国際セミナー報告2(2024/12/18)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2024.12.18)
■各党代表挨拶
◆今までの圧力では足りないのか。ではどうするかを本気で考える
衛藤晟一(自民党拉致問題対策本部長、参議院議員)
横田めぐみさんが北朝鮮に拉致されて47年、平成14年に5人の方が帰国してか
ら22年もの月日が経ってしまいました。
家族会、救う会、拉致議連を初め、関係者の皆様の長年にわたるご尽力にも関
わらず未だ他の被害者は帰国に至らないまま今年も北朝鮮人権侵害問題啓発週間
を迎えたことにつき、立法府に身を置く者として大変心苦しく、そして申し訳な
く思っています。
最近の北朝鮮は発言を二転三転してきました。日本政府も様々な形の努力をし
ているものと思いますが、国際情勢の変化もあり、楽観はできないと考えていま
す。
先日の、「全拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会」で石破総理が、
「先頭に立ち、この問題の解決に取り組む」との力強い決意のお言葉がありまし
た。
一方露朝の接近、韓国の政治的混乱等情勢は日々変わっていますが、厳しい中
に私は必ずチャンスがあると思っています。この地域の情勢のことを考えますと、
逆に大きなチャンスがやってくるかもしれないと思っています。早急に首脳会談
に持ち込んでいただきたいと思っています。
トランプ次期大統領にも協力を求めて、早紀江さん、有本明弘さんがお元気な
内の帰国でないと全く意味がないということを北朝鮮に理解させて、強力に進め
ていかなければならないと思います。
今回のセミナーは、「全拉致被害者救出への方途を考える国際セミナー」となっ
ていますが、わが党は令和6年の運動方針において、「すべての拉致被害者の即
時帰国実現のため、あらゆる手段で全力を尽くす」との文言を採択し、本年の活
動を進めてきました。
「あらゆる手段」とは何か。かつて安倍総理は、「対話と圧力」のもとに拉致
問題に取り組んできました。しかし、ここまで変化がなかったのであれば、もう
一回本気で、この方途について我々は考えざるを得ないところにきていると思っ
ています。
今までの圧力では足りないのか。そうしたらどうするかということを本気で考
えなければ、永久に今の状況は変わっていかないだろうと思っています。そうい
うことを我々が十分認識した上で、今日の集会で議論していきたいと思います。
もちろん政府が進めるには世論の後押しが必要ですから、これまで以上に世論
への活動を一層強化して伝えたいと思っています。映画やアニメやあるいはネッ
ト媒体の活用等も政府と共に進めていきたいと思います。
親世代の方々がご存命の内に拉致被害者の帰国を実現するために、どういう努
力をしなければならないのかを改めて議論をしていく時がきたと思っています。
トランプさんも来年は大統領に就任します。そのくらいの覚悟で進めていきます。
どうぞよろしくお願いいたします(拍手)。
◆はっきりした日本国政府の意思を発信しなければならない
櫻井 この問題は日本国の本質が問われているといつも考えています。国民の側
では、ご家族の皆様方を初め拉致問題を何とかしなければならないという国民の
思いは、とても強くて、署名を集める等できる限りのことをしてきたと思います。
その上で安倍総理は、「対話と圧力」だと毅然とした対応をし、トランプさん
を動かして国連でスピーチをしたわけです。めぐみさんのことも言っていただき
ました。それで北朝鮮に対する政治的な圧力はかなり高まったわけですが、今の
政府、石破式思想を見ると、そういうことは全く感じられない。
国内の小さな問題にかまけていて、外国の情報を見る余裕がないのではないか
と、なさけなく思う状況が見てとれます。私は政府が非常に不安定な時に、やは
り拉致議連の皆様方が普段よりも100倍くらい声を強くして、「対話と圧力なん
だ」と。そして平壌に連絡事務所を作るようなことは全く考えてはならないので
あって、はっきりした日本国政府の意思を発信しなければならないとい思います。
拉致議連の皆様方はずっと拉致問題の解決のために働いてきてくださったので
すから、今全く新しい状況が生まれて、私たちは非常に困難な所に追いやられて
しまっているということをもう1回自覚して、そして取り組んでいただきたいと
思います。
注文を付けますが、これは国民として当然の注文だと受け止めていただきたい
と思います(拍手)。
◆拉致問題の解決に全力で取り組む覚悟
中川宏昌(公明党拉致問題対策委員会事務局長、衆議院議員)
先ほど辻副大臣からも話がありました通り、この拉致問題については政府は一
貫して、「わが国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題であり、国の
責任において解決すべき喫緊の重要課題である」としています。
また歴代総理が全力で取り組んできたところでありますが、2002年9月に5人の
方々が帰国した後、一人の拉致被害者の帰国も実現していません。親御さんの世
代は横田めぐみさんのお母様と早紀江さん、また有本恵子さんの96歳になられた
お父様だけで、曽我ひとみさんのお母様は今月93歳になられます。
家族に会いたいとの思いを何としても実現しなければならず、もはや一刻の猶
予もありません。早急な解決を声を大にして訴えるものです。
北朝鮮による拉致被害は日本、韓国にとどまらず諸外国にも及んでいます。国
際社会全体で取り組むべき深刻な人権問題であります。
国連人権理事会では、11月13日に北朝鮮の人権状況を審査し、294項目の改善
