救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

小泉総理の訪朝について(2004/05/14)
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2004.05.14)
  「救う会」では、本日、小泉再訪朝が発表されたことに対し、以下の声明を発表し
ました。なお、小泉首相の再訪朝発表に対する「拉致議連」の声明及び民主党・鳩山
由紀夫拉致対策本部長の談話も本日発表されていますので下記に掲載します。

■小泉総理の訪朝について

 5月22日小泉総理が再訪朝することが本日発表された。私たちは10日、現段階
での訪朝に反対する立場を明らかにしていたが、今回の訪朝はその懸念を払拭するも
のではなく、益々強い憂慮を表明せざるを得ない。

 私たちの懸念の根拠は、総理が日本国政府の責任者としてすべての拉致被害者と家
族を救出するという決意を示さず、ただ平壌宣言にもとづき国交正常化を目指すと繰
り返すばかりだからだ。

 曽我ひとみさんは北朝鮮で抑留されているとき、金丸信氏など日本の政治家が訪朝
するたびごとに「今度は私の帰国が議題になっているかと期待し、その後労働党から
連絡がないので失望する」ということを繰り返し、「夜、月や星を眺めて同じものを
日本の家族も見ているだろう、いつになったら帰れるのかと思っていた」と、語って
いる。いまこの瞬間も、横田めぐみさんら「死亡」などと一方的に通告された10人
と、まだ日本政府が認定できずにいる100人以上の同胞が、母国の救いを一日千秋
の思いで、待っている。

 小泉総理が訪朝をするからには、金正日政権がすべての拉致被害者と家族を帰国さ
せ、拉致の全貌を明らかにするための道筋をつけることが必須の条件となる。それな
しに人道支援の再開などを約束することは絶対に認められない。

 わたしたちは「拉致被害者・家族全員を必ず救出する」という決意を固める多くの
国民とともに、小泉総理の訪朝を厳しく検証し、すべての拉致被害者・家族を救い出
すまでたたかいつづけることをここに誓う。

平成16年5月14日
北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会会長 佐藤勝巳



■小泉首相の再訪朝発表に対する声明

 小泉首相の再訪朝が今日発表された。
 我々は先に、同件に関する声明を発表してその姿勢を明らかにしてきたが、本日改
めて小泉首相の訪朝に際して以下のことを要請する。

一、訪朝に当たっては、帰国した被害者の家族八人全員を無条件で連れ戻すこと。

二、八人の連れ戻しに際して、一切の代償を払わないこと。

三、たとえ人道援助といえども、拉致された日本人被害者全員の人道的解決がなされ
ていない以上、一切の援助は拉致問題解決後であることを明確に打ち出すこと。

四、今回の訪朝をもって、拉致問題の終結としないこと。

五、今なお生死が明らかにされていない拉致被害者十人と、拉致された疑いを払拭で
きない行方不明者を含めた全ての日本人拉致被害者救出のための道筋をつけること。
仮に進展がみられなかった場合、経済制裁を発動すること。

 我々は小泉首相が訪朝されるに当たり、首相が所期の目的を達成されて、北朝鮮に
拉致された全ての日本人被害者とその家族が、一刻も早く、再び幸せな家庭生活が営
めるようになることを切に願う。

   平成十六年五月十四日


北朝鮮に拉致された日本人を早期に救出するために行動する議員連盟
会長 平沼 赳夫



■民主党・鳩山 由紀夫拉致対策本部長が談話を発表

2004年5月14日


小泉総理の再訪朝について(談話)

民 主 党 拉致問題対策本部長
鳩山 由紀夫

 本日、政府は小泉総理が22日、北朝鮮を再訪問する旨発表した。2002年9月
の総理の訪朝以来、私たち日本国民は、帰国を果たされた拉致被害者5名のご家族の
早期帰国とともに、死亡或いは不明とされた10名、そして100名を越すと言われ
ている拉致の疑惑の強い失踪者の全容解明と全面解決を強く求めてきた。その後、北
朝鮮が挑発的言動をエスカレートさせる中、1年8ヶ月もの膠着状態が続き、被害者
及びそのご家族の方々のご心労は、ただならぬものであったと察する。このことに思
いを致す時、8名のご家族の無条件帰国は当然であり、この実現を歓迎したい。他
方、22日の小泉政権の再訪朝が、実質的かつ具体的な成果をあげない場合の責任は
極めて重い。とくに、本来ならば北朝鮮側が拉致被害者全員とともに来日するのが筋
である。

 民主党は、拉致対策本部を中心に対外的には米国や韓国など国際社会の理解と支持
を得るために積極的な働きかけを行うとともに、国内的には、改正外為法を成立さ
せ、特定船舶等入港禁止特別措置法案を提出するなど、時に超党派の議連や与党とも
連携しながら、拉致事件の全面解決を最優先に掲げて取り組んできた。小泉総理は、
前回、自身の政治的成果を急ぐあまり、交渉が詰めきれていない段階で拙速な訪朝を
行ったが、今回、拉致問題を政局の道具にした判断であってはならないことを厳しく
申し添える。また、基本的人権の回復を含む拉致事件の全面解決を見なければ、先般
の列車爆発事故のような人道支援を除き、北朝鮮に対して経済援助を行わない、との
毅然たる立場で交渉に臨むことを求める。

以 上

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