北朝鮮赤十字、拉致救出の動きを非難、野中氏は食糧支援反対の声を「吠える」と暴言(2000/03/22)
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救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会
TEL 03-3946-5780/FAX 03-3944-5692 http://www.asahi-net.or.jp/~lj7k-ark
〒112-0015 文京区目白台3-25-13
担当:荒木和博(全国協議会事務局長 k-araki@mac.email.ne.jp)
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このニュースは拉致問題に関する情報をお送りするものです。
恐縮ですが送信を希望されない方は荒木のID宛メールをお送り下さい。
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4月30日は東京・日比谷公会堂へ! (午後1時半?4時予定)
北朝鮮に拉致された日本人を救出するための第2回国民大集会
(横田めぐみさんたちを救出するぞ!国民大集会)開催
一人でも多くのご参加をお待ちしております。お誘い合わせの上おいで下さい。
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北朝鮮赤十字、拉致救出の動きを非難、野中氏は食糧支援反対の声を「吠える」と暴言
下の北京発共同電が伝えているように、北朝鮮の赤十字は去る17日拉致救出の動き
を強く否定するスポークスマン声明を出しました。よりによって赤十字がこのような
声明を出すということで、そもそも北朝鮮が拉致問題に取り組む意志のないことがあ
らためて明白になりました。そしてその次の共同電を見ていただけば分かるように野
中広務自民党幹事長代理は食糧支援反対の声(おそらく座り込みのことを意味すると
思われる)を「吠える」と言っています。両方をあわせてお読みいただくと、この問
題の本質がよく分かります。もっとも、野中氏は認識不足というより、確信犯ですか
ら、日朝国交正常化に害になるものは全て憎くてしかたないということなのでしょう。
(荒木)
【北京17日共同】朝鮮中央通信によると、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)赤十
字会中央委員会スポークスマンは十七日、「日本人拉致(らち)疑惑騒動は日朝会談
を破たんさせようとする意図的な行動」と日本国内での拉致疑惑究明キャンペーンを
非難する談話を発表した。
談話は「日朝赤十字会談が開かれるなど関係改善の雰囲気がつくられている。この
時に繰り広げられる騒動は、会談を破たんさせようとする意図的な行動であるばかり
か、関係改善のための政府間会談も開催できなくするための計画的な策動の一環と見
るほかはない」と批判した。
【19日共同】自民党の野中広務幹事長代理は十九日午後、島根県湖陵町などで講演
し、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)へのコメ十万トン支援に関連して「日本人の
拉致(らち)問題を解決しないでコメ支援はけしからんと言うが、日本国内で一生懸
命ほえていても(行方不明の)横田めぐみさんは帰ってこない」と述べた。拉致問題
解決が先決だとして、北朝鮮への食糧支援に反対する勢力を批判したものだ。野中氏
は「日朝両国が互いに心を通わせ、人が困ったときに施しをしたら感謝となって返っ
てくる」と強調した 。
日朝友好議連会長を務めている社民党の村山富市元首相が政界引退を表明したこと
を受け、野中氏は「(同議連とは別に)日朝親善協会でも結成し、村山氏に会長になっ
てもらいたい」と要望した。
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第2回日朝赤十字会談の評価
救う会全国協議会 会長 佐藤勝巳
日本政府は3月7日、「日朝交渉推進のため」「日本が誠意を示し、相手の誠意に
期待する、」といってわれわれの反対を押し切って、金正日政権にコメ10万トン、無
償援助を決定した。
3月13日には北京で、第2回日朝赤十字会談が開かれた。最大の関心事である拉致