項目を含む報告書を採択し、拉致問題の早期解決を求めていまして、北朝鮮は報
告書を採択し、拉致問題の早期解決も求めています。北朝鮮は報告書の韓国に留
意する立場を示しました。
この報告書では、北朝鮮が拉致問題の解決に取り組む国際協調の枠組みの一つ
として、強制失踪からのすべての保護に関する国際協力、強制失踪条約があるこ
とに言及し、この条約の締結国が拉致など強制失踪したものを調査し、訴追する
ことを求めています。
強制失踪は、「人道に対する罪」です。国としての責任も問われ、被害国に賠
償すべきことも定めていて、強制失踪条約に北朝鮮は加盟はしていないものの、
報告書は同条約の多くの規定がすべての国が従うべき慣習国際法になっていると
しており、北朝鮮は被害国の要請に応じて審査に協力して、真相解明の責任を果
たし、賠償の義務を果たすべきとしています。
石破総理はAPECまたG20で、アメリカ、韓国の大統領や中国の国家主席と意見
交換をして、拉致問題の解決に向けた意識の共有をしました。政府は各国との連
携を深め、国際的な圧力を強めつつ、北朝鮮はに拉致問題の解決を働きかけてい
ただきたいと、強く要請をさせていただきました。
今国際社会において人権問題が極めて重要な課題になっています。人権がこの
上なく尊重される平和な世界を普及し、公明党としても必ず全被害者を取り戻す。
そして私たちは決してあきらめない。そしてあらゆる手段を全力で尽くすという
強い意志を改めて表明すると共に、拉致問題の解決に全力で取り組む覚悟です。
どうかよろしくお願いいたします(拍手)。
◆拉致問題を先行して解決することが人道支援への道を開く
笠浩史(立憲民主党拉致問題対策本部長、衆議院議員)
本日は全国各地から国際セミナーに多くの皆様のご参加をいただいたことに心
から感謝申し上げます。
今年も拉致被害者を取り戻せないまま北朝鮮人権週間を迎えなければならない
ことについて、国会議員の一人として申し訳ない気持ちでいっぱいです。
拉致問題は言うまでもなく、わが国の主権と国民の生命と安全に関わる重大な
問題で、国家として絶対に解決していかなければなりません。拉致被害者ご本人、
また今日参加されているご家族の皆様が高齢となる中で、一刻の猶予もない、時
間的制約のある人権問題であり、私たちは本当に、先ほど櫻井さんからも発破を
かけられましたが、政府も我々国会議員も覚悟を持って早期に解決していかなけ
ればならないと思っています。
先ほど来話がありましたように、来年1月には再びトランプ大統領が就任いた
します。この時期、次期大統領の政権移行チームはトランプ氏と金正恩氏との直
接会談を検討しているとの報道もありますが、今後の米朝関係の変化を重視しつ
つ、そしてトランプ政権移行後に早期に日米首脳会談を政府としては是非とも実
現していただき、この拉致問題解決に向けてさらなる米国との連携強化を求めて
いきたいと思っています。
家族会と救う会は今年2月に、「親の世代の家族が存命の内に全拉致被害者の
一括帰国が実現するなら、わが国が人道支援を行うことと独自制裁を解除するこ
とに反対しない」という、新たな方針を打ち出しました。これまでの長い、厳し
い戦いを考えると、本当に苦渋の決断だったと思います。
北朝鮮は国連制裁、あるいは自然災害等によって深刻な食糧危機に陥っている
ことは間違いありません。北朝鮮が国家として生き残るためには、まず拉致被害
者の即時一括帰国を決断する、そしてわが国の人道支援に頼るしかない。
核・ミサイル問題も安全保障上とても大事です。しかし、まずは拉致問題を先
行して解決することが人道支援への道を開くことにつながるということを、石破
総理には、一刻も早く、なんとしても金正恩委員長との首脳会談を実現して、そ
して直接そのことを伝え、被害者全員の帰国を実現してもらいたいと思います。
私たちも全面的に協力をしていきます。
先の総選挙の結果、衆議院においては与野党が逆転し、衆議院の北朝鮮による
拉致問題等に関する特別委員の委員長は、我々立憲民主党の牧義夫議員が務めて
います。
残念ながらこれまでは通常国会中も、せいぜい開かれても1回、2回で開かれな
いこともありました。しかしこれを変えて、私も今国会対策委員長を務めていま
すが、通常国会においては委員会を開催して、そして関係者の皆さん、あるいは
参考人質疑、委員会の討議も含めて積極的に論戦を展開し、政府に対する建設的
な提言を行うと共に、国会として北朝鮮に対する強い発信が必要だと考えていま
す。
決して拉致問題を風化させてはならない。私たち一人ひとりが拉致問題を我が
事として考え、そして被害者全員を取り戻すために結束して臨んでいくことが求
められます。
皆さんと共に、特定失踪者を含めて、すべての拉致被害者の一日も早い帰国を
実現すべく、全力で取り組んでいくことをお約束して、立憲民主党を代表しての
挨拶とさせていただきます。本日は本当にお疲れ様です(拍手)。
◆憲法改正なしには日本国は本当の意味で力を発揮することはできない
櫻井 笠さんありがとうございました。笠さんはずっとこの拉致問題に努力して
くださったことを認めた上で、立憲民主党が憲法改正になぜ本気でないのかにつ
いて述べたいと思います。
憲法改正なしには日本国は本当の意味で力を発揮することはできないと思いま
す。トランプさんはなぜ金正恩と会談できたのか。やはりトランプさんが、本当
に軍事力を行使するぞという構えを見せた結果、あの首脳会談が実現した。少な
くともそれは一つの要因であったと思っています。
日本国は言葉だけの交渉に頼っています。安倍総理も、「対話と圧力」と言い
