救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

今後の運動方針と全拉致被害者救出への道1(2025/04/21)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2025.04.21)

■今後の運動方針と全拉致被害者救出への道1

西岡 力(救う会会長)

 この間、運動方針を決めて石破さんに会いにいきました。そして4月の終わり
から5月にかけての訪米の準備をしています。また5月24日には、国民大集会を行
います。

 後でお話しますが、私たちが合同会議で運動方針の議論をしていた前日に有本
明弘さんが亡くなっておられました。「もう時間がない!」というスローガンの
言葉ですが、家族会に限れば、親の世代は早紀江さんだけになってしまいました。
切実になってきたと思っています。

 国際情勢、北朝鮮情勢については、江崎さんと共に。後でお話したいと思いま
す。

◆有本明弘さんご逝去

横田拓也 家族会代表

 皆様こんばんは。家族会代表の横田拓也でございます。

 お忙しい中、北朝鮮による日本人拉致問題を解決させるために会場にお集まり
頂きましたこと、心から御礼申し上げます。有難うございました。

 最初に、前回の東京連続集会は1月24日に開催されました。それから約3ヶ月が
経過した中で大変残念な事がありました。1997年家族会発足時から最前線で拉致
問題の全面解決、そして愛する娘有本恵子さんを取り戻すために全身全霊で戦っ
てこられた有本明弘さんがご逝去されました。本当に無念でなりません。

 有本恵子さんは1983年7月頃、欧州で23歳の時に北朝鮮の工作員達によって拉
致されました。42年近く北朝鮮当局によって拘束され続けています。現在65歳で
す。日本に戻ることを切望しているはずです。私たちは全拉致被害者の即時一括
帰国という要求の水準を下げることなく、一刻も早く日本の地に帰国させる事を
求め続ける必要があると共に、行動し続けることが重要です。

 有本明弘さんが亡くなられた翌週22日にご自宅を弔問し、手を合わせて来まし
た。その際に、ご家族に御許しを得て、有本恵子さんのお写真を預からせて頂き
ました。こちらが恵子さんのお写真です。明弘さんの思い、嘉代子さんの思い、
恵子さんを待つご家族の思いを私が代わって声にしていく事を誓った次第です。

◆ゴールデンウイーク期間中に訪米活動
 こうした中、家族会・救う会・拉致議連の3団体は昨年に引き続きゴールデン
ウイーク期間中に訪米活動を実施致します。

 トランプ氏が4年振りに大統領に就任されました。トランプ大統領とはこれま
で2017年11月、そして2019年5月に来日された際に面会させて頂き、拉致問題解
決に向けた協力を仰ぎ、共に戦って下さる約束をして頂きました。

 同時にトランプ大統領は2018年6月にシンガポールで、2019年2月にハノイで米
朝首脳会談を行った事実があります。結果的には北朝鮮側が核施設廃棄について
嘘をついた事で米朝首脳は決裂しました。それにより、日朝首脳会談が開催され
ないまま時間だけが経過している訳です。

 バイデン民主党政権からトランプ共和党政権に変わり、改めて政権キーマンや
上下両院議員の方々、その他の皆様方に、人権侵害問題である日本人拉致問題の
早期解決の必要性を訴え、日米の強い絆をもって共に北朝鮮と戦ってほしいこと
を伝えて来たいと思います。

 北朝鮮はロシアへ軍人の派兵と砲弾の提供等の見返りに食糧やお金を受け取り、
一時しのぎ的にせよ懐が潤っている訳ですが、苦しい経済環境が続いている事に
は変わりはありません。北朝鮮と中国との関係は険悪なままです。ここに日本政
府が外交的に踏み込む余地、日本人拉致問題を解決させる勝機があります。

 重要なのは当事者である日本政府が本気で解決させる覚悟を決めることです。
連絡事務所の設置や合同調査委員会の設置といった枝葉の議論に終始することな
く、本気で戦ってほしいと思います。

