言って、ジュネーブ合意をしました。核を凍結すること
になったのですが、その時ただで原子力発電所を作ってやる、と。その費用に45
億ドルかかる。30億ドルは韓国が出す。そして日本に10億ドルの請求書が来たの
です。
当時の村山政権は、「出します」と言って、5億ドルを本当に出したのです。
しかし、拉致を条件にしませんでした。1988年の参議院予算委員会で、拉致を認
める梶山答弁があるんですよ。
核問題が大きく動く時は、アメリカは日本と北朝鮮の国交正常化のためのお金
を使って解決しようとするのは間違いないです。トランプ大統領は一度しようと
した。核問題がまとまらないかもしれない。まとまらない時はどうするか。拉致
問題には時間的制約があります。難しい局面が来ると思います。そこにくせ弾が
あるかもしれない。各党の先生方も言っているわけです。
しかし、何か動きがでてこない限り解決できないだろう。そして今日、総理も
皆さんも「時間的制約がある」と言いました。「連絡事務所はだめだ」とみんな
が言いました。今の国会の状況の中で、今ここに座っている先生方がみんな言っ
たということは、我々と同じということです。
全国の知事も、そして地方議員も集まって、「日本から支援をもらいたいなら、
親の世代が元気な内に返しなさい」と。家族会で言えば、親の世代はもう二人に
なりましたよ。「時間的制約は日本だけの問題ではなく、平壌にもある」のです。
◆私たちの力で全員の帰国を
先ほど横田代表も言いましたが、「もしも親の世代が家族に会えないで天国に
行ってしまった後、被害者が帰ってきても、そんなのは解決ではない。むしろ制
裁を求める。国交正常化に反対する」と。私たちもそういう運動方針を決めまし
た。
もう背水の陣です。96歳と88歳の方たちを先頭に立てて戦ってきたのは申し訳
ないことだと思っています。私たちも、「親の世代」とは言いたくないんです。
でもこういう状況だということを表に出して、もう背水の陣で、使えるものは何
でも使って戦わなければならないのです。
今日みんなで、「親の世代が生きている内に返せ」ということを出すことがで
きました。これは大きな力だと思っています。
曽我さんも言っていました。「北朝鮮で月や星を見て、同じ月や星が家族にも
見えているだろうといつも思っていました」と。今日もめぐみさんや恵子さんが
月や星を見て、いつ助けに来てくれるのだろうかと、思っているんです。
まだ認定されていない被害者は、「私はまだ認定されていないかもしれない」、
「拉致だと認められなければ帰れないかもしれない」と思って、月や星を見てい
る人もいるわけです。絶対います。その人たちを助けるのも、ここにいる私たち
の力です(拍手)。
◆決議案朗読
松原仁(拉致議連幹事長、元拉致問題担当大臣、衆議院議員)
今色々話がありました。非常に重要なことは、我々の怒りが北朝鮮に伝わって
いるかということです。実は拉致問題担当大臣を終えた後も、北朝鮮関係者とは
若干の関係を持っていました。彼らは、「日本の本気が分かっていないんだ」と
言っていました。なぜ彼らはそう思ったか。
一つは先ほど、立憲民主党の笠浩史氏が言ったように、拉致問題特別委員会が
2年間にわたって行われていなかったことです。次に、新しい制裁が高麗航空に
対してできるのに、一切行われていないことです。さらに、日朝平壌宣言ですが、
本気で怒っているならこれを破棄するだろうが、その気配さえない。本気で怒っ
ているならやるだろうと彼らは思っていたんだろうと思います。
そして今西岡さんが言ったように、明らかに潮目は変わっています。金正日の
影響が金正恩には全くない。しかも否定することが可能な状況ができているとい
うことは、拉致問題をきちっとさらしても構わないという意向が、北朝鮮の内部
にあるということだと思います。
5人が帰ってきたのは圧力によってでありましたが、今は時間との戦いです。
我々はそれに強く期待しながら、朗読したいと思います。
◆決議案
本日、私たちは「全拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会」を開いた。
横田めぐみさんが13歳の時に拉致されてからこの11月で47年が経ち、めぐみさん
は還暦を迎えた。まだ、めぐみさんを初めとする多くの拉致被害者を取り戻すこ
とが出来ていない。彼の地で助けを待つ被害者たちに本当に申し訳ない。日本政
府は何をしているのだ、という強い憤りをおぼえざるを得ない。
10月に石破茂政権が発足した。北朝鮮の金与正副部長が3月に認めている通り、
岸田文雄前政権時に、日朝首脳会談に向けた水面下の接触が行われていた。それ
が現在どうなっているのかわからない。
総選挙で与党が過半数割れをするという大きな政治変動があった。米国ではト
ランプ氏が大統領選挙で当選し、来年1月に第2期トランプ政権が発足する。北朝
鮮はロシアによるウクライナ侵略戦争に参戦した。国内外の情勢が大きく動く中、
日朝関係は表面上膠着している。
政権が代わり、与野党の力関係が変わろうとも、「拉致問題解決はわが国の最
優先、最重要課題である。また、親の世代の家族が存命のうちに全拉致被害者の
帰国こそが解決の定義だ」ということを、本日ここで、総理大臣と担当大臣、各
党代表、国会議員、地方議員、全国の知事、各地救う会、国民のみなさんととも
に再度確認した。
ここで金正恩委員長に伝えたい。私たちは、親の世代の家族が存命のうちに全
拉致被害者の一括帰国が実現するなら、我が国が人道支援を行うことと、独自制
裁を解除することに反対しない。また、帰国した拉致被害者から秘密を聞き出し
て国交正常化に反対しない。ただし、その期限が迫っている。家族会メンバーの
親の世代はわずか二人となった。横田めぐみさんの母早紀江さんは88歳、有本恵
子さんの父の明弘さんは96歳だ。もし、このお二人が健在なうちに拉致被害者に
会えないことがあれば、私たちは強い怒りを持って国交正常化に反対し、独自制
裁強化を求め、更なる然るべき措置を取る。
以下決議する。
1.政府は、親の世代の家族が存命のうちに、全拉致被害者の即時一括帰国を実
現せよ。
2.北朝鮮は、親の世代の家族が存命のうちに、全拉致被害者一括帰国を決断せ
よ。
3.閣僚、国会議員、地方首長、地方議員、国民の全員がブルーリボンをつけて、
北朝鮮に対し救出への意思を示そう。
令和6年11月23日
「全拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会」参加者一同
宜しくお願いいたします(拍手)。
西岡 拍手を持って決議案が採択されました。
◆シュプレヒコール
第一列目にお座りの方は壇上に上がってください。
シュプレヒコール
オー
シュプレヒコール
オー
シュプレヒコール
オー
政府は、親の世代の家族が存命のうちに、全拉致被害者の即時一括帰国を実現せ
よ!
実現せよ!
実現せよ! 実現せよ!
実現せよ! 実現せよ!
北朝鮮は、親の世代の家族が存命のうちに、全拉致被害者一括帰国を決断せよ!
決断せよ!
決断せよ! 決断せよ!
決断せよ! 決断せよ!
私たちは絶対に最後の最後まで戦うぞ!
戦うぞ!
戦うぞ! 戦うぞ!
戦うぞ! 戦うぞ!(拍手)
ありがとうございました。これで閉会といたします(拍手)。
以上
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■石破首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
https://www.kantei.go.jp/jp/iken.html
葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 石破茂殿
■救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
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