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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

2025年の内外情勢と拉致被害者救出への展望3(2025/01/31)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2025.01.31)

■2025年の内外情勢と拉致被害者救出への展望3

◆米国の北朝鮮に詳しい人がウクライナ担当になっている

島田 第一期トランプ政権の時よりも、与党共和党がトランプ支援ですごくまと
まっています。だからトランプ氏が、少し疑問のあるディールを北朝鮮としても、
民主党の方は宥和派が多いのですが、共和党のハードライナー(強硬派)が、
「トランプの奴は」と批判する心理的ムードにはならないので、よほどおかしな
ことで、例えば拉致問題棚上げというようなことであれば日本が声を上げないと
危ないということになります。

 過去の例では、北朝鮮の核施設問題では、ジョン・ボルトン氏が一番問題視し
ていました。ボルトン氏は核拡散問題の専門家ですから。元副大統領のペンス氏
は僕も知っているのですが、彼も圧力をかけたと言われています。しかし、ボル
トンもペンスもトランプ陣営から完全に外されているということで、トランプの
近くに核問題に詳しい人がいません。

 私がよく知っているフレッド・フライツ、またキース・ケロッグ氏等はトラン
プの補佐官をやった人ですが、またキース・ケロッグはウクライナの停戦の特使
に選ばれて、フライツはそれを手伝っていますので、北朝鮮に詳しい人がウクラ
イナ担当になっていますので、その点は少し問題だなと感じる所です。

 トランプ氏が、「シンゾー(安倍)がいれくれたらな」と言っていたらしいで
すが、安倍さんが拉致問題をすごく重視していたというのはトランプの記憶に残っ
ていますが、日本がこれなら拉致問題を進めることができるかどうかという細か
いことは知りませんから、今の日本の政権は不安だなと思います。

 そこで私が思うのは、「西岡を拉致問題担当の首相補佐官にしろ」ということ
です(拍手)。「人事は政策」と言いますから、具体的に言いますと、日朝首脳
会談が今後行われるとした場合、従来のパターンで言えば、石破首相、政府の官
房副長官のどちらか、橘さんと青木さんですが、拉致問題のことは何も知りませ
んので戦力になりません。それと外務省のアジア大洋州局長、通訳ですが、北朝
鮮側から見ると、「こいつらならだませる」ということになってしまう。

 私が議員になる前にもこの提案をしたのですが、西岡さんから「迷惑だからや
めてくれ」と言われていました。しかし、私は救う会を離れて議員になったので、
「西岡を補佐官にしろ」と堂々と言えます。そうなると石破さんは本気だな、と
思ってもいいのですが。
 だから政府の北朝鮮政策の柱の一番目に、「西岡を補佐官にしろ」を入れたらいい。

西岡 何だそれ。

島田 実際「人事は政策」ですから、北朝鮮側も西岡がいると思ったら欺瞞工作
ができない。また朝鮮語も完璧ですから、北朝鮮側がごそごそと打ち合わせをし
ていても聞き取れるでしょうし。

 また外務省は北朝鮮に詳しいと思いますが、拉致問題にどこまで詳しいか分か
らない。

西岡 私は救う会会長の立場を離れるわけにはいかないし、非政府活動をしてき
ましたのでお断りします。話も来てないことを議論しても。

 江崎さん、ディールの話はどうですか。

◆戦術核掲載の米潜水艦を寄港させる

江崎 西岡会長がおっしゃるように、アメリカは北朝鮮が大陸間弾道ミサイルを
放棄するならばいいという話になるだろうと思います。そうなると、戦術核は残
るわけです。そうなると日本や韓国はどうなるか。

 だからこそアメリカは拡大抑止協議を韓国、日本とずっとやっていて、実は昨
年、岸田政権の末期には、閣僚級の拡大抑止、つまり核戦力について日米で協議
をやっています。

 これは当時防衛大臣だった木原先生を中心に、かなりアメリカ側に押し込んで
やっていて、米朝で大陸間弾道ミサイルを北朝鮮が外すことで手打ちしても、わ
が国はそういうわけにはいかないので、それをどうするんだという話の中で、当
然アメリカ側は、これはヘリテージ等も言っている話ですが、核トマホーク(潜
水艦発射核弾道ミサイル)を配備する、そのための開発予算を改めて付ける。

 そして戦術核ミサイルを中国、北朝鮮、ロシアに向けて、アメリカの潜水艦が
持つ。それを日本、韓国が寄港させることも含めてやらないといけないというの
が、大きなスキームだと思います。

