有本さんからの質問状に関し総務省・NHKが回答(2001/06/19)
救う会全国協議会ニュース
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救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会
TEL 03-3946-5780/FAX 03-3944-5692 http://www.asahi-net.or.jp/~lj7k-ark
〒112-0015 東京都文京区目白台3-25-13
担当:荒木和博(事務局長 k-araki@mac.email.ne.jp)
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恐縮ですが送信を希望されない方は荒木のID宛メールをお送り下さい。
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■有本さんからの質問状に関し総務省・NHKが回答
先日FAXニュースでお送りした有本さんからの質問状について、以下の通り回答
が届きました。救う会全国協議会ではこれについて下の見解を発表しました。今後は
記者会見妨害の当事者である遠藤氏や、実際にヨーロッパ拉致事件に関与している
「よど号の妻」たちに対する追及など新たな見地からこの事件を見直してみる必要が
あると思います。皆様のご協力をお願い申し上げます。
<総務省>--------------------------------------------------------------
平成13年6月11日
有本明弘様
総務省情報通信政策局放送製作課
「NHKの報道姿勢に関する質問状」について
前略
平成13年5月31日付け、有本様の「NHKの報道姿勢に関する質問状(?質問及び要望
事項の1、2)についてですが、本件につきましては、NHKの報道・取材に係る話で
あり、総務省としてコメントできる立場にございません。
有本様の長年のご心労は計り知れないものとお察しするところであり、受け取りま
した文書につきましては責任をもって過日NHKに対し送付いたしました。
これからもどうぞご自愛いただき、ご活躍されることをお祈りいたします。
NHKに文書を送付した年月日及び部署等につきましては、次のとおりです。
・送付日:平成13年6月4日(月)
(6月1日(金)夕刻に郵便が到着したため、4日(月)になったものです。)
・送付部署:NHK報道局 (共通業務)米本 信 記者
電話:03-3465-1111(代表)
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平成13年6月13日
有本明弘様
日本放送協会 報道局
前略
日頃、NHKの放送にご理解をいただきありがとうございます。
ご質問に関して当時の関係者等から聞き取りを行った結果をお伝えします。
平成3年1月16日の記者会見は、「外務省への要請の折、記者会見をしたい」と有本
さんからの相談を受けたNHK記者が、学士会館に会場を取り、各社の社会部に声をか
けて行われたものです。
これは、外務省や警察庁など関係すると思われる記者クラブでの会見が難しい状況
であったためNHK記者が会場を探したものです。
また、遠藤氏については、有本さんたちの会見の予定が決まった後、NHKの別の記
者に「有本さんたちに会いたいので紹介してほしい」と電話があり、「有本さんたち
が了解されれば」と云うことでご紹介したものです。
遠藤氏は元書店経営者ですが、「日本赤軍」や「よど号グループ」の情報に詳しい
とも云われていて各社とも取材を行っていた人物です。
当時、私どもの予想しない情報を持っている可能性もあり、「NHKが判断するので
はなく、有本さんたち当事者の方に話を聞いていただき、判断していただこう」と趣
旨をお伝えしたうえで話し合いが実現したと理解しておりまして、他意はまったくあ
りません。
いわゆる日本人の拉致疑惑問題につきましては、社会的関心も高く、NHKとしても
節目節目で取材・報道をしてきましたし、今後も同様に取材・報道を続けてゆく所存
ですので、よろしくご理解の程、お願い申し上げます。
草々
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(本件に関する見解)
ヨーロッパルートの拉致事件について
今回の質問状に関する回答及び、私たちの調査で、有本さんらヨーロッパルート拉
致事件について、再度見直しが必要であると痛感している。
平成3年1月の記者会見への妨害は、日朝交渉を進めたいという北朝鮮の意向があり、
その障害を排除するため遠藤氏が動き(あるいは動かされ)、その動きにNHKの記者
が利用されたということであろう。有本さんらヨーロッパルート被拉致者の家族は昭和63年札幌のIさんからの手紙が届いて以来東奔西走したが、第一次日朝交渉当時は
外務省は極めて非協力的であり、日朝交渉の障害になるなどの理由で表に出ないよう
に求められたことすらあった。平成3年の「幻の記者会見」の場には参加していた札
幌のIさんのご家族が名乗らなくなったのはこのためである。もし、
この記者会見で家族が証言していたら、有本さんに留まらず拉致問題全体の進展に大
きな契機になったと思われ、その意味では北朝鮮の意図は成功したと言わざるをえな
い。しかし、有本さんにはその後も遠藤氏がアプローチしており、北朝鮮側がこの問
題について今日に至るまで相当神経質であることは間違いない。今までヨーロッパルー
ト拉致事件については事件発生の経緯が関心の中心になってきたが、今後は事件発生
後、特に「幻の記者会見」前後から今日に至る日本国内での北朝鮮による隠蔽工作に