ましたが、本当に圧力をかけるということは、日本国の今の仕組みから考えて難
しいことなのです。
ですから根本問題としての憲法問題に笠さんはこの拉致問題に関わってくださっ
ただけに、私はあなたを親友と思っていますが、立憲民主党の政策はおかしいと
思います(拍手)。笠さんごめんなさい。
◆何にも代えがたい一番の問題だ
井上英孝(日本維新の会拉致対策本部長、衆議院議員)
皆さん、こんにちは。平素から様々な啓発活動をしていただいていることに敬
意を表し、心から感謝もうしあげます。私は今期から拉致対策本部長に就任しま
した。
先の衆議院の総選挙の際の街角で、「なかなか拉致問題が進んでいないね」と
いうお声掛け、説教をいただきました。私も立法府の一員として皆様方にご迷惑
をかけているなと、申し訳なく思います。私自身も、党としてもしっかりと取り
組んでいきたいと思います。
先ほど来、古屋先輩を初め多くの先輩方のお話にありましたように、国際環境
が複雑で不安定化してきていますが、我々の一番大きな課題の一つとして拉致問
題の解決をはかっていくことが、何にも代えがたい一番の問題だと我々は認識し
ています。これからも解決に向け、党として一丸となって邁進していくというこ
とで、我々の決意の表明とさせていただきます。ありがとうございました(拍手)。
◆一刻を争う事態と受け止めて取組む
川合孝典(国民民主党拉致問題対策本部長、参議院議員)
拉致問題の解決に奮闘してこの会場に来ておられる皆様に心から敬意を表した
いと思います。国民民主党としてのメッセージを一言申し上げます。
私は若い頃から特定失踪者問題、ならびに拉致問題についての取組みを私自身
が行ってきました。もう足掛け30年以上になります。特に私の出身の関係者に、
松本京子さんという拉致被害者がおられ、特定失踪者のリストの中にも私たちの
関係者の方がおられます。
我々は草の根運動として、全国の街角に立って、拉致被害者を救出するために
政府への取組みの必要性を訴えるため、そして何よりもすでに多くの国民の皆さ
んに、この拉致問題を決して記憶から薄れさせないための活動をし、毎年署名活
動を、コロナ禍の時も含めて、推進してきました。
今年も1月1日に、林拉致問題担当大臣に、官邸にお伺いをして、過去最高の署
名である94万8594筆の署名を提出させていただきました。そして速やかな拉致問
題の解決、被害者の即時一括帰国に向けた取り組みを強力に進めるよう、政府に
要請をさせていただきました。
私自身国会議員になりまして、様々な情報に触れて、拉致問題の解決に向けて
主体的に取組もうと思いつつ、今から18年前に国会に送っていただきましたが、
残念ながら外交交渉の前に、必要な情報がほとんどなく、国会議員になっても手
に入りません。
そうした状況の中、先ほど笠先生からもお話がありましたが、国会における拉
致特別委員会の開催すらもなかなかできない状況です。この委員会の開催方法の
見直し、具体的に言いますと拉致特別委員会は、外務大臣と拉致問題担当大臣が
所管しており、両名の大臣がご出席されることを前提に拉致特が開催されること
になります。
従ってタイトな国会日程の中で、両大臣がなかなか出られないのが、拉致特が
なかなか開かれない理由です。変える気になればいつでも変えられると思います
し、外交ということで国としてのメンツの問題があることは私も承知しています
が、その上で可能な限り知恵を絞って拉致問題解決のために与野党を問わず皆で
協力し、今何をなすべきなのかをもっと積極的に考えるべきだと思います。
拉致被害者のご家族がご高齢ということがよく言われますが、拉致被害者ご本
人もご高齢になっていらっしゃる。そういう意味では一刻を争う事態であるとい
うことを口で言うだけでなく、我々がわが事として受け止めて、取り組むべきと
思います。これは皆様と課題認識を共有させていただきたいと思います。
その上で、国民民主党もこの拉致問題の解決に向けて、皆様と共に全力で取組
みを進めていくことをこの場で改めてお誓い申し上げ、国民民主党としてのご挨
拶とさせていただきます。皆さん、共に頑張っていきましょう。ありがとうござ
いました(拍手)。
櫻井 拉致特はもっとひんぱんに開いていけるよう、どうぞよろしくお願いいたします。
◆アメリカに届く北朝鮮のミサイルだけを廃棄という声も
島田洋一(日本保守党拉致問題対策本部長、衆議院議員)
前回は救う会の副会長という立場でそちら側に座っていて、西岡さんにこきつ
かわれていましたが(笑)、今回政治家の端くれになりましたので、しっかり努
力をしていきたいと思います。
アメリカの状況については後で古森さんが詳しく解説されると思いますが、ト
ランプ政権になって、いい面と危ない面があると思います。簡単にいいますと、
まずウクライナ停戦でアメリカは動くでしょうが、北朝鮮はウクライナに兵士を
送っています。見返りに石油・天然ガス等を受け取っていますが、財政的に余裕
がでると思います。
その分日本との協議のハードルを上げてくるという状況にあります。ウクライ
ナが停戦になれば、そのような状況が消えて、北朝鮮としてはますます苦しくな
る。
北朝鮮と同じ世襲独裁国家として協調してきたシリアのアサド政権がつぶれま
した。北朝鮮とシリアは、イランが金を出す形で、共同で核・ミサイル開発をやっ
てきたのですが、そういうラインが崩れ、トランプ政権はイランを締め付けるで
しょう。そして北朝鮮の孤立が一層深まることは間違いないと思います。
これは結構な話だと思いますが、トランプさんは来年1月就任ですが、安倍さ
んから直接、何回も聞きましたが、安倍さんはトランプさんに、「甘い手を見せ