 わが国としては、アメリカの核戦力をきちんと踏まえた上で、米朝の交渉、核
の問題については日本側の立場をきちんと言わないといけない。そして言うため
の存在として木原防衛大臣を含めて、自民党の中にそれなりにこのことを考えて
いる人たちが一定数いますので、そこはそれなりにやっていくだろうと思います。

 その上で、島田先生から「ふがいなさ」みたいな話があるわけですが、去年の
総裁選に出た高市先生が「国力研究」という本を出したわけです。そこで私はイ
ンテリジェンスを担当したわけです。

 その関係もあって、高市先生も含めたどちらかというと自民党の保守系の議員
と関係が深いわけですが、通常国会も始まりますので、昨日も関係議員の先生方
と作戦をしてきました。

 結論からいいますと、今の与党は「ふがいなく」見えているわけです。このま
までいいのかという話なのです。よくないのです。

 政治と金の問題で言えば、萩生田さんたち中核部隊が、自民党で3月末まで役
職停止で動けない。多くの人たちが落ちてしまったし。そういう状況で去年は茫
然自失だったのですが、「そういうことを言っていていいのか」という話が出て
います。

◆「強い日本」を取り戻す動き

 改めて敗戦の立て直しをしなければならないという議論が、今内々で始まって
います。

 実は第一次安倍政権を作ったのは安倍さんではないんです。清和会は町村先生
を総裁候補に出しており、旧安倍派は安倍さんを総裁候補に立てなかったのです。
じゃあどこから出たかというと、「創生日本」という派閥を超えた横断的な勉強
会なんです。

 この「創生日本」は、2009年に自民党が下野して鳩山民主党政権が発足し、こ
れをどうするんだと途方に暮れた。当時保守の勉強会の中心は中川昭一先生が、
「新保守政策研究会」をやっていたのですが、中川先生が急逝され、みんな茫然
としたんですが、もう一度結集しなければならないとして、2009年末から2010年
にかけての頃、当時安倍さんは1年で政権を放り投げた「自民党下野の戦犯」と
言われて、みんな冷たかったです。

 そして「創生日本」で新しい核を作ろうとして集まったのは、衛藤晟一先生、
下村博文先生、古谷圭司先生、稲田朋美先生、あとは加藤勝信先生だったかの5
人くらいで、事務局を私がやったのです。

 当時と今はよく状況が似ています。しかし、誰かがもう一度声を挙げなければ、
国民から与党は何をやっているんだと思われている状況の中で、その声に対して
きちんと対応しなければいけないのではないかと思っている人たちはそれなりに
います。横の連携をしながら、差し当たってこの「創生日本」が近々に動き出し
ます。

 そして核の問題、米朝交渉の問題、尖閣の問題、憲法改正の問題、皇室の問題
等、様々な問題がなかなか前に進んでいないことについて、このまま国民の信頼
に応えないままでいいのかということで動き出そうとしています。

 いつもそうなんですが、本当に動くときって一部の人なんですよね。でもそれ
が全体の動きを作っていくことになるので、私は昨日先生方と話をしたのですが、
トランプ政権になり政治が大きく動くわけです。この動く時に傍観者であること
はありえないのです。

 昨日、自民党の拉致問題対策本部長をやっている衛藤先生と2時間くらい話し
ましたが、はやりそこの立て直しをしながら、志を共にする与野党の先生方と一
緒になって、「強い日本」を取り戻していく、作っていくという形の動きをしな
いと、国民も変われないので、動くべきときです。

 アメリカの国防次官になるとされるエルブリッジ・コルビーが中国に対しても
のすごく厳しい政策をやっていますが、おじいさんのウイリアム・コルビーは元
CIAの長官でした。情報に関する専門中の専門家で、私が20代の頃、アメリカに
対する中国のロビー活動に対するカウンターをやることを研究していたんですが、
一緒に動いていたメンバーが米軍の情報機関で、彼らはコルビーに送り込まれて
日本に来ていたのです。

 インテリジェンスに関しても、情報をきちんと分析をした上で核の問題、米朝
協議を考えるべきで、先ほど西岡先生がおっしゃったようにわが国では、中国、
ロシア、北朝鮮、イランというのは、「悪の枢軸」と一括して言われてきました
が、実際には中国でも北朝鮮でも隙間なく見ているんです。

 だからこれら4つを1つにするようなずさんな分析なんかあり得ないのです。丁
寧な分析をして敵を分断して、攪乱しながら、わが国の国益を確保し、また拉致
被害者をどうやって確保するかの道筋を考えていくような政治を、皆さんの後押
しをいただきながらもう一度立て直しいくべきだと思います。