ついてもっと掘り下げられねばならない。また、今後「よど号の妻」たちが帰国する
場合は直接有本さんらの拉致に関与している彼女たちにその面から徹底した取り調べ
を行うべきであると考える。有本恵子さんらの救出と事件の真相究明に向け、各位の
ご協力を切にお願いする次第である。
平成13年6月19日
救う会全国協議会会長 佐藤勝巳
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〒112-0015 東京都文京区目白台3-25-13
担当:荒木和博(事務局長 k-araki@mac.email.ne.jp)
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■有本さんからの質問状に関し総務省・NHKが回答
先日FAXニュースでお送りした有本さんからの質問状について、以下の通り回答
が届きました。救う会全国協議会ではこれについて下の見解を発表しました。今後は
記者会見妨害の当事者である遠藤氏や、実際にヨーロッパ拉致事件に関与している
「よど号の妻」たちに対する追及など新たな見地からこの事件を見直してみる必要が
あると思います。皆様のご協力をお願い申し上げます。
<総務省>--------------------------------------------------------------
平成13年6月11日
有本明弘様
総務省情報通信政策局放送製作課
「NHKの報道姿勢に関する質問状」について
前略
平成13年5月31日付け、有本様の「NHKの報道姿勢に関する質問状(?質問及び要望
事項の1、2)についてですが、本件につきましては、NHKの報道・取材に係る話で
あり、総務省としてコメントできる立場にございません。
有本様の長年のご心労は計り知れないものとお察しするところであり、受け取りま
した文書につきましては責任をもって過日NHKに対し送付いたしました。
これからもどうぞご自愛いただき、ご活躍されることをお祈りいたします。
NHKに文書を送付した年月日及び部署等につきましては、次のとおりです。
・送付日:平成13年6月4日(月)
(6月1日(金)夕刻に郵便が到着したため、4日(月)になったものです。)
・送付部署:NHK報道局 (共通業務)米本 信 記者
電話:03-3465-1111(代表)
平成13年6月13日
有本明弘様
日本放送協会 報道局
前略
日頃、NHKの放送にご理解をいただきありがとうございます。
ご質問に関して当時の関係者等から聞き取りを行った結果をお伝えします。
平成3年1月16日の記者会見は、「外務省への要請の折、記者会見をしたい」と有本
さんからの相談を受けたNHK記者が、学士会館に会場を取り、各社の社会部に声をか
けて行われたものです。
これは、外務省や警察庁など関係すると思われる記者クラブでの会見が難しい状況
であったためNHK記者が会場を探したものです。
また、遠藤氏については、有本さんたちの会見の予定が決まった後、NHKの別の記
者に「有本さんたちに会いたいので紹介してほしい」と電話があり、「有本さんたち
が了解されれば」と云うことでご紹介したものです。
遠藤氏は元書店経営者ですが、「日本赤軍」や「よど号グループ」の情報に詳しい
とも云われていて各社とも取材を行っていた人物です。
当時、私どもの予想しない情報を持っている可能性もあり、「NHKが判断するので
はなく、有本さんたち当事者の方に話を聞いていただき、判断していただこう」と趣
旨をお伝えしたうえで話し合いが実現したと理解しておりまして、他意はまったくあ
りません。
いわゆる日本人の拉致疑惑問題につきましては、社会的関心も高く、NHKとしても
節目節目で取材・報道をしてきましたし、今後も同様に取材・報道を続けてゆく所存
ですので、よろしくご理解の程、お願い申し上げます。
草々
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(本件に関する見解)
ヨーロッパルートの拉致事件について
今回の質問状に関する回答及び、私たちの調査で、有本さんらヨーロッパルート拉
致事件について、再度見直しが必要であると痛感している。
平成3年1月の記者会見への妨害は、日朝交渉を進めたいという北朝鮮の意向があり、
その障害を排除するため遠藤氏が動き(あるいは動かされ)、その動きにNHKの記者
が利用されたということであろう。有本さんらヨーロッパルート被拉致者の家族は昭和63年札幌のIさんからの手紙が届いて以来東奔西走したが、第一次日朝交渉当時は
外務省は極めて非協力的であり、日朝交渉の障害になるなどの理由で表に出ないよう
に求められたことすらあった。平成3年の「幻の記者会見」の場には参加していた札
幌のIさんのご家族が名乗らなくなったのはこのためである。もし、
この記者会見で家族が証言していたら、有本さんに留まらず拉致問題全体の進展に大
きな契機になったと思われ、その意味では北朝鮮の意図は成功したと言わざるをえな
い。しかし、有本さんにはその後も遠藤氏がアプローチしており、北朝鮮側がこの問
題について今日に至るまで相当神経質であることは間違いない。今までヨーロッパルー
ト拉致事件については事件発生の経緯が関心の中心になってきたが、今後は事件発生
後、特に「幻の記者会見」前後から今日に至る日本国内での北朝鮮による隠蔽工作に
ついてもっと掘り下げられねばならない。また、今後「よど号の妻」たちが帰国する
場合は直接有本さんらの拉致に関与している彼女たちにその面から徹底した取り調べ
を行うべきであると考える。有本恵子さんらの救出と事件の真相究明に向け、各位の
ご協力を切にお願いする次第である。
平成13年6月19日
救う会全国協議会会長 佐藤勝巳