るな」と、つまり「あなたは常に他の手で行かなければならない」と。
例えばトランプが、「やさしくするとよくなると思うかもしれないが、と金正
恩君がなめてしまう」、と。「金正恩と俺はお互い愛し合っている」とか冗談で
言うのはいいけれども、「金正恩を安心させてしまったらだめだ」と釘を刺して
きたとおっしゃっていました。つまり安倍さんがやってきた釘を刺すことを、日
本側が続けなければだめだと思います。
トランプ政権は今回、トランプ氏に忠誠を誓うことで陣容を固めているという
ことがあります。前回の時は、ジョン・ボルトン氏が安保補佐官でいて、彼は対
北超強硬派でしたから、トランプ氏に嫌われることも問わず、色々諫言してきた
面もあったわけですが、その彼が外れてハンドラー(調教師)がいなくなった。
安倍さんとかボルトン氏のようなトランプ氏を誘導する人がいなくなったので
はないかと思います。これは警戒しないといけないと思います。
具体的にはトランプ氏が、アメリカの水面下でこれを支持する声もあるのです
が、アメリカに届くミサイルを北朝鮮が廃棄するのであれば、韓国を狙う中距離
ミサイルを持ったままでも、アメリカとしてはディール(取引)するという声が
あります。
この声に対して、「それは日本や韓国に対する裏切りではないか」という声も
あります。アメリカ側の論理はそうではなく、「アメリカに届く北朝鮮のミサイ
ルが廃棄されたら、北朝鮮が核を使った場合に、アメリカが自分の領土は安全だ
と安心して、北朝鮮に核・ミサイルを撃てる」と。「そういう状況になった方が、
日本や韓国にとっても安全なんだ」と。「だからアメリカに届くミサイルだけを
廃棄させるデールであっても、日本、韓国にとっても特なんだから、色々協力し
てくれる」。
具体的には、1994年に「枠組み合意」というのが米朝の間でできましたが、あ
の時、プルトニウムを取り出しやすい黒鉛減速炉を北朝鮮が廃棄する。その見返
りに、軽水炉2基を北朝鮮に供与する。その為の資金を日本と韓国に出せ、とい
うことがありました。
今回も、「アメリカに届く核・ミサイルを北朝鮮に廃棄させる。見返りに北朝
鮮のインフラ整備に日本と韓国が金を出して協力してくれ」と。こういう話にな
る可能性がポツポツ出ています。可能性がある。
日本としては、「拉致問題を解決しない限りそういう金は出せない」とアメリ
カに対して常に言ってきた。大事なことだと思います。
私は前から提案しているのですが、「首相補佐官に西岡さんをつけろ」と。西
岡さんからは、「自分が猟官運動をしているように思われるから言うな」と言わ
れてきました。西岡さんは賛成していなくても、私は形式的には救う会から離れ
ていますし、家族会とも協力しています。
そこで改めて、「西岡氏を首相補佐官にして、米朝首脳会談の場にも連れてい
け」と。そうすれば北朝鮮の方も完全な欺瞞政策をしなくなり、しかも西岡氏な
ら朝鮮語は完璧ですから、相手側がぼそぼそと話していることまで理解できる。
そういうことで、政府は西岡氏を補佐官に起用すべし、ということを改めて主張
しておきたいと思います。
これでひとまず終わりたいと思います。よろしくお願いいたします(拍手)。
■参加議員紹介
山田賢司(拉致議連事務局次長、衆議院議員)
今回は国会開会中ですが、多くの先生方にご参加いただきました。順不同でご
紹介させていただきます。
まず政府側から
辻清人 (内閣府副大臣、衆議員議員)(拍手、以下略)
吉田真次(厚生労働大臣政務官、衆議院議員)
滝波宏文(農林水産副大臣、参議院議員)
次に党代表
衛藤晟一(自由民主党拉致問題対策本部長、参議院議員)
中川宏昌(公明党拉致問題対策委員会事務局長、衆議院議員)
笠 浩史(立憲民主党拉致問題対策本部長、衆議院議員)
井上英孝(日本維新の会拉致対策本部長、衆議院議員)
川合孝典(国民民主党拉致問題対策本部長、参議院議員)
島田洋一(日本保守党拉致問題対策本部長、衆議院議員)
次に拉致議連役員
古屋圭司(拉致議連会長、元拉致問題担当大臣、衆議院議員)
山谷えり子(拉致議連会長代行、元拉致問題担当大臣、参議院議員)
松原 仁(拉致議連幹事長、元拉致問題担当大臣、衆議員議員)
山田賢司(拉致議連事務局次長、衆議員議員)
次に衆議院議員
工藤彰三先生
升田世喜男先生
●(高)橋英明先生
石橋林太郎先生
岸田光宏先生
辻 英之先生
西岡義高先生
波多野翼先生
藤岡隆雄先生
大空幸星先生
次に参議院議員
青山繁晴先生
清水真人先生
堂込麻紀子先生
◆予算委員会でも拉致問題の質問を
最後に私は拉致議連事務局次長を拝命しています山田賢司でございます。
なお私から一言。拉致対の問題が出ましたが、私は予算委員会で拉致問題をや
ればいいと思います。すべての大臣が出ていますし、テレビ中継もされています。
質問時間も長くとれます。
私が予算委員会で質問したら、早速金与正副部長が反論したこともあります。
拉致特も大事ですが、是非予算委員会でもやってほしいと思います(拍手)。
(3につづく)
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■石破首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
https://www.kantei.go.jp/jp/iken.html
葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 石破茂殿
■救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
■各党代表挨拶