問題は「共同文」で「朝鮮側は、日本側がすでに調査依頼した行方不明者につき、当
該機関がしっかりとした調査を開始した旨通報し、また、調査の結果、仮にみつかれ
ば日本側に通報し、適切な措置をとる旨説明した」と言うことになった。
日本政府が10万トンのコメを無償援助し、「誠意」を示したのに、金正日の対応は
「行方不明者」の調査を開始したという口約束のみで終わった。このようにすぐ日本
政府の判断が誤りであったことが明らかになった。
朝鮮赤十字会が調査するということは、拉致された日本人が北朝鮮社会のどこかに
住んでいることが前提になければ、調査の意味をなさない。
拉致された日本人は、北朝鮮に入国したとき、誰も朝鮮語を話せるものはいない。
朝鮮語の話せないものが北朝鮮内に忽然と現れたら、北朝鮮国民に瞬時にして通報さ
れ、当局に逮捕される。
朝鮮労働党が拉致しておいて、調査云々はナンセンスこのうえない話である。が、
朝鮮赤十字会は1998年6月5日「『行方不明者』を調査したが、一人もいなった」と発
表しているではないか。日本政府を馬鹿にしきった態度である。要するにコメ10万ト
ンをまた、ただ取りされたのだ。
金正日政権に騙されたのは、1995年以来これで4回目である。なぜ、同じことが繰
り返されるのか。それは政府与党が金正日政権の本質を取り違えているからである。
金正日政権は日本を敵(彼らは日本を「敵地」と呼んでいる)と規定し、敵を騙し
てモノやカネを取り、それを使って日本を倒すことを考えている。このやり方は、金
日成のパルチザン闘争の伝統的手法の一つである。金日成は1990年9月金丸訪朝団が
帰国した直後、党内に向かって「日本からカネを取って日本を倒す」と説明している。
こういう政権と交渉するときは、「誠意」など通じるはずがない。通じるのは「力」
以外にないのであるが、河野外務大臣に代表される「拉致は話し合い解決しかない」
という間違った考えが政府与党を支配している。上記の野中広務氏の講演は、テロ政
権にコメ支援すれば心が通じると錯覚している代表例である。日本が心を通じさせな
ければならないのは北朝鮮の国民であってテロ政権ではない。
現状が続く限り、今後も同じ過ちを繰り返し、拉致問題を棚上げすることになろう。
事態は楽観を許さない状況にある。
救う会全国協議会ニュース
発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会
TEL 03-3946-5780/FAX 03-3944-5692 http://www.asahi-net.or.jp/~lj7k-ark
〒112-0015 文京区目白台3-25-13
担当:荒木和博(全国協議会事務局長 k-araki@mac.email.ne.jp)
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このニュースは拉致問題に関する情報をお送りするものです。
恐縮ですが送信を希望されない方は荒木のID宛メールをお送り下さい。
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4月30日は東京・日比谷公会堂へ! (午後1時半?4時予定)
北朝鮮に拉致された日本人を救出するための第2回国民大集会
(横田めぐみさんたちを救出するぞ!国民大集会)開催
一人でも多くのご参加をお待ちしております。お誘い合わせの上おいで下さい。
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北朝鮮赤十字、拉致救出の動きを非難、野中氏は食糧支援反対の声を「吠える」と暴言
下の北京発共同電が伝えているように、北朝鮮の赤十字は去る17日拉致救出の動き
を強く否定するスポークスマン声明を出しました。よりによって赤十字がこのような
声明を出すということで、そもそも北朝鮮が拉致問題に取り組む意志のないことがあ
らためて明白になりました。そしてその次の共同電を見ていただけば分かるように野
中広務自民党幹事長代理は食糧支援反対の声(おそらく座り込みのことを意味すると
思われる)を「吠える」と言っています。両方をあわせてお読みいただくと、この問
題の本質がよく分かります。もっとも、野中氏は認識不足というより、確信犯ですか
ら、日朝国交正常化に害になるものは全て憎くてしかたないということなのでしょう。