 北朝鮮は厳重な監視国家です。拉致被害者の誰が、いつ、どこで、何をしてい
るかを24時間監視のもと把握しています。どこに居るか分からないという嘘の前
提に立って連絡事務所設置により何か前進するかもしれないという北朝鮮側の理
屈は、時間稼ぎと幕引きにしか繋がりません。この点を日本政府そして拉致問題
対策本部はしっかり理解した上で、強い外交を展開してほしいと思います。家族
会・救う会・拉致議連は連絡事務所設置に対して強く反対している事を改めてこ
の場でも表明しておきます。

 全拉致被害者が日本の地で家族や兄弟と一日も早く再会出来るよう、引き続き
皆様方のご理解とご支援を頂けますよう宜しくお願い致します。ありがとうござ
います(拍手)。

◆まるでドラマのようなことが起きた

横田早紀江(横田めぐみさん母)

 皆様こんばんは。長い年月拉致問題に関心を持っていただき、ありがとうござ
います。当時の青年たちがもう60代になっています。大切な日本の国民がこのよ
うに、何の意味もなくいなくなり、家族は何も分からない状態が20年間続きまし
た。

 やっと分かったのはいいんですが、北朝鮮に連れていかれたということでした。
まるでドラマのようなことが起きたのです。

 多くの方のご支援に助けていただいて、今日まで一生懸命頑張ってきましたが、
最善を尽くして頑張っても解決には向かいません。帰ってくることができない人
がほとんどです。ほんの数人が帰ってきただけで、拉致問題というものが結果的
には分かっていながら、どうしようもない状況です。

 こんなにむごいことが日本の国家の中で、国民の中で信じられないようなこと
が起きていた。日本は本当に平和な国だと思っておりましたので、きちんとした
ことができる人たちの国だと思っていました。

 それを信じて今日も来ましたが、拉致問題の解決でも、本当にこんな国だった
んだろうかという気がしています。自分を含めて、人間の意味を考え直さなけれ
ばならないということをたくさん学ばせていただきました。

 何とかして(拉致被害者が)日本の土を踏んで、家族や友だちに、「連れてい
かれたんだよ」と、涙を流しながら喜んでくれる姿を見て、最期の人生を終わり
たいと願っています。

◆有本さんは本当に日本男児だった
 有本さんは私たちが活動を始める前からご夫妻で色々な所に行って、「あまり
騒がない方がいいですよ」と言われながら、それでも「何を言ってるんだ」と怒
鳴りながら活動していました。本当に元気なお父さんで、今でも(その声が)聞
こえてくるような気がいたします。本当に残念で、もうあの声が聞こえないんだ
なと思いながら、暮らしています。
「無理をしないでね。みんなで頑張るから」と、これまで何度も言ってきました。
本当に日本男児だったという思いを、色々なことから思わせられています。
 こんなことを放置していくことは絶対にできません。何の罪もない人たちが、
連れていかれ、あちらの教育を強いられて、いやでも応でもそれをきちんと守っ
ていかなければ、生きていけない状態でした。そういうことは日本の国からだけ
でなく、他の国からもたくさんの人が連れていかれています。
 (国外で仕事をさせられた時)逃げて帰った人もいますが、普通はとてもでき
るような国ではないので、世界中が心を合わせて、被害者みんなが帰ることにな
り、幸せな人生を送れるよう、国家が、そして世界中が手を携えていけるような
世界になればと、心を痛めながら思っています。
 今大事な時だと思いますので、みんなが力を合わせれば必ず取り戻せると思い
ますので、これからも宜しくお願い致します。ありがとうございました(拍手)。

◆北朝鮮、アウシュビッツの地獄の日々
横田哲也(横田めぐみさん弟、家族会事務局次長)

 皆さん、こんばんは。二人の話とは角度を変えたいと思います。先月3月31日
に、新年度予算が成立しました。予算が私立するまでは首相が拉致問題に取り組
むことはないだろうと思っていましたが、そういう動きは見られませんでした。