◆今までの圧力では足りないのか。ではどうするかを本気で考える
衛藤晟一(自民党拉致問題対策本部長、参議院議員)
横田めぐみさんが北朝鮮に拉致されて47年、平成14年に5人の方が帰国してか
ら22年もの月日が経ってしまいました。
家族会、救う会、拉致議連を初め、関係者の皆様の長年にわたるご尽力にも関
わらず未だ他の被害者は帰国に至らないまま今年も北朝鮮人権侵害問題啓発週間
を迎えたことにつき、立法府に身を置く者として大変心苦しく、そして申し訳な
く思っています。
最近の北朝鮮は発言を二転三転してきました。日本政府も様々な形の努力をし
ているものと思いますが、国際情勢の変化もあり、楽観はできないと考えていま
す。
先日の、「全拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会」で石破総理が、
「先頭に立ち、この問題の解決に取り組む」との力強い決意のお言葉がありまし
た。
一方露朝の接近、韓国の政治的混乱等情勢は日々変わっていますが、厳しい中
に私は必ずチャンスがあると思っています。この地域の情勢のことを考えますと、
逆に大きなチャンスがやってくるかもしれないと思っています。早急に首脳会談
に持ち込んでいただきたいと思っています。
トランプ次期大統領にも協力を求めて、早紀江さん、有本明弘さんがお元気な
内の帰国でないと全く意味がないということを北朝鮮に理解させて、強力に進め
ていかなければならないと思います。
今回のセミナーは、「全拉致被害者救出への方途を考える国際セミナー」となっ
ていますが、わが党は令和6年の運動方針において、「すべての拉致被害者の即
時帰国実現のため、あらゆる手段で全力を尽くす」との文言を採択し、本年の活
動を進めてきました。
「あらゆる手段」とは何か。かつて安倍総理は、「対話と圧力」のもとに拉致
問題に取り組んできました。しかし、ここまで変化がなかったのであれば、もう
一回本気で、この方途について我々は考えざるを得ないところにきていると思っ
ています。
今までの圧力では足りないのか。そうしたらどうするかということを本気で考
えなければ、永久に今の状況は変わっていかないだろうと思っています。そうい
うことを我々が十分認識した上で、今日の集会で議論していきたいと思います。
もちろん政府が進めるには世論の後押しが必要ですから、これまで以上に世論
への活動を一層強化して伝えたいと思っています。映画やアニメやあるいはネッ
ト媒体の活用等も政府と共に進めていきたいと思います。
親世代の方々がご存命の内に拉致被害者の帰国を実現するために、どういう努
力をしなければならないのかを改めて議論をしていく時がきたと思っています。
トランプさんも来年は大統領に就任します。そのくらいの覚悟で進めていきます。
どうぞよろしくお願いいたします(拍手)。
◆はっきりした日本国政府の意思を発信しなければならない
櫻井 この問題は日本国の本質が問われているといつも考えています。国民の側
では、ご家族の皆様方を初め拉致問題を何とかしなければならないという国民の
思いは、とても強くて、署名を集める等できる限りのことをしてきたと思います。
その上で安倍総理は、「対話と圧力」だと毅然とした対応をし、トランプさん
を動かして国連でスピーチをしたわけです。めぐみさんのことも言っていただき
ました。それで北朝鮮に対する政治的な圧力はかなり高まったわけですが、今の
政府、石破式思想を見ると、そういうことは全く感じられない。
国内の小さな問題にかまけていて、外国の情報を見る余裕がないのではないか
と、なさけなく思う状況が見てとれます。私は政府が非常に不安定な時に、やは
り拉致議連の皆様方が普段よりも100倍くらい声を強くして、「対話と圧力なん
だ」と。そして平壌に連絡事務所を作るようなことは全く考えてはならないので
あって、はっきりした日本国政府の意思を発信しなければならないとい思います。
拉致議連の皆様方はずっと拉致問題の解決のために働いてきてくださったので
すから、今全く新しい状況が生まれて、私たちは非常に困難な所に追いやられて
しまっているということをもう1回自覚して、そして取り組んでいただきたいと
思います。
注文を付けますが、これは国民として当然の注文だと受け止めていただきたい
と思います(拍手)。
◆拉致問題の解決に全力で取り組む覚悟
中川宏昌(公明党拉致問題対策委員会事務局長、衆議院議員)
先ほど辻副大臣からも話がありました通り、この拉致問題については政府は一
貫して、「わが国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題であり、国の
責任において解決すべき喫緊の重要課題である」としています。
また歴代総理が全力で取り組んできたところでありますが、2002年9月に5人の
方々が帰国した後、一人の拉致被害者の帰国も実現していません。親御さんの世
代は横田めぐみさんのお母様と早紀江さん、また有本恵子さんの96歳になられた
お父様だけで、曽我ひとみさんのお母様は今月93歳になられます。
家族に会いたいとの思いを何としても実現しなければならず、もはや一刻の猶
予もありません。早急な解決を声を大にして訴えるものです。
北朝鮮による拉致被害は日本、韓国にとどまらず諸外国にも及んでいます。国
際社会全体で取り組むべき深刻な人権問題であります。
国連人権理事会では、11月13日に北朝鮮の人権状況を審査し、294項目の改善
項目を含む報告書を採択し、拉致問題の早期解決を求めていまして、北朝鮮は報
告書を採択し、拉致問題の早期解決も求めています。北朝鮮は報告書の韓国に留
意する立場を示しました。