(荒木)
【北京17日共同】朝鮮中央通信によると、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)赤十
字会中央委員会スポークスマンは十七日、「日本人拉致(らち)疑惑騒動は日朝会談
を破たんさせようとする意図的な行動」と日本国内での拉致疑惑究明キャンペーンを
非難する談話を発表した。
談話は「日朝赤十字会談が開かれるなど関係改善の雰囲気がつくられている。この
時に繰り広げられる騒動は、会談を破たんさせようとする意図的な行動であるばかり
か、関係改善のための政府間会談も開催できなくするための計画的な策動の一環と見
るほかはない」と批判した。
【19日共同】自民党の野中広務幹事長代理は十九日午後、島根県湖陵町などで講演
し、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)へのコメ十万トン支援に関連して「日本人の
拉致(らち)問題を解決しないでコメ支援はけしからんと言うが、日本国内で一生懸
命ほえていても(行方不明の)横田めぐみさんは帰ってこない」と述べた。拉致問題
解決が先決だとして、北朝鮮への食糧支援に反対する勢力を批判したものだ。野中氏
は「日朝両国が互いに心を通わせ、人が困ったときに施しをしたら感謝となって返っ
てくる」と強調した 。
日朝友好議連会長を務めている社民党の村山富市元首相が政界引退を表明したこと
を受け、野中氏は「(同議連とは別に)日朝親善協会でも結成し、村山氏に会長になっ
てもらいたい」と要望した。
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第2回日朝赤十字会談の評価
救う会全国協議会 会長 佐藤勝巳
日本政府は3月7日、「日朝交渉推進のため」「日本が誠意を示し、相手の誠意に
期待する、」といってわれわれの反対を押し切って、金正日政権にコメ10万トン、無
償援助を決定した。
3月13日には北京で、第2回日朝赤十字会談が開かれた。最大の関心事である拉致
問題は「共同文」で「朝鮮側は、日本側がすでに調査依頼した行方不明者につき、当
該機関がしっかりとした調査を開始した旨通報し、また、調査の結果、仮にみつかれ
ば日本側に通報し、適切な措置をとる旨説明した」と言うことになった。
日本政府が10万トンのコメを無償援助し、「誠意」を示したのに、金正日の対応は
「行方不明者」の調査を開始したという口約束のみで終わった。このようにすぐ日本
政府の判断が誤りであったことが明らかになった。
朝鮮赤十字会が調査するということは、拉致された日本人が北朝鮮社会のどこかに
住んでいることが前提になければ、調査の意味をなさない。
拉致された日本人は、北朝鮮に入国したとき、誰も朝鮮語を話せるものはいない。
朝鮮語の話せないものが北朝鮮内に忽然と現れたら、北朝鮮国民に瞬時にして通報さ
れ、当局に逮捕される。
朝鮮労働党が拉致しておいて、調査云々はナンセンスこのうえない話である。が、
朝鮮赤十字会は1998年6月5日「『行方不明者』を調査したが、一人もいなった」と発
表しているではないか。日本政府を馬鹿にしきった態度である。要するにコメ10万ト
ンをまた、ただ取りされたのだ。
金正日政権に騙されたのは、1995年以来これで4回目である。なぜ、同じことが繰
り返されるのか。それは政府与党が金正日政権の本質を取り違えているからである。
金正日政権は日本を敵(彼らは日本を「敵地」と呼んでいる)と規定し、敵を騙し
てモノやカネを取り、それを使って日本を倒すことを考えている。このやり方は、金
日成のパルチザン闘争の伝統的手法の一つである。金日成は1990年9月金丸訪朝団が
帰国した直後、党内に向かって「日本からカネを取って日本を倒す」と説明している。
こういう政権と交渉するときは、「誠意」など通じるはずがない。通じるのは「力」
以外にないのであるが、河野外務大臣に代表される「拉致は話し合い解決しかない」
という間違った考えが政府与党を支配している。上記の野中広務氏の講演は、テロ政
権にコメ支援すれば心が通じると錯覚している代表例である。日本が心を通じさせな
ければならないのは北朝鮮の国民であってテロ政権ではない。
現状が続く限り、今後も同じ過ちを繰り返し、拉致問題を棚上げすることになろう。
事態は楽観を許さない状況にある。