◆政治というのは国民に希望を与える仕事

 そのためには政治のテーマをしっかり絞ってもらわなければならない。国民か
ら、「なんて情けないことをやっているのか」といわれないように。でも、自民
党の中でも、一部の人は一生懸命やっていますよ。やってるけど、皆さんの前に
出てこないんです。見えてないから不安なわけです。国民の不安に応えるのも政
治家の役割で、そういうところはもっと見せたらいい。

 「創生日本」も、「まずはクローズで」と言っているから、「いや表に出して、
こういう形で我々はやるぞとまず示しましょうよ」(拍手)と言ったのですが、
そうしないと、どうなっているのか分からない。

 高市先生と話をしても、「自分はこうやってアメリカ側と話をしている」と、
色々なことをやっていらっしゃるのです。木原防衛大臣の時も、この間アメリカ
の軍の幹部が来て、裏で色々な話をしえいるわけです。外交機密上言えない部分
があるのは分かるけど、「こういう形で我々はちゃんとやっている」と言わない
と。

 政治というのは国民に希望を与える仕事で、その希望を、歯を食いしばって実
現するのもまた政治の仕事なんです。口だけじゃ話にならない。安倍さんたちも
歯を食いしばってやってきたわけですし、そういう志を持った政治の世界の人た
ちが与党、野党それぞれにいらっしゃるので、そこはもう少し見ていただけると
ありがたいと思います。また、見て貰えるように、私も中にいる人間として働き
かけをしていきたいと思っています(拍手)。

◆トランプ政権の対北体制について

西岡 「創成日本」は、私も呼ばれて拉致問題の話を1回した記憶があります。
細かい話ですが島田さんに聞きたいのは、トランプ政権で北朝鮮担当の副補佐官
のアレックス・ウォン氏を起用しましたが、議会で承認されるでしょうか。もう
一人、リチャード・グレネル氏を特使に任命するという情報があります。

 トランプ氏は、国務省ではなくこういうラインを使ってやろうとしているよう
です、この二人はどういう人ですか。

 島田 アレックス・ウォンはアメリカ上院の最強硬派で、トム・コットン議員
のアドバイザー、補佐官を務めた人です。だからと言ってコットンと同じ立場と
は言えませんが、最強硬派の議員が使った人ですから、その範囲の人だと思われ
ます。

 これから縄張り争いが始まるでしょうが、当然マルコ・ルビオ氏を中心とする
国務省側は自分たちで仕切ろうとします。政府の次官補代理は、日本で言えば課
長ですが、それ以上のレベルは議会承認が必要で、自分たちは議会から委任を受
けている存在なんだ、ということで、議会の承認を受けていないホワイトハウス
のスタッフとはレベルが違うという仕組みです。

 アレックス・ウォン氏は第一次トランプ政権の時、ニューヨークチャンネルを
作った人です。

 ルビオ氏は非常にしっかりした人で、理想は政権周辺の人たちが情報をやり取
りしてとってくることですが、それをきちんと伝えて、まとまって外交をやって
いくことになります。

 トム・コットン氏は中国に対しても、北朝鮮に対しても、イランに対しても、
一番強硬な意見を言う人です。ハーバード大学のロースクールを出た人ですが、
テロとの戦いの最前線でやりたいというので、イラクで戦ったりしたこともあり
ます。いわゆる熱血漢です。コットン氏とも連携してやっていけばいいと思いま
す。

 アメリカの体制側はしっかりしているだろうと思います。

西岡 グレネルは。

江崎 第一次トランプ政権の時に北朝鮮問題で使っているので、安倍総理がやっ
てきた拉致の問題についてもよく分かっていると思います。だから、第一次トラ
ンプ政権で北朝鮮問題と関わった人たちが、引き続きやっていくことになるので、
その点では継続性が担保されると見ていいと思います。インテリジェンスの人で
すから、そういう意味でも内情をよく分かっている人だと思います。

 またどちらかというと人権派ですが、左翼的な人権派ではなく、本当に人権を
守らなければいけないという意味の人権派だと聞いていますので、人事がある程
度決まったら、5月を待たずにまず行って、基本的な考え方の確認をしておいた
方がいいと思います。議員の先生方は難しいでしょうが、西岡先生や政府がまず
行って、第一次トランプ政権の時は安倍・トランプでこうやっていたという確認
をしておかないといけないのでは。衛藤さんにはそういう話をしました。

(4につづく)



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