この報告書では、北朝鮮が拉致問題の解決に取り組む国際協調の枠組みの一つ
として、強制失踪からのすべての保護に関する国際協力、強制失踪条約があるこ
とに言及し、この条約の締結国が拉致など強制失踪したものを調査し、訴追する
ことを求めています。
強制失踪は、「人道に対する罪」です。国としての責任も問われ、被害国に賠
償すべきことも定めていて、強制失踪条約に北朝鮮は加盟はしていないものの、
報告書は同条約の多くの規定がすべての国が従うべき慣習国際法になっていると
しており、北朝鮮は被害国の要請に応じて審査に協力して、真相解明の責任を果
たし、賠償の義務を果たすべきとしています。
石破総理はAPECまたG20で、アメリカ、韓国の大統領や中国の国家主席と意見
交換をして、拉致問題の解決に向けた意識の共有をしました。政府は各国との連
携を深め、国際的な圧力を強めつつ、北朝鮮はに拉致問題の解決を働きかけてい
ただきたいと、強く要請をさせていただきました。
今国際社会において人権問題が極めて重要な課題になっています。人権がこの
上なく尊重される平和な世界を普及し、公明党としても必ず全被害者を取り戻す。
そして私たちは決してあきらめない。そしてあらゆる手段を全力で尽くすという
強い意志を改めて表明すると共に、拉致問題の解決に全力で取り組む覚悟です。
どうかよろしくお願いいたします(拍手)。
◆拉致問題を先行して解決することが人道支援への道を開く
笠浩史(立憲民主党拉致問題対策本部長、衆議院議員)
本日は全国各地から国際セミナーに多くの皆様のご参加をいただいたことに心
から感謝申し上げます。
今年も拉致被害者を取り戻せないまま北朝鮮人権週間を迎えなければならない
ことについて、国会議員の一人として申し訳ない気持ちでいっぱいです。
拉致問題は言うまでもなく、わが国の主権と国民の生命と安全に関わる重大な
問題で、国家として絶対に解決していかなければなりません。拉致被害者ご本人、
また今日参加されているご家族の皆様が高齢となる中で、一刻の猶予もない、時
間的制約のある人権問題であり、私たちは本当に、先ほど櫻井さんからも発破を
かけられましたが、政府も我々国会議員も覚悟を持って早期に解決していかなけ
ればならないと思っています。
先ほど来話がありましたように、来年1月には再びトランプ大統領が就任いた
します。この時期、次期大統領の政権移行チームはトランプ氏と金正恩氏との直
接会談を検討しているとの報道もありますが、今後の米朝関係の変化を重視しつ
つ、そしてトランプ政権移行後に早期に日米首脳会談を政府としては是非とも実
現していただき、この拉致問題解決に向けてさらなる米国との連携強化を求めて
いきたいと思っています。
家族会と救う会は今年2月に、「親の世代の家族が存命の内に全拉致被害者の
一括帰国が実現するなら、わが国が人道支援を行うことと独自制裁を解除するこ
とに反対しない」という、新たな方針を打ち出しました。これまでの長い、厳し
い戦いを考えると、本当に苦渋の決断だったと思います。
北朝鮮は国連制裁、あるいは自然災害等によって深刻な食糧危機に陥っている
ことは間違いありません。北朝鮮が国家として生き残るためには、まず拉致被害
者の即時一括帰国を決断する、そしてわが国の人道支援に頼るしかない。
核・ミサイル問題も安全保障上とても大事です。しかし、まずは拉致問題を先
行して解決することが人道支援への道を開くことにつながるということを、石破
総理には、一刻も早く、なんとしても金正恩委員長との首脳会談を実現して、そ
して直接そのことを伝え、被害者全員の帰国を実現してもらいたいと思います。
私たちも全面的に協力をしていきます。
先の総選挙の結果、衆議院においては与野党が逆転し、衆議院の北朝鮮による
拉致問題等に関する特別委員の委員長は、我々立憲民主党の牧義夫議員が務めて
います。
残念ながらこれまでは通常国会中も、せいぜい開かれても1回、2回で開かれな
いこともありました。しかしこれを変えて、私も今国会対策委員長を務めていま
すが、通常国会においては委員会を開催して、そして関係者の皆さん、あるいは
参考人質疑、委員会の討議も含めて積極的に論戦を展開し、政府に対する建設的
な提言を行うと共に、国会として北朝鮮に対する強い発信が必要だと考えていま
す。
決して拉致問題を風化させてはならない。私たち一人ひとりが拉致問題を我が
事として考え、そして被害者全員を取り戻すために結束して臨んでいくことが求
められます。
皆さんと共に、特定失踪者を含めて、すべての拉致被害者の一日も早い帰国を
実現すべく、全力で取り組んでいくことをお約束して、立憲民主党を代表しての
挨拶とさせていただきます。本日は本当にお疲れ様です(拍手)。
◆憲法改正なしには日本国は本当の意味で力を発揮することはできない
櫻井 笠さんありがとうございました。笠さんはずっとこの拉致問題に努力して
くださったことを認めた上で、立憲民主党が憲法改正になぜ本気でないのかにつ
いて述べたいと思います。
憲法改正なしには日本国は本当の意味で力を発揮することはできないと思いま
す。トランプさんはなぜ金正恩と会談できたのか。やはりトランプさんが、本当
に軍事力を行使するぞという構えを見せた結果、あの首脳会談が実現した。少な
くともそれは一つの要因であったと思っています。
日本国は言葉だけの交渉に頼っています。安倍総理も、「対話と圧力」と言い
ましたが、本当に圧力をかけるということは、日本国の今の仕組みから考えて難
しいことなのです。
ですから根本問題としての憲法問題に笠さんはこの拉致問題に関わってくださっ