 成立後は夏の参議院選挙がありますので、頭の中はおそらく選挙一色になるで
しょうから、拉致問題は動かないのではないか。

 有本のお父さんが亡くなられようとも、この国は何もしない。そして解決する
ことができない。そういう現実があります。日本の拉致被害者だけでなく、外国
人も拉致されている。

 北朝鮮の国民も含め、何の罪もない人が地獄のような日々を味わっていますが、
なぜ拉致問題を解決できないのかという素朴な疑問が湧いてくる毎日です。そし
て、「政府は何をやっているんだ」という気持ちが湧いてきます。

 何日か前、NHKの夜の番組でアウシュビッツについてやっていました。強制収
容所でこんなことがあったという番組で、これまでアウシュビッツについては多
数の報道がありましたが、まさに地獄のような日々を送らされ、たくさんの人が
亡くなっています。

 北朝鮮には今、同じような強制収容所があり、何の罪もない人が殺され、その
中に日本人拉致被害者がいるかもしれないと思うと、本当に何とかできないのか
と、そしてその気持ちを政治家は感じているだろうかと思って、見ていました。

 石破首相は拉致問題について、「国家主権の侵害であり、政権の最重要課題。
内閣総理大臣である私の強い決意のもと、総力を挙げ取り組んでまいります」と
おっしゃっていますが、一体どんな総力かと私は思いますし、国民の多くも感じ
ていらっしゃるのではないかと思います。

◆本当の「全力」で結果を出してほしい

 拉致被害者の情報については、韓国や中国、そして北朝鮮自身からも様々な情
報が発信されてくるわけで、拉致問題対策本部にも(情報の)実働部隊がいるの
ではないかと思いますが、それらの情報を上にあげる時、都合のいいものだけを
上にあげるようなことはしないでほしい。

 そして首相官邸は、共有してほしいと思っています。勝手に選択する権利は、
拉致問題対策本部にはないわけで、全部上げてほしいと思っています。

 そして今回拉致問題対策本部の(事務方)トップの事務局長が代わりました。
それをあれこれ言うつもりはないですが、その間に解結できなかったのは事実で
す。今回の事務局長が就任されることで、新たな風を吹かせることができるので
はという淡い期待もありますし、また風をふかせてほしいと思っています。

 新局長におかれましては、これまでの取組みを一から見直すくらいの気持ちで
取り組んでほしいですし、それを全力で結果を出していただきたいと思っていま
す。

 これまでの集会のみならず、今この日朝関係は圧力をかけるフェイズではなく、
対話のフェイズなんですが、その対話が全くないのか、あっても向こうのペース
に陥っているのであれば、やはり何らかの、こちら側に有利な圧力、こぶしを握っ
ての対話でないと、こちらを見てくれないですね。

 なので、今までやってきたことの原点に戻って、対策本部や首相官邸は取り組
んでほしいと思っています。

 これまで色々な方が日朝関係には「時間がない」とおっしゃっており、北朝鮮
にとっても「時間がない」。この好機を逃せば、北朝鮮は、得られるものも得ら
れない。

 今日の集会を北朝鮮も聞いているでしょうから、「私たちだけが不利なんじゃ
ないんですよ。あなた方だって不利なのだから、日朝関係の改善をしてほしいと
思います。

 我々はそういうことを色々な場所で申し上げているんですが、簡単に解決でき
るとは思っていません。やはり皆様のご支援を受けて前に進もうと思っておりま
すので、これからも宜しくお願い致します。以上です(拍手)。

(2につづく)



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■石破首相にメール・葉書を
首相官邸のホームページに「ご意見募集」があります。
下記をクリックして、ご意見を送ってください。
https://www.kantei.go.jp/jp/iken.html

葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 石破茂殿

■救う会全国協議会ニュース

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