ただけに、私はあなたを親友と思っていますが、立憲民主党の政策はおかしいと
思います(拍手)。笠さんごめんなさい。
◆何にも代えがたい一番の問題だ
井上英孝(日本維新の会拉致対策本部長、衆議院議員)
皆さん、こんにちは。平素から様々な啓発活動をしていただいていることに敬
意を表し、心から感謝もうしあげます。私は今期から拉致対策本部長に就任しま
した。
先の衆議院の総選挙の際の街角で、「なかなか拉致問題が進んでいないね」と
いうお声掛け、説教をいただきました。私も立法府の一員として皆様方にご迷惑
をかけているなと、申し訳なく思います。私自身も、党としてもしっかりと取り
組んでいきたいと思います。
先ほど来、古屋先輩を初め多くの先輩方のお話にありましたように、国際環境
が複雑で不安定化してきていますが、我々の一番大きな課題の一つとして拉致問
題の解決をはかっていくことが、何にも代えがたい一番の問題だと我々は認識し
ています。これからも解決に向け、党として一丸となって邁進していくというこ
とで、我々の決意の表明とさせていただきます。ありがとうございました(拍手)。
◆一刻を争う事態と受け止めて取組む
川合孝典(国民民主党拉致問題対策本部長、参議院議員)
拉致問題の解決に奮闘してこの会場に来ておられる皆様に心から敬意を表した
いと思います。国民民主党としてのメッセージを一言申し上げます。
私は若い頃から特定失踪者問題、ならびに拉致問題についての取組みを私自身
が行ってきました。もう足掛け30年以上になります。特に私の出身の関係者に、
松本京子さんという拉致被害者がおられ、特定失踪者のリストの中にも私たちの
関係者の方がおられます。
我々は草の根運動として、全国の街角に立って、拉致被害者を救出するために
政府への取組みの必要性を訴えるため、そして何よりもすでに多くの国民の皆さ
んに、この拉致問題を決して記憶から薄れさせないための活動をし、毎年署名活
動を、コロナ禍の時も含めて、推進してきました。
今年も1月1日に、林拉致問題担当大臣に、官邸にお伺いをして、過去最高の署
名である94万8594筆の署名を提出させていただきました。そして速やかな拉致問
題の解決、被害者の即時一括帰国に向けた取り組みを強力に進めるよう、政府に
要請をさせていただきました。
私自身国会議員になりまして、様々な情報に触れて、拉致問題の解決に向けて
主体的に取組もうと思いつつ、今から18年前に国会に送っていただきましたが、
残念ながら外交交渉の前に、必要な情報がほとんどなく、国会議員になっても手
に入りません。
そうした状況の中、先ほど笠先生からもお話がありましたが、国会における拉
致特別委員会の開催すらもなかなかできない状況です。この委員会の開催方法の
見直し、具体的に言いますと拉致特別委員会は、外務大臣と拉致問題担当大臣が
所管しており、両名の大臣がご出席されることを前提に拉致特が開催されること
になります。
従ってタイトな国会日程の中で、両大臣がなかなか出られないのが、拉致特が
なかなか開かれない理由です。変える気になればいつでも変えられると思います
し、外交ということで国としてのメンツの問題があることは私も承知しています
が、その上で可能な限り知恵を絞って拉致問題解決のために与野党を問わず皆で
協力し、今何をなすべきなのかをもっと積極的に考えるべきだと思います。
拉致被害者のご家族がご高齢ということがよく言われますが、拉致被害者ご本
人もご高齢になっていらっしゃる。そういう意味では一刻を争う事態であるとい
うことを口で言うだけでなく、我々がわが事として受け止めて、取り組むべきと
思います。これは皆様と課題認識を共有させていただきたいと思います。
その上で、国民民主党もこの拉致問題の解決に向けて、皆様と共に全力で取組
みを進めていくことをこの場で改めてお誓い申し上げ、国民民主党としてのご挨
拶とさせていただきます。皆さん、共に頑張っていきましょう。ありがとうござ
いました(拍手)。
櫻井 拉致特はもっとひんぱんに開いていけるよう、どうぞよろしくお願いいたします。
◆アメリカに届く北朝鮮のミサイルだけを廃棄という声も
島田洋一(日本保守党拉致問題対策本部長、衆議院議員)
前回は救う会の副会長という立場でそちら側に座っていて、西岡さんにこきつ
かわれていましたが(笑)、今回政治家の端くれになりましたので、しっかり努
力をしていきたいと思います。
アメリカの状況については後で古森さんが詳しく解説されると思いますが、ト
ランプ政権になって、いい面と危ない面があると思います。簡単にいいますと、
まずウクライナ停戦でアメリカは動くでしょうが、北朝鮮はウクライナに兵士を
送っています。見返りに石油・天然ガス等を受け取っていますが、財政的に余裕
がでると思います。
その分日本との協議のハードルを上げてくるという状況にあります。ウクライ
ナが停戦になれば、そのような状況が消えて、北朝鮮としてはますます苦しくな
る。
北朝鮮と同じ世襲独裁国家として協調してきたシリアのアサド政権がつぶれま
した。北朝鮮とシリアは、イランが金を出す形で、共同で核・ミサイル開発をやっ
てきたのですが、そういうラインが崩れ、トランプ政権はイランを締め付けるで
しょう。そして北朝鮮の孤立が一層深まることは間違いないと思います。
これは結構な話だと思いますが、トランプさんは来年1月就任ですが、安倍さ
んから直接、何回も聞きましたが、安倍さんはトランプさんに、「甘い手を見せ
るな」と、つまり「あなたは常に他の手で行かなければならない」と。
例えばトランプが、「やさしくするとよくなると思うかもしれないが、と金正
恩君がなめてしまう」、と。「金正恩と俺はお互い愛し合っている」とか冗談で
言うのはいいけれども、「金正恩を安心させてしまったらだめだ」と釘を刺して
きたとおっしゃっていました。つまり安倍さんがやってきた釘を刺すことを、日
本側が続けなければだめだと思います。
トランプ政権は今回、トランプ氏に忠誠を誓うことで陣容を固めているという
ことがあります。前回の時は、ジョン・ボルトン氏が安保補佐官でいて、彼は対
北超強硬派でしたから、トランプ氏に嫌われることも問わず、色々諫言してきた
面もあったわけですが、その彼が外れてハンドラー(調教師)がいなくなった。
安倍さんとかボルトン氏のようなトランプ氏を誘導する人がいなくなったので
はないかと思います。これは警戒しないといけないと思います。
具体的にはトランプ氏が、アメリカの水面下でこれを支持する声もあるのです
が、アメリカに届くミサイルを北朝鮮が廃棄するのであれば、韓国を狙う中距離
ミサイルを持ったままでも、アメリカとしてはディール(取引)するという声が
あります。
この声に対して、「それは日本や韓国に対する裏切りではないか」という声も
あります。アメリカ側の論理はそうではなく、「アメリカに届く北朝鮮のミサイ
ルが廃棄されたら、北朝鮮が核を使った場合に、アメリカが自分の領土は安全だ
と安心して、北朝鮮に核・ミサイルを撃てる」と。「そういう状況になった方が、
日本や韓国にとっても安全なんだ」と。「だからアメリカに届くミサイルだけを
廃棄させるデールであっても、日本、韓国にとっても特なんだから、色々協力し
てくれる」。
具体的には、1994年に「枠組み合意」というのが米朝の間でできましたが、あ
の時、プルトニウムを取り出しやすい黒鉛減速炉を北朝鮮が廃棄する。その見返
りに、軽水炉2基を北朝鮮に供与する。その為の資金を日本と韓国に出せ、とい
うことがありました。
今回も、「アメリカに届く核・ミサイルを北朝鮮に廃棄させる。見返りに北朝
鮮のインフラ整備に日本と韓国が金を出して協力してくれ」と。こういう話にな
る可能性がポツポツ出ています。可能性がある。
日本としては、「拉致問題を解決しない限りそういう金は出せない」とアメリ
カに対して常に言ってきた。大事なことだと思います。
私は前から提案しているのですが、「首相補佐官に西岡さんをつけろ」と。西
岡さんからは、「自分が猟官運動をしているように思われるから言うな」と言わ
れてきました。西岡さんは賛成していなくても、私は形式的には救う会から離れ
ていますし、家族会とも協力しています。
そこで改めて、「西岡氏を首相補佐官にして、米朝首脳会談の場にも連れてい
け」と。そうすれば北朝鮮の方も完全な欺瞞政策をしなくなり、しかも西岡氏な
ら朝鮮語は完璧ですから、相手側がぼそぼそと話していることまで理解できる。
そういうことで、政府は西岡氏を補佐官に起用すべし、ということを改めて主張
しておきたいと思います。
これでひとまず終わりたいと思います。よろしくお願いいたします(拍手)。
■参加議員紹介
山田賢司(拉致議連事務局次長、衆議院議員)
今回は国会開会中ですが、多くの先生方にご参加いただきました。順不同でご
紹介させていただきます。
まず政府側から
辻清人 (内閣府副大臣、衆議員議員)(拍手、以下略)
吉田真次(厚生労働大臣政務官、衆議院議員)
滝波宏文(農林水産副大臣、参議院議員)
次に党代表
衛藤晟一(自由民主党拉致問題対策本部長、参議院議員)
中川宏昌(公明党拉致問題対策委員会事務局長、衆議院議員)
笠 浩史(立憲民主党拉致問題対策本部長、衆議院議員)
井上英孝(日本維新の会拉致対策本部長、衆議院議員)
川合孝典(国民民主党拉致問題対策本部長、参議院議員)
島田洋一(日本保守党拉致問題対策本部長、衆議院議員)
次に拉致議連役員
古屋圭司(拉致議連会長、元拉致問題担当大臣、衆議院議員)
山谷えり子(拉致議連会長代行、元拉致問題担当大臣、参議院議員)
松原 仁(拉致議連幹事長、元拉致問題担当大臣、衆議員議員)
山田賢司(拉致議連事務局次長、衆議員議員)
次に衆議院議員
工藤彰三先生
升田世喜男先生
●(高)橋英明先生
石橋林太郎先生
岸田光宏先生
辻 英之先生
西岡義高先生
波多野翼先生
藤岡隆雄先生
大空幸星先生
次に参議院議員
青山繁晴先生
清水真人先生
堂込麻紀子先生
◆予算委員会でも拉致問題の質問を
最後に私は拉致議連事務局次長を拝命しています山田賢司でございます。
なお私から一言。拉致対の問題が出ましたが、私は予算委員会で拉致問題をや
ればいいと思います。すべての大臣が出ていますし、テレビ中継もされています。
質問時間も長くとれます。
私が予算委員会で質問したら、早速金与正副部長が反論したこともあります。
拉致特も大事ですが、是非予算委員会でもやってほしいと思います(拍手)。
(3につづく)
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■石破首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
https://www.kantei.go.jp/jp/iken.html
葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 石破茂殿
■救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784 http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
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